土砂降りの合間の塩見岳―仙丈・甲斐駒・白峰三山が顕現
- GPS
- 23:35
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 1,970m
- 下り
- 1,970m
コースタイム
天候 | 1日目:曇のち雨 2日目:晴のち曇のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
八王子06:35(JR中央線)¥4000(青春18きっぷ1回分だと¥2370) 岡谷09:41/09:45(JR飯田線) 伊那大島11:51 伊那大島駅前12:10(伊那バス)¥2490(荷物代込) 鳥倉登山口14:00 <復路> 鳥倉登山口14:25(伊那バス)¥2490(荷物代込) 伊那大島駅前16:10 伊那大島16:27(JR飯田線)¥4000(青春18きっぷ1回分だと¥2370) 岡谷18:31/19:04(JR中央本線) 大月21:25/21:30 高尾22:12 |
写真
感想
結局太平洋高気圧が張り出さないまま迎えた今年の山の日。
昨年の初めての山の日は北アルプスの中心ともいうべき水晶岳〜雲ノ平を歩いたので、
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-939646.html
第2回目となる今年の山の日は南アルプスの中心ともいうべき塩見岳を歩くことにした。
一緒に行く深田百名山フリークの友人は「塩見岳を登れば南アルプスはコンプリートだ」なんて宣っていたのでこれからは深田百名山コレクターと陰で呼ぶことにしよう。
山の日からの3連休は関東地方はオホーツク海高気圧からの北東気流が流れ込んでいて小雨のぱらつく曇天が続きそうだったが、中部〜東海地方は湿った空気の影響で不安定な天気ながら、なんとか天気は持ちそうな予報だった。
山の日はお盆休みの初日になる会社が多いのだろうか、特急の指定は取りにくいので各駅停車で行くことにする。
そうすると青春18きっぷが使える時期なので、片道4000円のところが青春18きっぷ1回分の2370円で行けるし、初日はバスが12時発なのでゆっくり行っても何の問題もない。
青春18きっぷは5回分うまく使い切らないともったいないが、先週、八ヶ岳の天狗岳に行き今回の友人とは別の友人と2回分使っていたので、今回の往路で友人と2回分使い、復路は友人は特急を利用すると言っていたので、自分1人で各駅停車で帰ればちょうどうまい具合に使い切ることができる。
八王子駅始発の中央本線松本駅行きに乗り、岡谷駅で中央本線から飯田線に乗り換える。
正確には岡谷駅〜辰野駅は中央本線なのだが、岡谷駅〜辰野駅間の中央本線の支線は飯田線と一体運行されているので、もう岡谷駅〜豊橋駅が飯田線といってもいいような感じだ。
伊那大島駅では思ったよりも多くの登山者が降り、やってきたバスはマイクロバス程度の大きさだったので乗り切れるか心配だったのだが、2台来てくれたので余裕で乗ることができた。
バスの場合こんなに余裕をもって座れるのに、一般車やタクシーと違いゲートの奥の鳥倉登山口まで入れるのでかなりお得な感じがする。
三伏峠までは樹林帯を登っていく。
最初はカラマツの植林地だが、途中から亜高山針葉樹林に変わる。
さすがは南アルプス中南部だけあって標高を上げても亜高山帯が続き、雰囲気としては奥秩父を歩いている感じがする。
亜高山針葉樹の香り―フィトンチッドだろうか―を感じながら歩くのも好きなので気分がよい。
だんだんガスってきて、これはこれでいい雰囲気だと思っていたら雨が降り出し、あっという間に土砂降りになってしまった。
土砂降りのなか三伏峠小屋に到着。
小屋は思ったより混んでおらず快適だった。
消灯が19:30とかなり早かったが、久しぶりに山小屋で熟睡できた。
雨は夜まで降り続き、翌日も雨かなと心配していたのだが、4時に起きると星空。
帰りのバスは14:25発なので余裕をみて薄明の中歩き出した。
全体的にまだ亜高山針葉樹林帯が続くのだが、三伏山や本谷山といったピークに出ると、塩見岳までの展望が開け、これから歩く稜線を眺めることができる。
夜明けの頃までは中央アルプスや荒川三山あたりまでは見えていたが、雲がどんどん湧き上がってくる。
谷間にガスが流れてくると、一瞬ブロッケン現象が起きたりする。
塩見小屋手前の展望が開けたところで、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、白峰三山が見えた。
仙丈ヶ岳と間ノ岳が甲斐駒ヶ岳のピラミッドを挟んで、堂々と対峙している。
塩見岳からこれらの山々を眺めたいと思っていたので、これでほぼ目的は達成された。
塩見小屋まで来ると目の前に塩見岳のピークが見えたが、時折雲に隠れるようになってきたので気が急く。
ホシガラスの声を聞きながらハイマツ帯を少し進むと、最後の岩稜帯となった。
雰囲気としては五龍岳といった感じだろうか。
そして三角点のある塩見岳西峰に飛び出ると、目の前に最高峰の東峰も見えていたので雲にまかれる前に行ってしまうことにする。
東峰から北東方面を眺めても、そこはもう雲が湧き上がり、甲斐駒ヶ岳や北岳のピラミッドや、堂々とした仙丈ヶ岳、間ノ岳の姿を見ることは叶わなかった。
東峰には那智山青岸渡寺のお札が奉納されていた。
熊野信仰ということは、ここも山岳修験の場だったのだろう。
崖錐の砂礫地にはミヤママンネングサが群生していて、こういう群落は初めて見たが、これも南アルプス中南部ならではなのだろうか。
山頂にいる間にどんどん雲が湧いてきて、下るころには何も見えなくなってきた。
三伏峠小屋に泊まって早朝に登ってきてよかったなと思った。
少し高度を下げると雲からは出たが全体的に曇っていて、雲の間から夏の陽は時折射す程度だった。
三伏峠に戻った頃には完全に曇天となり、通常のものより苞が小さいゴゼンタチバナが沢山咲いているのを見ながら亜高山針葉樹林帯を歩いていたら、昨日のようにガスってきた。
急がないとこれはまた昨日のように降られてしまうかなと思っていたら残り2/10となったあたりで降り始めた。
残りも少ないしレインウェアは上だけでいいかななんて思って上だけしか着なかったのだが、あっという間に土砂降りになり、ズボンはずぶ濡れになってしまった。
レインウェアを着るときは上だけなんていうのはダメなんだなと反省した。
行きも帰りも土砂降りに遭遇したが、ちょうど山頂付近を歩いているときに天気に恵まれたわけだ。
バスは帰りも2台体制で2台目のバスに乗ると、途中の駐車場でかなりの人が降り、乗客は我々を含めて4人だけとなる。
あとの2人は松川ICまで乗り、そこから高速バスに乗り換えるようだった。
ゆったりと寛いでいると、外は滝のような雨となっていた。
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