湯俣で野湯を楽しみ、竹村新道で急登に苦しむ。
- GPS
- 16:26
- 距離
- 36.2km
- 登り
- 2,336m
- 下り
- 2,340m
コースタイム
- 山行
- 2:42
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 4:20
天候 | 9月24日(土):曇り 9月25日(日):晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
●タクシー:七倉ゲート〜高瀬ダム(2100円/10分程度) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●高瀬ダム〜湯俣温泉〜噴湯丘 高瀬ダムから林道終点までは、ダム湖畔の平坦な林道歩きです。 高瀬ダムを出発するとすぐに長さ約1kmのトンネル内を歩きます。 1つ目を出るとすぐに2つ目のトンネル、しばらく進んで3つ目のトンネルとなります。 4.5kmほど進むと林道終点へと至り、ここから登山口となります。 工事車両はここまで入ることができます。 登山口からは引き続き平坦な道を高瀬川の右岸に沿って進みます。 桟道もしっかりと整備されています。 登山口から1.5kmほど進んだところに名無避難小屋があります。 名無避難小屋からさらに高瀬川に沿って3.5kmほどダラダラと進むと ようやく晴嵐荘のある左岸に渡る吊り橋へと至ります。 噴湯丘へは水俣川と湯俣川の出合からロープで湯俣川側に降りて右岸を遡りますが、 数日間降り続いた雨のせいでしょうか、すでにここから膝くらいの水量があり、 噴湯丘のある左岸への渡渉は断念しました。 ●湯俣温泉〜湯俣岳 高低差およそ960mの登りです。晴嵐荘の裏からスタートするとすぐに急登となり、 崩落地の脇を進むとほどなく展望台のある1644ピークへと至ります。 展望台を過ぎると樹林帯の中を九十九折に登っていきます。 足元は大きな木の根の段差としっかりと刈り払いされた熊笹帯となります。 傾斜が緩み始めると湯俣岳山頂はもうすぐです。湯俣岳は展望はありません。 ●湯俣岳〜真砂岳 湯俣岳からは鞍部まで高低差100mほど下った後、 南真砂岳に向かって高低差450mほど登り返します。 登山道は木階段が増え始め、標高2350m付近の崩落地から森林限界を超えます。 P2409からは南側(湯俣川側)が崩落していて登山道が切れ落ちているので要注意。 南真砂岳のピークは登山道から少し外れたところにあります。 南真砂岳からはそれまでと比べると穏やかなルートとなり、 緩やかにアップダウンを繰り返します。 標高2700m付近の東側の崩落箇所をトラバースして尾根に復帰すると、 登山道はザレ場となり、真砂岳の山頂直下で正規ルートはトラバースして 真砂岳分岐へ至り裏銀座の稜線乗ります。 裏銀座ルートから外れ、回り込むように双耳峰の鞍部を経由して山頂へと至ります。 竹村新道から山頂へ直登する薄い踏み跡もありました。 |
写真
感想
楽しみにしていたシルバーウィークの山行は悪天でお流れ。
他にやることもなく、せっかくの休みを無為にダラダラと過ごしてしまい、
後悔でストレスが溜まっていた平日。
予報をチェックすると今週末も天気は芳しくない。
ムキーッ!もうガマンの限界。
それならば、雨でも楽しめるところを探すべし。
「山がダメなら温泉でしょ!」安直な発想で検討した結果、
土曜日の朝ゆっくりと出発して湯俣でテントを張って、温泉掘って、
ビール飲んでまったり過ごそうということに。
ここだったら雨でも楽しめるし、ちょっと歩いた気分にもなれるし。
日曜日はうまくいけば晴れ間も多少見られそうなので、
天気次第で歩いたことのない竹村新道を真砂岳まで往復しよう。
ダメだったら温泉三昧でオッケー。
ちなみに…、湯俣へは12〜13年前のGWに行きましたが、
その時は雪解けの増水で噴湯丘側に渡渉することができず、
今回は噴湯丘へ渡ることも動機の一つ。
1日目は8時過ぎに家を出て、大町でお酒や食材(主に肉)を買い出し。
のんびりと七倉ダムへ向かい、高瀬ダムを出発したのは13時半過ぎ。
晴嵐荘に到着後テントを張ってから温泉に向かいます。
しかし、今回も湯俣川は連日の悪天で増水していて、噴湯丘までたどり着けず、
手前の川原でテキトーな場所を探すことに。
シャベルで掘り返して地面から湧き出る源泉と
川の水をうまく調合しようとするけどうまく混ざらず。
「熱ッ、冷たッ、熱ッ、冷たッ、熱ッ、冷たッ、熱ッ、冷たッ」と叫びながら。
これはこれで楽しい時間。ここはホントに童心に返れる場所だな。
夜は、歩く距離&時間が短いのを良いことに、
いつも以上に持ち込んだアルコール類をすべてを平らげただけでなく、
隣のテントの方からウイスキーまでたくさんいただき、
ベロンベロンに酔っ払ってしまって最後はほとんど記憶なし。
2日目。
夜中にトイレで起きて寝ぼけナマコで空を見ると
三日月と星がキレイに見えていて、
夢現つで「こりゃ、やっぱり登らなきゃイカンよな」と思った記憶あり。
目覚ましが鳴るとこれが現実に。
スタートするまで漕ぎ着けたものの、二日酔いで竹村新道の急登がシンドイ。
komemameにどんどん引き離されながらも湯俣岳に到着。
湯俣岳からは紅葉が進んでいる裏銀座の稜線が見えたおかげで持ち直しました。
南真砂岳〜真砂岳までは紅葉した気持ちの良い稜線歩きをエンジョイできるまでに。
野口五郎まで行こうかなとも思いましたが、
七倉のゲートが閉まる時間があったので断念して(キリッと大人の判断)、
大人しく下山(ホントはしんどかっただけ)。
当初はまったりと過ごすだけの予定でしたが、
メリハリの効いた2日間に。
噴湯丘への道のりは、またまた次回の宿題だな。
ここ最近の山に登る人の心はみんな同じだったはず!
ここのところの天気の恨めしさ…
からだが鈍ると、もやもや〜っと気まで滅入ってしまう。
やっぱり山ってのは、心も健やかにしてくれるものなんだなぁ。
今回の湯俣温泉は、からだに溜まりに溜まった老廃物とか
いらない感情をきれいさっぱり流し去るのに最適でした〜。
あぁ!さっぱりしたーって感じです。
ここに来るのは10年以上ぶり。
まだ山登りをはじめていない頃で、
高瀬ダムからの平坦な道を歩くのすらいっぱいいっぱい。
歩きはじめから、フリースにアウターにいっぱい着込んで、
着ぶくれした自分の姿を思い出すと笑ってしまいます。
一応体力には自信があったから、最初は飛ばして歩いていたけど、
すぐバテバテになった。
テントで一夜を過ごすのも、炊事場のない場所でごはんをつくるのも
はじめての経験で、都会っ子(?笑)の私からしたら、
新鮮というより、いろんなことが不便すぎて、
四苦八苦した記憶だけが残っている。
温泉に入るのに山道歩いたり、激流を渡ったり、
こんなにワイルドなことしないとならないなんてありえないよねー、
って思ってたなぁ。
あぁ、なつかし。
そんな思い出の残る湯俣、こうして年月を経て行ってみると、
快適で気持ちがよくて、とにかく楽しいばかりでした。
まったくもってワイルドじゃないし。
この10年でいろんなこと平気になったし、
できるようになったんだなぁと、つくづく思う。
今回のメインイベント、温泉はというと、
水量が多くて激流を渡ることができなくて、
(小屋の人も「今日は水量多いから渡らない方が…」と言ってました)
渡らずに湯が沸いて入れそうなところを探して
気分だけ味わいました。
地熱の温度がとても高くて、河原の砂に足を置いていると、
火傷してしまいそうなくらい熱い。
そこをうまく掘って川の水を混ぜて入るのだけど、
なかなかうまくいかないもので。
あちーっ!つめたい!あちーっ!つめたい!の繰り返し。
ちょっとは気持ちよかったし、これはこれで楽しくて大満足でした。
夜は、ごはんを炊いて、肉を焼いて・・・
おとなりのテントのご夫婦と夕食をご一緒させていただいて、
お酒を飲みながら山の話に花が咲き、
いつもと違う時間を過ごすことができました。
翌日。晴れ予報は当たり、久しぶりの晴れ晴れ登山でした。
驚いたのは、湯俣岳から先の紅葉!
緑のなかに赤や黄色やオレンジのもこもこがいっぱい。
紅葉はまだまだ先のことって思っていたから、
これはほんとにサプライズ!一気に気持ちがあがりました。
真砂岳まで、秋らしいさわやかな空の下、最高の稜線歩き。
あと少しの元気と時間があれば、
すぐそこにある野口五郎までいきたいところだったけどこの日は断念。
きっといつもならdanyamaが「行く」って言いそうですが、
やや二日酔いの様子で…「テン場まで降りられるかな…」
なんてびっくり&レアな弱気発言。
というわけで、当初の計画通り真砂岳までで引き返すことに。
晴嵐荘に戻ると、今朝あったテントはほぼ撤収されていて、
新しいテントがちらほらとあるだけ。
小屋のトイレをお借りしましたが、とてもきれいで臭いもなくて、
小屋も清潔感があって快適そうでした。
ここに泊まるのが目的の人がいるというのも納得。
ふつうの土日にテン泊で山にくることは滅多にできないけど、
今回は強行でも来てよかった。
初日の温泉、楽しい夕食、二日目の山歩き、
気持ちのもやもやも晴れました。
山に行ける自分の健康なからだと、
日頃私を支えてくれるすべての人に感謝。
おしまい。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する