記録ID: 1082135
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アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科
ダブルバリエーション★【阿弥陀北陵×赤岳南峰リッジ】大収穫の雪山講習会
2017年03月10日(金) ~
2017年03月11日(土)
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 1,879m
- 下り
- 2,069m
コースタイム
1日目
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 8:30
天候 | ■気象 ・3/10 曇りのち晴れ ・天気図 http://www.tenki.jp/past/2017/03/10/chart/ 赤岳鉱泉では 最低気温 マイナス11℃ 最高気温 マイナス2℃ 積雪150 ・3/11 快晴 ・天気図 http://www.tenki.jp/past/2017/03/11/chart/ ■服装 ・美濃戸口〜赤岳鉱泉 ドライレイヤー+ベースレイヤー+インサレーションジャケット。 ・赤岳鉱泉〜阿弥陀岳・赤岳 ドライレイヤー+ベースレイヤー+インサレーションジャケット+ハードシェル。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
新宿方面→JR茅野小渕沢駅(8:56) 中央線 ■帰り 美濃戸口(16:30)→JR茅野茅野駅(17:00)バス JR茅野茅野駅(17:28)→新宿方面 特急あずさ |
コース状況/ 危険箇所等 |
去年より雪は多いという情報 ■美濃戸口〜赤岳鉱泉 ・すべて積雪。 ・帰りは車道が凍結。 ■行者小屋〜阿弥陀岳 ・平日のためトレースほぼなし ・核心部までは最大50度程度の傾斜 ・核心部の急傾斜は岩が出ている ・ナイフリッジが発達 ■阿弥陀岳〜行者小屋 ・ノートレース ・50-60度程度の雪の斜面を標高差60-70mほど降る ・山頂直下は一部岩が出ている ・中岳沢は雪崩リスクはなかった。 ■行者小屋〜赤岳 ・文三郎尾根は階段、鎖は完全に埋まっている。 ・南峰リッジから核心部まではクラストした40-50度程度の斜面 ・核心部の狭い岩場は、岩が出ている。 ・ナイフリッジが発達。 ■赤岳〜地蔵尾根分岐 ・雪で覆われているが赤岳直下は鎖が出ている。 ■地蔵尾根分岐〜行者小屋 ・ナイフリッジが発達。今期一番の積雪状態で鎖は埋まっている。 ・地蔵尾根下部の鎖と階段は出てきている。 |
その他周辺情報 | ◾美濃戸口 J&N めちゃめちゃおしゃれなレストラン&山荘。 日帰り入浴可。レストランで食事をすると割引。 バス待ちにスイーツとコーヒーなんかオツである。 |
写真
赤岳鉱泉に到着。夕食はステーキにガイドさんの差し入れワインでいただく。部屋に入るとセメダインの香りの度数80のお酒の試飲会が催された。喉が熱い・・・ただ3分くらいで引いてゆく。鉱泉の方にも振る舞われたらしい。((((;゜Д゜)))))))
翌日は『赤岳南峰リッジ』に登る。文三郎尾根の上部から山頂にショートカットするようなルートだ。アプローチのため再度行者小屋に向かうが、ルートファインディングの話になり、説明を受けるが・・・
南方リッジの核心部に到着!ここまで急斜面をひたすらスリーオクロックで歩く。相棒はピッケルをつく位置を細かく直されていた。右足を出すときは左側について、左足を出すときは右側について・・・
装備
個人装備 |
ドライレイヤー
ベースレイヤー
ハードシェル
インサレーションジャケット
ダウンジャケット
タイツ
ズボン
ゲイター
靴下
インナーグローブx2
アウターグローブx2
ネックゲイター
ニット帽
バラクラバ
サングラス
ゴーグル
雪山用登山靴
アイゼン
ピッケル
ストック
ヘッドランプ
ザック
時計(高度計)
スマートフォンGPS
予備電池
計画書
筆記用具
保険証
カメラ
行動食
テルモス
|
---|---|
共同装備 |
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
|
備考 | 習ったこと ■歩行技術 ・青山学院大学陸上のコーチングでも用いられている走法を応用した歩行法 ・フロントポイントでの足指の使い方 ・後向き下りにおける滑落の危険のある膝の角度 ・前向き下りの細かな注意点 ・横向きの下りにおける滑落しない谷足を山足の位置関係。靴裏のエッジを効かせる歩行法 ・スピードラッセル。教本にある手順を一つ省略したやり方 ■ピッケルワーク ・ピックが抜けてしまう危険な持ち方と安全なピッケルの持ち方 ・斜面に対するピッケルの正しい角度及び、歩行中その角度をキープする方法 ・スリーオクロックにおける正確なピッケルの位置 ・ピオレトラクションでピッケルを打つところ。岩にに引っ掛けるやり方は相当上級レベル。引っ掛ける方向に対して引く方向に狂いがあると簡単に外れてしまう ■ルートファインディング技術 ・ルートファインディングにおける目安の探し方 ・完全にノートレースの場合にルートを決めていくときの判断(覚悟?) ■登攀技術 ・岩場でピッケルを使わないときの一時的収納方法2パターン ・支点構築の考え方。セルフビレイの取り方。ロープの引き方と体の角度 ・登攀において事故の起こりやすいタイミング ・見つけやすい足場を探すコツ ■凍傷対策 ・気がつかないことが多い顔の凍傷についての確認法 ・ハードシェルの理想的なフードの形とフードを使った風の簡単な防ぎ方 ・足先が冷たくなり痛くなったときの緩和の仕方 ■天候判断 ・オススメの海外の気象データサイト ・そのサイトを活用した山岳天気予報の方法 ・風の向きと山の斜面と登山計画 ・スコップを使わない実践的な簡易弱層テスト ■その他 ・残雪期剱岳攻略法 ・スーパーの寿司が10倍美味しく感じられる食べ方 ・ローソンでもらえる『リラックマグッズ』の有用性 ・花粉症の簡単な克服法 ・赤岳鉱泉のカレーとステーキを分析する ・セメダイン臭のする度数80度のお酒の試飲会 |
感想
クリスマスに参加する予定だった雪山のステップアップの講習会だったが、天候不順で延期に・・・。
クリスマスから2ヶ月半先とだいぶ先になってしまったが、ようやく受講することができた。
八ヶ岳、登山教室のキーワードで検索すればすぐ出てくる有名なガイドさんの登山教室なのだが、これが人気で、直近の予定は満杯だったのだ。
金額は高い。しかしガイドさん1人あたり2人までというと少人数制で(安全のためだが)個別に見てもらえるため密度が極めて高い。
バリエーションルートを登る過程で、歩き方を見てもらい、アドバイスをいただいただけでなく、車の中やアプローチの途中でもいろいろお話をしてくださり、2日間というすべての時間がとても充実し、得たものが多かった。
考え方や体の動かし方の精度は、僕らとは次元が違う。さまざまな技術を伝授されると同時に大きな刺激となった。
山岳界では見よう見まね、見て覚える伝統もあるようだが、熟練者から学ぶ機会の少ない個人登山者にとって効率的よく技術を教えてくれるガイドさんの存在は貴重である。
非常に感謝である。
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コメント
この記録に関連する登山ルート
無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科 [2日]
美濃戸(南沢)〜行者小屋〜赤岳(文三郎尾根)〜横岳〜硫黄岳〜赤岩の頭〜行者小屋〜阿弥陀岳(ピストン)
利用交通機関:
車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
cajaroaさん、 maamさん、こんにちは
雪山でのVR
着々とスキルをあげておられますね
お二方のレコは、読んでいて楽しいのはもちろんの事、自分の山歩きのスキルアップにもつながりますので、貴重です
NO16のイラスト、下りがニガテの自分に朗報です
あと、雪山のノートレース時のルーファイ技術も気になりますね…(昨年1月の積雪期に丹沢で一般道でしたが、マイナーなルートで、降雪直後でノートレースで分からずルート変更したことがあります←春にリベンジしましたが…)
わたくしも、ソロで我流で歩いてばかりですので、機会があったら講習受けてみようかとおもいました
美濃戸口のJ&N、他の方のレコでも上がってますが、とても山岳エリアとは思えないくらいの、お洒落で質の高い感じでステキですね〜、ここだけ訪れるなんてのもいいかもしれませんね…♪
80度のお酒って
胃がシクシクしたりしないんでしょうか…
自分、大分前ですが、スピリタスというポーランドのウォッカ(95度)を2倍にして試飲したことはあるのですが…それでもウィスキーのストレートなみのキツさ
machagonさんこんにちは
No.16の靴のエッジを立てる降り方は急斜面でアイゼンを履かずに雪が固めな時の歩き方です。
チェーンアイゼンを履いていて、傾斜が緩くて、グリップが効く雪質なら靴裏のエッジを立てるのではなく、アイゼンの爪を全て効かせるようにベタっと足を付けた方が滑りにくい場合もあります。
ただ、横向きに降りること自体滑りにくいという性質があるので、夏、冬に限らず傾斜が急になったら横向きに降りるのはオススメです。
なぜかというと
々盤は人間を正面から見た時にやじろべえのように回転するので、前向きに降りるより横に降りる方が骨盤が回転する分足が下に伸びる
横向きなら、降ろした足が体幹の下にくるので、降ろした足に体重移動する時、横滑りしにくい。
※前向きだと降ろした足が身体の前方向にくるので、降ろした足に体重移動する時、うまくやらないと足裏が前方に滑って尻餅つくことがあると思います。
と、えらそうなことを書きましたが、お世話になっている、このミキヤツ登山教室の前回の講習で習ったことです。( ̄∇ ̄)
やはりプロは考え方や身体の動かし方の精度が違うので一度習うといいですよ!
あ、教室の回し者ではありません
80度のお酒はもちろんストレートでいきましました。
ただ迂闊に飲むと山岳事故が起こりますので
『顔を近づけるだけにしておけ』
『舐めるだけにしておけ』
という丁寧なご指導を受けながら
(脅されながら)
結局みんな
『舐める』
ところまではクリアできました。
胃まで入れたら大変なことになっていたに違いありません。
しかし、この手のお酒って一体どうやって楽しむのでしょうね?( ̄▽ ̄;)
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