白山 クロユリ開花 観光新道→砂防新道 ハクサンチドリ見頃

2016年06月12日(日) [日帰り]

• GPS: 10:23
• 距離: 10.0km
• 登り: 1,454m
• 下り: 1,471m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:56
• 休憩: 1:27
• 合計: 10:23

距離 10.0km 登り 1,470m 下り 1,472m

6:34 別当出合
9:30 殿ヶ池避難小屋
10:54 11:01 黒ボコ岩
11:07 弥陀ヶ原・エコーライン分岐
11:28 白山室堂
12:15 12:22 白山
12:44 13:33 白山室堂
13:45 弥陀ヶ原・エコーライン分岐
13:52 黒ボコ岩
14:49 15:04 甚之助避難小屋
15:36 15:38 別当覗
16:10 16:17 中飯場
16:57 別当出合
16:57 ゴール地点

いつも下りに使う水場のない観光新道を、気温がまだ低いこの季節だからこそ、登りに使ってみよう。ということで、逆回りしてみました。
冬季の積雪が少なかったため、すっかり夏道となっており、室堂から御前峰に登り始めたところで、クロユリの開花も確認できました。
まだ夏山開き前ですが、多くの登山者が訪れています。といっても道中では人影もまばらなので、プライベート感満載の白山が楽しめます。
コースタイムとしては、花の写真を撮りながらでしたので標準よりもややゆっくりめ。登りはほぼ標準的なものとなりましたが、下りは山頂から室堂までは早め、甚之助小屋までは標準的、以降はゆっくり目です。

天候

晴れ時々くもり山頂からの眺望は近隣のみ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

6時に別当出合到着、上段の駐車場はほぼ満車、下段はまだがらがら、路駐スペースは満車でした。

コース状況／危険箇所等

【残雪】観光新道に2箇所。滑落する場所ではなく量も僅かでステップもあり、ノーアイゼンで通過できます。登山道上の残雪は近いうちに全て融けるでしょう。砂防新道は無雪。お池巡りコースや平瀬道・トンビ岩、エコーラインはまだ残雪で覆われていましたので、最新の情報を確認した方がいいと思います。
【コース状況】全行程、よく整備された登山道で、荒れた箇所はとくに見当たりませんでした。小さな羽虫が煩わしいので、虫除け対策をしたほうがいいです。虫除けスプレーがよく効きました。風が吹くと寒いのでソフトシェルは必要です。
【水場】別当出合と中飯場、室堂のみ。室堂の水場は夏場とは違い、白山荘の奥にあります。殿ヶ池避難小屋内にペットボトルの水が提供されていますが、そのまま飲んで大丈夫かどうかは？です。
【トイレ】別当出合と殿ヶ池、中飯場、室堂は通常通り、甚之助は冬季用です。
【登山届】市ノ瀬ビジターセンターと別当出合休憩舎で提出できます。

その他周辺情報

市ノ瀬近くの白山(越前)禅定道・釈迦新道登山口手前で車道を体長1メートルくらいのツキノワグマが横切りました。両登山道を利用する方は充分注意した方がいいと思います。日記の方に再掲しました。
登山後の風呂は、白峰温泉総湯か御前荘の展望の湯がおすすめです。今回は展望の湯に行きました（ＪＡＦ割あり）。

写真

6/12 6:11

6:11 の別当出合、上段の駐車場はほぼ満車でした。
ハイシーズンの車両規制日には、市ノ瀬からバスになるので、この駐車場までは上がって来られなくなります。

6/12 6:11

駐車場からはこの石段を登っていくことになります。
ウォーミングアップと思って登ります。

6/12 6:21

6:21 別当出合登山口
ちょうど朝日が顔をのぞかせました。

6/12 6:23

外来植物対策のマットで靴底をきれいにして

6/12 6:33

いざ出発！
今回往路は吊り橋を渡らず、左手の観光新道から登りました。
黒ボコ岩で砂防新道と合流します。

6/12 6:43

ササバギンラン。シロバナのハクサンチドリと思って撮影していました。

6/12 6:45

イワハゼ（アカモノ）

6/12 6:48

マイヅルソウ
たくさん咲いていました。

6/12 6:49

ギンリョウソウ
薄暗く湿った臨床に生えています。

6/12 6:51

ツクバネソウ
葉が車状になるクルマバツクバネソウという種もあるみたいです。

6/12 6:52

タニギキョウ。
同定に苦労しましたが、konpasuさんのヤマレコを参考にしました。

6/12 6:53

ズダヤクシュ
登山道に沿った日陰の林床に数多く生えていました。

6/12 6:55

オククルマムグラかな？
クルマムグラ、クルマバソウと似た種があります。今度、もっとよく観察してきます。

6/12 6:54

アップ。ミクロな世界

6/12 6:56

タニウツギ
下の方で咲いていました。金沢の人はタウエバナと呼んでいます。古代の火起こし体験のこすりつける棒の材料にします。

6/12 6:58

朝日に光るブナ林

6/12 7:03

別山を望む

6/12 7:11

オオバミゾホウズキ
ミゾホウズキと違って葉柄がありません。

6/12 7:18

ヤマトユキザサ（オオバユキザサ）。花序に軟毛、葉の表は毛少、裏に短毛。近縁種にユキザサ（花序と葉の両面に粗い毛）、ヒロハユキザサ（茎や花序が無毛）があります。

6/12 7:23

ニシキゴロモ
足元の丸太階段に咲いています。
蹴飛ばされませんように。

6/12 7:28

別当坂の急登はしんどいです。

6/12 7:36

ん？
貝化石？

6/12 7:42

カラマツソウ
多くはまだ蕾でしたが、近々咲きそろいそうです。

6/12 7:42

クモマニガナ

6/12 7:44

ミヤマニガイチゴ
あちこちにありました。

6/12 7:44

ヤマトユキザサ（オオバユキザサ）白花。

6/12 7:49

7:49 別当坂分岐
ようやく薄暗い別当坂の急登がおわりました。
でもまだ登りはずっと続くのです。

6/12 7:51

ゴゼンタチバナ
これもあちこちで咲いていました。
梅雨明け頃には多くが実になっています。

6/12 7:57

ハクサンチドリ
今回観光新道を中心に、最も目を引いた花のひとつです。

6/12 8:04

ツガザクラはあちこちに

6/12 8:07

ゴゼンタチバナの群生

6/12 8:07

花（総苞片）が黄緑色のゴゼンタチバナ

6/12 8:11

純白のツマトリソウは清楚な感じ

6/12 8:15

ミヤマキンポウゲ

6/12 8:17

コイワカガミ
やや色の薄い上品な感じのもの

6/12 8:23

仙人窟
暑い夏場の午後にここに来るとほっとします。

6/12 8:26

まだまだ、いくぞ！

6/12 8:29

岩にしがみつくツガザクラ

6/12 8:31

ツガザクラの群生

6/12 8:32

どんどん尾根道を行きます。

6/12 8:34

コイワカガミとゴゼンタチバナ
仲良く身を寄せあって

6/12 8:35

葉っぱの上が暖かいのでしょうか？ 逃げようとしません。

6/12 8:41

観光新道の尾根歩きは涼しくて気持ちいい。

6/12 8:49

ウラジロヨウラク
中身が詰まっている感じ

6/12 8:49

イワツメクサ
崖地の岩にしがみつくように生えています。

6/12 8:52

ウスノキ

6/12 8:52

萌芽

6/12 8:55

ムラサキヤシオツツジ、もう見納めです。
帰路の砂防新道では、もうすこしいい状態で残っていました。

6/12 8:55

花弁が細く見えますがオオカメノキでしょうか？

6/12 8:59

サンカヨウ

6/12 9:01

脈が淡紫のコミヤマカタバミ
ミヤマカタバミより葉が小振りで丸っこい。色にバリエーションあり、

6/12 9:06

標高が上がるとまだショウジョウバカマが咲いていました。

6/12 9:09

ミツバオウレン

6/12 9:16

ベニバナイチゴ。別の山域で実を食べたことがありますが、少し渋いです。毒はありません。

6/12 9:18

ミヤマハタザオ

6/12 9:19

殿が池避難小屋下の残雪

6/12 9:20

長さ7メートルくらいでしょうか。
雪面にステップもあり危険は感じません。

6/12 9:22

ストックがあれば、体が安定します。

6/12 9:25

9:23 殿ヶ池避難小屋につきました。
改築されて昨年から供用された新しい小屋です。
トイレ使用可。水場なし。小屋右手に雨水をためた手洗いがあります。

6/12 9:26

内部もきれいです。ご自由にお使いくださいというペットボトルの水がおかれていました。昨年来たときには一升瓶も！

6/12 9:24

見晴らしのいいところに寝ころがったら気持ちよさそうなベンチがあります。

6/12 9:23

ベンチからの景色はこちら。

6/12 9:33

バナナを食べて休憩

6/12 9:50

ミツバオウレン

6/12 9:52

キバナコマノツメ
花弁が細長く唇弁が大

6/12 9:53

殿ヶ池避難小屋を振り返ります。またくるよ。

6/12 9:54

ハクサンタイゲキ

6/12 9:55

ミヤマダイモンジソウでしょうか、余り湿った場所ではなかったように思います。

6/12 9:55

ウズラバハクサンチドリ
葉っぱが斑入りです。

6/12 9:58

ウラジロナナカマドの花

6/12 10:00

花弁の褄先がほんのりピンクがかったツマトリソウ

6/12 10:00

ふりかえると、たどってきた尾根道。殿ヶ池避難小屋がだいぶ遠くに

6/12 10:09

シナノキンバイ

6/12 10:12

ミヤマキンポウゲのお花畑と別山

6/12 10:14

10:14 馬のたて髪
すこしざらついた岩場でしたが、危険箇所ではありません。

6/12 10:16

ミヤマクワガタ

6/12 10:19

真ん中に黒ボコ岩が見えてきました。

6/12 10:31

10:31 蛇塚付近の残雪

6/12 10:33

夏道上の雪は、5歩ぶんくらい。危険はなくそのまま行きます。

6/12 10:39

ミヤマキンバイ

6/12 10:46

10:46 黒ボコ岩その1

6/12 10:55

黒ボコ岩その2

6/12 10:57

ミネザクラ

6/12 10:59

弥陀ヶ原に出ました。
御前峰が正面です。

6/12 11:05

左手に大きな水屋尻雪渓があります。でも残雪はかなり少なめ

6/12 11:07

周囲の残雪は溶けつつあります。
木道上は皆無。

6/12 11:07

五葉坂裾にわずかに残雪。
問題ありません。

6/12 11:07

エコーライン方面。
残雪ありますがトレースが見えます。

6/12 11:23

11:23 室堂への最後の試練
五葉坂

6/12 11:36

御前峰登頂道から室堂方面を望む。
画角内に残雪がありません。

6/12 11:38

登頂道入り口付近のクロユリの蕾も今にも開きそう
とおもっていたら、

6/12 11:39

なんとクロユリが1輪だけ開花していました。

6/12 11:44

ツルコケモモの実の残骸かなあ

6/12 11:47

青石の仏様
御来光の時、行きは全然気づかないのだけれど。

6/12 12:08

室堂から上にはコメバツガザクラがたくさん咲いていました。

6/12 12:10

岩のわれめにしがみつくように生え、風雪に耐えるのでしょう。

6/12 12:11

岩かげにミヤマタネツケバナ

6/12 12:12

12:12 白山奥宮に到着
今年一年のよき山行を祈願して

6/12 12:14

12:14 山頂2702メートル。
人、少な！

6/12 12:24

大汝峰と剣ヶ峰、翠ヶ池

6/12 12:24

室堂方面
別山は雲の中

6/12 12:41

降りてきました。
池めぐりコース、平瀬道・トンビ岩コースの分岐

6/12 12:41

池めぐりコース
雪です

6/12 12:41

平瀬道・トンビ岩コース
雪ですがトレースが見えます

6/12 12:44

コバイケイソウの芽吹き
今年はどうかな？

6/12 12:49

室堂と向かい合わせの白山奥宮の社務所。建て替えられて新しくなりました。前の広場では大勢が昼食タイム

6/12 12:53

室堂裏で昼食タイム

6/12 12:54

カップ麺とおむすび

6/12 13:34

室堂の水場は夏期の蛇口はまだ使えません。白山荘の脇に水場への案内があります。

6/12 13:33

白山荘裏の水場
今日は、下流の水場へ切り替えていて
水流が少なかったです。

6/12 13:33

管理人の人に教えてもらったすぐ下流の水場。
しっかりと見なかったので、どこが汲み場かわかりませんでした。ポンプの釜場に落ちている水をくむのかなあ？

6/12 13:37

13:37 再び五葉坂
弥陀ヶ原もほとんど雪がありません。

6/12 13:37

すると、右手の水屋尻雪渓に人影が。

6/12 13:49

弥陀ヶ原から今回見納めの御前峰を振り返る。

6/12 13:52

13:52 黒ボコ岩
帰りは通過しました。

6/12 13:54

十二曲がり。コイワカガミは場所によって花の色が濃かったり薄かったりするよう。

6/12 13:55

リュウキンカ

6/12 13:59

ヤマガラシ

6/12 14:00

延命水
今日はじっくりと味わえました。

6/12 14:05

ノウゴウイチゴ

6/12 14:06

十二曲がり
前後に人はいませんでした。

6/12 14:13

キヌガサソウ

6/12 14:14

サンカヨウ

6/12 14:18

トラバースルートの残雪は切れていました。

6/12 14:23

シダの芽吹きにはエネルギーを感じます。

6/12 14:25

ハクサンマイマイ？

6/12 14:28

このあたりも最近まで残雪があったようです。

6/12 14:33

14:33 南竜分岐

6/12 14:45

エンレイソウ

6/12 14:47

クロツリバナ

6/12 14:51

14:51 甚之助避難小屋、水場と、夏用のトイレは封鎖。避難小屋内に冬季用トイレあり。

6/12 15:01

今日の一杯は珠洲二三味コーヒーの二三味ブレンド

6/12 15:16

風も強かったので早々に撤収

6/12 15:35

ズダヤクシュ

6/12 15:39

ノビネチドリ

6/12 15:40

15:40 別当覗

6/12 15:43

ハクサンチドリ

6/12 15:44

ニリンソウ

6/12 15:48

風通しの良いところにいかにも寄りかかってくださいという木が

6/12 15:51

この手の同定は難しい。

6/12 15:57

調査中

6/12 15:58

ミヤマオトコヨモギ

6/12 16:18

中飯場のベンチの後ろにもササバギンランが咲いていました。
ササバかどうかまよいましたが、konpasuさんを参考にしました。

6/12 16:22

ベニバナイチヤクソウ

6/12 16:28

中飯場以降の砂防新道は静かなブナ林となります。

6/12 16:29

ヤグルマソウ
花はまだ。

6/12 16:30

林床にギンリョウソウ

6/12 16:31

コケイラン。
これもkonpasさんを参考にさせてもらいました。

6/12 16:36

フタリシズカ

6/12 16:53

吊り橋渡れ
私は苦手です

6/12 16:56

16:56 無事下山
ありがとうございました。

6/12 17:00

別当出合休憩舎

6/12 6:18

わき水が冷たいです

6/12 6:18

お高いですが、飲料の自販機もあります。

6/12 17:20

おまけ・熊出没情報
市ノ瀬近くの釈迦新道・白山禅定道の登山口脇
朝5時40分頃、写真右側から体長約1mの熊が車道を駆け抜け写真左の草むらに入っていきました。車に乗っていたので「きれいな毛並み」と感じた程度でしたが、歩いていたらと思うとぞっとします（写真は夕方撮ったものです）。
聞いたところによると、この辺りで以前も目撃されています。

撮影機器：

DMC-LX5 Panasonic

SO-02H Sony

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル ズボン 靴下 雨具 日よけ帽子 靴 ザック サブザック 昼ご飯 行動食 飲料 コーヒーセット テルモス ハイドレーション ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 山と高原の地図 コンパス 計画書 ヘッドランプ ファーストエイドキット 保険証 携帯 時計 日本手拭い ストック カメラ 虫除けスプレー

感想

tom32

観光新道初盤、別当坂の急登は、下りも大変ですが、登りも中々のもの。帰路の甚之助小屋以降、足の動きが鈍くなるほどの疲労となりました。しかし登るごとに次々と花が目にとまり、観光新道の魅力を満喫できました。。
全行程、花の種類はまだこれからですが、ハクサンチドリを初めとした数多くの花に出会えました。クロユリの開花も始まりましたよ。