【遊親作戦】ユーシン渓谷〜塔ノ岳〜岳ノ台〜蓑毛【丁52.3】
- GPS
- 08:07
- 距離
- 28.7km
- 登り
- 2,172m
- 下り
- 2,171m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 8:07
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:蓑毛バス停〜秦野駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ユーシン渓谷:玄倉林道。ユーシンロッジより奥は土砂崩れ跡多い。 〜塔ノ岳:やや急な上りが断続的に続くが、道は整備されている。 塔ノ岳〜二ノ塔:ガレたアップダウン。鎖場もあり。 二ノ塔〜菩提峠:道は細いがしっかりしている。静かで良い道。 岳の台:やや笹薮が煩いが、歩きにくくはない。 |
写真
感想
丹沢の主峰は概ね歩いたと思うが、丹沢の山域は広く、いろんなルートを組み合わせて変化を加えながら歩くことができる。今回は紅葉の時期ということもあり、色彩豊かなユーシン渓谷を歩くこととした。
【山行計画】
10月に入って改善した気候は11月初旬も穏やかな天気を土日にもたらした。あちこち歩き回れるのも残り僅かということで、北八、上信越、日光、奥秩父の2000m級の山々が候補として挙がる。しかし、10月にほぼ毎週山行のため遠方に出かけたため出費が嵩み、予算的には遠出を避けたいのが正直なところだった。そこで白羽の矢が立ったのが、恐らく今年まだ行っていない丹沢山域である。2000m級の山では終わっている紅葉が丹沢では見頃のはずだ。
【大混雑の新松田駅頭】
小田急小田原線は東京都区内から既に満席。明らかに丹沢へ向かうと思われる人があちこちに見られる。途中の伊勢原や渋沢で粗方降りたかなと思っていたが、新松田駅に下りてみると、バス乗り場は駅伝大会に向かう高校生と西丹沢へ向かうハイカーで大混雑。小春日和ということで予想はしていたが、西丹沢へ向かう最初の便に間に合う電車ではなく、もう一つ前の電車で来なかったのは甘かった。長蛇の列の後について、臨時増発の1台目に乗り込む。臨時増発は少なくとも2台出たのではないかと思われる。
【ユーシン渓谷】
電車、バスと立ちんぼ続きだったので休憩した後に玄倉を出発する。人気のルートなのか、他にも結構人が来ていて賑やかだった。道そのものは概ね舗装された歩きやすい道で、空の青と山の紅葉、白い川と青い淵を見ながらの気軽な散策を楽しめる。前半は玄倉川と道の間に結構高低差があるので、途中の木々に遮られて水面を覗き込むことはあまりできない。この後、落葉すれば川の流れを楽しむことができるだろう。後半は川と道との差が縮まってくるが、ユーシンロッジゲートより先は整備するのを放棄したかのような状況で、土砂崩れの後が何箇所どころか何十箇所もあり、その崩れた上を歩く。もちろん足場は悪い。
【塔ノ岳】
普段、街を歩いていると、「いつもはこの道を歩いているけれど、ここで曲がったらどのような世界が広がっているのだろう」と思うことがある。塔ノ岳から水を汲みに降りてくるたびに「この先がユーシン渓谷かあ」と思いつつ引き返していたが、今回はまさにその道を歩くのだ。玄倉バス停まで十数kmも距離があることから降りてくる人はほとんどおらず、静かな紅葉散歩を楽しめる。
広い山頂には多くの人がお昼時を楽しんでいる。風は強く、帽子を浅く被っていたら煽られて吹き飛んだ。尊仏山荘以外は何も遮るものが無い山頂なので、軽く昼食をとって表尾根を降りることとした。
【表尾根】
丹沢主峰の中では比較的アプローチしやすい塔ノ岳へは表尾根からもどんどん人が集まってきている。そんな中を日光白根山の教訓を踏まえ、ガレた箇所では特に注意をして上ってくる人に道を譲る。表尾根はメジャーな登山道だと思うが、地質のためか崩壊したり、ガレたりと、歩くのに注意を要する。道は広い所もあれば狭い所もあるので、擦れ違う際は場所についての考慮が必要だ。
木ノ又小屋でコーヒーブレイクをとっていたらヘリの爆音が近づいてきた。道中、道の傍らに道路整備用の材木が積まれていたので、その類のものを下ろしに来たのかと思っていたが、どうやら遭難者が出たらしい。メジャーな登山道イコール整備された道というわけではなく、また、人が多いとなかなか自分の思うように行動できず、気ばかり逸ってしまうが、焦らず油断せず行動することが重要だろう。
【二ノ塔尾根〜菩提峠】
三ノ塔、二ノ塔へと足の速い人達と前後して下って行ったが、急なアップダウンの連続で次第にバラバラに。二ノ塔から今までは護摩屋敷の清水経由でヤビツ峠に出ていたが、一度、岳ノ台に寄ってみたかったので菩提峠に降りる。道は細く、人と出会うことも無かったが、菩提峠に降りてみると結構車が停まっていたので、それなりに歩かれていると思われる。静かな山行を楽しむにはちょうど良さそうだ。
【岳ノ台】
菩提峠から岳ノ台へ向かう道の入口が分からず、車道を歩いてヤビツ峠に行こうかと思った矢先、斜面を上る男性の姿が。道がススキや藪に少々覆われていて分かりにくくなっていた。岳ノ台への道も細く、そして草薮がやや主張している。そんな中、誰もいない展望台から夕陽に照らされた大山を眺める。
【ヤビツ峠〜蓑毛】
ヤビツ峠に出るとタイミング良くバスが停まっていた。が、日没までまだ時間はある。蓑毛まで50分との標記を見て、もう暫く歩くこととする。日没まであと40分ちょっと。足元は岩や石が転がって注意を要するが、傾斜はなだらかで西側から夕陽も入るので足早に歩いても大丈夫だ。細い舗装路に降りて薄暗い森の中を抜けると寺院の脇に出る。そこまで来れば山行完了と言ってよい。遠めにバスを待っている人が見えたのでバスがまだ来ていないのではないかと期待したが、その人もギリギリでバスを逃しただけのようだった。その後20分バスを待つこととなる。
【総括】
やはり丹沢は人が多い。家からのアプローチが遠いということもあるが、これも丹沢になかなか足が向かなかった理由かもしれない。しかし、今回、久方ぶりに歩いてみて、まだまだたくさんの未踏のルートがあり、そこを繋いでいけば新たな世界が開けるかもしれないと思い至る。丹沢は大倉尾根のように渋滞するルートばかりではない。もっと丹沢を広く、大きく捉えて歩くということが大事なのだ。同じルートでも時期によって様相は異なる。新たなルートを歩けば尚更だろう。新たなルートを新たな気持ちで歩いて新たな発見、新たな可能性を得るということを今後、丹沢山行の際には一つの命題として追求していくこととしたい。
〜おしまい〜
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