硫黄岳と赤岳、横岳省略(八ヶ岳)
- GPS
- 25:46
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 2,169m
- 下り
- 2,152m
コースタイム
- 山行
- 5:33
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 6:33
天候 | 1日目 晴れ 2日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸口〜美濃戸 林道はアイスバーンで、車は車高の高い4WDに金属チェーンが必須、人もチェーンアイゼンなどの滑り止めがあった方が無難でした。 美濃戸〜赤岳鉱泉 ほぼ締まった雪なのでつぼ足で歩けました。 赤岳鉱泉〜硫黄岳 締まった雪なのでアイゼンが良く効きました。硫黄岳頂上付近は雪が吹き飛ばされて、岩が露出していました。 赤岳鉱泉〜行者小屋〜地蔵尾根 締まった雪ですが急坂なのでアイゼン、ピッケルを確実に効かせて登ります。急斜面の階段はステップや手すりは一応使えました。稜線に乗り上げる手前からはプチナイフリッジ。 地蔵尾根〜赤岳展望荘〜赤岳頂上 山腹を巻く道は雪に覆われ、稜線上を歩きます。赤岳北峰〜南峰へのプチナイフリッジは逆に広くなっていました。赤岳への登りは結構斜度はありましたが、ステップが刻まれていました。 赤岳頂上〜文三郎道分岐 頂上直下の岩場付近からの下りは結構急斜面で、ステップは刻まれていましたが、やや不明瞭なところも。山腹をトラバースするところは片足幅分しかありません。標高が下がると斜度が緩くステップも明瞭に。 全体的に雪は多くなり1月よりも難易度は上がって、トラバースする部分は片足分の幅しかなく、かなり狭くなっています。雪は締まっていてアイゼン、ピッケルは良く効きました。危険を感じるポイントはありませんでしたが、これから気温が高くなって雪が緩むと危なくなるかも。 |
写真
感想
【感想/記録】
3月になって雪山の積雪は増えたものの、雪は締まって状態が良くなったのではと思い、3連休にまた八ヶ岳へ行くことに。混雑を避けるため有給休暇を使って金曜日から赤岳鉱泉へ一泊し、雪質が良ければ赤岳〜横岳〜硫黄岳と縦走したいという野望でした。が、赤岳鉱泉の鉱泉日誌によると、気温が上昇したため、雪質はやや不安定、場所によっては踏み抜き、横岳のトラバースは雪崩の恐れもありとのことなので、あっさりと断念。1日目は硫黄岳、翌日は赤岳に決定。
5時過ぎに出発し諏訪湖SAで朝食を食べて、八ヶ岳山荘には8時40分過ぎに到着。気温は氷点下をちょっと下回るほどで暖かい。なのでハードシェルは着ないで林道を歩きます。9時過ぎに出発しましたがお天気が良いので歩いていると、3枚しか着ていないのに樹林帯は暑くて汗が出ます。林道は凍結しているので、転ばないように慎重に歩きました。10時前には美農戸に到着。平日なので駐車場はガラガラでした。
ここからは北沢を歩く長い登山道が続きますが、幸い凍結している箇所は少なく歩きやすくなりました。11時半前には赤岳鉱泉に到着し、宿泊の受付を済ませ不要な荷物をデポ。アイゼンを装着しハードシェルを着て、12時には硫黄岳に向かってまた登山道を歩きます。雪は増えましたが気温が高いため、雪面はちょっと腐り気味ですが、アイゼンはよく効きました。ここからも単調な樹林帯が続きますが、高度が上がるに従って斜度も徐々にキツくなり、最後は去年の12月に来た時よりも雪が増えて直登するようなコースになったような感じがしました。
稜線に乗り上げ赤岩の頭に到着すると青空の下に、横岳〜赤岳〜阿弥陀岳まで稜線が見えました。幸い風も穏やかだったので、ここでちょっと遅い昼食を頂きました。今日もファミチキをゲットし食べましたが、結構お腹にきますね〜。山での食事に最適です。ここでピッケルを装備、グローブを交換、ベンチレーションは全部閉めて頂上を目指します。
稜線をちょっと上がると風が吹き始め気温も低く、寒くなりましたが、立ち休みしながら登っていると寒さも感じなくなりました。14時前には硫黄岳頂上に到着。ちょっと雲が多いので遠い北アルプスは見えづらいですが、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、北八ヶ岳の山々が見えて来た甲斐がありました。頂上で八ヶ岳ブルーを堪能し山々や爆裂火口を撮影して、前回は行かなかった横岳との鞍部にまで降りて撮影し、また頂上に登り返して下山。帰りは小走りで赤岳鉱泉には15時40分くらいに到着。
夕食まで時間があるので荷揚げしたビールを飲んでまったりと。18時から夕食はラッキーなことにまたステーキでした。ここの食事は本当に美味しく、ご飯はおかわりをしました。明日の縦走に備えて8時前にはもう就寝。寝過ごして明るくなってから目覚める夢を見ていましたが、iPhoneのアラームで3時10分に起床。フリースとダウンジャケットを脱いで、化繊のインサレーションジャケットに着替えるのですが、寒くて着替えたくない(笑)。最初からヘッデンをつけたヘルメット、バラクラバを装着し4時前には赤岳鉱泉を出発。行者小屋には4時半頃に到着。月明かりの中に横岳〜赤岳〜阿弥陀岳の稜線が浮かび上がります。ここでピッケル、高所用のグローブを装備し、装備の最終チェックを行い地蔵尾根を登ります。
地蔵尾根は登るに従って急斜面となり、最初の階段部分はかろうじてステップが使え、手すりを手ががりにして登って行くと森林限界を超えました。目の前にはこれから上る稜線が月明かりに浮かび、そのうちに空が明るくなって全容が見えてきました。稜線手前は積雪が増えて、距離は短いのですがちょっとしたナイフリッジ状になり、踏み外すと左右の谷へ転がり落ちそうです。ここをクリアすると地蔵の頭に到着し、お地蔵様に出会えました。これまで暗かったのと撮影する余裕が無かったのですが、ここからは空が明るくなってきたので撮影ができるようになりました。赤岳展望荘へ進むも積雪が増えて、ここも巻き道では無く稜線上を進むようになっていました。気温が低く風が強いので、ウェアのベンチレーションを閉めていると、5時47分頃に陽が登ってきました。慌ててカメラを出して御来光を撮影。モルゲンロートの赤岳を撮影しようとしたら、残念ながら今日は赤く染まらず。
最後の赤岳頂上へのキツイ斜面では風が強いので顔が冷たくなり、早く登りたいものの苦しくて立ち休みしながら登ると、6時半前にようやく赤岳北峰に到着。ここまで誰とも出会わず、頂上にも誰もおらず貸し切り状態でした。晴れているので、南、中央、北アルプス、うっすらと富士山も見えます。もう3月のためか、遠くの山々はやや霞がかかってちょっと見づらく感じましたが、幸い御来光に間に合い無事赤岳へ登頂できて良かったよ〜。朝から何も食べていなかったので,風を避けるために赤岳頂上荘の影でパンを1個食べてから、赤岳南峰へ行き山々を撮影しました。でもこの辺の気温は−14℃ほど、風もまあまあ吹いているので、体感気温は−20℃ほどか、じっとしていると寒いので7時前には下山を開始。
今度は文三郎道を下りますが、ここも雪が増えて斜面の雪面にはステップは刻まれているものの、斜度がキツク慎重に降ります。ステップが薄いところは、バックステップでピッケルのピックを雪面に刺して下りました。しばらくすると斜度は少し緩くステップも明瞭になり、安心できるようになりました。徐々に下から登ってくる方々とすれ違うようになったので、休みがてら通り過ぎるのを待ってドンドン標高を下げていきました。樹林帯に入ってからは小走りで進み、8時頃には行者小屋に到着。インサレーションジャケットと高所用グローブを脱ぎ、ベンチで遅い朝食を頂き南沢を下ろうと思ったら、ビーニーを赤岳鉱泉に忘れたことに気がつき、赤岳鉱泉に寄ってから北沢を下りました。
北沢からは連休初日なので登ってくる多数の登山者とすれ違います。美濃戸までは凍結箇所も少なく、岩もほとんど顔出していないので、アイゼンを付けて快適に下れましたが、美濃戸口までの林道は凍結しており、氷が切れているところもあって、ワンタッチアイゼンでも付けたり外したりして面倒でした。美濃戸の駐車場はかなり空いていましたが、11時前に美濃戸口に到着すると駐車場は満車で、バスが到着すると多数の登山者が入山していきました。お天気の良い3連休のため八ヶ岳も賑わいそうですが、その前に静かな山行ができて良かったです。
【注意点や反省点】
去年の12月に来た時には赤岳鉱泉館内は、ストーブがついていても寒かったので重装備で望みましたが、3月にもなると気温が上がったためか館内は暖かく過ごせました。今回の宿泊者は20人にも満たないくらいでしたが、7人部屋に7人押し込められました。朝早く出発したので、就寝中の方にちょっと迷惑をかけたかもしれません。
赤岳鉱泉では場所によってdocomoの3Gがつながる程度で、モバイルWi-Fiルーターではwebの閲覧がなんとかできました。
特に厳密な計算はしていなかったのですが、適当に赤岳鉱泉から地蔵の頭までの所要時間は約2時間と考えて未明から行動したところ、御来光前に到着できて本当にラッキーでした。
頂上付近の稜線や急斜面は狭くてすれ違うのが難しいのに、連休中に多数の登山者が入山しているとすれ違いが大変そうです。
12月の寒かった硫黄岳の対策として、モンベルのフリースインナーグローブ、ハンドシュペーターの未脱脂ウールグローブ、マウンテン、イスカのオーバーグローブを高所行動用グローブとしましたが、なんとか指が痛くならずに持ちこたえてくれました。マウンテンは約一万円近くもする高価なウールグローブです。今回ようやく出番となりましたが、レイヤーをもう少し工夫をしてみたい。このグローブシステムは樹林帯にさしかかると、氷点下なのに手が暑くなりとても装着はしておられませんでした。
八ヶ岳山荘ではコーヒーを頂き、ありがたいことに持ってきた昼食も頂くことができました。とても親切な山小屋で感謝です。
【Apple Watch等による計測結果】
ムーブ(安静時を越える推定エネルギー消費量 / kcal)
666
834
エクササイズ( 活発に活動した分数 / 分)
12
71
スタンド( 1時間のうち1分以上身体を動かした時間 / 時間)
12
12
登った階数( 一階=約3mの高度を上昇 / 階)
232
105
ウォーキングの距離(km)
19.3
19.4
歩数(1日で歩いた歩数 / 歩)
28,063
25,906
心拍数 (1日で最低、最高の心拍数)
55〜127
56〜113
体重
63.8 ->63.9
赤岳鉱泉の食事が美味しくて、食べ過ぎたようです(^_^;)。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する