仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳
- GPS
- 22:58
- 距離
- 38.3km
- 登り
- 3,377m
- 下り
- 3,387m
コースタイム
- 山行
- 4:41
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 4:42
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 5:53
- 山行
- 8:50
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 9:58
天候 | ◆1/9(土) 快晴 20:00ころテント内=−5℃ ◆1/10(日) 快晴 小仙丈ヶ岳山頂直下から仙丈ヶ岳までの間、強風 ◆1/11(月・祝) 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
戸台大橋の先、河原の無料駐車場 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆戸台→赤河原分岐 戸台川を遡上 途中右岸から左岸へ川幅約50mを斜め横断 ◆赤河原分岐→北沢峠 八丁坂は九十九折りの急登 台地に乗り緩斜面に 林道を3回ほど横切ると北沢峠 ◆雪質 本ルート上の雪はドライで凍結箇所はわずか 最も凍結していて転倒の可能性が高いのは、長衛小屋から北沢峠に向かう坂道 積雪はせいぜい20僂曚 |
その他周辺情報 | ◆日帰り温泉 仙流荘 仙人の湯 < http://www.ina-city-kankou.co.jp/cms/modules/tinyd3/index.php?id=69 > 600円/大人 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
◆厳冬期3000m峰へ
山と渓谷2013年2月号に「冬季3000m峰登頂ガイド」として特集記事が組まれている。
掲載された写真には白銀に輝く尾根を歩く登山者の姿。
どの人物も力強く、また大きく見える。
困難を克服した先に見える景色はどのように映るのか・・・
自身の成長を実感できるだろうか・・・
いつかはチャレンジしたいと思いを募らせ2年が経った。
昨年、一昨年と大雪に見舞われ、2000mクラスでも腰までのラッセルを強いられたとレコにあった。
幸い今年は暖冬で雪が少ないためチャンスが到来したと感じた。
少し背伸びをし過ぎる感はあるが、体力だけは自信が持てるようになっていることも挑戦する意欲を高めた。
仙丈ヶ岳は2回、甲斐駒ヶ岳は3回、うち1回ずつ残雪期に登頂している。
慣れているとまでは言えないが、未踏ではないし、夏の風景と異なる見晴らしをこの目で見たいと思い具体的な計画を立てた。
2座の合計標高はちょうど6000m。
このキリの良さも心地よかった。
事前の予想天気図は悪くなかった。
本山行に臨むに当たって十分に計画し、準備を調えたつもりだった。
実際は甘かった。
目標の2座を登頂できたものの、体験して初めてわかることがいくつかあった。
その意味で本山行はワタシに試練を課したのかもしれない。
◆長距離の試練
盛夏であれば北沢峠まで、その前後の期間でも広河原や歌宿までバスが運行している。
体力を温存して仙丈、甲斐駒を攻めることが可能だ。
冬はバスが運休しているので自ずと徒歩でのアプローチを余儀なくされる。
日本三大急登といわれる黒戸尾根の標高差2200mを登高するか、戸台から約7kmに及ぶ河原歩きをするか・・・
この時期の仙丈へは後者が一般的なことから戸台から川を遡上することにした。
スタート直後は標高差がほとんど無くひたすら河原を歩く。
実際の距離以上に疲労が蓄積してくる。
その理由は冬ならではの装備のせいだ。
◆重量の試練
スタート時点で防風防寒用の衣類やアイゼン、水場が凍結していることを想定して3リットルの真水(長衛小屋の水場が確保できたのでほとんど徒労に終わる)、その他テントや食料を背負う。
総重量は26kgに及んだ。
冬靴は重くソールが硬い上、履き慣れないのでなかなかペースが上がらなかった。
登頂する際は、重荷から解放されアタックザックで身軽になったとはいえ、冬靴+アイゼンは足に負担を負わせた。
◆寒さの試練
厳冬期だから寒いのはわかっていた。
しかし、頭でわかっていただけだった。
就寝前、テント内の気温は−5℃。
冷凍庫と同じである。
雪面からの冷気は一晩でプラティパスの水を凍結させた。
シュラフもマットもそれなりのものを準備した。
それでも深夜に寒さで目を覚ました。
睡眠不足は体力の回復を阻む要因となり登下山で苦しい思いをした。
強風による寒さも侮れなかった。
小仙丈ヶ岳直下の森林限界から吹きさらしとなり、手指にしびれるような感覚があった。
見晴らしのイイ山頂では日差しがあっても10分もじっとしていると体が冷えてこわばった。
◆暖冬の今だから
今回のチャレンジは、暖冬だったからこそ無事に目標を達成できた。
3日間とも晴天で天候も味方をしてくれた。
眺望は素晴らしかった。
達成感もあった。
気分は最高だった。
甲斐駒ですれ違った方は「今年は異常。11月下旬ころの状態と一緒だ」と言った。
こちらが「厳冬期3000mとしてノーカウントですね」と言うと、そんなことはないと否定をしてくれた。
しかし「もうちょっと骨のある山行をしたかった」と物足りなさを吐露していた。
ワタシにとってみれば十分だった。
平年なら撤退や門前払いを食らったかもしれない。
暖冬とはいえ憧れだった厳冬期3000m、合計標高6000mを登頂し、一応の自信につながった。
過信はしないよう、あくまでも「暖冬の2016年冬」ということを肝に銘じたい。
◆暦
長野(長野県)
2016年1月9日(土)
日の出 7:00
日南中時 11:54
日の入り 16:48
月の出 5:48
月南中時 11:00
月の入り 16:13
正午月齢 28.7
無事合計6,000m登頂、おめでとうございます!
冬場ならではのテント泊&登山事情、リアルな描写でシビアさが伝わってきました。
備えてきっちり準備していても経験して初めて会得出来たことは、次へのステップに着実に繋がるものですよね、行きたい山=行ける山が更に増えて充実できますことを
下山、茶色いヤツはちゃんと食べられましたか?
コメントありがとうございます。
調子に乗ってはいけないし、自身の弱さを忘れないように
なるべく克明に、感じたままを感想に記しました。
何事も経験だな、ということが身にしみてわかりました。
しかし、つらかったことばかりではありません。
山頂からの景観は素晴らしく、期待を裏切らない絶景でした。
風さえなければ、もっと居たかったというのがホンネです。
下山後は、筋肉痛を癒し、冷えた体を温めるため温泉にのんびり浸かりました。
おかげでお店はほとんど閉まっていて、カロリーダイナマイトの茶色いヤツは・・・
残念。。。
LArcさん、こんばんは!
厳冬期3000mおめでとうございます!
2つ併せて6000m!!
言われて初めて気がつきましたよ〜
たとえ暖冬で雪は少なくてもそこは厳冬期。
アクセスやテント泊まで含めて
行程全体の厳しさこそが
その他のシーズンとの違いなのかもしれないですね。
冬期テント泊は
おそらく自分は手が届かない範囲ですが、
こもれび山荘がこの時期まであいているんですね〜
もし機会があるのであれば
来年あたり足を運んでみたいなと思いました!!
コメントありがとうございます。
6000mと書くとスゴイことやってのけた感じがしますが、
実際にテントから登高するのは1000mずつ。
だいぶ盛ってしまいましたね。
盛っているといえば「厳冬期」もです。
終始雪道ならまだしも、夏道も現れるんですから!!
南アの女神さまが、何とか乗り越えられるハードルに
とどめてくれたのかもしれませんね。
こもれび山荘のHPによると
H27-28年末年始は、12月25日(金)〜1月10日(日)まで
食事を提供しない「素泊まり小屋」として営業
とあります。
小屋が開いていると、イザ!というとき安心ですね。
2年前からの野望達成、おめでとうございます。
こつこつと一歩ずつ進んでいるらるさん、今年も年初からやり遂げましたね!
暖冬とはいえ、それは山の中。
雪は確かに少なかったのかもしれませんが、それでも夏道との違いは多々あったと思います。
厳しい寒さ、いつもの1.5倍の荷物。登山道への長いアプローチ。
淡々と歩いていたのかな?
それとも、某zばりのぼやき炸裂で歩いていたのかな?
あぁ、アクティブカム購入希望だわ〜(笑)
重量の試練。
これを乗り越えるには、日々の鍛錬が必要ですね。
今後は夏も26kg。
いつでもお分けする荷物を持って登場する覚悟ですので、今年もよろしくお願いしまーす(笑)
いつもコメントありがとうございます。
小さなことからコツコツと・・・
千里の道も一歩から・・・(←おおげさ)
ホントに河原歩きが長くてめげそうになりました。
行き交う登山者はなくちょっと寂しい。。。
でも、それをいいことに初めは独り言をぶつぶつ・・・
しまいには、でっかい声で歌ったり・・・
でも某ざ氏のようにぼやいたりはしていませんよ(*´ω`*)
今回の背中の大荷物は、持って行く必要がなかったものや持って帰ってきたものが多かったのです。
例えば、3リットルもの真水。
事前に良く調べればもっと減らせたのです。
あるいは汗をかくかも、寒いかもと持って行った着替えやテン場で食べようと思ったおやつ。
結局、着替えはせずに済み、激しい運動のせいか食欲がわかずおやつに手が伸びず・・・
ということで今回の26kg背負いは、山行出発前にmuniさんからおすそ分けいただくための鍛錬でした。
ご一緒していただく、せめてものお礼にしっかり背負わせていただきます<(_ _)>
LArcさんこんにちは!
このコース、年末年始に計画しつつも断念したコースだったんです。
LArcさんがこれだけ準備しても「甘かった」と感じられたのであれば、今の私にはやっぱりまだ早かったようです。断念しておいてよかった。
26kgって・・・北沢までたどり着かないです、私。。
ゴールテープを切る瞬間、待ち構えてたかったです〜
おめでとう!おめでとう!と。
ステキなレコ、ありがとうございました〜
コメントいただきありがとうございます。
kerolinaさんも計画していたんですね。
keroさんほどの経験があれば「早かった」ということはないのでは・・・
断念せずにGO!です!
ザックはもっとコンパクトに出来たし、また、するべきでした。
ここでも経験不足が露呈しました。
ゴールテープは・・・そう見えるほど下りの河原歩きが長かったということでしょうか。
薄暮の中、「やっと着いた・・・」とぽつりとつぶやき山行を終えました。
LArさん、こんにちは。
やっと徒然に何末年始のヤマレコを拝見し始めている感じで、遅コメです
今回も、スケールの大きな充実した内容の旅でしたね!
いつもいつも、絶対に初めての何かを教えてくれる山はすごいですよね。
でも、それはそこへ足を運び身を置く大前提があるんで、
こうやって知る喜びを求めて自分へ挑戦するLArさんはこそが、素晴らしいです!
(今度 おごってください)
今年も、たくさんの挑戦を楽しみにしています!
コメントお待ちしてました(*^-^*)
ほ、ホメ殺しに近いお褒めのお言葉。
御馳走させてくださいm(__)m
次の挑戦は・・・・ の名前を覚えること。。。
鶏頭なので3歩歩いたら忘れるくらいメモリーが小っちゃいんですが・・・
がむばりまっす!
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