3000m峰の忘れもの 前穂高岳へ 岳沢ピストン 行きはよいよい帰りは…
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,602m
- 下り
- 1,590m
コースタイム
- 山行
- 8:37
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 9:34
天候 | 晴れ⇒曇り⇒小雨⇒雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
車中泊自体は綺麗なトイレ、足湯、自販機がある第二が便利なのだが、バス、タクシー配車は第三のため、一長一短だと思う。 タクシーの同乗者探しも含み第三を選択した。 6月はまだバスの始発が釜トンネルオープンの5時に行ってくれないのはいただけないと思うが、同乗者を探せばいいさとタクシー乗り場付近で様子を見て、結果的にバスセンターに5時8分に到着。バスの始発を待てば6時にしか着けなかったわけであり、この1時間は帰りが16時55分までというのも含め非常に重要だと思う。 登山口として上高地は極力避けたいと改めて思った。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
岳沢ルートは通常下山に使われることが多いと思う。 2年前に来た時はただ穂高山荘から奥穂を経て、ジャンダルムにピストンし、吊尾根と重太郎新道で岳沢に下りたが、岳沢小屋あたりまで気が抜けない。 前回の時は一日目に上高地から槍沢ルートで槍、二日目は槍ヶ岳山荘から穂高山山荘の大キレット、北穂〜涸沢岳縦走と行っており、その三日目だったため疲労困憊で紀美子平でばてきってしまった。上高地での閉じ込めへの懸念もあり、前穂はスルーした。 今回はこのルートを登り、下りともに行っており、感じたことも色々違いがあった。 紀美子平から前穂高岳 ざれていて中々に。 岳沢小屋から紀美子平 尾根に乗るとひたすら鎖、岩岩の道で元来鎖があった雰囲気の場所もあり、注意箇所は多い。勾配もきつめなので登りはばてないように、下りは滑らないように注意が必要。 今回は下山時が雨天となり、岩が非常に滑りやすかった。 前穂までの全区間、雪の上を歩く必要はありません。 前穂の頂あたりから観察した様子では、涸沢は小屋付近から雪があり、ザイテンは冬山道具、最低ピッケルはマストの様子。また、西穂〜奥穂もまた、ピッケルはみんな使っているようです。鞍部に残ってしまうんでしょうね。 |
その他周辺情報 | カモシカスポーツ 松本店 松本ICのやや南西に最近できた店で、なかなかにお客さんもおりました。 山行中にモノのトラブルとかあったときに速攻スペアを買うとか、あの道具必要だったなとか、気になったそのときにすぐ買えるのはいいかなと。 逆に前日入りして、不足品を購入という使い方もありかと思います。 ちなみに自分はハイドレーションのマウスピースを紛失したため即購入し、次週以降に備えました。 |
写真
感想
今回の山行は前日に用事があったのもあり、日帰りで行ってみたいところということで色々考えました。
当初は黒姫・飯綱ダブルヘッダーを予定していたのですが、昨今の下界の妙な暑さから2000m程度のところだと日が出たら暑さでばててしまうという感触があり、夏山シーズン対応に3000m級に体を慣らしておきたいなという考えがありました。
また、今年はどこも雪解けが早いという件もあり、少なくとも前穂までは雪の懸念がないということから、前穂へ。
なぜ前穂かといえば、2年前の秋に槍穂縦走+ジャンダルムに行った際、当初計画では前穂にも行くつもりだったのですが、上記でお腹一杯でバテバテで断念。断念した決断自体は正解で、上高地に辿り着いたのは夕方5:30、シャトルバスもなくなり途方に暮れたところに道々歩いていた青年たちと一緒になってタクシーで戻れました。もし前穂に行っていたら岳沢小屋でもう一泊、会社に休みを足してもらうハメになりかけたという今となっては苦い思い出だったりします。
その際に前穂が残ったことと、その後順調に百名山をこなしていったがために(南アの中南部の子達とか)、3000m峰唯一の残りになってました。
というのが、前穂に行ってみようと思った動機です。
今回、来た感想。
まず、なかなか注目してもらえない霞沢岳。上高地で南を向けばドンと聳えるこの山。上高地の水辺からも、登山道上からも乙でした。いつかいってみたいなと思いました。
上高地に降り立って直ぐに広がる穂高連峰の中心を流れる岳沢カールをひたすら突き進んで頂を目指します。見たまんまの分かりやすい道。それでいて標高差1500m強ありますのできついのは当たり前ではあります。エキスパート垂涎の西穂〜奥穂縦走のルートや、登山道から消えているアルパインの明神岳各峰、前穂高岳各峰を眺めつつ。極めて険しい西穂〜奥穂稜線の下にある圏谷群がまるで緑の絨毯のようになっていて、南面のためか雪が消えて美しいなと。
正面、左右は西穂〜奥穂〜前穂〜明神にぐるっと囲まれ、振り返れば、右に焼岳、左に霞沢、正面に乗鞍が聳え、下に森と上高地が広がる。だいぶ上がってくると乗鞍の左肩に御嶽が乗っかる。
こんな景色がひたすら続きます。
上高地に降りついた頃から岳沢パノラマという地点までは天候も良好で、清々しかったです。やや調子が思わしくなく、CTくらいでたらたら登りましたが。
明神岳各峰、前穂高岳各峰の鞍部が見えるところまであがるとやっと東の山々が見えてくれます。南アの稜線が雲上に浮かびなかなかいいです。
そしてどうにか紀美子平あたりまでくると雲行きが怪しくなります。
ひとまず前穂〜奥穂の間より槍穂稜線が見え、槍を見れました。ひとまず最低限はゲット。そして、山頂に着くと・・・・。その時点ではひとまず東がまずまずで常念山脈が見え、眼下に穂高を撒く梓川が見えます。しかし・・。このあたりから嫌な予感が的中。槍穂稜線は全く見えず、前穂自体がガスの中になりそうな気配。
槍の北の方への山行計画を考えているのもあって槍のある方面やその北の方が見たいのだがこれが中々出てくれないです。
休憩がてら、山頂標からやや北の、眼下に涸沢小屋が見えるあたりまで移動すると、ここが中々にいい眺望でした。
小休止しながら雲がたなびく中、切れるのを待つと、懸念していた雨がぽつぽつ降り出す始末。
しかし、その前後から、眼下に涸沢カールを抱く槍穂稜線なり、東鎌の稜線なり、常念山脈なりが出ては出ては消えを繰り返します。景色に関しては本日見れる限りのものは見れたと思っています。山頂近傍で粘った時間が全てです。
3000mまでくると下界が猛暑日とかでない限り涼しいかやや寒いくらいで、雨、風、休止が重なるとそれを実感しました。
確かにもう一息早く上に着けたら360度のパノラマが見られたのかもしれません。
だけど、まあこれはこれで良かったかなと。
帰りは小雨〜雨を行ったり来たりなので、目の前の難路への対応のみに注力し、脇目も降らず下山。登山道が終わると共に観光地モード突入なのがこのエリアの特徴。
14時ごろは雨なのに結構観光客がいました。それは私の性格としてはあまり好きではないのですが、その観光客の家族連れのお陰で水鳥に一時の癒しを頂き上高地を後にしました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する