北鎌尾根から槍ヶ岳 人気のバリエーションルート
- GPS
- --:--
- 距離
- 40.9km
- 登り
- 2,368m
- 下り
- 2,369m
コースタイム
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:00
- 山行
- 12:20
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 13:10
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:20
【8/12(金)】北鎌沢出合5:45→北鎌のコル7:25→P88:30→P1110:50→P1311:55→北鎌平14:45→槍が岳山頂16:40→槍ヶ岳山荘17:00→殺生ヒュッテ18:00
【8/13(土)】殺生ヒュッテ5:10→槍沢ロッジ7:30→横尾8:40→徳沢9:10→河童橋11:30
天候 | 3日間とも快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
【8/11(木)】平湯温泉宝タクシー駐車場(タクシー)⇒上高地 【8/13(土)】上高地(タクシー)⇒平湯温泉⇒神戸 |
写真
感想
【8/11(木)上高地〜水俣乗越】山の日制定第一回目を記念して皇太子さま御一家がお見えになるとのことで、上高地には白いテントが立ち並び、なにやら物々しい。
河童橋・徳沢・横尾まではピクニック気分で歩く。帰りにはきっとここでソフトクリームを食べよう。それと帝国ホテルでカレーだ!
槍沢小屋・ババ平までは一昨年の修了山行を思い出しながら歩く。あのときはここが初日のゴールだった。ババ平のテン場は綺麗なトイレと水場ができており見違えるようになっている。帰りにはきっとここのトイレに寄ろう。
東鎌尾根との合流点水俣乗越までは長い急登。この時点でもう結構疲れた。明日表銀座チームはこっちからくるはず。私たちはこれから矢印がない方向へすすむ。矢印がない。
【水俣乗越〜北鎌沢出合】すすむというより、滑り落ちていく。山をくずしながら進んでいくようで、草につかまり転がり落ちないように大きな石を落とさないように気を使いながらなんとか下る。せっかく半日かけてここまで登ったのに。水俣乗越まで十分しんどかったのに、振り出しに戻る。
急降下のあと歩きにくい大きな岩がゴロゴロした河原を延々と歩いていくと水場がありちょっと生き返った。CLは水が枯れていないことに一安心したのだが。
やっとのことで北鎌沢出合に到着しほかのパーティのテントにホッとしたのもつかの間、テン場に水が出ていないことが判明。へとへとになりながらも男性2人がさっきの水場まで水汲みに行ってくれ、女性2人はテントを張ってのびていた。それでも明日の期待でみんなわくわくしながら、こぼれるような星空の下の快適な夜だった。
【8/12(金)北鎌沢出合〜北鎌のコル】早いパーティが暗いうちから出発するなか、5:45出発。北鎌のコルまで朝一番の急登、北鎌沢右股を詰める。朝っぱらから急登でしかも長い。荷物は極力少なくしてきたつもりだが、行動用+万一のためビバーグ用の水の重さと、なにより昨日の疲れで足が前に出ない。
後ろを振り帰ると東鎌尾根。夕方には無事に表銀座チームと会えるだろうか。
やっとのことで北鎌のコルに到着。ここにもビバークした後がある。そして、私たちのテントと同じエスパースのテントポールの忘れ物! 気の毒だが小屋まで届ける余裕がなく置いていくことに。その後、ポールを私たちの忘れ物だと思い、回収して声をかけてくれた後続の年配の猛者二人組。すごいです。
【北鎌尾根】ハイマツ帯、草付きを越えると岩稜帯になる。どの岩ももろく、大きな岩も簡単に動く。できるだけ落石を起こさないようにそっと足を踏み出し、やさしく岩を掴む。落石は砂を巻き込みなだれとなってなかなか止まらない。踏み後が不明瞭なところや、あっても行き止まりになるようなところもあるがCLは軽快に進んでいく。Nちゃんの「ザレバはきらい!」の声が響く。大変な行程なのになんだかんだと冗談をいいつつ励ましてくれる仲間に感謝。
大きくそびえる独標をトラバースしてそのまま少し尾根を外したがすぐリカバー。先ほどの猛者がまた声をかけてくれた。
そして槍。槍の本当の姿。そう、これが見たかった。
テンションはあがるが体のほうがもうへとへとで足もなかなかすすまなくなってきた。ペースダウンして北鎌平14:45。これからチムニーを越えると頂上に着く。なんとか日のあるうちに着けそうだ。
第一チムニーのちょっと嫌なところでは、ひっぱったら簡単に折れそうな細い岩のくびれの、まるで砂時計の真ん中のようなところに親切にスリングをかけてくれていて、ほんの少しだけ心強かった。やがて頭の上から人の話し声が聞こえると、CLは初めての私たちから先に頂上へ上げてくれた。
【槍ヶ岳】頂上ではたくさんの人に拍手をしてもらい、喜び合った。なにより無事ついてよかった。
テン場では表銀座組が迎えてくれ、へとへとの私たちを見かねてテントまで張ってくれた。みんなの顔を見てまたホッとする。一緒に小屋でカレーを食べたが、疲れすぎてあまり食べられず、あんなに楽しみにしていたビールもほとんど飲めなかった。
翌朝は早々に出発し、綺麗なトイレに寄ったり、ソフトクリームを食べたり、帝国ホテルのカレーを食べたり(こちらは完食)して、歩きやすい道のありがたさを再認した。
頼りになる若いリーダーと、頼もしく優しいメンバーのおかげで楽しく充実した山行ができ、槍の背中を自分の目で見られてよかった。(MUR)
<特記事項>尾根をはずすな by 熊爺
お初です。大阪在住、67歳の高齢者です。
女性を数名同伴しての北鎌尾根縦走、大変だったでしょう?夕食時のカレーも口に入らぬ程に疲れておられたようで、よくご無事で生還されました。
小生、一昨年65歳のときに単独で踏破しましたが、特にザレ場の下りに緊張した覚えがあります。ただ、この困難なルートに挑む女性が多いとは、貴殿所属の山の会は珍しいですね。
気軽に再訪できるエリアではありませんが、来夏には体調を整えて、再び訪れたいと思います。
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