初夏の大菩薩ハイク(上日川峠〜嶺〜牛ノ寝通り)
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- GPS
- 06:43
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 883m
- 下り
- 1,746m
コースタイム
- 山行
- 5:27
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 6:41
天候 | 午前中:快晴、午後:晴れのち一時曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
小菅の湯からのバス便は、通常奥多摩駅(午後2便のみ)、大月行き(最終が2時台!)のみながら、春〜秋の週末・祝日は上野原行きが15・16時台に1本ずつあり(所要1時間20分、1,150円)、入浴・休憩には大変便利! |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース中、主な分岐にはほとんど分かりやすい標識あり、落ち葉で道が若干隠れている区間もほぼ迷う心配ナシ。 |
その他周辺情報 | 小菅の湯は内湯+露天風呂、休憩・仮眠室完備で3時間620円とリーズナブル。地元の食材をふんだんに採り入れた食事もでき、バスの待ち時間も退屈しません。 |
写真
感想
大型連休、ほぼカレンダー通りの勤務ながら、最初のツアーはご近所から頂いた山靴の履き馴らし+中盤の家族四国ツアーの足慣らし兼ね、学生時代以来約30年ぶりの大菩薩へ。この山域、かつては公共交通の場合、裂石登山口から、ないしは初鹿野駅(当時)から湯ノ沢峠まで長い林道歩きのほぼ二択だった気がします。今はバス便が峠まで延び、ダム湖や日帰り温泉もオープン、大菩薩嶺〜峠周辺はすっかりメジャーなコースとなりました。連休の大混雑が予想されましたが、かつて大菩薩や奥多摩の山々から羨ましく眺めた長大な牛ノ寝通りの尾根道を、小菅へと下るマイナールートをチョイスしました。
今は「甲斐大和」と洒落た名前に変わったJR駅で下車、連休ど真ん中ということで大増発の臨時バスに乗り込み、通常の始発便より30分近く早く、マイカーで溢れる上日川峠に到着。既に標高1,600m近くまで他力で登ってしまいました…。ここで水を補給、早速樹間の気持ち良いコースを福ちゃん荘へ。嶺へ真っ直ぐ向かう唐松尾根へと足を踏み入れると、少し登山者は減りますが、それでも快晴の連休中日、家族連れはじめ多くのハイカーが行き交います。
やや北風が冷たく感じられる中、雷岩手前まで急坂を登ると、待望の富士山が大迫力で登場。雪が増えたように見えますが、今週の雨続きで新雪が積もったのでしょうか。眼を右に転ずると、こちらも白銀の南アの峰々が朝日に映えてます。3,000m級の稜線はさすがに真っ白、左から上河内〜聖、赤石〜荒川〜塩見、農鳥〜間ノ岳〜北岳、そして唯一黒めの甲斐駒、背後に仙丈と南ア・オールスターズが勢揃い。手前の笊ヶ岳や鳳凰山が霞むくらいの展望で、これを見るだけでも混雑を縫ってこのエリアに出かける価値あり、と思いました。
日帰り登山者でいっぱいの雷岩を素通り、大菩薩嶺へと向かうと、家族山行や「百名山行脚」と思しきハイカーは多数ながら、ルートは一転、樹間の渋い味わいのコースに。大学サークルの月例山行以来、30数年ぶりの嶺山頂は、かつての記憶の通り展望ゼロ、山頂標識も一ヶ所のみの、恐らく日本百名山でも最も地味なピークです。
先の長い今日の行程、長居は禁物ということで、スナックをガッツギアで流し込み、早速下山開始。二度目の雷岩もスルーし、笹原の好展望を楽しみながらも、さすがにメジャールートの中核部、すれ違い待ちに遅めのハイカーによる渋滞も加わり、かなりスピードダウン。前夜来の霜柱が融けた泥濘を巻くように歩き、岩場の「追い越し車線」で加速して、何とか1時間弱で大展望の「親不知の頭」到着。展望台は大混雑、写真を撮るのも一苦労ですが、小生もケルンの横でプチ昼食を済ませます。
気温は相変わらず低めで風が冷たいため、雨具の上を着込み、並み居るハイカーで大賑わいの大菩薩峠・介山荘を通過。売店に多数陳列された記念バッジやマグネットの誘惑に負け、ここで小生も久々にバッジ購入。左手に雲取や大岳〜三頭山など奥多摩の山々を眺めながら、熊沢山のピークを越え、気持ち良い笹原が広がる石丸峠到着。ここから数分登った小平地に、本日のお目当て・牛ノ寝通り入口の分岐があります。ここからは、それまでの喧騒とはうって変わって、静寂の中を緩やかに下るルート。すれ違う数組の登山者も、さすがに男性ソロの気合いの入った方ばかりとなります。
最初は快調に歩を進めますが、標高1,400m前後の区間に入ると細かいアップダウンがあり、早起きと渋滞ハイクの影響も出て意外に疲労します。そろそろ花盛りのツツジや鮮やかな新緑に癒されつつ、入口から2時間弱で松姫峠との分岐点、大ダワに到着。ここでフルーツゼリー休憩、気合いを入れ直し、小菅方面への巻き気味の尾根道を更に下ります。途中、小菅の湯への分岐で小休止していると、奇妙な金属音が近づいてきて、思わず身構えたところ、何と数台の自転車集団が快速で尾根道を小菅方面へ下っていきました。いかにも気持ち良さそうですが、登りの苦行を想像すると、小生にはとても真似できそうもない所業です。
ともあれ、疲れた足を気遣いつつジグザグの斜面を下っていくと、程なく舗装の車道に出てホッと一息。標識に従って分かりにくい里道を辿り、最後の試練のようなショートカットの登り坂をクリアすると、そこが小菅の湯。大混雑を予想したものの実際はさほどでもなく、露天風呂を含めゆっくり足を伸ばし、山の汗をサッパリ洗い流して、週末・休日のみの富士急バスで上野原へ向かいます。
結局、足慣らしのつもりが合計18km弱のロングウォークとなりましたが、牛ノ寝の静かな佇まいと疲れた足に優しい落ち葉ふかふかの緩斜面は期待以上のコースで、結構な筋肉痛とともに心地よい疲労感が残りました。次回は職場の若者達も誘い、満開のツツジの中、富士の大展望を楽しむ上日川峠からの周回ツアーなど企画しようかと考えています。
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