四十八瀬川本沢〜鍋割沢F1で撤退
- GPS
- 08:28
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,602m
- 下り
- 1,603m
コースタイム
- 山行
- 7:34
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 8:28
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
四十八瀬川本沢の源頭部にて熊と遭遇。 |
写真
感想
◎20m大滝の手前左斜面から高巻きに入り、5m程登ったところで掴んだ株が周りの岩ごと抜けた。掴む前に伸ばした手でクイクイっと引張て確認してるが、体重を掛けたあとにそれはあっけなく抜け、バランスを崩した。支えが欲しく、怪しいかなとは思ったが横の未確認の岩を掴んだら岩は剥がれ、不安定な足元は50cm程ゆっくり滑りだしたあと急加速して落ちた。斜面に張り付いても制動できるスピードではなかったが下部1mが緩やかで墜落は免れた。左肩を少し打ったようで鈍い痛みがある他、擦り傷程度で幸い大きなケガは無かった。それは登り序盤で起きたこと。ただただ運が良かっただけということを肝に銘じたい。
◎大滝高巻きのあと、右に源頭の湧水と石積堰堤を過ぎて左の尾根に乗ると皿の破片が散らかっている。立ち止まって周囲を観察していた時だった。右の谷側上部で落石があり姿は見えないが鹿かなと思うも、直後ラクを起こしながら谷を駆け下りてくる音に鹿ではないと直感した。後方の10mと離れてない谷側で急止したのは陽を受けて黒光りするデカい熊だった。一段低い所で四肢は隠れてるが体上半分が出ており毛並みがわかる距離にいる。こちらの存在に気づいているはずだが、位置を特定できてないのか反対側を向いている。心臓が止まりそうだった。目が合う前に尾根前方に顔を向け、気配を殺すようにしてゆっくり離れるがガチャと鈴で気配が消えるわけもない。背後に全神経を集中させているが、5秒経ったのか10秒経ったのか、熊が動く気配を感じない。恐怖に耐え切れず振り向くと姿は消えていた。熊も気配を殺したのか?腰がぬけそうだった。熊がいるのは鍋割山稜の向こう側だと勝手に思っていた。
◎鍋割沢F1をじっくり観察して右の水流の右側が登れると思い、滝下に入り岩を掴むが左肩に鈍い痛みを感じ、先程の滑落の感覚が蘇った。一度恐いと思うと次の一手が出なくなる。右にある木の裏から滝上に出れそうで試すも、岩を掴み水流に足を伸ばすとこでまた痛みを感じ恐いと思ってしまった。ロープを出し高巻きの小尾根に乗ったところで今自分は周囲をしっかり観察出来ているか自問自答する。F1で12時前。ここまでいいイメージで来れてない。陽も短い。地図を出し、ここから大丸北西尾根へ接続出来ることを確認すると沢床に下降するのはやめ、躊躇なく脱渓を決めた。ここは簡単な沢ではない。また日を改めてだね。
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