蝶ヶ岳(釜トンネルより)ラッセルに苦しんだ秀峰は...
- GPS
- 30:44
- 距離
- 34.9km
- 登り
- 1,528m
- 下り
- 1,533m
コースタイム
- 山行
- 8:04
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 8:37
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 2:50
- 合計
- 9:57
※帰りの釜トンネルは14時のバス時間に間に合わせたくて、一部走りました。
徒歩での通過は1時間くらいです。
※上高地〜徳沢園までは、ほぼ無雪でした(一部にうっすらとある程度)
※長塀尾根の標高2,100mあたりから積雪ありですが、ツボ足でいける程度でした。
※2,300mあたりから50cm〜70cmくらいの積雪。きついラッセルが続きました。わかんが必要。
※幕営地点は長塀山のピーク(風があたりづらい地形で素晴らしい)気温は深夜で-10℃前後です。
※長塀山から蝶ヶ岳へはテントをそのままに、アタックザックで行っています。
天候 | 12/3 快晴・無風 12/4 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
冬季は上高地へ行く釜トンネルが通行止めの為、トンネルの入口(中の湯温泉バス亭)まではタクシーを使いました。※要事前予約 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に危険個所は特にありません。 冬季登山特有の危険(低体温、強風による転滑落、テント倒壊、雪崩など)は積雪状況や気候により発生することがあります。装備や天候のチェックなどは入念にしましょう。 12月の初旬には、上高地〜徳沢園までは嘘みたいに雪がないのが一般的のようです。 長塀尾根の標高2,200mくらいから積雪あり、2,300m〜蝶ヶ岳までは延々ラッセルとなりました。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
■積雪の穂高連峰に逢いに
一言で感想を述べると、行程も長く積雪にも苦しめられ、途中撤退を何度か検討しました。えれぇきつかった。
1人でこんなに長くラッセルしたのは初めてでしたが、積雪はひざ下にもかかわらず消耗してしまい、情けなくもテント内であぐらをかいていたら足が吊ってしまった...
もし、あのときラッセル要員を時給5,000円で雇うことが出来たら、迷わず支払うから替わってくれ!って頼んだことだろう^^;
長塀山から蝶ヶ岳へはアタックザックで向かった。コースタイムだと1時間だが、30cm前後のラッセルを予想して、日の出の2時間30分前から出発。
ラッセルは山頂直下まで続き、最後は膝上のラッセルがピークまで続き、CTの倍近くかかった。
山頂からは、白くなった槍穂から常念山脈、乗鞍岳、御嶽山、南アルプスに富士山、浅間連峰など、大絶景に息をのむ。
苦労してたどり着いただけに、日の出まで待った時間も、風に吹かれて寒いながらも、ウキウキしながらその瞬間を待つ。
06:44 来光と共に目覚めた白きアルプスの峰々は、その姿をみるみる朱く染めていった。
それは、まさしく僕が憧れ求め続けていた山岳風景、そのものであった。
■さわんど駐車場〜釜トンネルまで
僕の場合は、さわんど駐車場からアルピコタクシーを使って行きました。
冬季は要事前予約ですので、かならず予約しましょう。
※アルピコタクシー沢渡営業所 0263-93-2700
さわんど市営第2駐車場のところ(足湯があるところ)にタクシーが来てくれます。
時間は、最速でも7時からの発車となります。(バスの事故以来、勤務時間制限が厳しくなった事が理由)
※ちなみに、帰りはバスを使いました。最終は18時まであります。運行時間の詳細はレコ写真に載せています。
タクシーを使う場合は15時までに釜トンネルのところへ戻らなければ、以降の時間にはタクシーは来てくれません。
行きのタクシーでは、軽快な会話を楽しみながら、15分くらいで釜トンネルの前で下ろしてくれます。
料金は2,900円(片道)
■釜トンネル〜徳沢園まで
トンネル内は暗いのでヘッドライトが必須です。工事車両がけっこう通ることもあるので、存在を知らせる意味でもあったほうがいいでしょう。
あと、車が通過すると凄い砂埃が舞うのでマスクがあるといいかも!
釜トンネルは、1時間程度で通過します。出るとすぐに上高地トンネル(400mほど)があります。ここを出ると大正池のところです。池に西穂高岳が映って綺麗でした。
大正池〜上高地〜徳沢園までは、平坦で安全な道ですがとにかく長い...
しかし、いつもは賑わうカッパ橋のところに誰も居なくて、上高地を貸し切りにできた気分は素晴らしいです^^
徳沢園冬季小屋は、今季営業していませんので注意。
■長塀尾根〜長塀山(標高差1,002m)
徳沢園の後ろに見えるのが長塀山ですが、小屋の脇に登山口があります。
最初から急斜面の樹林帯(白毛門によく似ている)が続き、景色もほとんどありません。やたら笹藪がガサガサするので、おそらく猿が居るのだと思います。
2,162m地点で傾斜はいったん緩まり、100mほど進むと再び登りが続きます。
ここからの登りはやや傾斜が緩みます。
2,100mあたりから雪が出てきて、しばらくはツボ足で大丈夫でした。
2,200mあたりからわかん敷きを装着。足首〜膝下くらいのラッセルが続き、吹きだまりでは腿まで達することもありました。
本当は初日から蝶ヶ岳まで行きたかったのですが、1時間くらいで見込んでいたコース区間に2時間以上かかってしまい、ふくろはぎが吊はじめて断念。
長塀山ピークで行動を打ちきり、幕営しました。樹林帯なうえに地形的に風の影響を受けづらいようで、風は夜半から強風の音が聞こえるのに、テント場には全く風が来ませんでした。
◼長塀山〜蝶ヶ岳
平均コースタイムでは、約1時間で蝶ヶ岳ですが、標高が上がるにつれてさらにラッセルが酷くなることと思い、日の出から逆算して2時間30分前の4時前から行動開始。気温はマイナス10℃程度と思ったより暖かく、クラストしていなかったのでアイゼン、ピッケルは置いていき、わかん敷きとアタックザック(コーヒーセットと防寒装備)のみで向かいました。
積雪のある暗闇の樹林帯では、しばしばコースアウトしてしまいましたが、よく見渡すと赤テープがつけられているので適宜戻ったりしました。妖精の池(この時期は雪で埋まっている)あたりが、最もルートがわかりづらかった。池の先にある小ピークを左から巻いて行くのが正しかった。
森林限界は山頂直下からで、ここまで延々とラッセルが続きました。
暑いと感じるほどでしたが、稜線の上に立つと強風にさらされ、一気に体温を持っていかれるので森林限界になる手前でしっかりと防寒装備をしましょう。
また、アタックザックにも手袋の予備は必ず入れておきます。(強風で紛失した時のため)
大変な戦いお疲れ様でした(^ν^)
Kazmasuさん、コメントありがとうございます
「あと一歩登ろう、あと一歩だけ進もう。その先に素晴らしい景色がきっとある」という思いで無心で進みました^^;
天気が良かったのが、救いでした。
人が入らない時期にノートレースの輪かん歩行、いい経験になりましたね
あの釜トンネル、バスだったらすぐやったけど歩くとどんだけ歩かせんねん! と一昔前を思い出しました
デジャさん、コメントありがとうございます〜
白毛門での腰ラッセルは敗退、谷川岳の胸ラッセルの時は超人なオジサマが交替しながら、という経験しかなかったので、今回は一人でも頑張れたのがイイ経験になりましたかね
しかし、しばらくはやりたくないかもです
そうなんですよね!釜トンネル、めっさ長いんですよね
工事車両が通過するときに飛び乗りたいくらいでした
冬は2泊3日の行程なんじゃ…。お疲れ様でした。
真っ白な北アルプスを間近で眺める、素晴らしい贅沢です
テント泊装備に樹林帯ラッセル、おまけにテント内-10度、
本当にソロでよくやりますよ〜
でも絶景が待っていれば、行っちゃいますね
2日間、いい天気でお互い良かったです
ジムニーさん、こんばんは(^_^ゞ
確かにこのルートは2泊3日が妥当ですねぇ
せっかく苦心の末たどり着いた絶景も、すぐに下山を開始せねばならないのは勿体ない限りでした(T^T)
ラッセルは苦手なほうなので、今日は身体中がだるいような痛いような…(@_@)💦
しかし流石の蝶ヶ岳、ここから見る槍穂は、天下一品ですね〜
心に残る山行でした!
次の雪山では、僕も蓼科山のような樹氷を見てみたいです!
お疲れ様でした!
この絶景は一度見てみたいですねぇ。
ちょっと計画してみようかな・・・と言っても冬季のテントか・・・
装備はともかく、気合がハンパじゃなく必要ですね
小屋が営業してくれてるともっと敷居が低いんだけどなー(´_`;)
ま、検討してみます!
お早うございます(´ω`)
小屋は冬季小屋が開放されていて、泊まれるようですよ。寒いでしょうけど(^_^;)
ただ、積雪の状況次第で小屋まで辿り着けるか分からないので、結局テントは必要になりますが(;´д`)
僕がテントを担ぎますから、SM100Cさんがビールを担いでやりますか?(^_^ゞ
バイさん
おはようございます。(^-^)/
ど迫力の槍穂高!
ここから見える景観は鳥肌モノ。
凛とした美しい稜線に
惚れ惚れしますね。
実は蝶ヶ岳には苦い思い出が。(((^^;)
でも、また行きたいな。
せっせ&ふみふみ笑いました。
ラッセルも大変でしたね。。。
極寒の中のロングコース
お疲れさまでした! \(^o^)/
しおんさん、おはよー(^o^)/ー
苦い思い出…が、気になっちゃうけど、是非また訪れてくださいね!
逆に苦い思い出を吹っ飛ばしてくれる絶景が待ってるから!!
僕は2回目の登頂だったけど、前回は夏だったので、全く違う景色に出逢えて新鮮でした(´ω`)
やはり山は、いい…
辛いことや苦しいことを考える時間も、すばらしい光景に感動する時間も、同じ限られた自分の大切な時間!!
だったら感動する時間を増やしましょうよ(^o^)/
しおんさんの蝶ヶ岳再訪、望みます♪
70の写真凄いです!
ド迫力です。
ありがとう!
たまたんさん(^o^)/
ありがとうございます♪
モルゲンのときにこの写真とりたかったんですが、動画撮ってたので終わっちゃいました(笑)
写真お褒めいただき、ありがとうございます!
バイさん こんばんわ
のんびりウノタワごはん〜かと思いきやクライミングバリバリと思ったら…
ワイルドですね
あまりのハイパワーぶりに
誰もいない山いいですよね〜
ラッセル…嫌いだな…
昨年は某スキー場で、雪不足で突っ込み過ぎて、沢沿いを板持ちながらツボ足ラッセルして、泣きが入りました
でも1時間位だと思います
某スキー場で胸ツボ足ラッセルで、泣きが入る事も…
でも今回のバイさんのマネはできません
山はトレース付いた跡を歩くと学びました〜
お疲れさまでした〜
まきさん、お早うございます(^.^)
おっしゃる通り!(笑)
山はトレースを歩くのがいいです(T^T)
スキー場で胸ラッセル(^_^;)
前日の金曜日も快晴だったので、きっと誰かが2泊3日で蝶ヶ岳まで歩いてる!っと期待をして行ったのが正直なところです(^_^;)
いっそのこと腰ラッセルがつづけば大人しく敗退を選択できたのに、あっても膝下が続き、最後はもう引き返せないという山頂まで300mだってところで膝上に〜(笑)
焦りと疲労が交差する山行でした(´ω`)
しかし、キツかったけど、そのぶん山頂に着いた時の感動は味わい深く晴れ晴れとした気持ちになれました☆
素晴らしい景色を見させていただきました。
いつか行ってみたいです。
jaianさん、こんばんは(^^ゞ
また、ご一緒に歩きたいですね。
今回の山行こそ、jaianさんの超人パワーをお借りしたかったです(^_^;)
お時間ができたら、ラッセル祭りやりましょうよ(^o^)/
bicycleさん、こんばんわ。はじめまして(もしかしたら以前にコメントを書かせていただいたかもしれません)。
お疲れ様でした。素晴らしい景色が迎えてくれて本当に良かったですね 。ノー・トレースは疲れますけど、その分登頂できたときの喜び充実感は最高ですよね 。
ところで、冬季に釜トン手前までバスで行けるのですか 。
自分は大昔、冬に旧釜トンを通過しましたが、中の湯 までもバスは行ってなく釜トンのかなり手前(?)から歩きはじめ釜トン地点ですでにヘタレた記憶があるのですが 。←古い話で間違っていたらすみません。
fujikitaさん、おはようございます\(^o^)/
以前にも、コメントをいただいていたかもしれません!
いつもありがとうございます。
長塀山に重たい荷物をデポしたので、その後の膝ラッセルもなんとか乗り越えられました^^;
詳しくはないのですが、冬季のバスで釜トン前(中の湯バス亭)に行くのは
さわんど〜中の湯区間のみ、運行してくれている模様ですよ\(^o^)/
詳しくは、下記URLからご覧いただき、お問合せしてみてくださいね!
タクシーだとバスよりお値段かかりますが電話予約すれば確実です。
http://www.alps-kanko.jp/06sawa2.html
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