白峰南嶺(笹山・大籠岳・広河内岳)
- GPS
- 17:28
- 距離
- 23.9km
- 登り
- 2,660m
- 下り
- 2,661m
コースタイム
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 6:43
- 山行
- 8:28
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 10:08
天候 | ◆10/22(土) 晴れのち曇り ◆10/23(日) 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
奈良田第2駐車場(無料) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆奈良田→笹山 第2駐車場から奈良田湖方向に進み湖に架かる吊り橋を渡る。 ダム方向に進んで立入禁止のトンネル入り口を右折すると登山道入口。 九十九折りの急登ののち尾根筋。 伝付峠方面への分岐まで樹林帯。 踏み跡明瞭。 赤テープ豊富。 ◆笹山→広河内岳 基本稜線歩き。 白河内岳山頂直下を除きおおむね踏み跡明瞭。 赤テープ、赤ペンキ、ケルン豊富。 ◆広河内岳→奈良田 眼下の大門沢下降点を目指す。 大門沢下降点からハイマツ帯を抜けて広河内川の右岸を歩くところまで急降下。 少し傾斜が緩くなって大門沢小屋。 大門沢小屋から丸太橋を渡っていったん左岸へ。 ほどなく丸太橋を渡って再度右岸へ。 2か所支流に架かる丸太橋を渡る。 2か所目は水量が少なかったため渡渉。 取水口の吊り橋を渡り、砂防ダムの工事現場を抜け吊り橋を渡ると登山口。 林道を下って開運隧道入口で県道と合流。 第2駐車場まで道なり。 ◆補給箇所 コース上、大門沢小屋を除いて無し。 ただし、この日は管理人不在。 水場は開放。 ◆トイレ コース上、大門沢小屋を除いて無し 携帯トイレ必須 |
その他周辺情報 | ◆日帰り温泉 奈良田の里温泉 550円/大人 |
写真
感想
◆名前の響き
しらねなんれい・・・
白峰三山の南、標高2800m前後の高地を南北に連なる尾根が白峰南嶺です。
しなやかで穏やかな音の響きから憧れを持って地図を眺めていました。
破線ルート(難路)とされていて「迷」や「上級者向き」の文字になかなか勇気がわかず行くことをためらっていました。
塩見岳や荒川岳を間近に望みながら稜線歩きができることや広河内岳からの展望の良さをレコで見るうちに半ば堪えられずに計画を立てました。
コースは奈良田を起点として笹山(黒河内岳)から白峰南嶺を広河内岳まで北上し大門沢下降点から奈良田に向かう周回ルートとしました。
◆2000mの登高
5:30奈良田発広河原行きのバスを見送り、塩見橋に向かいます。
動き出したバスの運転手さんに「乗りますかぁ〜?」と声をかけられました。
バスの中はほぼ満席で、乗りませんと答えたワタシを奇異な目で見ているように感じられました。
奈良田集落を右手に見ながら長い吊り橋を渡り、発電施設の脇を通過して登山口に至ります。
九十九折の急登はなかなか緩くならず、滴る汗をぬぐいながら徐々に高度を稼ぎます。
時折右手に稜線が見られるのでそれを励みに2000mの登高に励みました。
伝付峠に向かう登山道と別れるとすぐにぽっかり開いた笹山(黒河内岳)南峰に到着しました。
◆緩やかに連なる山稜
展望が開けない笹山南峰とは対照的に北峰は塩見岳から南に延びる蝙蝠尾根が間近に見られます。
その左手には荒川岳、富士山を挟んで奥秩父連嶺、鳳凰三山、鋭く尖る北岳、白峰三山の一角・農鳥岳がグルリと取り囲んでいます。
農鳥岳に向かう稜線は高低差があまりなさそうに見え緩やかに蛇行しながら伸びていて、白く細い登山道も確認できました。
難路とされていただけに少し安心です。
◆白峰”難”嶺?
白峰南嶺全体を通して赤ペンキや赤テープが多く施され、また、ケルンも沢山置かれているので、通常の注意を払えば問題はありません。
しかし、笹山から見た白峰南嶺が緩やかに見えたことから少し油断していたのか、若干迷ってしまいました。
場所は白河内岳山頂手前で、稜線を外れてハイマツと岩稜帯を縫うように進む箇所です。
気が付けばハイマツに行く手を阻まれることがありました。
ワタシのスキルの低さを除外しても、踏み跡が四方八方に見られる箇所があって漫然と歩いていると登山道から逸れてしまいます。
特に白河内岳山頂は広く平らなため、霧で見通しが利かなかった場合や雪で目印が見えなくなると、難易度がグッと上がる気がします。
人の入りが少ないこともあり、「難路」であることは間違いなさそうです。
◆ひとり静かに
日の出とともに笹山を出発しました。
笹山北峰直下の樹林を抜けると開放的な稜線歩きになります。
ゆっくり、じっくり、一歩一歩踏みしめるように進みます。
次第に塩見岳が姿形を変え、広河内岳に到着するころには真裏に回り込んでいました。
反対に北岳は農鳥岳に隠れて見えなくなっていました。
そんな違いに一喜一憂しながら途中何度も立ち止まりクルリと回って景色を眺め、またゆるゆると進んでクルリと回る・・・
そうこうしているうちに山行最高峰・広河内岳に到着しました。
ここまで来ると中央アルプスが全貌を現し、乗鞍岳や槍穂といった北ア南部も望めました。
広河内岳では1時間以上滞在し、大展望を満喫することができました。
名残惜しく大門沢下降地点まで下り、その間、誰にも会うことなくひとり静かに白峰南嶺の稜線歩きは終わりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんにちは!
LArcさんが白峰南嶺!?!?
と、食い付き気味な感じで一気に閲覧いたしました
そろそろ行っておきたいな…と思っていたエリアで、何処で宿泊すればいいのか悩ましかったりしたのですが、なるほど、という感じです!
今年はもう難しいので来年、参考にしたいと思います
食いついていただきありがとうございます(*´ω`*)
しぞーかと山梨の県境、白峰南嶺行ってきました!
「なるほど」の場所はもちろん整備されていませんが、マナーを守って来た時よりもキレイにをモットーにお邪魔してきました。
ここは補給が難しいことやハードな登高、降雪の心配もあって行けるタイミングが思ったより短いのかなという印象です。
来年までお預けは残念でしょうが、仕方ありませんね。
拙いレコですが、参考になれば幸いです。
LArcさん こんにちは〜
週末、雲取方面に向かって手を振っておりました。
LArcさんお元気〜?おめでとー♪って。
が、全然方向違ってたし特におめでたくないし
通なルートですね
お天気 もまずまずだし紅葉 も見れてるし、シーズン終盤に何ともよい単独行されていてステキです
南の奥の方に行ったことが無いんですが、
ここらへん一体社有林なんですか?!!
山小屋を経営しているだけかと勘違いしてました。
スゴイ会社があるもんですねぇ
南アルプスは私にとっては近そうでやっぱり遠いところなんですが、こんな素敵なレコを拝見するとまた行きたくなってきちゃいます。
今度お話し聞かせて下さ〜い
こっちですよぉ〜\(^o^)/
もちろん私にとっても近そうで遠い南アルプス。
雲取も候補に挙がっていたのですが、今シーズン最後のチャンスと思い行ってきました。
たまたま行った時期が紅葉にもあたりイイ思い出になりました。
白峰南嶺は百名山が含まれていないせいか、それほどメジャーなルートではないようです。
そのおかげで山頂からの展望はどこも独り占め!
名峰・塩見岳と荒川岳がよく見通せる場所なので「通」ではないワタシでも存分に楽しめました。
社有林を開放していただいているスゴイ会社には感謝です。
なかなか、カッコいいルートを選びましたね。
ここをさらっと登れてしまうLArc さんもカッコいい♪
細かい感想もありがとうございます。
私も行ってみたい場所ですし、参考にさせてもらいます!
青空の稜線、スバラシイですね。
秋の色づきもなんだか嬉しくなりますね。
しかも単独。誰にも邪魔されない空間を、
存分に満喫されたようですね。
今シーズンも終わりますね。
といえども、まだまだLArc さんなら
あちこち行くんでしょうねー!
カッコいいルートですよね。
でも稜線まで登るのが大変でした。
さらっと登れたなんて・・・ひぃひぃ言ってました。
ただ登ってしまえば想像以上の気持ちよさ!
大きな山塊がドーンとしていて重厚でした。
稜線を歩いている間、前後に誰もいないので、独り占め感がひしひし湧いてきます。
天気にも恵まれ、来てよかったぁ〜って心から思いました。
で、やっぱり発症した帰りたくない症候群。
シーズン終盤ですが、もう少し楽しみたいですね。
突然すみません。
だいぶ前の子供の頃、旧増穂町に映画館があり、名前を南嶺といいました。
やっと名前の意味がわかるようになりました。
ありがとうございました。
「南嶺」という映画館があったんですね。
きっとその町から白峰南嶺が望めたのでしょう。
白峰南嶺に想いを寄せて名付けたのかもしれませんね。
どんな映画を上映していたんでしょうね。
コメントありがとうございました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する