徳本峠と霞沢岳 先人たちの歴史を偲ばせるクラシックルート
- GPS
- 32:00
- 距離
- 32.0km
- 登り
- 2,548m
- 下り
- 1,763m
コースタイム
- 山行
- 6:35
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 6:50
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:50
天候 | 10/1 雨のち曇り 10/2 雨のち曇り 時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
上高地バスターミナル〜安曇支所前:バス/1,900円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません 徳本峠小屋〜K1ピーク手前は、ひどい泥濘状態です |
写真
感想
今回は、かのウェストンも歩いたクラシックルートを辿り上高地を目指します。
1日目は島々谷〜徳本峠でテント泊、2日目は霞沢岳ピストン〜明神へ下る予定を立てました。
霞沢岳は縦走路から外れているため訪れる人も少ないそうですが、地図には「穂高連峰、笠ヶ岳の展望は圧巻」と書いてあるので、それを楽しみにしていました。
1日目
松本市役所安曇支所に車を停めさせていただき、朝6時半に出発。
天気は雨。ですがレインウェアを着るほどではありませんでした。
安曇支所〜二俣
住宅地を抜け、ゲートをくぐると林道になります。
二俣までは平行移動。途中に砂防ダムや水力発電所があります。
コースタイムでは1時間半の道のりとなっていますが、1時間50分かかりました。
意外と長い林道歩きです。
二俣には公衆トイレ(あまりキレイではありません…)があるので、ここでトイレを済ませました。
ここを過ぎると徳本峠までトイレはないので要注意です。
二俣〜岩魚留小屋
木道や橋を渡りながら、緩やかに標高を上げる感じで川沿いの道を進みます。
晴れていれば気持ちの良い森林浴が楽しめそうな道ですが、雨で濡れた木道や橋は滑りやすく気を遣いました。
また、台風による崩落個所が何か所かあります。
登山道が小さな滝を横切るような場所もあったので、雨量の多い時はあまり通りたくない道でした。
「離れ岩」が見えてきたら、岩魚留小屋までちょうど半分くらい。
橋を何度か渡り、休業中の岩魚留小屋へ。
ここで少し雨が強くなってきたので、雨宿りと小休憩。
一応トイレの建物がありますが、中は崩壊していて使えないようでした。(kenboさん談)
岩魚留小屋〜徳本峠
雨が小降りになってきたので出発。
またしばらく同じような景色の道を進んでいると、前方になにやら不穏な丸太橋が…
3本の丸太がワイヤーで縛り付けてあり、不安定な上に雨で濡れて滑りそう。
しかも下は結構な水量の激流です。
真ん中の丸太を足で挟むようにして、ヨチヨチ歩きでなんとかクリアしました。
渡りきった後も心臓がドキドキ…
間違いなく、今日の核心部はこの丸太橋でした!
丸太橋を過ぎてからも何度か川を渡り、「徳本峠まで1.9km」の標識が出てきたら峠までの急登が始まります。
途中にある「ちから水」で喉を潤し、ジグザグの道をひたすら登っていきます。
先週、蝶ヶ岳でお会いした方が「徳本峠までの最後の登りがきつかった」とおっしゃっていましたが、たしかに辛かった…
汗だくになりながら急登を登り終えると、目の前にいきなりシブい佇まいの徳本峠小屋が!
本当は、ここから素晴らしい眺めが見えるようなのですが、あいにく穂高方面は真っ白…明日に期待します。
本日テント場は1番乗りのようで、小屋に近い平らな場所にテントを張りました。
今日はもうやることはないので、小屋で飲み物を購入して早々にお疲れさま会。
その後昼寝をしていたら、思いのほか寝すぎてしまったようで、目が覚めると外は真っ暗でした。
星空がきれいに見えたので、明日の天気に期待して就寝。
2日目
天気予報は外れて、朝から雨。
しかも昨日とは違い、レインウェアを着なければならないほどの雨脚です。
「霞沢岳、どうしようかな」と迷っていましたが、小屋の天気予報を見ると9時くらいには雨があがりそうだったので、出発することにしました。
小屋番さんの話だと、霞沢岳まではアップダウンが多く、道もぬかるんでいるので時間がかかるとのこと。
今日中に上高地からバスで帰るなら、遅くとも15時までには小屋に戻ってこなければならないので、時間の見極めが大事とのことでした。
予定より出発時間は1時間遅れています。
途中、少しでもコースタイムを上回ったら小屋へ戻ることにして出発しました。
徳本峠〜ジャンクションピーク
小屋から少し登ると、道はゆるやかな下りになります。
しばらく下ると明神への道の分岐へ。
ここからジャンクションピークまでは登り坂。
ドロドロの田んぼのような道をひたすら進みます。
小屋から50分ほどでジャンクションピークへ到着。
ピークの少し手前で雨が上がったので、ここで雨具を脱ぎました。
ジャンクションピーク〜K1
泥んこのアップダウンをひたすら繰り返します。
途中景色が開ける場所が何か所かありますが、K1手前までは基本は樹林帯です。
ザレた登りが続きロープや階段が現れたら、K1への急登の始まり。
ここが2日間で一番キツい登りでした。
息を切らせながら急登を登り切りピークに着きましたが、案の定景色は真っ白。
これから進む山頂方面もまったく見えません。
絶景はどこだ〜!
K1〜霞沢岳山頂
K1ピークの手前ですれ違った方が「K1から山頂まで30分くらい」と言っていたので、気合を入れて進みます。
狭い岩の間を乗り越えたりしながら、細かいアップダウンを繰り返します。
いい加減、「山頂まだ〜?」と飽きてきた頃に霞沢岳山頂へ到着。
あれ?K2はどこにあったのか?
地図に「穂高連峰、笠ヶ岳の展望は圧巻」と書いてあったので絶景を期待していましたが…やはり真っ白で何も見えず。
仕方がないので心の目で見て、山頂標識と一緒に写真を撮りました。
帰りは来た道を徳本峠まで戻ります。
K1からの下りが、傾斜がきつく滑りやすいので注意して下りました。
帰る途中に雲が晴れて、先週行った常念方面が見えた時は感動!
行きよりもさらにドロドロになった道をひたすら戻り、13:30に徳本峠に到着しました。
テントを撤収してお昼を食べて14:30。
どうやら今日中に上高地からバスに乗って帰れそうです。ホッ。
徳本峠〜明神
とても歩きやすい道をくねくねと下っていきます。
途中少し雲が晴れて、明神岳が目の前にドーンと見えました。
遥か下の方にあった梓川がだんだんと近づいてきて、道が平らになったら明神への道と合流です。
あとはいつもの道をバスターミナルまで黙々と歩きました。
今回は、あいにく天気が悪かったので景色はまったく見えませんでした。
ですが、晴れていれば穂高連峰の絶景が見えるそうなので、辛くても霞沢岳まで足を延ばす価値はあると思います。
徳本峠小屋は歴史ある建物で趣があり、小屋の方も親切なのでとても居心地が良かったです。
今度は蝶ヶ岳から下って来てみたいと思いました。
登山を始めてから、初めて訪れた上高地。登山者だけではなく、特に河童橋周辺は一般観光客でいつも溢れかえっていて、誰もが簡単に訪れることが可能となっています。
しかし、鎌倉時代からあるいにしえの街道であり、交通機関が発達していなかった当時に上高地へ行くためには、徳本峠を超える必要があったとのこと。上高地を利用する者として、一歩一歩踏みしめながら上高地に入った先人たちの歴史を偲ばせる徳本峠の道を是非とも歩いてみたいと思っていました。また、なかなか登る機会がなさそうな霞沢岳にもこの機会に登っておこうと考えました。8月に富士山を金鳥居から登り、歴史に触れながら歩くのも悪くはないと感じたことも、今回の挑戦を後押しした気がします。
1日目の天気は明け方と午後が雨マークで、行動中はなんとか雨に降られずに済みそう。地図には「島々谷は天候の影響を受けやすい」と書いてあることが懸念材料ではありましたが、2日目は晴れマークだったので、霞沢岳からの眺望を期待して決行することにしました。
10/1
中央道の諏訪湖SAを過ぎたあたりから雨が降り出し、雨脚は強まるばかり。5:00に松本市役所安曇支所に到着する頃でも、普通に降っていました。これはダメかな?1時間ほど仮眠して目を覚ますと、雨は小降りになってきて、朝食中に上がりました。空を見上げると、もう雨は降らなさそう。2人組の方が準備をしていて、私たちと同じルートを歩くとのことでした。こんな天気では誰もいないのでは?と少し心細かったので、これは心強い。私たち準備をして出発です。
徳本峠入口の標識を左折して、郵便局、駐在所超え、さらに左折して進むとゲートにぶつかります。ゲートを超えると長い林道歩きの始まりとなります。水力発電所や砂防ダムを通過して、小雨が降り出して、レインウェアを着るかどうか迷っているうちに二俣に到着。ここには、公衆トイレがありました。ちょうど年配の女性グループが到着したばかりで、トイレが混む前に慌てて済ませました。
二俣から先は、やっと登山道となります。樹林帯となるため、レインウェアを着ることなく済みました。秀綱夫人遭難の碑や昭和21〜28年に使用されていた炭焼釜跡を見物しながら、程よく整備された道を沢沿いに進みます。二俣・岩魚留小屋へ各2.6kmとなる中間点の標識手前で小さな滝のような部分を渡渉(横断?)しなければならず、慎重に進みました。この後も似たような箇所がたくさん出てくるので、やはり降雨時や降雨後、特に大雨の時には注意が必要です。
地図には「2011年秋の台風で多少荒れている」と書かれている通り、崩落している箇所がいくつかありましたが、高巻による迂回やロープ等で整備されていて、特に問題はありませんでした。ただし、木製の桟道はかなり滑るので気を付けましょう。
まだかな〜?と思い始める位歩くと、岩魚留小屋に到着。安曇支所でお話した方以外にも、2名の方が休憩していました。現在は営業をしておらず、ほぼ廃屋のような感じでしたが、ネット情報では予約営業とのこと。小屋の右手に回ったところにあるトイレは床が抜けていて便器がとんでもない方向に傾いていて使用不可、水場はおそらく沢の水?、テント場は草が生え放題。綺麗な小屋泊に慣れてしまった方にとって、ここで泊まるのはちょっと勇気が必要かもしれません。ただ、面白かったのは「釣り客は宿泊不可」となっていること。何かトラブルでもあったのでしょうか。
岩魚留小屋は、アルプス一万尺の3番で「岩魚釣る子に 山路を聞けば 雲のかなたを 竿で指す♪」と歌われているようですが、木々に囲まれて雲は見えませんでした。少し休憩しながら、後に高村光太郎の夫人となる長沼智恵子も愛したと言われる小屋横の桂の木を見物(写真を撮り忘れた…)。すぐ近くには、流れの激しい岩魚留ノ滝があり、これでは岩魚は登れないな…と思いつつ、こんなに滝の音がしていたら、テント泊だと眠れないだろうな…と、どうでもよいことを考えていました。
安曇支所でお話した方はまだ休憩中だったので、先に進みます。これまでのほぼ平行移動とは異なって傾斜がきつくなり、じわじわと登っている感が出てきます。小雨のせいか、樹林帯の無風のせいか蒸し暑く、汗がにじみ出てきました。岩魚留小屋を出てから40分ほど経過すると、ついに現れました!レコ等でよく見る丸太橋がっ!数メートル下流に少しまともな橋があるのですが、対岸に届いておらず、渡ることはできません。濡れずに対岸に渡るためには、この丸太橋をクリア必要があります。
3本の丸太を縛り付けて橋にしているので、真ん中の丸太に重心がかかるように、ペンギン歩きでよちよちと渡ります。ただでさえ雨で濡れていて滑るのに、縛り付けるための針金の部分を跨ぐのがひと苦労な上、テント泊装備のためか結構揺れるため、ストックがあると便利かもしれません。この丸太橋が全行程を通しての核心部でした。
いつの間にか雨は上がり、登り基調でアップダウンを繰り返しながら、徳本峠まで1.9kmの標識に到着。この橋を渡ると急登となり、あとは一気に徳本峠を目指します。先週、蝶ヶ岳ヒュッテでお話した方が「徳本峠までの最後のジグザグがきつかった」と仰っていた通りでした。これまでかなりの距離を歩いてきましたが、ほとんど標高を稼いでいなかったのだから仕方がありません。途中のちから水で冷たい水を補給し、汗だくになりながら徳本峠に到着。
おぉっ!これは渋い。上高地がまだ秘境とされていた大正12年に創設され、補修しながら今もなお利用されている旧館と、6年前から利用されている新館。ちょっとミスマッチな感じはしても、都心だって「歴史的景観ゾーン」として道路沿いだけ往年の姿を残して裏は高層ビル…なんてよくあるし、これはこれで良いのかな。旧館の中を覗くと、左側に登録有形文化財のプレートが掲げられていて、中は狭い空間をうまく利用した造り(天井が低くて油断すると頭をぶつける)でした。また、旧館・新館を問わず、所々に貼られている注意書きにはかわいいブタさんのキャラクターが描かれていて、心が和みました。
テント場は1番乗りで、他には小屋泊らしき方がのんびりしておられました。どこにテントを張ろうか?とウロウロしていると、カメラを構えた小屋のスタッフが「天気が良ければ、素晴らしい前穂が見えますよ。残念ですね」と。徳本峠は、アルプス一万尺の19番で「槍や穂高は かくれて見えぬ 見えぬあたりが 槍穂高♪」と歌われているようなので、せめて前穂高岳は見たかった…。明日の天気に期待しよう。
峠の場所では風が抜けるし、ほとんどが斜めであったため、小屋の前の低い木に囲まれた平らな場所にテントを設営。ビールはスーパードライが350ml/500円、500ml/700円でしたが、のどごしが特別価格で350ml/350円だったので、こちらを購入。
すこし早いけれどお疲れさま会をして、昼寝しました。
寝すぎて目が覚めた18:20は既に真っ暗で、外からは二俣でお会いした年配の女性グループの「星が綺麗ね〜」との声が。慌てて外に出てみると、先ほどとは打って変わってきれいな星空でした。これは夕日も見えて、綺麗だったのかな?少しガッカリでした。
小屋番さんに明日の天気を確認すると、「夜中に雨がパラつくみたいですが、明け方には止んで日中は曇り予報ですね。衛星天気図だと大した雨雲ではなさそうだから、夜中に雨が降っても大した量ではなさそうです」とのこと。あれ?明日は天気が良かったはずなのに。下方修正にこれまたガッカリし、雨が降らなければいいか…と言い聞かせました。
食事を済ませ、明日の霞沢岳に期待して寝ました。
10/2
結構な雨の音で目が覚めました。時計を確認すると、1:07。パラつくどころか、大雨だな。明け方までには上がるだろうし、道が泥んこでも我慢しよう。…その後、ちょこちょこ目を覚ますも、一向に雨脚は弱まりませんでした。起床時間とした4:40になっても変わらず。「この雨じゃ、霞沢岳には行かないよ」とkazuruさん。「もう少し待ってみましょう。弱まるかもしれませんから」と5:30まで待ちましたが、それでも変わらず。とりあえず、いつ雨が上がってもいいように食事を済ませ、小屋に天気を確認しに行きました。
この雨の中、年配のソロの男性が「行けるところまで行ってみます」と出発。小屋番さん曰く「9:00頃には止んで、日中は曇り予報ですね。衛星天気図だと大した雨雲ではなさそうだから、今日はもう降らないと思いますよ」とのこと。昨夜と言っていることが変わっている。天気予報はハズレたか…。
「今日中に上高地へ下るなら、少し余裕を見て15:00にはここを出る必要があります。ここと霞沢岳の標高差は500mですが、行きは累積の下りが300mあるので、実質800mの登り。帰りはこれが逆になります。お客さんは登山に慣れていて体力がありそうだからコースタイムを上回ることはないでしょうが、途中がグチャグチャで歩きにくく、時間を取られると思います。お早目のご決断を」と小屋番さんに忠告されました。軒先では、小屋泊の方が「今日は晴れ予報だったから来たのに」と迷っていました。
行くのであれば、どんなに遅くても7:00には出発しないと間に合わない…。kazuruさんは嫌がるだろうな…。最悪、ソロで行ってこようかな…。悩みながらテントに戻ると「行くなら早く行こう」とkazuruさんがレインウェアを着始めました。このまさかの行動にこちらが驚き、慌てて準備をして予定より1時間遅れで出発しました。
明神への巻道との合流点まで下ると、急登となります。既に出発されていた方に道を譲っていただき、スタジオ・ジャンクションはまだかな?と思いながら、レインウェアのため汗だくで登り続けると、ジャンクションピークに到着。あれ?スタジオ・ジャンクションはどこにあった?「道の脇にボロボロの標識が立てかけてあったから、そこじゃないかな?」とkazuruさん。幸いにも、少し手前で雨は上がったので、ここでレインウェアを脱ぎました。
蒸し暑さから解放され、泥濘状態のアップダウンを突き進みました。とにかく真っ白で、山頂に着く頃には最低でもガスは無くなってほしいと願いつつ。
途中で先に出発された年配の男性とすれ違い「どうせ山頂に行っても何も見え無さそうだし、体力的に無理そうだから帰ります」と引き返していきました。その後、すぐにザレた登りが始まり、ロープや階段で整備された急登となります。汗だくになってようやくピークらしき部分が見えてくると、テント泊のソロの男性とすれ違いました。「ここを登ればK1ですか?」と尋ねると「そうです。でも、山頂まではアップダウンが続くのであと30分くらいかかりますよ」とのことでした。この男性は随分と健脚だなぁ。もうひと頑張りして、K1ピークに到着。
まだ真っ白で、徳本峠小屋の受付の上にK1ピークから撮影した絶景のパネルが掲示されていたので、懸命にその絶景を頭に浮かべました。一度下って登り返すと、K1ピークと違って標識がありません。ここがK2ピークなのかな?とも思いましたが、よくわからないまま10分ほど緩やかなアップダウンを繰り返すと、霞沢岳の標識が現れました。K2はどこにあったの?
地図には「穂高連峰、笠ヶ岳の展望は圧巻」と書いてあり、これを楽しみにしていたkazuruさんはしょんぼり。徳本峠小屋から往復で1回の日帰り山行分の時間がかかる霞沢岳。今回は体力が回復している2日目に登ったので、1日目に一気にクリアした唐沢岳とは比較が難しいけれど、やはり唐沢岳の方がきつかったかな…。唐沢岳と同様に、もう登ることはないだろうな。そう考えると、真っ白でも雨の中強行してよかったと思えてきました。
時間がないので、休憩もそこそこに急いで戻ります。途中でK1ピークまでに3名のテント泊の方とすれ違い、K1ピークからは転倒しないように下ります。下り終えたあたりで小屋泊の2名の方が休憩していて「K1で引き返してきた年配の女性グループが「真っ白で何も見えないから無理に行く必要はない」と言っていたから戻ります」と仰いました。これだけの人数が歩いたのであれば、帰りはさらにグチャグチャだろうな…。
予想通り泥んこ祭りの道を転ばないように進んでいると、一時的に晴れ間が見え、先週歩いた常念山脈が見えました。ジャンクションピークでも島々谷方面が綺麗に見え、この先が期待できました。しかし、すぐに再び真っ白となり、徳本峠小屋に戻った時には何も見えず…。ガッカリでしたが、霞沢岳をクリアすることができたことで満足し、急いでテントを撤収。昼食を済ませて下山を開始しました。安曇支所でお話した方は、霞沢岳を諦めたのかな?
明神までの道はものすごく歩きやすく、霞沢岳の疲れを感じることはありませんでした。水場で水を汲んだりしながら下り、次第に平行移動になってきて明神に到着。本当はクラシックルートの締めとして、嘉門次小屋で岩魚を食べようと予定していたのですが、朝のスタートが遅れていたため諦め、この時間でもまだ多くの登山者が下山している中を歩き続け、ゴールとなりました。
一度は歩いてみたかったクラシックルート。天気予報がハズレて心残りな部分はあるけれど、徳本峠の雰囲気や小屋番さんの人柄は気に入ったし、アルプス一万尺の歌を確かめることができたしで、まぁ良かったかな。でも、次に徳本峠に来るときは、大滝小屋が気になるから蝶ヶ岳から、もしくはお気楽に明神からにしよう。
コメント
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K1ピーク手前ですれ違ったテント泊のソロです。
当日は、私も霞沢岳からの大展望を期待していたのですが、残念な展望でした。
今年は何故か雨ばかりで仕方がありませんよね。
徳本峠まで戻った時にはそれなりに晴れてきて、明神岳などを見ることはできたので、良しです。
次は厳冬期に上高地から沢ルートを直登し、山頂から山滑走したいと思っています。
では素晴らしい山行を。
霞沢岳は遠いなぁ〜と思いながら歩いていたので、ktn92さんの「あと30分くらいですよ」のひと言はありがたかったです。
今年は本当に毎週末の天気が悪いですね。
そんな中、多くの方が日曜日の天気に期待していたはずです。
残念でしたが、私たちも常念山脈や明神だけが見えただけでも満足することにしました。
沢ルートというのは、山頂の先に見えた道でしょうか。
あちらもなかなかタフな登りのようなので、くれぐれもお気を付けて。
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