残雪期荒川岳赤石岳縦走
- GPS
- 56:00
- 距離
- 55.5km
- 登り
- 3,443m
- 下り
- 3,453m
天候 | 29日晴れ 30日晴れのち霧暴風 1日霧暴風のち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
バラクラバ
毛帽子
靴
予備靴ひも
ザック
アイゼン
ピッケル
スコップ
昼ご飯
行動食
非常食
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ツェルト
ナイフ
ポール
シェラフ
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感想
今年のGWは南アルプス南部へ。
予定では荒川・赤石・聖の縦走予定も天候不良により結果的に赤石岳までの縦走となった。
早朝畑薙ダムのゲートに車を止めてMTBでまずは登山口となる椹島ロッジ先の滝見橋まで。前日に降った雨の水たまりとどこまでも続くゆるい登り傾斜、なれない重い荷物に苦戦し何とか昼前に登山口へ。
滝見橋から千枚小屋まではひたすら樹林帯の急登が続く。久しぶりに背負った雪山装備は肩に食い込み中々ペースは上がらない。必死の思いで何とか日暮れ寸前に千枚小屋の冬季小屋へ滑り込み食事を済ませ楽しみにしていたお酒を飲み早々と就寝し翌日に備えた。
翌早朝は風が残るも日が上がる頃にはおさまり天気はドピーカン。千枚小屋上の稜線へ取り付けば後方に富士山が綺麗な姿を見せてくれテンションを上げてくれる。ここからは雪稜が続くためアイゼンを装着し最初のピーク千枚岳を目指す。久しぶりの高度に息苦しさを感じながらも千枚岳ピークへ登頂。好天に恵まれたピークからはこれから歩く稜線が全て見渡すことができた。次は最初の目的地である百名山東岳(荒川岳・悪沢岳)へと足を進める。丸山を経由しアップダウンを繰り返しながら無事に東岳登頂。ここからの360度見渡す限り山ばかりの景色は本当に山深いところに来たことを再認識させてくれた。ここから中岳を越えて荒川小屋へと降りるトラバースルートを確認する。どうやら雪の残り方からして夏道を使うことは難しそうだ。前岳から南に伸びる尾根を下り大聖寺平を目指すこととした。このルートは踏み跡の様なものはあるが大きめの石や岩のザレが続き非常に体力を消耗した。なんとか夏道との合流点まで進み大聖寺平へ到着。ここから見上げる小赤石岳の肩は立派で登りながら途中まで小赤石岳と見間違えて危うくルート取りを間違えかけるほどであった。このころから霧がたちこみ始め強烈な北風が吹き始める。なんとか小赤石岳へ登頂した頃には視界が10m程になり常時風速15m以上の風を正面から受けながら歩く状態に。久しぶりの3000m級の山に軽度の高山病を発症し中々ペースも上がらず体力の消耗が激しい。今日の目標を赤石岳避難小屋とし一歩一歩足を踏み出し続けた。息も絶え絶えなんとか百名山赤石岳へ登頂。山頂は写真を一枚撮っただけで通過し避難小屋を探す。徒歩1分との道標があるのだが視界が悪くその姿を見ることはできない。地図とコンパスを使いなんとか小屋の陰を捉え最後の体力を振り絞り避難小屋へ転がり込む。南アルプスの小屋は何処も綺麗で窓もあり安心感を与えてれた。ジェットボイルで早々に湯を沸かし温かいものを取りようやく落ち着くことができた。ここで明日のルートを協議するが聖方面まで足を伸ばすことは難しそうだということとなり赤石岳から東尾根の下山を検討。赤石岳からの視界は全くなかったため夏道のトラバースルートの状況が全く分からず明日の日の出を待って状況を確認、らくだの背経由となるか否かを決めることとし就寝することとなった。
三日目は昨晩から続く暴風がおさまる気配がなく朝のうちは窓から赤石岳山頂を確認することさえ出来なかった。少しすると昨晩トラバースルート上でビバークしたという愛知の山岳会のペアが避難小屋へ到着。話を聞くと雪の状態はそこまで悪くなく下山でもトラバースルートを使えそうだとの情報を得ることができた。しかし小屋の外の暴風はおさまることは無く出発を躊躇させる。しかし視界さえ良くなればすぐにでも出発しなければ長丁場の下山に間に合わない。ゆるゆるとパッキングの準備でもしようかと話しているとさらにソロの方が小屋へ到着。同じくトラバースルートを使用して来たということなのでルートはほぼ決まった。そんな頃少しづつ外の視界がひらけてきて今まで見えなかった山頂をついに窓から観ことができた。上空の天気は良いようで一気に外は明るくなり下山のためのパッキングを急かしているようだ。早々に準備を済ませて外に出ると風は残るもののこれまで歩いてきた稜線も薄っすらと見ることができるほど視界は回復していた。目の前の赤石岳へ駆け上がり小赤石岳とのコルに降りる。そこからはトラバースルートのトレースがはっきりと確認することができたため。雪が緩みきる前に最短で抜けることを念頭にルートファインディングしここから斜面に切り込んでいく。アイゼンとピッケルをしっかりと効かせて急斜面を下っていく。樹林帯へ入る頃には一部夏道も使うことができるほど雪は少なくなんとか富士見平へ到着。久しぶりの安堵感と達成感に心をなでおろしここまで歩いてきた稜線やトラバースルートをゆっくりと見渡し目に焼き付ける。ここからはひたすら夏道を使い19時過ぎには椹島に到着。そこからデポしたMTBで畑薙ダムゲートまでひたすら下り22時半頃車へ到着。無事に今年もGW山行を終えることができた。
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