焼山登山口〜石砂山〜石老山〜嵐山〜城山〜高尾山(丹沢〜高尾・陣馬足跡繋ぎツアー)
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- GPS
- 09:36
- 距離
- 24.3km
- 登り
- 2,063m
- 下り
- 1,889m
コースタイム
- 山行
- 8:14
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 9:32
天候 | 終日晴れ(石老山頂付近、北風強し) |
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過去天気図(気象庁) | 2016年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:高尾山ケーブル山頂駅より清滝駅へ下り片道乗車(17:30終発;年末の「ダイヤモンド富士」期間前後は終発延長の由) |
コース状況/ 危険箇所等 |
東海自然歩道は要所に標識完備、特段の不明・危険箇所なし。 牧馬峠への国道から石老山へのショートカット路、2.5万図には記載あるも、入口不明確、下部笹ヤブ地獄、上部は掴まる手懸かりの少ない伐採林の激登り、と三重苦…。舗装道をかなり歩かずに済む他はメリット少なく、時間短縮効果も殆どナシ…。 弁天橋から千木良の間は東海自然歩道の標識が不足がち、善勝寺付近で近道を試みると、またもお寺の奥の墓地でヤブに突っ込み、憤死(!?)するので要注意…。 |
その他周辺情報 | 高尾山口駅前に京王高尾山温泉(大人1,000円、JAF割引等ナシ)。食堂・うたた寝所あり。相変わらず大盛況ながら、湯船と洗い場は比較的収容力高く、入場制限等はナシ。 |
写真
装備
備考 | 消費水分:Qooゼリードリンク(180ml)×1,ペットボトル(500ml:ソルティライチ)×1,ポリタン水約350cc、移動中に調達したドデカミン(300ml)+CCレモン(500ml)各1本 |
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感想
先週に続き、今週も関東の冬晴れ予報に誘われ、日本海〜太平洋のヤマレコ足跡繋ぎ・ピース集めの旅に出撃。今シーズン最後のツアーとなりそうで、本日は気合いを入れて京王線の始発列車で始動します。橋本から始発バス、三ヶ木での接続もスムーズに、07:10過ぎには約30年前の大学サークル丹沢ツアーで降り立った焼山登山口のバス停到着。他に数名のハイカーが下車、皆さん当然のように丹沢主稜方面へ颯爽と向かわれます。一人寂しく国道バイパスをテクテク歩き、丹沢主稜から顔を出した朝日で目指す石砂山方面が明るく染まる光景に、今日の好天を確信。この太陽が沈むまでに、果たしてゴールの高尾山まで辿り着けるか、本日もチャレンジの旅が始まります。
東海自然歩道の新しくしっかりした道標に導かれ、地味な里山ルートの石砂山登山道を辿っていくと、いきなり鉄塔台地に飛び出し、大菩薩〜御坂方面など中央線沿線の山々がスッキリ姿を現します。石砂山が近づくと、丹沢主稜の右奥に、2週続きの白妙の富士登場!樹林帯に邪魔され、なかなかキレイに写真が撮れませんが、好展望に力を得て、当然のように無人の石砂山頂で自撮りを済ませ、いざ先を急ぎます。
東海自然道は一旦篠原集落の奥へ下りますが、ここから暫くの舗装道歩きに嫌気が差し、魔が差したように牧馬峠方面への国道に畦道をショートカット。ここから石老山を目指すには、2.5万図に記載のある尾根道を辿るしかありませんが、エアリアマップやヤマレコの「みんなの足跡」でも全く痕跡ナシのマイナールートだけあり、これがとんだ喰わせ物!まず、不明瞭な入口で迷い、手前の陶芸所の飼い犬に不審者と見なされ力一杯吠えられ、次は笹ヤブ地獄!赤テープを頼りにやっと脱出し、登りやすい尾根道になったと思ったのも束の間、上部は掴まる手懸かりも殆どない伐採帯の激登り…。休憩もままならず、最後は急斜面を匍匐前進の体で苦闘約40分、ようやく正規の東海自然歩道に復帰…。登山靴には辛い舗装道歩きはだいぶ回避できたものの、期待した時間短縮効果も殆どなく、藪コギ・激登りの疲労だけが残りました…。
ともあれ、整備された歩道の有り難さを噛み締めつつ、半分スキップの快調なペースで、一転して老若男女多くのハイカーで賑わう石老山頂到着。ここからは、南面の展望が拓け、本日随一の純白の富士が丹沢主稜の奥にドーン!北風は冷たいものの、居合わせた殆どのハイカーが歓声を上げ、記念撮影の順番待ちの列ができます。まだまだ行程半ばの小生は、家族連れ一組の写真係を務め、20分でクイックランチを済ませて、次なるターゲット、嵐山へのルートを急ぎます。途中、顕鏡寺の自販機で思わず里心がついてジュースを買い、スライドする多くの団体ハイカーに道を譲り譲られ、路傍に次々現れる奇岩の解説に目を奪われて、なかなかペースが上がりません。
それでも、一旦集落に出た後は、東海自然歩道に次々と頼もしい近道が現れ、嵐山登山路の入口では予定時刻よりおよそ30分強の短縮に成功!勇躍、アップダウンの多いコースも快調に距離を稼ぎ、本家・京都の嵯峨野・嵐山を彷彿とさせるステキな竹林の光景に力を得て、相模湖の好展望台・嵐山山頂には予定時刻の約1時間前に到着!これなら、何とか明るいうちにゴールの高尾山まで辿り着けそう、とホッと一息(これも、後に甘い考えであることが判明…)。落ち葉でクッションの効いた斜面を快速で下り、車道から民家・養護学校前をショートカットで弁天橋へ。紅葉の残照など楽しみながら、ここから先、いよいよ超メジャーな陣馬・高尾ゾーンに足を踏み入れます。
しかしながら、千木良付近の住宅地は車道が入り乱れ、東海自然歩道の標識もやや頼りなくなって、いつしか引き入れられるように麓の「善勝寺」の墓地ゾーンの斜面に入り込みます。ヤマレコGPSの地図上は、すぐ上に東海自然歩道の本コースが走り、少々登ればショートカットできそうに見えるのですが、縁起の良いお寺の名前にはそぐわぬ怨霊の仕業(?)か、はたまた小生の日頃の心がけの悪さか、またも山道は次第に頼りないヤブ路となり、ついに山腹を巻く里道に迷い込みます。慌てて取って返し、本日2度目の急な雑木林の斜面をヘズり、よじ登ること約15分、ようやく立派な東海自然道の登山ルートに復帰。途端に、陣馬〜高尾ルートから下ってくる多くのハイカーとスライド、「今からこの路を登るんですか。ご苦労様…」と優しく声を掛けて下さる方もおられますが、多くの方々は日の短いこの季節、こんな日曜の午後遅くからわざわざ城山に登っていく酔狂な登山者を好奇の眼で見ているようです。
堪らずペースを上げようと頑張りますが、ここまでの20km弱のアップダウンで肝心の両脚が疲弊してギアチェンジが利かず、ついにはシャリバテも加わって、先週に続く足攣りの危機…。この時点でコースタイム短縮の効果は30分前後に縮小、このままでは明るいうちのゴールも覚束ない状況ながら、「腹が減っては戦は出来ぬ」のコトバ通り、僅かな休憩を取って残ったオニギリと水をボロボロの身体に流し込むと、あら不思議、再び力が湧いてきます。こうなると、スライドするハイカーの視線も気にならなくなり、最後の高尾山から先はメジャー観光地でどうせ街灯も点いているだろうし、何とかなるさ、とポジティブシンキングでペースもアップ。ついに予定時刻より30分強早いタイミング(15:30)で当座のゴール、城山山頂に到着!ここで、今春の陣馬〜高尾縦走と足跡が重なり、先週まで頑張って伸ばした笹尾根ルートと合わせ、瑞牆山荘から丹沢・箒沢までの長い赤線が一本に繋がりました。感動の一瞬です。
城山のお茶屋は、日没も近いこの時刻にも拘わらず、外国人の方を含め多くの日帰りハイカーで大賑わい。ビール片手に寛ぐ方もおられ、皆さん暗い中をどうやって下山するつもりなのだろう、と他人事ながら心配になります。ともあれ、ここまで頑張った自分へのご褒美で、一本200円とリーズナブルな「山値段」のCCレモンを調達、最後のオニギリ1個を頬張って、高尾山へと続く立派な木道をズンズン先へ進みます。途中、一丁平からは、丹沢主稜〜富士山の素晴らしい夕暮れの光景を仰ぎ、居合わせた方のお話から、あと10日ほどで冬至前後には富士山の真上から日が沈む「ダイヤモンド富士」が拝めることを知ります。本日は、この先のモミジ平付近で富士の少し右肩に日が没しましたが、長い一日はまだまだ終わりません…。夕日の残照と、入れ違いに明るさを増す月の光に導かれ、愛らしい「高尾山ネコ」の出迎えを受けて、何とか写真の撮れる明度のうちに、本日のファイナルターゲット・高尾山頂に到着。
既に時刻は16:30を回り、気温も急激に下がってきましたが、並み居る多くの観光客は「富士山キレイ!」などと歓声を上げ、間もなく漆黒の闇が押し寄せる緊張感が余り感じられません…。これも、安直な高尾山ツアーを推奨するミシュラン観光ガイドの弊害かな、などと独りごちながら、場違いなクマ鈴をリンリン鳴らしつつ、お気楽な観光客各氏の1.5倍ぐらいのペースで、東京の夜景の明るさアップと反比例して暗さの加速する下山路をノシノシ進みます。日没でパワースポットの威力もやや落ちてきた感じ(失礼…)の薬王院を過ぎると、期待通り街灯も点く歩きやすい舗装の路となり、ヘッドランプのお世話になることもなく、無事に最終ゴールのケーブル山頂駅に到着。本日の歩行距離は24kmを超え、我ながら日の短いこの時期に沢山のピークを越え、よく歩いた!と自賛のひとときです。
時刻は17:00近く、既に辺りは暗闇に包まれていますが、居並ぶ観光客・ハイカーの数は半端なく、ケーブル駅には長い行列ができています。下りケーブルの終発は17:30頃ですが、ケーブルカーは朝のラッシュ並み混雑。汗臭い登山者風情の当方はかなりの厄介者かな、と肩身の狭い思いをしつつ、それでも僅か10分弱で麓の清滝駅に降り立ち、長い長い冬の一日が終わりました。締めは、このところ定番の京王高尾山温泉での日帰り入浴。こちらも山頂の混雑ぶりそのままに、文字通り「芋を洗う」混み具合でしたが、ややヌルめの露天風呂を含め、良いお湯をタップリと味わって、便利な京王線で家路に就いたのでありました。(本日の「名誉の負傷」、両足の複数のマメに加え、激烈なる筋肉痛は必至で、明日からの仕事が少々心配ですが…。)
先週に続いての足跡繋ぎロングツアーで、ヤマレコの関東近郊の赤い線はかなりの長さに伸び、いよいよ太平洋が視野に入ってきた感じです。しかしながら、相当の平地移動を余儀なくされる上高地→松本→和田峠、更には名もないピークや破線ルートを繋いでの八ヶ岳主稜→瑞牆山荘など、まだまだ気力・体力の試される難区間が残っています(グレートトラバースの田中さんのご苦労が、ほんの少しは偲ばれる思いです…)。チャレンジ中は300名山巡り以上に、「何のために貴重な時間と労力を割いて…」と自問自答することも正直しばしばですが、無事ゴールした際の充足感は半端なく、またこうしてヤマレコの記録を書き上げた際の達成感も結構なものがあります。これからの冬場は、来春の残る300山、残雪期限定・難ピーク攻略のための基礎体力作りを兼ね、スキーツアー等でしばし家族との時間を楽しみたいと思います。。(長文の所感駄文にここまでお付き合い下さり、感謝のコトバもございません…。)
新着の山行記録のタイトルを斜め見していたら、以前歩いた、丹沢と高尾を繋ぐルートを見つけて、懐かしくて拝見。そうしたら、日本海〜太平洋繋ぎにチャレンジされいる由、私と同じ目標を持っていることを知り、コンタクトさせて頂いた次第です。
私も今年、上高地〜松本〜蓼科登山口、清里〜甲武信ヶ岳を繋ぎました。日本海側は、白馬〜親不知で決まっているのですが、太平洋側はどこにつなごうかと迷っています。
当初は、これまでの私の足跡を考えて、小田原に繋ぐごうと思っていましたが、大菩薩から南下して滝子山、三ッ峠、富士山を経由して、富士山登山ルート3776で富士市へ繋ぐのもいいかな思ってます。
お互い、元気で頑張りましょう。
Gonpapaさま、当方の長文かつややマニアックなレコに、早速のメッセージを頂き、有難うございます。先日の丹沢→高尾足跡繋ぎを終え、来季に向けた宿題として「瑞牆→清里」ルートの開拓をあれこれ思案・模索中に、貴殿の11月の「瑞牆車デポ→清里→瑞牆」の逆ルート記事を拝見し、その手があったか!と感心しつつ、早速お気に入り登録させて頂いた次第です。(帰りの車の運転もしんどそうなので、実際は瑞牆半周回→黒森鉱泉泊→横尾・飯盛山ルートとなりそうですが…。)
ご指摘の通り、富士山からダイレクトに太平洋へ下る「Summit to Sea」ルートの方が、インパクトの面でも、達成感も高そうに思います。小生の場合、300名山(残り4座…)の次の目標として、日本海〜太平洋の足跡繋ぎを意識し始めたのは、今夏の栂海新道〜親不知ツアーあたりからです。ただ、同ツアーでも出だしの蓮華温泉からの登りでバテバテとなり、白馬岳からのSummit to Seaにタッチの差で失敗してますし、その後の栂海新道下部でのグロッキーぶりを振り返っても、このトシで富士山からの3,800m近い標高差を一気にクリアする自信も余りありません。そこで、貴殿ご示唆のように、古い足跡を繋ぎ合わせ、地味に丹沢から箱根経由で太平洋を目指そうかと考えています。
いずれにせよ、家族にも説明しやすい名山・ピークハントや稜線歩きとは全く様相の異なる、この足跡繋ぎの魅力からは簡単に逃れられそうもありません…。今後も、共通の目標に向かって、ヤマレコで情報をシェアさせていただきながら、お互い頑張りましょう!
拙者も2014年2月に同じようなコース取りで歩いた経験があるので、懐かしく拝見しました。
石老山へは一般コースで登り、高尾山へは桂橋を渡って南高尾縦走路にて至った点が異なるぐらいでしょうか?
高尾山頂についたのは、ほぼ同時刻の16時半頃ですよ。
拙者は太平洋⇔日本海つなぎは意図しておりませんが、房総半島(野島崎)や三浦半島(城ヶ島)、早川駅や国府津駅付近で太平洋には達しております。
ツガミ新道経由で日本海に達するよりよっぽど楽チンですからね。
300名山もあと僅かですね
拙者はようやく半分を超えた辺りで長期停滞中・・・あの世に行くまでには無理そうです
ご健闘を祈っております。
Yamabeeryuさま:小生レコに温かいメッセージを頂き有難うございます。Gonpapaさんも参照されていた「瑞牆→清里」の日帰り記事はじめ、貴殿の公共交通機関をフル活用された充実&快足の足跡繋ぎ記事を、いつも羨望の眼差しで拝読しております。
太平洋への路を拓く上での難関の一つ、横尾山→飯盛山→清里のルートは、小生のペースではどう見ても日帰りはリスクが大き過ぎる上、家族にも「○○山に登ってくる」という分かりやすい説明が不可能なため、黒森鉱泉に一泊して余裕をもって歩こうかと考えていました。ところが、先日ふと見た奥秩父のエアリアマップで「黒森鉱泉:休業中」の注釈があり、目下途方に暮れているところです…。
ことほど左様に、残る未踏区間は藪あり、長い車道歩きあり、日帰り困難なのに宿泊ポイントのないロングトレイルあり、と難題山積ですが、貴殿のヤマレコ記事はじめ先人の偉大なる記録(+GPSデータ)も最大限活用させていただき、少しずつでも前進していきたいと思います。引き続き宜しくご指導下さい!
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