上高地-徳本峠(霞沢岳)-島々 古道を歩く
- GPS
- 29:15
- 距離
- 36.1km
- 登り
- 2,709m
- 下り
- 3,474m
コースタイム
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 8:47
- 山行
- 4:18
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 5:09
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
岩魚留小屋-二股 崩落箇所が多く滑落注意 |
その他周辺情報 | 島々 安曇支所近くの竜島温泉 510円 |
写真
感想
久し振りに好天が予想された週末、歩いてみたいと思っていた徳本峠と未踏の霞沢岳に行って来た。コースは上高地から登って島々に下るルートにした。
古道は長く変化に富んでいて良かったが、やはり長かったというのが実感、霞沢岳は身軽で登ったが、K1取り付きまではアップダウンでバテぎみだった上に山頂直下の100m程の登りが大きく響いて、すっかりへたってしまった。
それでも山頂からの穂高連峰の眺望は、評判通りで素晴らしく感動ものだった。
課題としては、長丁場での体力回復にはもっと多めの休憩を取りながら歩けばよかった。二日目にも疲労の蓄積があって堪えたことを考えると、当日登山は思った以上にきつい山行だった。それに逆コースにして、翌日霞沢岳に登って上高地に降りるほうが良かったのか?とも思う。徳本小屋は予約制なので、どうしてもテン泊の重い荷物を背負っていく事になる。当然霞沢岳も登りたいが、峠からでも往復7時間程かかるという、そうすると上高地から最短距離でテン場に行って、テント設営後の軽荷で霞沢岳をアタック、翌日は長い古道を島々まで降りるというコースは良い考えだと思ったのだが。
初日、始発のバスで停留場「安曇野支所前」から乗ったのは自分だけ、同じコースを取る人はいないようで、他のみんなここから徳本峠を目指すようだ。
上高地に着いて河童橋周辺はまだ人もまばらだった。
とにかく早く小屋まで行ってテントを設営し、霞沢岳にアタックしなくちゃと思いノンストップで歩みを早めた。峠までの登山道は初めはまっすぐで幅も広く、登りだしてからもつづら折りになっていて歩きやすかった。峠分岐から1時間半で小屋に到着、穂高連峰を真ん前に見ることが出来る最高のポイントに設営完了。
予定通り、なんとか10時には出発する事が出来た。
ジャンクションピークまでは調子よく登っていけたが、ピークから150m下ってからのアップダウンが始まると徐々にバテぎみになってきた。時間を気にして休憩無しでやってきたからだ。とにかくK1まで行けばと思っていたが、そこまでの時間は長く、まだかまだかの連続だった。山頂直下のお助けロープの事はヤマレコで知っていたが、本当に助かったがきつかった。ここで一気に体力消耗となってしまった。それでも素晴らしい眺望と美しい霞沢岳への稜線が疲れた心に良く効いた。
K1でしっかり休んであとは一気に霞沢岳へ、本当は山頂でのんびりしていたいが帰りが気になって直ぐに下り出した。K1を下ってからジャンクションピークまでのアップダウンは疲労体にむち打つように効いて、先週来からの左足の痙攣もやってきてヘロヘロになってしまった。
K1からの鞍部を過ぎた頃、K1方面に向かってくるおじさんと遭遇、時間は2時を回りかけている、いくら何でもこれから登るなんて大丈夫かと心配になって声をかけたら、おじさんはテン場に向かって進んでいると思っていたらしく、酷くびっくりされていた。後で聞いたらジャンクションピーク付近で気持ちが良くなって寝てしまって間違えたようだ。声をかけて本当に良かった。
ぐっすり寝た翌日の朝はのんびり過ごす。霜でフライシートの裏側がバリバリになっていたが、乾かすのも面倒なのでそのまま撤収して7時過ぎに下り出した。
下りのつづら折れの坂道は、一気に標高を下げてしばらくすると黄葉真っ盛りの樹林帯に入ってきた。カツラの木が多いせいか、甘い蜂蜜の様な匂いの黄金色の登山道になって、至福感に満たされつつ岩魚留小屋まで下った。
岩魚留小屋から二股まではすいすい下れるかと思ったら、崩落した斜面や沢筋の登り返しなどいくつかあってなかなか距離が稼げない。渓谷や沢筋色づき始めた木々などもっと立ち止まって見ていたい場所もあったが、スタミナ切れになってきて二股に到着した頃は足の裏も痛くなっていた。
最後の林道歩きはやっぱり登山靴だと足に来る、7kmほどの長い道は日差しも強く暑さも加わってつらかった。なかなか時間の経つのも遅く感じ、堪え忍ぶ歩行訓練の様だった。
昔はこの道を牛馬も上高地に歩いたというが、大水や崩落も多く大変な思いだったろうと苦労が忍ばれる。古道を歩くロマンチックなイメージは最初だけで、後半は疲労と惰性だけで歩いていた。今思えばそれでも充分濃い二日間の山行だった。
数日後には、つらかった事は忘れて、かぐわしい香と黄金色の小径が目に浮かぶだろう。
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