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Yamareco

記録ID: 98760
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥多摩・高尾

棒ノ折山・黒山・岩茸石山・高水山

2010年03月20日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
04:34
距離
11.8km
登り
1,119m
下り
1,056m

コースタイム

さわらびの湯バス停 08:45
岩茸石       10:00
棒ノ折山      10:30-10:40
黒山        11:00-11:05
岩茸石山      12:00-12:20
高水山       12:35-12:40
常福院       12:45-12:50
上成木バス停    13:20
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
飯能駅 08:00-(国際興業バス)-08:43 さわらびの湯バス停
(帰り)
上成木バス停 14:00-(都営バス)-14:31 東青梅駅
コース状況/
危険箇所等
名栗湖畔から白谷沢沿いに棒ノ折山を目指す道は、軽い沢登りのような雰囲気が味わえて面白かったです。途中ではいくつかの滝の横を通過するので、そういった沢の表情の変化も楽しめました。
水辺に独特の凛とした空気も心地良く、夏に訪れても涼味溢れるコースで暑さを忘れられそうです。足元にはずっと濡れた岩が続くので、多少の滑りやすさはあります。でも一般登山道だけあって、注意して歩きさえすれば、特に問題になるような所はありませんでした。

権次入峠から棒ノ折山へと続く木段は、土が流されて歩きにくい状況が何年も続いていましたが、後日修復されたとの情報もあります。

棒ノ折山から黒山を経て岩茸石山までの間は、関東ふれあいの道として良く整備されていました。そして岩茸石山から高水山へも、高水三山のハイキングコースなので、歩きやすい道です。

最後に歩いた、高水山から上成木へ下る道も、問題なく歩けたのはもちろんですが、木段の続く場所がほとんどで、あまり楽しんで歩ける道ではありませんでした。
白谷沢沿いの登山道
2011年02月07日 20:32撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
2/7 20:32
白谷沢沿いの登山道
この狭い沢幅の中に、ちゃんと道が付いています
2011年02月07日 20:32撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
2/7 20:32
この狭い沢幅の中に、ちゃんと道が付いています
逆川ノ丸の頂上
2010年03月20日 11:13撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/20 11:13
逆川ノ丸の頂上
救助活動中の東京消防庁ヘリ「かもめ」
2011年02月07日 20:32撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
2/7 20:32
救助活動中の東京消防庁ヘリ「かもめ」
ヘリが頂上に残っていた救助隊員を引き上げたところ
2010年03月20日 12:12撮影 by  FinePix Z300 , FUJIFILM
3/20 12:12
ヘリが頂上に残っていた救助隊員を引き上げたところ
撮影機器:

感想

飯能駅からの名郷行きのバス(08:00発)は、座れない人が何人も出る程の乗客数でした。東飯能駅で待つこともできるので迷ったのですが、始発の飯能駅で並んでいたのは正解だったようです。
さわらびの湯で降りたのは私を含めて5人で、歩き始めてから後方を確認していると、全員が同じ白谷沢コースに向かうようでした。

名栗湖の堰堤を渡って、湖の南岸を少し歩いた先の登山口から、白谷沢に沿って登っていきます。始め少しの間は、沢からは少し離れて、水音をはるか下方に聞きながらの道です。
しかし、進むにつれてその水音が大きくなってきて、ついに登山道が沢筋に合流しました。行く手に待ち構える沢を見上げると、両岸ともに岩壁が迫って、狭いゴルジュとなっています。
こんな沢の中に一般登山道が続いているものかと心配になりますが、歩いていくと、きちんと道が付けられていました。

道は時として流れのすぐ脇を進み、たびたび飛び石で対岸へ渡るのを繰り返すので、水量が多い時には靴を濡らすこともありそうな道です。
今日は水量が特に多いとは思えませんでしたが、それでもメッシュのトレイルランニングシューズでは、水が中に軽く浸みてきてしまう局面が2回ほどありました。
また対岸に渡る地点の中には見過ごしやすい箇所もあって、本来の渡渉点からは遅れて、違う所で渡ってしまったのも1箇所ありました。

最後にこの沢で最大の白孔雀ノ滝の横を、クサリの手すりが付けられた石段で登ると、その先で沢からは離れて土の道に変わります。
やがて林道を横切る地点に出ると、そこには休憩用のあずまやが建っていました。沢沿いの道の緊張感から解放された後で、ホッとできる地点でした。

林道を横切った後は、木段の多い急な登りに変わります。岩茸石を過ぎた後もひたすら登り続けて権次入峠へ。峠という名の小ピークには、ベンチが複数あって、眼下には名栗湖が小さく見えていました。

権次入峠から棒ノ折山へと続く木段は、土が流されて相当に歩きにくくなっていて、適当に脇を歩いていきます。
棒ノ折山の広い頂上には、意外にも人は少なくて比較的静かです。北側に広がる展望は、汗ばむほどの陽気に霞んでいて、秩父周辺までの近い範囲が精一杯でした。

棒ノ折山から権次入峠まで戻った後、素直に1度下ってから登り返すと黒山です。
黒山の頂上に着いたときは無人で、狭いながらも落ち着いた雰囲気が味わえました。しかし数分後に小沢峠側から6〜7人のグループが登って来ると、一気に混み合った雰囲気に変わってしまったので、それを潮時に先へと進んでいます。

黒山から岩茸石山へ向かう道に入ると、そこは今回のルートの中で最も自然の気配が濃厚に感じられる、とても雰囲気の良い区間でした。
にもかかわらず、見かける人の数が少なくなったのには残念な気もしましたが、歩く人が少ないからこそ保たれている自然なのかもしれません。
ただし道の雰囲気は良くても、この区間はずっと小刻みなアップダウンが繰り返されるので、次第に疲労感が増していきました。

岩茸石山の真北にある720m圏の小ピークを右折して、初めて岩茸石山の頂上を間近に捉えると、岩茸石山と同時に、その上空を爆音とともに旋回する赤いヘリの姿が目に飛び込んできました。
どうやら救助活動中の様子なので、何かしらアクシデントがあったようです。何があったか知りたくて、そこからの2度にわたる急登を気力で突破し、汗まみれで息も絶え絶えになりながら頂上に掛け付けると、果たして、まだヘリは上空でホバリング中でした。
ところが救助作業はすでに終わった後らしく、ヘリも今まさに飛び去ろうとしているところ。動き出したと思ったら、みるみるうちに小さくなっていくヘリを見送るばかりとなりました。

頂上にいる人たちの会話から察するに、どうも生命に関わるような事案だった模様です。ただ、そうなるとあまり興味本位に騒ぐのもどうかと思われて、詳細を人に尋ねるのはためらわれました。
ほどなく、頂上の少し下から救助隊員の声が聞こえてきて、「ヘリはもう1度来ますので、危ないから頂上にいて下さい」とのこと。
なるほど少し経った後にヘリが再度やって来て、何をするのかと思ったら、その残っていた隊員1人を手際良くピックアップして、また飛び去って行きました。上の写真はその時に撮ったものなので、救助している最中の写真とは言えないのでした。

それからしばらく、ベンチに腰掛けて休憩していると、救助された人の同行者とみられる人が頂上に到着してきました。一部始終を見ていて事情が分かっているらしい人から「お疲れさま」などと声が掛けられています。
その直後に、相次いで今度は警察の人が2人到着です。こちらは麓から急いで登って来たらしく、肩で息をしていますが、息を整える時間も惜しむかのように、同行者を見つけるなり慌ただしく事情聴取が始まりました。
その場所は、なんと私のすぐ隣のベンチ。特に声をひそめて会話している訳でもないので、その内容は近くにいる人たちにも普通に聞こえています。
どうやら、中高年の男性2人で登山中、この岩茸石山の頂上直下まで来たあたりで、1人が突然倒れて、そのまま心停止になってしまったようです。
居合わせたほかの登山者も協力して心臓マッサージが行われたものの、少なくともその場では蘇生には至らなかった模様。その人を頂上直下まで運び上げ、ヘリの最初の飛来時に収容して、病院に搬送したという話でした。
転倒とか滑落とかの事故であれば、心掛け次第で未然に防げる部分も多かろうと思われますが、病気となれば、不意に突然起こるものが大半を占めるでしょう。
当事者の方たちにはお気の毒な出来事でしたが、普段単独で行動することの多い私の場合はどうなるのだろうかと、自分も改めて考えさせられてしまいました。

行動再開です。岩茸石山から高水山までの間は、概ねアップダウンの少ない快適な道でした。高水山直下の常福院からは、往時の表参道を使って、上成木のバス停へと向かいます。
古くからの道だとすれば、さぞかし雰囲気のある道に違いないと期待していたのですが、木段の続く場所がほとんどで、気持ち良く歩ける自然な坂道はほとんど見られませんでした。
時折見かける合目石も、比較的新しそうな物が多い上、2種類の合目が混在して分かりづらかったです。どちらかに統一できなかったのでしょうか。

バス停にはかなりの余裕を持って着いたので、近くにあるはずの常福寺(高水山頂にある常福院の本院)を探します。そこで散策がてらに、昼食用に持ってきたパンを食べようという魂胆です。
ところがその寺は見つかりませんでした。そのあたりには、普通の住宅にしか見えない建物ばかりだったのです。仕方がないので、適当な空き地を見つけて時間を潰していきました。
なお帰宅後に調べた結果、常福寺は本堂が焼失したまま再建されていないらしいことが分かりました。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2010_01_03/mt2010_01_03.html#20100320

写真主体のブログ版
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2010-03-20

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