ハセツネ 初完走
- GPS
- 17:37
- 距離
- 63.1km
- 登り
- 5,077m
- 下り
- 5,070m
コースタイム
- 山行
- 10:21
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 10:51
- 山行
- 6:22
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 6:28
天候 | 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
受付時間 :9 日(日)10 時〜 12 時 12 時 30 分開会式、13 時スタート 受付場所:五日市会館 スタート:五日市中学校 フィニッシュ:五日市会館 最寄駅:武蔵五日市駅から徒歩10分 《駐車場について》 武蔵五日市駅前の有料駐車場(153台:24時間600円)が利用できます。小和田橋付近上町駐車場に約130台の臨時駐車場(有料)を準備しますが、利用は10月9日午前8時頃からで、出庫については住宅地のため、10月10日午前8時以前の車の移動はできません。(所在地は、レース会場案内図を確認ください。) 駐車場では次の行為を禁止します。 1 エンジンをかけての駐車 2 火気の使用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
《大会趣旨》 このレースは距離の長さはもとより、全コースが標高 1,000 〜 1,500メートルの山岳地帯を舞台に一切のサポートを禁止とし、昼夜に渡り行われ自己の限界に挑戦する 、他に類をみない過酷なレースです。 《ストック》 ストックは第1関門まで使用できません。 《関門》 予備関門(入山峠16:00)→予備関門(醍醐丸19:00)→浅間峠(第1 関門22:00)→月夜見第2駐車場(第2関門4:00)→長尾平(第3関門10:00) 《コースについて》 コース上の危険な箇所にはテープやロープ等を設置して注意を喚起しています。コースは登山道ですので夜間や疲労して集中力、判断力が低下しているときなどには充分注意して走行(歩行)してください。迷いやすい所には矢印をつけましたが、耐久レースに参加される方には一度試走することをお勧めします。 〈コース所感〉 ・市道山分岐まで、小刻みに結構な急登が続きます。 ・浅間峠から西原峠までは、比較的大きな上りないように感じました。 ・コース最高地点の三頭山への上りは本コースの核心部。三頭山を過ぎれば上りは多少あるものの下り基調となります。 ・御前山への上りはダラダラと長い。手前に惣岳山があるので、御前山と勘違いしそうになる。 〈注意したい所〉 ・三頭山から鞘口峠への下り、段差が大きく悪路。 ・鞘口峠手前から風張峠間の急斜面を通過する箇所。 ・大岳山へ登る途中の岩場。 ・大岳山直下、大岳山荘への下りの岩場。 ・月夜見第二駐車場を出てからの下りは滑りやすい。 ・金毘羅尾根の黄土色の粘土質の登山道は滑りやすい。 〈コース上の設置、案内表示等〉 1コース案内板(矢印でコース表示)分岐地点 2距離の案内 5km、10km、15km、20km、25km、 30km、35km、40km、45km、50km、55km、 60km、65km、70km、あと5km、あと2km 3テープ(コースで不明瞭な部分) 4点滅灯(入山峠以後の全コース) 《補給(水分)について》 ・水2リットル以上(推奨)を持ってスタートします。 ・月夜見駐車場(42km地点)で1.5リットルのポカリスエット又は水の給水があります。 ・その他、天然の水場がコース上または付近にあわせて3ヵ所、案内板で表示してあります。 <水場> ●大岳山荘の200m先 ●綾広の滝上部(御岳1.5km手前) ●御岳神社 ※応援の人やチーム同士、選手同士のサポートは失格事項となる。 《リタイア者の下山コース》 競技をリタイアした選手は、役員の指示により下記指定コースを下山してください。 1入山峠⇒盆堀林道 2醍醐丸⇒和田峠 3浅間峠⇒上川乗 4西原峠⇒数馬 5鞘口峠⇒都民の森 6月夜見第2駐車場 7大ダワ 8御岳山(長尾平)⇒養沢 ※車に乗車する際にRSタグを役員が回収します。 《トイレ 11箇所》 今熊神社、浅間峠、三頭山避難小屋、月夜見第2駐車場、御前山避難小屋、大ダワ駐車場、大岳山荘、長尾平、御岳神社、日の出山、金比羅神社 《携帯装備》 ゴミ袋を雨具にするような安易な装備は認めませんので会場の売店などでお買い求めください。ライトの電池はアルカリ又はリチウム電池に限ります。マンガン電池は出発前に交換してください(売店有り)。予備ライトの持参をおすすめします。必要装備品としては、水2リットル以上(バックパック収納型のハイド レーションシステム)、防寒具兼用の雨具、行動食、ライトを推奨します。 |
その他周辺情報 | 入浴施設「阿岐留の四季」 ■時間:9日(日)夜の午後10時〜10日(月)の朝5時30分(最終会場送迎バス出発 午前5時) ■料金:90分650円 120分950円 大会会場五日市会館前から不定期で往復無料の送迎マイクロバスを配車。 |
写真
装備
個人装備 |
キャップ(ダックビルキャップ) 1 パタゴニア
メガネ 1 zoff
アンダーウェア(スキンメッシュT) 1 ファイントラック
Tシャツ 1 TNF
ショーツ 1 TNF
ハーフタイツ 1 c3fit
ゲイター 1 c3fit
指ぬきグローブ 1
ソックス 1 itoitex
靴 1 inov8
レインジャケット 1 TNF
レインパンツ 1 TNF
ザック(TRコンポ10リットル) 1 TNF
TRベルト 1 TNF
ハンドライト(ジェントス閃) 1
ヘッドライト(ペツルMYO) 1
予備電池 1 単三3、単四3
ファーストエイドキット 1
レイングローブ 1 TNF
パワーメッシュ インナーグローブ 1 ファイントラック
トレッキングポール(ウルトラディスタンス) 1 ブラックダイヤモンド
ソフトフラスク(500ml) 2 麦茶、アセロラ
ハイドレーション(2l) 1 ポカリスエット
ザバス・ピットインゼリーバー 2
ザバス・ピットインエネルギージェル 16
山よりだんご 2
芍薬甘草湯 2
ムサシ・NI 4
柿の種(梅しそ味) 1
ミニクリームパン 2
コーラ(350ml) 1
塩熱サプリ 1
グミ(コロロ グレープ) 1 味覚糖
ピュアラルグミ りんご 1 カバヤ
ベスパプロ 1
ベスパハイパー 3
ワンセコンド 3 グリコ
カメラ 1
携帯電話(iphone6) 1
時計(エプソンMZ-500) 1
心拍計 1
財布 1
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感想
ランニングを始めて約8年、日本山岳耐久レース「長谷川恒男Cup」、通称”ハセツネ”に、今回初めて参加する機会を得た。
これまで、70km超のトレイルランニングのレースには4回以上参加しているけれども、伊豆トレイルジャーニー、スパトレイルなどいずれも比較的走れるレースだった。おまけにエイドも充実していたので、水・食料、装備すべてを背負って走るハセツネの特別感といったら、勝手がわからず初めてフルマラソンに参加したときのように緊張した。
0.事前準備
6月に一般枠でエントリーしてからというもの、まだ大会まで十分時間がある思っていたけど、7月、8月とあっという間にすぎ、気がつけば9月。6月のスパトレイル直前までは月間200km走っていたものの、今年は仕事が今までになく忙しく、7月以降は月間100kmを確保するのが精一杯だった。仕方がないので、初めてのナイトランに備えての講習会(オオダワナイトラン)への参加や大会コースの4分の3は試走(鞘口峠〜オオダワ間のみ未試走)するなどし、走力に不安は残すものの、付け焼き刃的な感じで大会に臨んだ。
これまで、レースのときは嫁さんがエイドごとに補給食のサポートをしてくれていたのだが、今回はすべて持参しなければならないので、荷物はかなりの量になった。ジェル18個、麦茶、ポカリスエット等の水分約3リットル、その他装備を含めると荷物は5キロ以上はあったと思う。それでも装備を準備しながら、ご褒美の補給食は何にしようかなど初めての経験に少しワクワク。ひとまず、ご褒美補給食はコーラ、クリームパン、グミ、柿の種にしてみた。この中ではブドウのグミが一番のヒット作だった。
11時前に大会会場へは電車で会場に向かった。電車に乗るとほとんどがハセツネに参加する人ようで、武蔵五日市駅に着くとハセツネの横断幕があり、すでに熱気ムンムン。参加者の多さに圧倒されながら会場に向かう。緊張のせいか、いや蒸し暑い気候のせいか、この日は会場に向かうだけで汗だくになった。
受付を済ませ準備をする。体育館などが更衣室として使えるらしいが、すでに満員状態。仕方がないので外で準備を済ませた。装備は10リットルのザックとウェストベルト、装備をすべて装着したが結構な重量だ。これで走れるだろうか、不安が募る。
1.スタート
いよいよスタート時間が迫る。一応、目標タイムごとに整列してスタートするらしい。14時間付近に並んでいると、試走等で一緒に走ったHさんと出会った。「もう少し前に並んだ方がいいよ!」と彼女に促されるまま12時間付近に並んだ。彼女はすでにハセツネに数回出場しており、このレースのことを熟知しているようだ。後方に並ぶほど渋滞がひどくなるそうだ。
いよいよスタート時間が迫ってきた。スタート前には、荘厳な曲(確か「世界の果てまでいってQ」の登山部のコーナで流れているBGM(映画「ナショナルトレジャー」のサントラだったと思うが)が流れていた。荘厳な曲に嫌が応にも気分を高揚する。13:00スタート。渋滞する広徳寺付近のトレイルまで、ロードを皆、結構な速度で走っていく。広徳寺付近で蜂に刺された試走ランナーがいたそうで、コースの一部が変更となっていた。ここで10分くらい渋滞しただろうか。
渋滞を抜けると新多摩変電所を抜けて、今熊山へここから本格的な登山道、いよいよ上りだ。自分としては今熊山の上りが本コースの核心部の一つと思っている。試走の際にここでペースを上げ過ぎるてバテたので、今回は心拍数が150bpmを超えないよう、気を配りながら登った。
入山峠に到着したのは、想定タイム(1時間21分)より10分ほど遅れた。先ほどの渋滞の影響なので想定内の範囲か。先を急ぐ。ここで知り合いのMさんと出会った。彼女も先ほどのHさんと同じく試走を共にした仲間だ。この後、Mさんとは醍醐丸の手前まで一緒にいくこととなった。
2.予想外の序盤
11km地点の市道分岐までは、小刻みに急登があり、ここでも度々渋滞になった。それでも自分にとっては息を整えられる時間があるので、それもいいかと思っていた。しかし、上りがある毎に蒸し暑い天候のせいか、多量の汗をかいてしまう。足が攣らないよう、塩熱サプリと水分を取りつつ、対応していたつもりだったが、醍醐丸手前でしんどくなり、立ち止まって休むことが多くなった。どこかで自分なりに休む時間を取らないとエイドのないハセツネでは最後まで走りきれない。どこかで休む適地はないかと心の中で思っていた。
自分にとって山でピークに登ったら休むのはお約束で、次のポイントが醍醐丸だと心の中で決めていた。しかし、頂上に着くとそれどころではなく、応援の人に促されるようにタッチ&ゴー、休むに休めなかった。応援されていると無理にでも人は笑顔になるものだ(汗)。
醍醐丸から先、序盤ほどの急登はないのだけれども、小ピークが連続する。蒸し暑いせいか気分が悪い。まだ15km過ぎだというのに、足が攣りそうな雰囲気。このため、ここら辺から上りでは足に力が入らない状態で、のろのろペース。”これで最後まで行けるだろうか”とくじけそうになるが、ベスパ、ムサシ・ニー、ジェルなどを投入し、我慢の行軍となった。後続者が来るたびに、ボトルネックになるのが嫌で、先に行ってもらった。とにかく自分のペースを維持しないと。このため、ピークごとに休んでいたので、結構な時間をロスした。
三国山の休憩時に気分を変えてぶどうのグミを食べたら、少し元気が出てきた。まるで生のぶどうのような食感のグミで何か感動した。今時のグミってすごいね。ここまで来たら、第1関門は目前なので、頑張って走り始める。
3.ライト(その1)
浅間峠に着く前にライトを装着。ライトはヘッドライトとハンドライトを使用。事前に手に装着できるように加工したハンドライトは下りでは絶大な効力を発揮した。ハンドライトを照らすことで、木の根などが立体的に見えるので、ヘッドライトのみの人が下るところを躊躇するところを尻目にバンバン下っていくことができた。下りだけはまだ何とか走れる元気はあるみたい。
22km地点、5時間33分かけて第1関門 浅間峠に到着。予定より約1時間遅れ。この頃、周りでは水切れを心配する人の声が多く聞かれた。水の補給は第2関門42km地点 月夜見山第二駐車場までない。ここから約20km先、途中にはコース最高峰の三頭山(標高1531m)がある、水切れでリタイアした人も少なくないだろう。
自分には幸い、水はまだたっぷり残っている。ゆっくり休んで(約15分)体力回復、ここからストックが使えるので、気分新たに登山道へ向かう。この先もしばらく急登はない。ストックのおかげか、調子よくサクサク進む…、がしかし、しばらく行くとまたふくらはぎが疲れてきた。なぜだろう。仕方がないので、ぼちぼち休み休み、マイペースで進む。ここは我慢だ。
4.ストックも使いよう
どうやったら、上りで疲れずに進むことができるだろうか、前の人の上り方などを見ながら、試行錯誤しながら進む。ここで、これまで手を通してなかったストックのグリップベルトにしっかり手を通して進むことにした。今まで上りではストックを短く持つためにグリップベルトにあえて手を通していなかった。意外とこれが功を奏した。徐々に先行者についていけるようになった。
丸山を巻き、笛吹峠(うずしきとうげ)、数馬峠、西原峠と峠が続く、ここは走れるシングルトラックが多いけど、先が長いので無理せず先行者に続き、早歩き、所々小走りで進む。きっと一人で進んでいたら、変わりばえのしない闇夜の景色にきっと飽きたのではないだろうか。先行者に離れまいとひたすら進むので、ここは飽きなかった。ただ、逆にこのエリアでどんどん抜いていけば、もう少しタイムを縮められたとも思う。今となってはタラレバの話でなんだけど…。
5.前半の核心部 三頭山
いよいよ三頭山への上りが始まった。試走した時はストックなしで、後続のランナーにガンガン抜かれたが、今回はストックを装備しているだけあって、結構な人数を抜けた。試走時と雲泥の差だ。気分がよい。三頭山へは、試走の時より意外とあっという間についた気がする。
三頭山では5分ほど休憩。ここまでで36km 約半分進んだことになる。ここまで9時間ほどかかった。三頭山までの時間の倍がゴール時間になるみたいなので、ゴール時間は18時間になるってことか。ここから先は下り基調になるけど、まだ御前山(標高1406m)が残っている。おまけに鞘口峠からオオダワ間は唯一試走をしていない場所、まだまだ油断がならない。
当初はサブ15時間を目指していたが、こりゃ予定よりだいぶ時間がかかるなぁと思いながら、鞘口峠を目指して下る。三頭山の下りは段差が大きく岩場などがあり、かなりの悪路だった。
6.ライト(その2)
第2関門 月夜見山第2駐車場(42km地点)へは10時間46分かかった。予定よりすでに2時間弱遅れている。時間はもうすぐ0時だ。気温もかなり寒くなってきた。停滞時はレインジャケットを着ないと寒い。残り約30km、十分に補給食を食べて次に備えた。
ここでは唯一水又はポカリスエットの補給ができる。僕はポカリ1L、水500mlを補給した。予想より多く水が残っていたようで、ハイドレーションには1リットル以上ポカリが残っていた。水分の摂取が足らなかったのかなとも思った。
また、暗くなったヘッドランプの電池とハンドライトの電池も交換した。ヘッドライトはPETZL(ペツル) のMYO(ミオ)、最大照射280ルーメンで明るいけど、長時間の場合はやはり暗くなってくる。今回は登山道が霧に包まれたところもあったので、ヘッドランプには黄色いフィルター(獣人フィルター \500)を貼った。これもライトの乱反射を防ぐ意味で効果抜群だった。
御前山へ向け第2関門を出発したが、出発して間もなく、ハンドライトが点かなくなった。幸いライトは2つ持っているので大丈夫だったけど、ヘッドライトだけだと今までのように下りが攻められない。その後はヘッドライトの照射を1段階落として進むこととなった。闇夜にライトがなくなったら死活問題。万が一に備え、ライト・電池の予備は必要だと思った。(でも、帰宅後、ハンドライトを点けたら問題なく点いたので何だったのだろう…。)
7.御前山の前衛
御前山、ここを乗り越えれば、完走への可能性はかなり高くなる。ここの区間は試走していないけど、御前山への上りが「とにかくダラダラ長い」という噂を聞いていた。感想はそのとおりだった。最初は調子がよかったが、上りの終盤になる頃にはヘトヘトになっていた。ここの山のいやらしいところは、御前山の前に惣岳山があることだ、やっと上りきって、山頂標を見たら惣岳山だったときはガッカリした。そこから御前山まで400m、それがとても長く感じた。
時刻は0時を回っている。今回初めてナイトラン必須のレースに参加したが、疲労と眠気からか登山道わきに横たわる人が多くなってきた。これが今まで出ていたトレイルのレースとは異なるところで、かなり過酷なレースなんだなぁと身をもって感じた。山に入ったら、無事に帰るというのが、皆同じ気持ちかもしれないけど、改めてその気持ちを強くした。自分には眠気はない。それが唯一の救いかも。大ダワに向け先を急いだ。
8.馴染みの大岳山・御岳山エリア
大ダワからは講習会で、夜間に走ったことがあるなじみのコース。安心感がある。ただし、大岳山付近は岩場や鎖場があるので要注意だ。第三関門の長尾平まで8キロ、ゴールまであと22キロあともう少し。完走までより一歩近づいた。鋸山から大岳山までのルートは急登もなく走れるので好きなルートだ。しばらくシングルトラックが続くので、先行者についていくしかないのが辛いところ、ぶっちぎるだけの走力は残っていないので無理せずジョグペースで進む。まだ自分には金毘羅尾根を気持ち良く下るという予定がある。
さて、三頭山(1531m)、御前山(1405m)と乗り越え、大岳山(1266m)も難なく乗り越えた。これからはさらに下り基調が続く、しかし走ろうと思ったが、つま先が靴先にぶつかり痛くなり思うように速く走れない。レース終盤になると必ず起こる現象、何とかいい対策はないものだろうか。止まって靴紐を結び直せばよかったかなぁ。
ここは、開会式で前回大会女子優勝者の北島良子さんが言っていた、辛いときに「すべて気のせい」だと思う精神が大事だということを思い浮かべ、つま先の痛みのことは深く考えずに進んだ。途中、水場(綾広の滝)で水を補給する人の列(水不足は深刻だなぁと思いながら)後に、御岳山、第3関門 長尾平を目指した。
綾広の滝から長尾平まで約1km、8月の講習会(オオダワナイトラン)では、田中正人さんや小野雅弘さん(共にTeam EAST WIND)についてガチ走りをした区間。何か懐かしくなって、結構頑張って上りも走った。長尾平に着いたら何かいいことあるかなぁなんて思ったけど、当然何もあるわけもなく、応援の方に声援を受けただけで、さらに御岳山へ上りの林道が続くだけだった。なんか自分でもおかしくなった。何やってるんだろって(笑)。
御岳神社を過ぎ、参道を通り日の出山へ向かう、御岳神社の手水舎で水を補給する人数名、ここも水場なんだ。あとは日の出山を攻略し、あとは下るだけだ。
日の出山では、綺麗な東京の夜景が出迎えてくれた。東京スカイツリーも見えるほど今日は視界がいいらしいけど、どこにスカイスリーがあるかわからず、写真を撮るなどしばし、下山の準備をして出発する。
9.ご褒美の金毘羅尾根の下り
ゴールまであと12km。日の出山からの下り、勇んで下り始めるも木段を下り始めると右膝が痛い。膝に痛みが出るなんてことは初めてなので「ヤバイ」と思った。「あとは下りを楽しんでね」というボランティアの人の言葉も楽しめそうにない。どうする、金毘羅尾根走れなかったらどうする(汗)!!
しばらく木段エリアを我慢して進む、途中スリッピーなところで、派手に転び、すねを浮き出た木段で打ち付けた。幸い大事には至らなかったが、終盤疲れたところに来て、怪我には気を付けたいところ。特に金毘羅尾根は黄土色の粘土質の滑りやすいトレイルなので、気を引き締めて先を進んだ。そのうち木段がなくなり、通常のトレイルになったら、足さばきが変わったのか、膝の痛みは不思議となくなった。
ここで印象的な男女ペアのランナーが前を軽快に走っていた。ついて行きたかったけど、あっという間に姿が見えなくなった。かっこよかったなぁ、自分もあんな感じで、金毘羅尾根を下ってみたいと思った。
ペースは遅いながらも終始一応走れている。12kmの下りは長いと思ったけど、意外とあっという間だった。金毘羅山手前、お馴染みの橋が見えてきた。ここまできたら、なんか名残惜しくなってきた。最後は重力に任せてさらにスピードを上げる。過酷なレースだったけど、やっぱりゴールが近づくと笑顔になる。やっぱり、トレランは下りが醍醐味だよなぁと思いながら、2km手前では久々にランニングハイになった。トレイルレースでランニングハイになったのは、ハセツネ30km以来かな。なんか縁があるのかも。
6時18分にゴール。タイムは17時間18分21秒、目標タイムからは2時間以上遅いけど、この状況下で完走できたから、正直ホッとしている。次回はどうしようかと思ったけど、攻略し甲斐のあるコースなので、また来年も走りたいと思っている。来年は下りをより楽しめるよう、上りをもう少し頑張らないとなぁ。
Norizoさん
4月に醍醐丸付近でお会いしたEchigoyaです。ハセツネに出場なさると伺っていたので気になっていたんですが、完走なさったんですね。おめでとうございます!
レースに出たことのない私ですが、Norizoさんのレコを拝見したら少しレースに出てみたくなりました(笑)。
Echigoyaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
醍醐丸でお会いしたのは4月なんですね。レース当日は醍醐丸では登頂を楽しむ余裕もありませんでしたが(笑)
ハセツネはトレイル率が高いですし、全ての装備を自分で背負う必要があるので、過酷なレースですが、その分、達成した時の喜びは最高でしたね(^ν^)
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