残雪期 鹿島槍ヶ岳 日帰り (鎌尾根・赤岩尾根)
- GPS
- 10:53
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 2,055m
- 下り
- 2,054m
コースタイム
- 山行
- 9:56
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 10:54
天候 | 天気: 晴れ後曇り 気温: 山頂-10度程度、風速5-10m |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
冬季は簗場側からは通行止で大谷原方面へは通行出来ないので信濃木崎側から来る必要があります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※鎌尾根はバリエーションルートです。天候・気温次第でコンディションは大きく変わります。特に雪崩にはご注意下さい。ルートの北俣本谷は雪崩被害が非常に多い地域です。鎌尾根自体でも過去に雪崩が発生しています。 鎌尾根はトレースは基本無し。その他ルートは明瞭。 鎌尾根中腹付近まではスノーシュー利用。以降は全ての行程アイゼンピッケル。 ■大谷原〜西俣出会 トレース明瞭だが、踏み抜き多く、ストレスがたまる。 ■西俣出会〜北俣本谷〜鎌尾根取り付き スノーシューで快適に移動。谷の左右の斜面には所々デブリが散らばっている。この日は4月とは思えない気温の低さなので、雪崩の危険は低かったが、北俣本谷は雪崩で事故が多い地域なので十分注意。 西俣出会からは川の対岸へ渡る必要があるのだが、雪が少ない時期は横断の際注意が必要。今回は雪が非常に多かったので、特に問題なし。 ■鎌尾根取り付き〜稜線まで 鎌尾根の南側の沢は大量のデブリがあり、1658峰の少し西にある鞍部にまでデブリが大量に押し寄せていたので通行注意。また、鎌尾根の南面は数カ所大きなクラックを確認。登山中一度バシッとクラック音がしました。 標高2250付近のシュルンド通過には注意が必要。今回は右側を通過。 標高2350付近と2500付近にスノーリッジあり。 標高2500以上は一枚バーンをの急登を直登していくので雪崩注意。 稜線脱出にはトレースがない場合土木工事(雪庇切り崩し)が必要。雪庇が薄い箇所があり、今回は3分程で切り崩し完了。 ■稜線〜鹿島槍南峰 特に危険箇所無し。アイゼンで移動。稜線に登った直後に強風が吹き始めました。雪庇の向きからも通常は西風が強い模様。 ■鹿島槍南峰〜北峰〜南峰 南峰直下の岩稜帯が雪氷岩ミックスで下降には十分注意。今回は難易度高めでした。疲れ気味だったのもありますが、南北往復に1時間半近くかかっています…。 ■鹿島槍南峰〜冷池山荘〜冷乗越 稜線歩きで危険箇所特になし。アイゼンで移動。所々雪深い箇所があり、スノーシューのトレースも見受けられました。 ■冷乗越〜赤岩尾根 赤岩尾根序盤はトラバース箇所多く、落ちたら危険。トレースは明瞭でしたが、フカフカ雪で気が抜けない箇所が多く、非常に歩きにくいです。雪は下部が特に腐り気味で、何度も踏み抜きました。正直、ここを登りたくは絶対ありません。 |
その他周辺情報 | 温泉: 緑翠亭 景水 (800円。21時まで。不定休) 温泉旅館の日帰り温泉。設備は綺麗で広々としており、非常に快適。 http://www.omachionsen.jp/shops/2012/09/post-21.php |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
スノーシュー
ヘルメット
行動食
非常食
水筒(保温性)
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
|
---|---|
共同装備 |
GPS
ファーストエイドキット
ツェルト
|
備考 | 雪稜のみなので慣れている人であれば登りであればザイル等は不要だと思いますが、バリエーションルート扱いなので十分検討の程よろしくお願いします。 |
感想
先週五竜岳に登って2人が思った事。
「冬の後立山ハンパない!」
「鹿島槍超かっこいい!!」
「でも五竜、刺激足りなかったっすよね…」
次どこ行くかで、笠日帰りとか、常念日帰りとか、仙丈日帰りとかとか…、もうちょい脳筋日帰りじゃなくて頭使えよ!!、的なプランばっか出ていた中で、鹿島槍ヶ岳の鎌尾根ってのが出てきた。東尾根のような山岳会様御用達みたいなメジャーな尾根ではなく、マイナーなだけど冬限定の真っ白雪稜、漢の急登コース。ただ雪崩は少し怖い。
結局、笠ヶ岳と最後の最後まで迷って、刺激がありそうな鎌尾根をチョイス。っていうか、五竜から見た鹿島槍がカッコよすぎたんすよ。2人共それが決め手ではないかな。
そういうわけで、4月入ったクセに厳冬期並に気温が低い快晴の日曜日。こんな好条件はなかなか無い、と思いつつ、モフモフノートレースを期待を胸に雪稜ルートにトライ!
北又本谷を進み、鎌平(布引出会)に着いてまずビビったのは、鎌尾根と布引東尾根の間の沢の雪崩デブリの山々。鎌尾根の鞍部にまで溢れかえっている始末…。さすが鹿島槍…。今回は気候的に間違いが少ない無いコンディションだが、万全を期して1658峰まで登って取り付く。
序盤はここ最近と思われるトレースがうっすらあったのだが、序盤で完全に消失!やったー!!貸し切りだぜ!!
しかし、ホントに今年は雪が多く、この日も全く残雪期の雰囲気が無い。雪は全く汚れていないし、雪付きも良い。おまけに気温も低くて稜線なのに腐ってもいない…。噂の刺激的な?リッジもワクワクしながら通過し、真っ白な最後の一枚バーン急登を登りきり、後立山主稜線の雪庇を切り崩して、登り切った時はマジ最高!この時がテンションMAX!!
こんな真っ白雪稜を貸し切れたら…もう雪山の世界から抜け出せ無いっす。
とまぁ、いい事ばっかり書いてみたけど、色々と小さな問題はありました。
途中でクラック箇所を越えようと雪面を巻こうとした瞬間、バキッっと音がしてビビったり、とか…、、
マジスノーシューで危険なとこまで登りすぎっすよ!、頭おかしいっすよ!、と怒られたり、とか…、、
鹿島槍南峰まで登ってせっかくなら北峰往復しようと行ってみたら、南峰直下の下りが異様に難易度高くてビッリクだったり、とか…、、
結局南峰〜北峰往復1時間半かかって、夕方下山、とか…、、
夕方一気に雲が出てきて、1時間下山が遅れてたら雲にまかれていた、とか…、、
下りの赤石尾根は全然調べないでいったら、何気に鬼トラバースで気が抜けなかった、とか…、、
赤石尾根の下部はズブスブ最悪コンディションでもうテンションがダダ下がり、とか…、、
そのズブズブのせいで、相棒が踏み抜きで少し脚を怪我したり、とか…、、
登りで足を使いすぎたのか、自分は最後はかなりお疲れモードで、久々に翌日軽い筋肉痛が、、とか…、、
刺激求めすぎて怪我とかしたら元も子もないので、注意したいものです…。
ただ、本格的な積雪期の締めくくりとしては最高でした!
今年は、まだまだ残雪が続くぜ!!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
はじめまして。
五竜に行ってらして、うらやましいな〜っとレコ拝見してました。
鹿島槍、大谷原から行ってる人いるんかしら?って思ったら、
またまた五竜のお二人。すごい体力。うらやましいな〜。
そしてこの景色、絶景ですね。拍手連打です。
はじめまして!投稿ありがとうごさいます!
今回の鎌尾根、コンディションも良いのもあって、体力バカ共でも(笑)運良く登れたってのもあります!赤岩尾根のピストンだと…安全だけど超修行系かな……(ー ー;)
そして…うちらが甲斐駒日帰り計画した時、hapiraさんのが検索で出てきて目標にしてたの思い出しました!十分凄いです!!うらやましがらないで下さい。。
山でもしお会いしたら急いでる事多いかもですが(笑)気軽に声かけて下さい!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する