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Yamareco

記録ID: 1223045
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

土砂降りの合間の塩見岳―仙丈・甲斐駒・白峰三山が顕現

2017年08月11日(金) ~ 2017年08月12日(土)
 - 拍手
e351spAz その他1人
GPS
23:35
距離
19.2km
登り
1,970m
下り
1,970m

コースタイム

1日目
山行
2:25
休憩
0:00
合計
2:25
2日目
山行
8:20
休憩
0:55
合計
9:15
4:30
65
5:35
5:35
85
7:00
7:20
60
8:20
8:20
5
8:25
8:25
5
8:30
8:50
50
9:40
9:40
120
11:40
11:45
15
12:00
12:10
95
13:45
13:45
0
13:45
ゴール地点
天候 1日目:曇のち雨 2日目:晴のち曇のち雨
過去天気図(気象庁) 2017年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
<往路>
八王子06:35(JR中央線)¥4000(青春18きっぷ1回分だと¥2370)
岡谷09:41/09:45(JR飯田線)
伊那大島11:51
伊那大島駅前12:10(伊那バス)¥2490(荷物代込)
鳥倉登山口14:00

<復路>
鳥倉登山口14:25(伊那バス)¥2490(荷物代込)
伊那大島駅前16:10
伊那大島16:27(JR飯田線)¥4000(青春18きっぷ1回分だと¥2370)
岡谷18:31/19:04(JR中央本線)
大月21:25/21:30
高尾22:12
岡谷駅で初めて乗るJR飯田線に乗換え。岡谷駅〜辰野駅は中央本線なのだが、一体運行されているので実質ここからが飯田線といった雰囲気。
2017年08月11日 09:45撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 9:45
岡谷駅で初めて乗るJR飯田線に乗換え。岡谷駅〜辰野駅は中央本線なのだが、一体運行されているので実質ここからが飯田線といった雰囲気。
JR田切駅。待合室をトイレと間違える人って…。
2017年08月11日 11:20撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 11:20
JR田切駅。待合室をトイレと間違える人って…。
JR伊那大島駅にて思ったより登山客が降りる。
2017年08月11日 11:51撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 11:51
JR伊那大島駅にて思ったより登山客が降りる。
伊那大島駅構内。
2017年08月11日 11:52撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 11:52
伊那大島駅構内。
塩見岳の登山口となる駅のわりには小さな駅。
2017年08月11日 11:54撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 11:54
塩見岳の登山口となる駅のわりには小さな駅。
思ったより小さなバスが来た。
2017年08月11日 12:07撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 12:07
思ったより小さなバスが来た。
でも2台来たので余裕があった。
2017年08月11日 12:15撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 12:15
でも2台来たので余裕があった。
広い河床で土砂供給量がすごいことが分かる。
2017年08月11日 12:31撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 12:31
広い河床で土砂供給量がすごいことが分かる。
一般車はゲート前の駐車場までだが、路線バスはゲートを開けて鳥倉登山口まで入れる。
2017年08月11日 13:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 13:53
一般車はゲート前の駐車場までだが、路線バスはゲートを開けて鳥倉登山口まで入れる。
鳥倉登山口に到着。
2017年08月11日 14:05撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/11 14:05
鳥倉登山口に到着。
登山開始。
2017年08月11日 14:15撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 14:15
登山開始。
マルバタケブキの咲く、カラマツの植林地を登っていく。
2017年08月11日 14:24撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 14:24
マルバタケブキの咲く、カラマツの植林地を登っていく。
年季の入った味わいのあるザックがいい感じで置いてあった。
2017年08月11日 15:03撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 15:03
年季の入った味わいのあるザックがいい感じで置いてあった。
亜高山帯の森を行く。
2017年08月11日 15:10撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 15:10
亜高山帯の森を行く。
こんな感じで三伏峠まで10分のいくつかという表示があって親切。
2017年08月11日 15:31撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 15:31
こんな感じで三伏峠まで10分のいくつかという表示があって親切。
亜高山帯の森がどんどんガスっていく。
2017年08月11日 15:31撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 15:31
亜高山帯の森がどんどんガスっていく。
味わいのある木の橋。思ったより滑らない。
2017年08月11日 15:35撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 15:35
味わいのある木の橋。思ったより滑らない。
どんどんガスってきたなと思っていたら途中から土砂降りに。
2017年08月11日 16:37撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 16:37
どんどんガスってきたなと思っていたら途中から土砂降りに。
雨の中三伏峠に到着。
2017年08月11日 16:39撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 16:39
雨の中三伏峠に到着。
三伏峠小屋の豪華な夕食。エビフライに胡麻ドレッシングがかかっていておいしかった。先週八ヶ岳の本沢温泉でも蕎麦が出たが、山荘の蕎麦って流行っているのだろうか?
2017年08月11日 16:59撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/11 16:59
三伏峠小屋の豪華な夕食。エビフライに胡麻ドレッシングがかかっていておいしかった。先週八ヶ岳の本沢温泉でも蕎麦が出たが、山荘の蕎麦って流行っているのだろうか?
何回転しているのか分からなかったが、広々と食事ができた。
2017年08月11日 17:01撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/11 17:01
何回転しているのか分からなかったが、広々と食事ができた。
布団は1人1枚あった。あの角のところ快適そうでうらやましい。
2017年08月11日 17:54撮影 by  SH-M01, SHARP
2
8/11 17:54
布団は1人1枚あった。あの角のところ快適そうでうらやましい。
日の出前に出発。目指す塩見岳がくっきりと見えている。晴れてよかった。
2017年08月12日 04:48撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 4:48
日の出前に出発。目指す塩見岳がくっきりと見えている。晴れてよかった。
振り返ると泊まった三伏峠小屋が見えている。
2017年08月12日 04:48撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 4:48
振り返ると泊まった三伏峠小屋が見えている。
マツムシソウが咲いていた。なんだかもう秋。
2017年08月12日 05:17撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 5:17
マツムシソウが咲いていた。なんだかもう秋。
雲海の向こうに中央アルプス。
2017年08月12日 05:22撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 5:22
雲海の向こうに中央アルプス。
タカネコウリンカの群生する斜面。
2017年08月12日 05:25撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 5:25
タカネコウリンカの群生する斜面。
塩見岳の上に怪しげな雲が。
2017年08月12日 05:33撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 5:33
塩見岳の上に怪しげな雲が。
悪沢岳(荒川三山)の山頂は雲に隠れてしまった。
2017年08月12日 05:44撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 5:44
悪沢岳(荒川三山)の山頂は雲に隠れてしまった。
塩見小屋の手前で、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳が揃い踏み。これが見たかったのだ。
2017年08月12日 06:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 6:53
塩見小屋の手前で、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳が揃い踏み。これが見たかったのだ。
でも、見ていた10分ほどの間にどんどん雲の中に。ぎりぎり見えてよかった。
2017年08月12日 07:04撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:04
でも、見ていた10分ほどの間にどんどん雲の中に。ぎりぎり見えてよかった。
塩見小屋から塩見岳。まだ何とか雲がかかっていない。
2017年08月12日 07:21撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:21
塩見小屋から塩見岳。まだ何とか雲がかかっていない。
雲がかかってしまいそうなので焦る。
2017年08月12日 07:24撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
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8/12 7:24
雲がかかってしまいそうなので焦る。
塩見岳に向かっていくハイマツの気持ちのいい道。
2017年08月12日 07:29撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
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8/12 7:29
塩見岳に向かっていくハイマツの気持ちのいい道。
一瞬ブロッケン現象。
2017年08月12日 07:37撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
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8/12 7:37
一瞬ブロッケン現象。
みるみるうちに雲が湧いていく。
2017年08月12日 07:38撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:38
みるみるうちに雲が湧いていく。
青空に向かって。
2017年08月12日 07:41撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:41
青空に向かって。
2017年08月12日 07:45撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:45
岩場になれば、もうすぐ山頂。
2017年08月12日 07:51撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:51
岩場になれば、もうすぐ山頂。
山頂はもうすぐ。
2017年08月12日 07:57撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 7:57
山頂はもうすぐ。
チシマギキョウ
2017年08月12日 08:01撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:01
チシマギキョウ
岩場を登れば…
2017年08月12日 08:05撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:05
岩場を登れば…
塩見岳山頂(西峰)。向こうに見えるのは東峰。
2017年08月12日 08:20撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
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8/12 8:20
塩見岳山頂(西峰)。向こうに見えるのは東峰。
東峰には那智山青岸渡寺のお札が奉納されていた。
2017年08月12日 08:25撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:25
東峰には那智山青岸渡寺のお札が奉納されていた。
東峰から白峰三山方向はもう雲の中。
2017年08月12日 08:28撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:28
東峰から白峰三山方向はもう雲の中。
熊ノ平を経て間ノ岳へと至る気持ちのよさそうな稜線。
2017年08月12日 08:30撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:30
熊ノ平を経て間ノ岳へと至る気持ちのよさそうな稜線。
湧き上がる雲の中、ひとときを憩う人々。
2017年08月12日 08:30撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:30
湧き上がる雲の中、ひとときを憩う人々。
再び西峰から東峰を眺める。
2017年08月12日 08:35撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
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8/12 8:35
再び西峰から東峰を眺める。
あっという間に雲の中に。
2017年08月12日 08:49撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:49
あっという間に雲の中に。
タカネツメクサとタカネシオガマ。
2017年08月12日 08:51撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:51
タカネツメクサとタカネシオガマ。
どんどん雲が湧いてきて、もう雲の中という感じに。
2017年08月12日 08:52撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:52
どんどん雲が湧いてきて、もう雲の中という感じに。
タカネマンネングサ
2017年08月12日 08:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:53
タカネマンネングサ
タカネマンネングサがたくさん。
2017年08月12日 08:53撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:53
タカネマンネングサがたくさん。
帰り道は雲の中。
2017年08月12日 08:57撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 8:57
帰り道は雲の中。
ミネウスユキソウもしっとりと。
2017年08月12日 09:02撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 9:02
ミネウスユキソウもしっとりと。
雲に隠れてしまった山頂へ向かう人々。
2017年08月12日 09:06撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 9:06
雲に隠れてしまった山頂へ向かう人々。
高度を下げると雲から出てきて、三伏峠へ至る稜線が見えた。
2017年08月12日 09:23撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 9:23
高度を下げると雲から出てきて、三伏峠へ至る稜線が見えた。
塩見小屋からの塩見岳。なんとか雲から出たり隠れたり。
2017年08月12日 09:41撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/12 9:41
塩見小屋からの塩見岳。なんとか雲から出たり隠れたり。
ハイマツの稜線を戻る。
2017年08月12日 09:46撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 9:46
ハイマツの稜線を戻る。
三伏山から振り返ると塩見岳はやはり雲の中。
2017年08月12日 11:44撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 11:44
三伏山から振り返ると塩見岳はやはり雲の中。
三伏峠小屋が見えた。
2017年08月12日 11:45撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 11:45
三伏峠小屋が見えた。
2017年08月12日 12:05撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:05
三伏峠小屋前で少し休憩。雲行きが怪しくなってきた。
2017年08月12日 12:05撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:05
三伏峠小屋前で少し休憩。雲行きが怪しくなってきた。
木の橋。下りは滑りやすい。
2017年08月12日 12:28撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:28
木の橋。下りは滑りやすい。
ここのゴゼンタチバナはなんだか小さい。
2017年08月12日 12:30撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:30
ここのゴゼンタチバナはなんだか小さい。
昨日みたいにガスってきた。
2017年08月12日 12:49撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:49
昨日みたいにガスってきた。
亜高山帯の森は気持ちがいいが、ガスってきたのが気になる。
2017年08月12日 12:49撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:49
亜高山帯の森は気持ちがいいが、ガスってきたのが気になる。
イチヤクソウ
2017年08月12日 12:55撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 12:55
イチヤクソウ
ガスってきたと思っていたら、残り2/10のところで雨が降ってきて、土砂降りに。
2017年08月12日 13:47撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 13:47
ガスってきたと思っていたら、残り2/10のところで雨が降ってきて、土砂降りに。
雨の中バスが来ると嬉しい。
2017年08月12日 13:59撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
1
8/12 13:59
雨の中バスが来ると嬉しい。
帰りのバスも2台だったので余裕で乗れる。2台目のバスは途中の駐車場で人が下りると乗客は4人に。こんなに余裕で座れて2490円は安い!
2017年08月12日 14:50撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/12 14:50
帰りのバスも2台だったので余裕で乗れる。2台目のバスは途中の駐車場で人が下りると乗客は4人に。こんなに余裕で座れて2490円は安い!
帰りの飯田線車内で車掌さんに改札してもらったら、手書きの記入だった。
2017年08月18日 00:59撮影 by  COOLPIX AW130, NIKON
8/18 0:59
帰りの飯田線車内で車掌さんに改札してもらったら、手書きの記入だった。

感想

結局太平洋高気圧が張り出さないまま迎えた今年の山の日。
昨年の初めての山の日は北アルプスの中心ともいうべき水晶岳〜雲ノ平を歩いたので、
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-939646.html
第2回目となる今年の山の日は南アルプスの中心ともいうべき塩見岳を歩くことにした。
一緒に行く深田百名山フリークの友人は「塩見岳を登れば南アルプスはコンプリートだ」なんて宣っていたのでこれからは深田百名山コレクターと陰で呼ぶことにしよう。
山の日からの3連休は関東地方はオホーツク海高気圧からの北東気流が流れ込んでいて小雨のぱらつく曇天が続きそうだったが、中部〜東海地方は湿った空気の影響で不安定な天気ながら、なんとか天気は持ちそうな予報だった。

山の日はお盆休みの初日になる会社が多いのだろうか、特急の指定は取りにくいので各駅停車で行くことにする。
そうすると青春18きっぷが使える時期なので、片道4000円のところが青春18きっぷ1回分の2370円で行けるし、初日はバスが12時発なのでゆっくり行っても何の問題もない。
青春18きっぷは5回分うまく使い切らないともったいないが、先週、八ヶ岳の天狗岳に行き今回の友人とは別の友人と2回分使っていたので、今回の往路で友人と2回分使い、復路は友人は特急を利用すると言っていたので、自分1人で各駅停車で帰ればちょうどうまい具合に使い切ることができる。

八王子駅始発の中央本線松本駅行きに乗り、岡谷駅で中央本線から飯田線に乗り換える。
正確には岡谷駅〜辰野駅は中央本線なのだが、岡谷駅〜辰野駅間の中央本線の支線は飯田線と一体運行されているので、もう岡谷駅〜豊橋駅が飯田線といってもいいような感じだ。
伊那大島駅では思ったよりも多くの登山者が降り、やってきたバスはマイクロバス程度の大きさだったので乗り切れるか心配だったのだが、2台来てくれたので余裕で乗ることができた。
バスの場合こんなに余裕をもって座れるのに、一般車やタクシーと違いゲートの奥の鳥倉登山口まで入れるのでかなりお得な感じがする。

三伏峠までは樹林帯を登っていく。
最初はカラマツの植林地だが、途中から亜高山針葉樹林に変わる。
さすがは南アルプス中南部だけあって標高を上げても亜高山帯が続き、雰囲気としては奥秩父を歩いている感じがする。
亜高山針葉樹の香り―フィトンチッドだろうか―を感じながら歩くのも好きなので気分がよい。
だんだんガスってきて、これはこれでいい雰囲気だと思っていたら雨が降り出し、あっという間に土砂降りになってしまった。
土砂降りのなか三伏峠小屋に到着。
小屋は思ったより混んでおらず快適だった。
消灯が19:30とかなり早かったが、久しぶりに山小屋で熟睡できた。

雨は夜まで降り続き、翌日も雨かなと心配していたのだが、4時に起きると星空。
帰りのバスは14:25発なので余裕をみて薄明の中歩き出した。
全体的にまだ亜高山針葉樹林帯が続くのだが、三伏山や本谷山といったピークに出ると、塩見岳までの展望が開け、これから歩く稜線を眺めることができる。
夜明けの頃までは中央アルプスや荒川三山あたりまでは見えていたが、雲がどんどん湧き上がってくる。
谷間にガスが流れてくると、一瞬ブロッケン現象が起きたりする。
塩見小屋手前の展望が開けたところで、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、白峰三山が見えた。
仙丈ヶ岳と間ノ岳が甲斐駒ヶ岳のピラミッドを挟んで、堂々と対峙している。
塩見岳からこれらの山々を眺めたいと思っていたので、これでほぼ目的は達成された。

塩見小屋まで来ると目の前に塩見岳のピークが見えたが、時折雲に隠れるようになってきたので気が急く。
ホシガラスの声を聞きながらハイマツ帯を少し進むと、最後の岩稜帯となった。
雰囲気としては五龍岳といった感じだろうか。
そして三角点のある塩見岳西峰に飛び出ると、目の前に最高峰の東峰も見えていたので雲にまかれる前に行ってしまうことにする。
東峰から北東方面を眺めても、そこはもう雲が湧き上がり、甲斐駒ヶ岳や北岳のピラミッドや、堂々とした仙丈ヶ岳、間ノ岳の姿を見ることは叶わなかった。
東峰には那智山青岸渡寺のお札が奉納されていた。
熊野信仰ということは、ここも山岳修験の場だったのだろう。
崖錐の砂礫地にはミヤママンネングサが群生していて、こういう群落は初めて見たが、これも南アルプス中南部ならではなのだろうか。

山頂にいる間にどんどん雲が湧いてきて、下るころには何も見えなくなってきた。
三伏峠小屋に泊まって早朝に登ってきてよかったなと思った。
少し高度を下げると雲からは出たが全体的に曇っていて、雲の間から夏の陽は時折射す程度だった。
三伏峠に戻った頃には完全に曇天となり、通常のものより苞が小さいゴゼンタチバナが沢山咲いているのを見ながら亜高山針葉樹林帯を歩いていたら、昨日のようにガスってきた。
急がないとこれはまた昨日のように降られてしまうかなと思っていたら残り2/10となったあたりで降り始めた。
残りも少ないしレインウェアは上だけでいいかななんて思って上だけしか着なかったのだが、あっという間に土砂降りになり、ズボンはずぶ濡れになってしまった。
レインウェアを着るときは上だけなんていうのはダメなんだなと反省した。
行きも帰りも土砂降りに遭遇したが、ちょうど山頂付近を歩いているときに天気に恵まれたわけだ。

バスは帰りも2台体制で2台目のバスに乗ると、途中の駐車場でかなりの人が降り、乗客は我々を含めて4人だけとなる。
あとの2人は松川ICまで乗り、そこから高速バスに乗り換えるようだった。
ゆったりと寛いでいると、外は滝のような雨となっていた。

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未入力 塩見・赤石・聖 [2日]
塩見岳(鳥倉林道より)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

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