北アの沢旅・東沢谷〜鷲羽岳〜伊藤新道〜湯俣川
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- GPS
- 80:00
- 距離
- 50.1km
- 登り
- 2,799m
- 下り
- 3,156m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 5:30
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 2:09
- 合計
- 7:35
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 8:55
- 山行
- 5:57
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 7:15
天候 | 9/2 晴れ 9/3 晴れのち曇り 9/4 晴れのち雨 9/5 晴れのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 自転車
扇沢第2Pに駐車(ぎりぎり一台停められた。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・黒四ダムから奥黒部ヒュッテまでの水平道はいろいろな方の記事通り。 ・今年はイレギュラーな減水です。 ・東沢谷は入渓後のゴルジュが水量多いと苦労しそう。へつりも岩がもろく、すぐにはがれます。 ・沢に樹林が迫ってくると、急に石がヌメヌメになり足の置き場に気を使います。 ・伊藤新道は展望台までは下草の仮払いあり。急になると木の幹や枝がかぶってきますが、踏み跡ははっきりしている。 ・硫黄沢〜弥助沢もヌメっていたそうです。 ・残り標高が300を切ってくると土砂崩れでルートがなくなりますが、少し戻った湯俣側のブッシュをたどれば下れそうです。私は懸垂しました…捨て縄もいっぱいありました。 ・赤沢出合の天場は、高い砂の台地ですが、大雨が降ると上部からの土砂崩れが誘発しそうです。 ・湯俣川は渡渉連発で、水が多いと苦労しそうです。そもそも硫黄分で水が濁っているので深さがわかりにくい。 |
その他周辺情報 | 風呂は心笑館¥500 |
写真
感想
この前の週、北又谷に挑戦すべく富山入りしてはいたものの、雨のため増水しているという情報により、タクシー代を払うのも…と、沢も見ないで敗退を決定。先輩と富山湾鮨を食べ、温泉に浸かり釈然としないまま帰宅。
山の悔しさを晴らすのは『山』でしかない!しかし、ひとりで行ける範囲で、沢を十分に楽しめて、それなりに長く…以前から温めていた東沢谷から黒部源流遡下降しかない。しかし日程を考えると…と思っていたら、湯俣を下降すればまた扇沢の戻れるプランが頭をよぎった。どちらも行ったことはないし、魚が食べたいし丁度いいではないかということで、元々とっていた休みを速攻でこちらの日程に振り替え出発する。
中央道原PAで仮眠、扇沢の始発は7時30分ということから、七倉のゲートに自転車をデポしに行っても余裕かなと思っていたら駐車場は混んでおり、第2駐車場にかろうじて1台分のスペースを見つけ、車を滑りこませた。8時のバスに乗車し黒四へ。
ダムは駐車車両の数のわりに空いている。ダム脇で水を汲んでいると『あれ?自転車の鍵って持ったっけ?』なぜか頭をよぎった。大失態。とてもブルーな気分で出発。
最近まるっきり走りこんでおらず、あの水平道でさえ苦痛に感じる。途中であった人の情報では、自分が思っていたより1日早く天気が崩れるとの話。ついていない。
久々の渡し船は満席、最近は山人気なのか、以前ではあまり人を見かけないところでも登山者が多い気がする。水平道のアップダウン地獄にやられて奥黒部ヒュッテ到着。大阪Pは上ノ廊下狙いとのこと。小屋の管理人もそうそうない大チャンスと言っていたらしい。単独も数人入っているとのこと。自分にそんな根性はない。ヒュッテの天場は快適白砂、蚊さえ出てこなければいつまでも居座りたいところだ。
9/3 本日快晴。読売新道が登り始める前の木製道標裏の踏み跡をたどって東沢谷へ入渓。たどってゆくと配管吊り橋、さらに上流に踏み跡をたどると、始めのゴルジュを巻いた先で河原に降りられる。しばらく左岸を行くが水量あると苦労しそうだ。
さらに進むと深い釜が行く手を遮るが、左岸を巻いて通過。結果、右岸の巻きと言われるところに出くわすこともなく、広い河原に出る。
ここから先は数回の渡渉があるものの、今日の水量では問題なし。昨日入渓したといわれる人の足跡も確認できる。沢は一ノ沢まで屈曲しているが、その先は地形図通り、だんだん直線的になってくる。振り返ると雄山&御山谷がでかい。ひたすら河原が続き、二の沢付近の1650m左岸に最高の天場があった。二ノ沢は規模のわりに出合が貧相。三ノ沢は向かい左岸の沢上部にデカい滝が見える。いつか直下まで行ってみたい。三ノ沢先で流れは細り大岩が多くなる。思いのほか予定地に早く着いてしまいそうな感じだったので、いたずら開始。餌を忘れたので川虫を探しながら小一時間で4匹、この辺の川は『ここはいる』というところに仕掛けを放り込むと、自分くらいのへっぽこでもほぼ釣れる。1尾刺身で食す。
再びひたすら続く河原を歩き続ける。谷が明るく風景もきれいなので長さが気にならない。地図上で流れが複数に分かれている部分で、右岸壁が大崩壊地になる。休憩したところから10分くらいの釜で、大量の黒い物体が水中を動いている。これは確認しなくては!とゴーグルつけて入水すれば、ものすごい量のイワナである。イワナ水族館だ。とりあえずたわむれたが水の冷たさが体に痛かった。
1900m台地は泊まってはいたが、水を取るのが大変そう。1935二俣は下流から見ると左が本流のように見えるが、水量で右が本流と分かる。このクランク状の流れから両岸の樹木が川に迫ってくる。そして水中の石がかなりヌメってくる。再び開けてくると2100m位の右岸にBS発見。先に進めば釣りにくい渓相と泊まるところがあるかわからない等の条件で、やや時間は早いが今日はここで終わり。魚は2尾ゲット。その対価でニコイチで使い続けていた竿が折れてしまった。少し上流に右岸からの枝沢があったが、赤テープがぶら下がっていた。いったいどこに続いているのか?
9/4 今日の天気も上々、本当に崩れるのだろうか?樹林の中の流れを進むと、沢が右カーブする先で千畳敷のような景色が目の前に広がる。ここは素晴らしい。2245m右岸には良好BSがあり、朝起きてこのカール状の眺めだったらば贅沢なものだ。
一番太い流れをたどったはずがこれは支流であり、一旦水を汲んだものの本流と思しき左の流れへトラバース。まだまだゴーゴーと水が流れていた。この辺りから振り返り見る東沢谷は、本当に真っ直ぐに黒部ダムに流れ込んでいた。周辺は草紅葉も始まりつつあった。傾斜が緩みお花畑状になるとしばらくで東沢乗越。前日に気付いていたが、湯俣方面の地図も車に忘れており、時間が読めないことから水晶は割愛。GWにやってきたワリモ乗越を通過し、鷲羽へ向かう。この辺りから眺める黒部五郎が好きだ。
鷲羽Pでは新婚旅行中という2人と遭遇、少し話し込む。予定では弥助沢を下って湯俣に至ろうと思っていたが、伊藤新道入口くらいで丁度雨になり、思いのほか傾斜があり、草原が結構滑ることと、途中で出会った弥助沢の遡行者が『ぬめっていた』と言っていたことから、伊藤新道の下降に切り替えた。とっつきを間違えたが、事前調査通り片斜面ながらいい道が続いている。刈払もした直後のようでもあった。ところが急な下りに変わるとそんなこともなかったが、沢の高巻きと考えれば県道みたいなものだ。小さな梯子とロープが連続で出現すると、土砂崩れで道が消失していた。少し登り戻れば踏み跡があったようだが、下りに使うと思われるブッシュはあと数年で崩れ去ってなくなってしまうだろう。
まさかここまで来て懸垂することになるとは…しかし、ここは先人の痕跡である懸垂支点からの下降が無難と判断、10mくらいの懸垂で土砂崩れの中間地点に立つ。崩れ落ちないよう慎重にトラバース、倒木の山を越えて赤沢側の斜面の踏み跡をたどると、例のホースのある取り付きに出る。よくもまぁここまで崩れたなという感じの沢だ。水はやや鉄の味、本流はといえば湯俣の本流は東沢よりも水量の多い、硫黄で真っ白に濁った水…今日の生活水はどこから取れば?よく探せば赤沢が本流と出合った部分の左岸台地の付け根に、透明な湧水の流れがあった。天場は湯俣を少し登った左岸に平らな砂の台地がある。しかし流木はなく今日の焚火はない。そしてタープを展張できる個所もなく、ストック利用でタープ&ツェルト設定。夕方遅く松本地域に大雨警報が出た。天場の位置は滝がありかなり水の音が大きく、さらに天場は土砂崩れが起きそうな崖の直下、夜の間、両方が心配になってしまう。
9/5 朝起きればほとんど増水はしていない感じ。出パ後、すぐに赤沢出合で対岸に渡渉、増えていたら結構厳しかっただろう。沢の両岸は荒々しく崩れ、渡渉を何度も繰り返して下ってゆく。ワリモ沢までの間には砂の台地で泊まれそうな場所が点在していた。ま、水が取れるかは別問題。
ワリモ沢から下もひたすら河原。当然支流を合わせるにしたがって水量は増えていく。何度も渡渉しているので自分が鉄臭くなっている。これはずっと浸かっていれば『冷鉱泉効果』があると言えるのでは⁇下流に行くにしたがって側壁は高く、まるで上ノ廊下を歩いているみたいだ。不安定岩のゴルジュは高巻かず、水際を下った。釜は胸程度の深さ。ここを過ぎれば川幅が格段に広がり、ゴールが近いことを思わせる。次第に硫黄臭がしてきて左岸に噴湯丘が見えてくる。川の岩盤にはピンク、黒、白、黄色といろいろな付着物も見られる。この辺の流れは川が温泉だ。有毒ガス検知器ならピーピー鳴りまくっているのだろうか?噴湯丘から下の流れはまさにぬるま湯、もう一泊あれば間違いなく晴嵐荘で泊まっていた。
この先、吊り橋渡らず水俣沢を渡ったら、激流に流されそうになった。さすがに晴嵐荘前のつり橋はこれを渡った。真っ白な砂地の小屋前はとても気分良し。他の登山者がいないのがいい。
退屈な林道を高瀬ダムまで行くと、ブナ立から下ってきた団体にタクシー相乗りを頼んだが、ツアーなのでと断られた。2200円を浮かし七倉から大町温泉までのタクシー代に投入するため、七倉まで歩くことにする。ところが、半分以上歩いたところで突然1台のタクシーが止まり、先ほどのツアーのおじさんが『乗って』と言ってくださった。さらにタクシー運転手のおばさんが、待避所でダンプを規制している警備員から番線切りを借用してくれたことで、七倉デポの自転車を回収することに成功。
かかわってくださった皆さん、本当にありがとうございました。この後、かじか荘辺りから大雨にやられたが、全く気にならなかった。大町温泉に自転車と荷物を置かせてもらい、扇沢まで車を回収に向かった。
難しいコースではなかったが、普段見ることのない景色が堪能でき、なかなか楽しい山行であった。伊藤新道は2回は行かないかな…
悔しさ張らせて良かったね!
好天のもと、岩魚の刺身に、焚き火に、岩魚の塩焼きまであり・・・よく岩魚水族館でかたき討ちに遭わなかったものだなぁ
当方、まだ腰痛の治療中。富山から帰って、風邪でダウンして、いったん良くなったところで、犬を抱き上げてまたギクリとやっちゃったよ(T_T)
今週も悪天候のようで、なかなか思うように出掛けられません。
腰、お大事に‼
イワナの刺身・塩焼き
45でイワナ水族館遊び
葛根田川連れて行かれたのは50でしたよ
まだまだ楽しめますなぁ〜
ご無沙汰しています。
行きたい沢のグレードが単独では厳しそうなので、葛藤の日々です😭
来週も増水しているんだろうな?と考えると、さらに葛藤です。
毎週末雨降ってるイメージですよ😩😩
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