お金明神から銚子ヶ口、そしてイブネへ縦走【鈴鹿深部のロングトレイル】
- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.8km
- 登り
- 1,451m
- 下り
- 1,469m
コースタイム
- 山行
- 9:30
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 11:32
天候 | 晴れ 稜線の風が心地良い一日 【気温】中峠入口:15℃ 大峠:18℃ 根の平峠:18℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
朝明渓谷の「砂防学習ゾーン」手前の路肩に移動、駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ルート登録は手入力です。 【お金峠〜コリカキ場〜銚子ヶ口・東峰】バリエーションルートです。 ,金峠から西へ急なガレた谷筋を下ります。 谷が浅くなり二次林が美しいコバに出て、谷音を聞きながら 右(北)へ向かうと焚火跡が残る平坦地に出て北谷尻谷出合の コリカキ場に着きます。( テント場適地、分岐の道標有り ) F鷆擇両滝が懸るコリカキ場(北谷尻谷)の右岸から上流へ向かいます。 けΥ漾∈鹸澆魴り返しながら、谷に沿って進みます。 ヅ喘罎留Υ澆砲蝋い平坦地が広がり、絶好のテント場が有ります。 Δ笋て右手山腹のテープを見送ると二股に出て、大峠・銚子ヶ口の 分岐になります。( 分岐の道標有り ) 北谷尻谷の右(北)から合流する谷の左岸へ入ります。 ┷鹸漾右岸を繰り返しながら、谷に沿って進みます。 細くなった谷の中を歩くようになると二股に出ます。 西へカーブする左股を見送り、ザレた右股を上がると尾根に出て 「東のコル」になります。 樹林の中を北上すると好展望の銚子ヶ口・東峰に出ます。 【イブネから南下する尾根:南尾根?】バリエーションルートです。 (臣海並翆呂僅かに下り始める辺りから、鎌ヶ岳を正面に見て 南下する尾根の潅木をくぐります。 意外に踏まれた尾根筋はブナの林を過ぎると厳しい傾斜に 変わりますが、下生えも無く歩き易い尾根でした。 900m辺りで杉林に阻まれますが、左へ逃げて下重谷を横切り、 左岸の小さな窪地に出ると千種街道に合流します。 ぅ灰イ谷出合から来た場合は栃の巨木を過ぎ、しばらくして 出合う最初の沢筋が入口になります。 |
写真
感想
日が長くなりロングコースも可能な季節だ。
朝明からお金峠を越えて銚子ヶ口に上がり、イブネまで歩いて
朝明に戻ると言う約11時間のロングな山行に参加する。
AACの松の舎に集合した総勢8名。顔なじみのdさん、先回御一緒した
Sさん、Iさんら地元山岳会のメンバーに交じって出発する。
入山口、下山口に近い砂防学習ゾーンに駐車し、
朝明川を越えて中峠へ向かう。平坦な道がガレ場の登りに変わると
曙滝が懸る谷に出合う。落差15m程の滝だが今日は水量も少なめで、
前日の雨も水量を増すほどの物ではなかったようだ。
この先徒渉の多いコースなので一安心だ。
急なガレ場を登り県境稜線上の広々とした中峠を越えて
下水晶谷を下るが、視線の先に見えるはずの銚子ヶ口方面は雲が
多そうだな〜。
緩やかに下る下水晶谷の右岸から、僅かに離れると崩壊寸前の橋に出る。
今や下から見上げるだけになった橋を離れ、右手の小谷を下り
神崎川に出ると幸い流れに水没する事無く乾いた岩が多くて、
靴を濡らすことなく徒渉完了だ。愛知川渓谷の景観を楽しみ、
崖を攀じた左岸から下流へ歩くと間もなくお金谷出合いとなる。
お金谷の左岸山腹から踏み跡を辿って右岸へ移り、再び左岸へ戻ると
まもなくして幹に書かれた「オカネ」の文字から右手山腹を
小尾根へ直登すると岩の塔が現れ、鈴鹿の聖域「お金明神」となる。
重なった岩がまるで天狗を思わせる風貌を創り出し、
塔尾金明神社のご神体として信仰の対象となったことも頷ける。
二年ぶりの参拝を終え、塔の峰へ延びる尾根を左から捲くようにして
お金峠に出る。天狗滝辺りからクラシに至る長い尾根で区切られた
西側は鈴鹿の最深部で何処からも遠いエリアだが、
今からそこへ踏み込むのかと思うとワクワクする。
お金峠から西へ向かって伏流となったガレのような急な谷筋を
一気に下る。昔、佐目村の人々もこの谷を通ってお金明神へ
参拝したのだろうか?
しばらく下ると、谷が浅くなり射し込む光に映える二次林が美しい
コバが広がり、やや右手(北)へ向かうと谷尻谷の右岸に出て、
北谷尻谷が滝壺のある二筋の小滝を懸けて合流している。
ここが「コリカキ場」か。
『コリカキ場は、佐目の人々がお金明神にお参りする時に禊をした
神聖な場所だ。澄み切ったこの水で身も心も洗われたのだろう。』
そんな記事に惹かれて是非訪れたかった場所に来ることができた。
出合に架かる道標に従って北谷尻谷の右岸から西方へ歩く。
右岸、左岸を繰り返して谷に沿って進むと、やがて右岸に広い平坦地
が現れて、テントが2張程見られる。こんな場所で一夜を明かしたら
素敵だろうな・・・。
左岸山腹のテープを見送るとすぐに谷が分かれて道標も
架かっている分岐に出る。
大峠方面へ向かう本流と別れ、右から合流する支流を北上して
銚子ヶ口へ向かう。ガレ場の様な左岸から北上すると手前で見かけた
テープのルートと合流する。
崖を右岸へ逃げたり、谷間に咲く石楠花を見上げたりしながら進むと
次第に流れが細くなり源流っぽくなってくる。
浅い流れの中を歩くようになると二股に出る。西へカーブする
流れのある左股を見送り、右股の枯谷を上がると尾根に出て
「東のコル」に到着する。
朝明を出てから神崎川を挟んだ二本の稜線を越えて鈴鹿の最深部に
入って来た。薄い踏み跡を辿ると僅かの距離で銚子ヶ口「東峰」に
到着だ。東側に広がる鈴鹿主脈の大展望は後の楽しみとして
先を急ごう。
これからイブネに続く長い稜線は良く踏まれた道にテープ等も
見られるが、しばらくは複雑な地形が続くので注意して行こう。
南峰に立ち寄って鈴鹿主脈の展望を楽しみ、西峰を下った鞍部から
小尾根を下り水舟の池に出る。
青空と深い緑が映える大きな池は鈴鹿でもトップクラスだろう。
畔を半周回して低い尾根に出て雑木をくぐると一気に開けた大峠だ。
馬酔木の茂みが点在する広い峠はつい休憩したくなる場所だ。
馬酔木の陰で風を避け早速昼食だ。雑談しながら短めの食事を終えると
いよいよ銚子に至るまでアップダウンの始まりだ。
大峠の頭を過ぎ、崩壊地を尾根下から捲き舟窪を過ぎると
一気に高度を下げ、再び登りにかかると痩せ尾根が連続してくる。
P1022を過ぎ、うるさいほどの石楠花を抜けると林床に緑が現れ、
銚子も近いと思わせるがここから一段と傾斜がきつくなる。
これまで辿って来た銚子ヶ口からの尾根や御池岳を振り返り
一頑張りすると突然登りが尽きて銚子の東端に出る。
もうこれで登りは終わり、イブネの台地を散歩する時間だ。
長いコースも残りは僅かだ、腰を降ろしたり、ストレッチをしたり
思い思いに銚子のひとときを過ごし、熊ノ戸平から苔ワールドの間を
イブネのステージに上がるが、人影は見えずひっそりとしていた。
午後を過ぎてもスッキリと晴れた空のもと、御在所-鎌、雨乞岳と
定番の眺めを楽しみ、花を多く付けたシロヤシオの木を目印に
下る尾根の潅木をくぐる。南下するように直接千種街道へ出る
杉峠をショートカットするのに都合が良い尾根だ。
初めて歩く尾根だが意外に歩かれているようで、
きつい傾斜も無くはないが、季節を問わず歩けそうな気がする。
900mを過ぎた辺りで左の沢を越え、浅い窪地を右折すると
そこが千種街道だった。まるでハイキングの様な気楽さでコクイ谷出合、
上水晶谷出合を過ぎ、根の平峠まで戻ると朝明まではあと僅かだ。
長かった一日の最後の休憩を取って、会話をしながら伊勢谷を下る。
【それぞれの縦走路からイブネに向かった事はあったが、
神崎川から尾根を越え、最深部の北谷尻谷から銚子ヶ口へ
上がるルートは始めてだった。
鈴鹿の聖地とも言える「お金明神」と「コリカキ場」を訪ね、
緑が眩しい鈴鹿の最深部を巡る山行はロングコースの
疲れを感じさせない極上の一日だった。】
コメント
この記録に関連する登山ルート
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onetotani さん こんばんは
鈴鹿の聖地をめぐるロングコース。素晴らしい!
大瀞やお金明神までは行けてもそれ以上絶対僕では歩けないルートです。
「コリカキ場」って初めて聞きました。こんな場所があるんですね。
それにしても、dさんのグループの凄いです。
多分皆さん鼻歌を歌うようにハイキング気分 で歩いていたんでは?
皆さん本当に若々しいです。
sugi-chanさん 今晩は。
鈴鹿の最深部には、まだまだ魅力的な場所がいっぱいですね。
特に新緑が緑を増したこの季節はいっそう美しさが増し、
尾根にも沢にも生き生きしとした生命力を感じます。
11時間を越えるロングコースでしたが、疲れを感じる事無く
皆さんと楽しく歩けました。
歩けば歩くほど魅力に嵌って、興味が尽きません。
onetotaniさん、皆さん、こんにちは♪ (こちらでははじめまして(^^ゞ)
大瀞からお金明神までお話させて頂いた方々でしょうか!??
色々教えて頂き、ありがとうございました^^
あっ、残念ながら♂の方です・・・
私たちはお金峠からクラシへショートカットしましたが、皆さん健脚ですね
この日は、早い時間は怪しい雲も掛かっていましたが、だんだんと晴れ渡り 、素敵な苔と青空のイブネに出会え、お互い良い一日になりましたね
ロングお疲れ様でした
ni-shiさん 今晩は。コメントありがとうございます。
お金明神の天狗様はどうでしたか?
自然の造形って不思議ですね。つい手を合わせてしまいます。
お金峠でお別れしてから、やはり再会は無理でしたね。
お二人がイブネに着かれた頃は、まだ銚子ヶ口辺りを歩いていました。
クラシ北尾根からのイブネも変化が楽しいコースですね。
これからも楽しい山行を重ねて下さい。
onetotani さん、こんにちは
お金明神から銚子ケ口、イフネのロングルート楽しく回ることができたご様子で何よりです。
ちょうど4年前、私がこのループ回った時に初めてonetotani さんからコメントいただいたのを思い出し嬉しく思いました。
充実した1日でしたね。
私ももう一度、お金明神に訪れようと思ってますよ。
higurasiさん 今晩は。
念願のコリカキ場を訪れる事が出来ました。
北谷尻谷から東峰に至るコースもいい所ですね、「テントを持って
来るのもいいかな」なんて考えながら歩いていました。
以前歩いたコースをこうして繋ぐと新鮮でした。
見所が多い、奥深いエリアを巡る山行でしたが、疲れを感じる事もなく
しっかり楽しみながら歩けました。
この時期の雑木林と言おうか二次林の色。
私は大好きで、今回、余り、疲労を感じずに楽しみました。
好かったですねー。
本当に楽しめた。
有り難うございました。
dedeppo5さん お世話になりました。
新緑も良かったですが、紅葉もきっと素敵な気がします。
今度はゆっくりテント泊も良いかな・・・。
おはようございます。
鈴鹿の最奥地を巡る、素晴らしいロングルートです。
初夏の緑に青い空、澄んだ清流、どれをとっても素敵な眺めです
これぞ鈴鹿ですね
私は、お金より西へは行ったことがありません。
コリカキ場、是非とも訪れてみたいところです。
onetotaniさんのレコを参考に、行ってみます
totokさん 今晩は。
鈴鹿の奥には、まだまだ知らない魅力がいっぱいありました。
念願だった北谷尻谷も思った以上に素敵で、
多分、紅葉の時期も素晴らしい所だろうと思います。
totokさんなら、地形確認を怠らなければ大丈夫でしょう、
是非お出掛けください。期待を裏切らないと思います。
onetotaniさんこんにちは!
こんな周回チャレンジしてみたいですが、私達だと1泊じゃないと日が暮れてしまいそうです。
コリカキバを含む谷尻谷の上流付近は良い雰囲気ですね、そのあたりで1泊を体験するのも楽しそうです。銚子ヶ口からクラシの稜線も歩いてみたいですし、いつかこのあたりをメインに歩けたらいいな!と、レコを拝見して思いました。
6月近くなのにシャクナゲが綺麗に咲き、イブネのシロヤシオの花が残っているとは!やはり例年とは違うようですね。
P.S. dedeppo5さん、興味深い鈴鹿の山歩き、参考にさせて頂いてます!
teppan2013さん 今晩は。
dさんのログを見ると19kmになっていました。
最低限の休憩に留めての周回になりましたが、
ゆっくりしたい場所が満載でした。コリカキ場と北谷尻谷の下流辺りに
素敵なテント場が有りましたので、一泊行程で歩く方が
お似合いかも知れません。
このエリアは距離も伸びますが、鈴鹿の奥深さを感じながら歩けるのが
魅力ですね。
池と、コケの草原、水流れなどの
雰囲気のよろしい道ですね。道中、
渡渉と、バリエーションルートづくしで
とても僕には手が出ない道ですが
グループ登山ですと、色んな発見が
ありますね。
僕は同じ山に、同じルートで登る登山が
ソロの場合、ほとんどですので
新しいルートに、いつも果敢に向かわれる
onetotaniさんの姿勢は、見習いたいものです。
komakiさん 今晩は。
昨年の秋にご一緒した縦走より、時間も距離も伸びましたが
明るい内に駐車地に戻れました。
県境稜線を越え、滋賀県側に入ると尾根も谷も整備は遅れていますが、
それだけに豊かな自然に触れながらの山行が楽しく、
歩いた距離程の疲れを感じませんでした。
大半が以前歩いたコースでしたが、アレンジ次第で初めての様な
新鮮さを感じられ、今後の計画の参考になりました。
onetotaniさん
なぞらせていただきました。
ずっと行きたかったコリカキ場でしたが、本当に良いところでした。
次回は、ここに泊まりたいと思いました。
どの沢も水量が多く、それでよりキレイだったようにも思えます。
pikeさん レコを拝見いたしました。
丁寧にありがとうございます。
県境を越えて滋賀県側に踏み込むと、まだまだ知らない鈴鹿の魅力が
見つかりますね。
谷尻谷付近をもっと知りたいと思っています。
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