上越国境稜線縦走（巻機山〜丹後山）

2017年05月02日(火) ~ 2017年05月05日(金)

• GPS: 32:14
• 距離: 39.1km
• 登り: 3,330m
• 下り: 3,656m

コースタイム

1日目

• 山行: 8:03
• 休憩: 0:28
• 合計: 8:31

距離 8.8km 登り 1,496m 下り 400m

7:17 桜坂駐車場
7:33 米子沢
8:41 5合目
11:12 ニセ巻機山
11:28 巻機山避難小屋
11:56 御機屋（巻機山山頂の標）
12:10 12:38 巻機山
15:48 宿泊地（1834.6）

2日目

• 山行: 7:47
• 休憩: 0:10
• 合計: 7:57

距離 6.4km 登り 712m 下り 596m

6:16 宿泊地（1834.6）
9:42 9:52 三ツ石山
14:13 小沢岳

3日目

• 山行: 9:26
• 休憩: 0:11
• 合計: 9:37

距離 10.1km 登り 758m 下り 896m

5:03 小沢岳
6:30 6:38 下津川山
9:30 9:31 小穂口ノ頭
10:12 10:14 本谷山
12:11 越後沢山
14:40 丹後山避難小屋

4日目

• 山行: 5:26
• 休憩: 0:31
• 合計: 5:57

距離 13.8km 登り 387m 下り 1,764m

6:16 丹後山避難小屋
6:18 6:35 丹後山
6:37 丹後山避難小屋
10:33 10:35 林道入口駐車場
10:41 10:48 十字峡登山口
10:52 10:53 林道入口駐車場
10:58 11:02 十字峡登山口
11:07 林道入口駐車場
12:13 三国川ダム管理所

天候

5月2日（火）：晴れ→快晴
5月3日（水）：快晴！
5月4日（木）：晴れ→快晴
5月5日（金）：快晴！

アクセス

利用交通機関：

タクシー 自家用車

＜行き＞
●クルマ：桜坂駐車場（無料／60台）

＜帰り＞
●タクシー：三国川ダム管理所〜桜坂駐車場（9330円）
　

コース状況／危険箇所等

●コース全般
・巻機山から先に進むと本谷山までは下山ルートがないため天気など十分な準備を。
・幕営適地はそこら中にあります。
・崩落しそうな雪庇の脇と藪の稜線を延々と進みます。

●桜坂駐車場〜巻機山
桜坂駐車場から五合目まではリボンや踏み跡が錯綜していて分かりにくい。
夏道が通る五合目から西側に延びる尾根を使うのが正しいのですが、
東側の尾根を進んでしまい、五合目直下がかなり急斜面。
五合目から七合目のニセ巻機山の取り付きまでは緩斜面が続きます。
六合目を過ぎてしばらく進むと森林限界を超えます。
ニセ巻機山からの取り付きからは急斜面が続き、
広い雪面を東側から回り込むように進みました。
ニセ巻機山から避難小屋（雪の下）まで下り、
広い斜面の高低差160mほど登り返すと巻機山山頂に到着です。

●巻機山〜三ツ石山
巻機山から上越国境稜線に入ります。牛ヶ岳からの下りから藪が出始め、
1896まで藪漕ぎが続きます。
1896からの下りは時間的にも雪がズブズブで念のためアイピケを使いました。
1896から三ツ石山との鞍部まで高低差450mを下ります。途中の1834.6で幕営。
鞍部から高低差150mほど藪中心の稜線を登り返すと三ツ石山に到着。

●三ツ石山〜下津川山
三ツ石山から小沢岳までは高低差500mほどを登り返します。
日中は雪が腐って踏み抜きの連続。
小沢岳から高低差130mほど広い斜面を下り下津川山へ100m強登り返します。
下津川山へは痩せ尾根の藪漕ぎとなります。

●下津川山〜丹後山
下津川山から小穂口ノ頭との鞍部まで高低差250mほどの下り。
鞍部から小穂口ノ頭まではほぼ藪で苦戦。
小穂口ノ頭から本谷山直下までは夏道あり。直下は藪。
越後沢山付近は東側に張り出した雪庇の崩壊に注意。
越後沢山から丹後山までは広い雪原となっていて比較的歩きやすい。

●丹後山〜十字峡
シシ岩付近をのぞいてジャコノ峰までは雪を繋いで歩けますが、徐々に夏道が露出。
三合目より下はほぼ夏道。二合目からの急登の夏道はスリップに注意。
栃ノ木橋から十字峡までは三国川を覆った雪を延々とトラバース。
ドボンと雪崩＆落石に注意。

●十字峡〜三国川ダム管理所
しゃくなげ湖畔を進みます。一部、雪に覆われたところもありましたが、
ほぼ舗装された道路を歩くことができます。
　

その他周辺情報

【温泉】
湯らりあ・六日町温泉公衆浴場（400円）
※激熱でした
※公衆浴場のためシャンプー・リンス・ボディソープはありません。受付で購入できます。
　

写真

【5月2日 1日目】
桜坂駐車場からスタート

根開きした樹林帯の中を進みます

井戸の壁

雲は多め

荷物が重い（photo komemame）

五合目に出ました

五合目からは緩やかな斜面を登っていきます

六合目付近からは気持ちの良い樹林帯を進みます

割引岳が見えます

六合目を過ぎて森林限界を超えると前方にニセ巻機山

（photo komemame）

ニセ巻機山は東側から回り込むように登りました

谷川連峰主脈稜線。左から谷川岳〜一ノ倉〜茂倉〜万太郎〜仙ノ倉〜平標

この冬よく通った平標〜日白山〜タカマタギ。奥は苗場山や佐武流

富士山が見えました（photo komemame）

ニセ巻機山に到着

のぺっと巻機山山頂が見えます

ニセ巻機山から避難小屋（雪の中）まで下ります

正面に割引岳

巻機山に向かってだだっ広い稜線を…

登り返します

天気はどんどん良くなってきました

巻機山山頂に到着

休憩

朝日岳から続く上越国境稜線と谷川岳

山頂より。谷川連峰主脈

山頂より。苗場山

山頂より。武尊山

山頂より。燧ヶ岳

さて、ここから上越国境稜線に入ります

（photo komemame）

ここからがホントのスタート

この稜線を進みます

まずは牛ヶ岳と1896の鞍部まで下ります

左に燧と右に至仏山（photo komemame）

眼下には奥利根湖

牛ヶ岳から延びる稜線まで登り返します

どこまでもつづく稜線

ズドーンと越後三山。左から八海山〜越後駒ヶ岳〜中ノ岳

こちらは至仏山

うへっ、藪が出とる

早速藪漕ぎ

正面が1896

荷物が重い

巻機山＆牛ヶ岳を振り返ります

前方のとんがりが小沢岳その左隣が下津川山、左端が越後沢山

越後三山

1896からの下り

朝日岳柄沢山と奥の黒々したのは万太郎

1819からの下りはアイゼン＆ピッケルを使いました

1834.6に到着

今日はここまで。4日分の荷物と藪漕ぎ、ズブズブの雪で進みが悪かったなぁ

今回の旅は丼シリーズにしました。本日は豚丼

豚と野菜を炒めて…

ご飯に乗せて最後に卵を乗せて出来上がり

巻機山＆牛ヶ岳方面に日が沈みます

明日向かう小沢岳と下津川山がほんのり染まります

柄沢＆谷川連峰の空も染まります

至仏と燧も染まりました

上州武尊山もほんのり染まります

幕営地からは越後三山の眺めがいい

おやすみなさい

【5月3日 2日目】
明けてきました

越後三山の空も染まります

これから進む小沢岳と下津川山の空がオレンジに

染まる空メインで

さて出発です

結構アップダウンがあるなぁ

（photo komemame）

幕営地1834.6からの下り。怖くてなかなか下りられないkomemame

雪庇の崩落に気をつけながら進みます

本日も藪漕ぎスタート

進みが悪い

三ツ石山まで藪が多め。登りがツライ

三ツ石山に到着

なかなか進まないkomemame

やっと雪の上を歩けると思ったら気温が高くズブズブで

大きく下ります

そして大きく登り返します

三角の小沢岳

巻機山をバックに

（photo komemame）

背後は柄沢山

小沢岳と下津川山

下津川山がだいぶ近づきました

小沢岳

手前は朝日岳から続く稜線、奥が谷川連峰

こちらは巻機山から続く稜線

圧巻の背景

とんがり帽子

クマの足跡がくっきり

山頂まであと少し！

巻機山から続く歩いてきた稜線を振り返ります

ヘトヘトになって小沢岳山頂に到着。少し早いですが景色も最高なので本日はここまでとします

山頂より。谷川連峰

山頂より。越後三山

中ノ岳＆越後駒ヶ岳アップで（photo komemame）

八海山アップで（photo komemame）

山頂より。下津川山

山頂より。平ヶ岳

山頂より。燧ヶ岳

燧アップで（photo komemame）

山頂より。至仏山

山頂より。上州武尊山

山頂より。本谷山から兎岳まで続く稜線。最奥に荒沢岳が見えました！

今日の丼は、まずは玉ねぎ、キャベツ、人参、コーンを炒めて…

温めておいたハンバーグを乗せて…

最後に温泉卵を乗せてハンバーグ丼の出来上がり

【5月4日 3日目】
本日も好天の予感。これから進む稜線を望みます

出発です

下津川山。こりゃ藪漕ぎだなぁ

平ヶ岳の背後から日が昇ってきました

小沢岳を下るところからスタート

小沢岳の雪面が染まります

ほんのりピンクの雪面

巻機山方面もほんのり

下津川山への痩せた稜線

痩せ尾根の藪漕ぎ

なかなか進まん

小沢岳を振り返ります

ようやく藪から抜け出せそうです

丹後山〜兎岳〜中ノ岳〜駒ヶ岳

本谷山〜越後沢山

平ヶ岳

山頂まであと少し！

山頂直下は広い稜線になります

下津川山山頂に到着。久しぶりに見る人工物

歩いてきた稜線1

歩いてきた稜線2

三角点とパチリ

越後三山が常に見守ってくれています

次は本谷山に向かって大きく下ります

右奥が本谷山と越後沢山

下津川山を振り返ります

下津川山と小沢岳を振り返ります

奥白根山が見えています

おえ〜、小穂口ノ頭までの登り返しはほぼ藪だわ

ここもなかなかタイヘン

山頂直下で少しだけ雪を踏んで…

小穂口ノ頭に到着

小穂口ノ頭からしばらくは登山道あり

小穂口ノ頭を振り返ります

本谷山直下から再び藪

左奥の小沢岳から歩いてきたルートを振り返ります

本谷山に到着

越後沢山へと向かいます。奥が中ノ岳

本谷山〜越後沢山間は東側の雪庇の崩落に特に気を使いました

越後沢山が近づきます

平ヶ岳が立派

大斜面を下ります

（photo komemame）

（photo komemame）

（photo komemame）

環水平アーク。こんなにはっきりしたのは初めて見ました

せっかくなので環水平アークを見ながら休憩（photo komemame）

さて出発です（photo komemame）

越後沢岳直下の今にも崩れそうな雪庇1

越後沢岳直下の今にも崩れそうな雪庇2

越後沢山山頂が見えてきましたが…

近づくことができません

キレイだなぁ

豪快に崩れた脇を通って…

このあたりが越後沢山の山頂（のはず）

山頂より。近づいた八海山と中ノ岳。奥に越後駒ヶ岳

八海山アップで（photo komemame）

中ノ岳アップで（photo komemame）

そして荒沢岳アップで（photo komemame）

越後沢岳から下ります

（photo komemame）

雄大

この辺りからの景色は中ノ岳が主役

八海山もね

藪を下ります

この辺りは広くて気持ちいい

地味に効くな〜

越後沢山を振り返ります

中ノ岳がニョキリ

丹後山の避難小屋が見えてきました

もうあとひと登りです

平ヶ岳へと続く国境稜線

右端の小沢岳から本日歩いてきた道のりを振り返ります

そして丹後山避難小屋に到着。ポカポカ陽気で外の方が気持ちよかったのでテントを張ることにします

丹後山より。中ノ岳と八海山

本日は麻婆春雨に2本分のネギと余ったハムを加え…

ご飯の上に乗せて…

最後にこちらも余った温泉卵を乗せると麻婆春雨丼の出来上がり

ぼちぼち沈みます

雲から出てきて…

おやすみなさい

【5月5日 4日目】
昇ってきました。本日もいい天気

丹後山まで朝散歩

いちおね

染まります

さてゆっくり撤収です

暖かいのう

下山前に大水上山方面にちょっと寄り道

中ノ岳とkomemame

荒沢岳へと続く稜線

平ヶ岳へと続く国境稜線

大水上山〜兎岳〜子兎岳〜中ノ岳（photo komemame）

中ノ岳と八海山（photo komemame）

（photo komemame）

さて十字峡へと下山です

今回の山行で進んだ道のりを確認します

（photo komemame）

巻機山〜小沢岳＆下津川山

小沢岳＆下津川山〜本谷山〜越後沢山

すごい景色です

中ノ岳

中ノ岳をバックに

丹後山をバックに

正面には八海山

シシ岩

縦位置で中ノ岳

八海山と眼下にはジャコ平

（photo komemame）

（photo komemame）

ショウジョウバカマ（photo komemame）

そそり立つ八海山

（photo komemame）

樹林帯に入ります

暑くて半袖に（photo komemame）

残雪豊富。リボンがこんなに下に

イワウチワだらけ（photo komemame）

スミレ（photo komemame）

シャクナゲ（photo komemame）

上は雪、下は新緑

下の方は夏道も出ています

栃ノ木橋の登山口に到着

いい空です

右岸を少し進んで…

栃ノ木橋を渡って左岸へ

デブリを乗り越えます

落ちたらタイヘン

水が美味しい

延々と左岸をトラバース

美しい水面

フキノトウ（photo komemame）

三国川はキレイ

ここはまだスノーブリッジになっています

危なそうに見えるけど意外と大丈夫

雪にガンガン水がぶつかっています

ようやく十字峡トンネルの登山口が見えてきました

ごがつ晴れ

十字峡登山口に到着

電波通じず（photo komemame）

まだクルマは入れません

しゃくなげ湖畔を進みます

入口が埋もれたトンネル

中ノ岳の展望ポイント

ダム上から丹後山

三国川ダム管理所に到着

お疲れ様でした！

感想

danyama

ずっと歩きたかった巻機山から丹後山の稜線。
ここ数年は雪が少なくGWは藪だらけだろうと諦めていましたが、
ようやく行くことができました。

komemameのあゆみ次第で駒ヶ岳まで行って銀山平への下山も考えていましたが、
藪とズブズブの雪に苦しめられて丹後山までとなりました。
天気にも本当に恵まれた4日間。最高でした。
　
　

komemame

あぁ、もうお腹いっぱい。
最高の天気にめぐまれて、
だれもいない静かな稜線、
ずっと元気に歩けて（ひさびさdanyamaに叱られバチバチしたけれど）、
藪との格闘、雪庇に恐怖しながら歩くのは、
なかなか前に進まなくて、
自分のひ弱さを実感するのだけど、
それでも、一歩一歩黙って足を動かして、
ふと前を見れば、次のポイントがすぐ目の前にあったりして驚く。
その繰り返し。
おおきな大自然のなかを歩いている実感はすごい。
振り返り、自分が辿ってきた稜線をみると、
こんな私でも歩けるんだぁ、できるんだなぁと思う。

ふだんは経験できないこと、感じられないこと、
たくさん得ることができて、充実した4日間でした。

おしまい。

コメント

keimomo

縦走お疲れ様でした
4日に丹後避難小屋で宿泊した際に、komemameさんと少しお話しさせて頂いた者です^_^
下津川山や越後沢山での藪漕ぎが、本当にしんどかったですよね。
雪面はお二人のトレースがあったお陰で、とても助かりました、ありがとうございました。
十字峡への林道歩かれたんですね…写真見るだけで怖いです！

komemame

Re: 縦走お疲れ様でした
keimomoさん

丹後山の小屋でお話ししたときに、2日でここまで来たって聞いたときは、
ちょー、びっくりしました。お三方、スゴすぎですーーー！
私はあの漕いでも漕いでもヤブの道で、気が遠くなって白目状態でしたヨ（笑）
keimomoさんたちのレコをみたら、みなさんも翌日降りられたのですね。
この日までは文句なしの天気で、
お互いサイコーな数日が過ごせて、ほんとラッキーでしたね

おつかれさまでした！