山が言いたかったことは
- GPS
- 08:42
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 1,460m
- 下り
- 1,446m
コースタイム
- 9:50御前峰 - 10:50室堂センター11:30 - 12:41甚之助避難小屋 - 13:25中飯場
- 13:57別当出合
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
始発は朝5時 別当出合からの最終は17時。 市ノ瀬のバス乗り場前には広い無料駐車場があります。 ただし始発バスの時間にはかなり駐車していました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
市ノ瀬のバス乗り場前に登山ポスト。 観光新道途中で道の崩落箇所があり表示もされていますが、特に危険を感じる箇所はありませんでした。 |
写真
感想
白山に行ってきました。
(最近のレコで思わせぶりな書き方をしてしまって、読んでいただいた方々、すみませんでした)
前夜出発で早朝からスタートでき、初めての高さ、標高差を味わえるところ。
何より他の皆さんのレコを見て羨ましかった「大きな風景」に出会えるところ。
・・・というわけで白山です。
短い準備期間のなかで、最低限の情報を集めます。
車で滋賀からのルートといえば、市ノ瀬が最短であること。
大津から名神を通らず、湖西道路、R161経由で敦賀から北陸道だと高速料金が850円で行けること。
市ノ瀬から歩き出すと、日帰りでは無理があり、バスで別当出合まで進んでのスタートにすべきこと。
往路のバスは5時から、復路は17時までであること。
・・・あとはいつものように地形図をにらみながらルートのイメージを持とうとするのですが、実はじっくり見る暇もなく当日を迎えてしまいました。
なにせ2千メートルを超えるのも標高差1500mも初めてで、体力は?コンディションは?と不安がつのります。
前日に好日山荘に寄って店員さんに話を聞いてみると、別当出合から2本ある登山ルートのうち、観光新道は最初に傾斜がきつく体力を消耗するのに比べ、砂防新道は傾斜がより安定していて登りやすいのは間違いないと教えてもらいました。
別に私は天邪鬼でもマゾでもないつもりですが、話を聞いて登りルートを観光新道に決めました。
ぞろぞろ行列を作って歩くのを避けたいのもあり、自分の中の窓を開いておきたいのもあって、行動予定を決めました。
家で2時間ほどの仮眠を取り、11時に出発します。
(この時点で翌日の天気予報を見ていないことに全く気づいていません)
湖西、湖北から敦賀に抜けて北陸道へ、福井北で降りてR416を走ります。
車のロードマップには福井や石川は載っておらず「山と高原地図」だけが頼りでしたが、何とか市ノ瀬のビジターセンターに着いたのが3時40分。
軽く仮眠を取って準備をします。
固まった体をほぐそうと外に出て、少し雨が降ってきたことに気づきました。
と、見る間にポツポツがシトシトになり、本降りの様子に変わってきたもので、あわててレインウェアが出動します。 まだ回りは暗く、空の様子もはっきりしません。
バスに乗り込み、別当出合まで約400m上ります」
今日は一日雨中行動だと腹を決め、逆にテンションは高くなっています。 レインウェアがフル活動するのは初めてですしね!
市ノ瀬からの始発バスは3台並んで走り、降りた乗客は全部で100人くらいだったでしょうか。
つり橋を渡るのが砂防新道コース。 その手前で左に入り、斜面を登りはじめるのが観光新道コースです。
歩き出してすぐにわかったのが、私以外は全員砂防新道コースに向かったこと。
薄暗い山道をひとりで歩く予想はしていなかったので、念のため熊鈴をつけて歩き出します。 (砂防新道で親子熊の目撃情報のチラシが張られていました。)
1時間ほどで稜線に出ました。
けっこうな急登でしたがバテるまではいかず、ペースを保ちながら進みます。
逆にオーバーペースに注意してスタミナを温存しながら進みます。
(油断してると気がはやって息が切れてしまいます)
ヤマアジサイが雨の中迎えてくれた最初の花でした。
その後は次から次へと花のオンパレードで喜んで写真を撮っていましたが、私の愛機(携帯電話)の濡れ具合が半端ではなくなってきたために途中からはかなりセーブしていました。
花の名前が出てこないのは相変わらずですが、(本日の大賞の葉っぱのような)琴線に触れるものを見つけては喜んでいます。
2千mを超えると、話には聞いていた高山病が心配になります。
単なる疲れではないものに「はりきっていれば」とか「気力で」とかじゃないだろうと、高山病予防の呼吸法だけは教えてもらいました。(好日山荘の店員さんに感謝です!)
息を吐くときに吐ききるってだけなんですが、最後まで元気に過ごせたのはひょっとして効果があったのかもと思います。
ガスに包まれて真っ白な世界を自然と耳を済ませて歩いています。
人の声や人工の騒音がなく、でも決して無音ではない、昔から変わらずにあったに違いない音に耳を済ませて歩いています。
(でも心のどこかで「山頂につくころにこのガスは晴れる」と思い込んでいるところがノー天気です)
黒ボコ岩あたりから、下山者とすれ違うようになります。 ひとりのおじいさんは、「3日いましたけど、3日とも雨ですわ」と笑っていました。
室堂センターに到着して、恐る恐る中を覗いてみます。(なにやら人が多そうで、気後れしてしまいました)
たぶん同じバスを降りて砂防新道から登ってきた人たちも含め、宿泊客たちですごく賑やかです! さっきまで人の声がなかったことが嘘のよう!
早々にまた雨の中に戻り、御前峰を目指しますが、地形が全く分からないので案内板を見て見当をつけ、登っていきます。
コバイケイソウの群落やハイマツに囲まれた道を辿り、たいそう立派な奥の院の社に着きました。
その後ろにピークがありました。 初体験の標高2702mです。
さぞかしの混雑ぶりかと思いきや、私が着いたとき頂上には誰もいなかったんです!
室堂の混雑ぶりに比べ、あまりに静かな(というか寂しい)山頂でしたが、程なく一人の男性が、またひとりと数人登ってこられました。
話を聞くと、北アルプスを予定していたのを天気予報をみて白山に予定を変えたそうです。 「意味なかったですね」とその男性は笑っておられました。
初めての2千m峰だと言うと、それがこんな天気で気の毒にと同情されてしまいましたが、そのときに何気なく返した「でもこれも白山ですから」の言葉が結局は帰るまで頭から離れませんでした。
景色が見えたとか見えないとか、今日は暑いとか寒いとか、道が険しいとか長いとか、私たちは何かの目的や期待があって山に入るとそのフィルターを通して山に感情を持ってしまいます。
こんなはずじゃなかったことを何かのせいにしてみても、山はただそこにありますよね。
これが私です と、そう言いたいのかな。
そうは言ってもガスの中を御池巡りするわけにはいかず、次回のでっかい楽しみに残しておいて戻ることにしました。
室堂センターでラーメンとおにぎりの昼食をとり、帰りは砂防新道経由で別当出合まで下ります。
正午を過ぎてもまだまだ登ってくる人が多く、頻繁にすれ違います。
挨拶を交わすと登り優先でこちらはよけて待つ、このコミュニケーションもけっこうお気に入りです。
そのうちに、午後になってすれ違う人たちのザックのサイズが大きいことに気づきました。
60Lくらいありそうなザック、きっとテント泊組の人たちなんだろうと、そこは羨ましい限りです。
ほとんど下まで下りてきたとき空が明るくなり始め、ガスが晴れてきました。
おいおい、よりによって今から晴れるか! と、さっきの悟りはどこへやら・・・
最後のつり橋も無事にクリアし、ちょうど出発するところだったバスに乗り込みました。
どんな趣味でもそうですが、自分がそれのどこに自己満足を覚えるか、次のステップをどこに作るかで楽しみ方が違ってきますね!
私の場合、そのステップが限りなく低いのでうれしいことが自然に多くなる・・・これでいきますよ。
白山かなぁ・・・と思ってましたが、やはり。
初めての2000m超なのに、お天気が残念でしたね。
でも、あの頂上独り占めなんて、なかなか土日には珍しいんじゃないですか。
私のときは本当にたくさんの人、人、人でした。
次は3000m超、行ってくださいね
前回のhariさんのコメント にお返しするときに、「小グマが見たい」と入れようかと思いましたよ
(ヒントのつもりで )
次回の白山は、市ノ瀬から歩いてみようかと思っています。
登るたびにいろんな表情を見せてくれる山と、それを全身で受け取る自分。
いい関係でいたいですね
天気が良いに越したことはありませんが、雨だからつまらない山だった・・・とかっていうのは、山が悪いわけではありませんからね・・・
山頂の独り占めなどは天気が良ければできません。
その点、雨でも楽しめるような山歩きをされてますね。
でも、下山後に晴れだすとやっぱりがっくりきます
3日間ずっと雨よりマシかもしれませんが・・・
観光新道も花が多い道のようですね。
次回は天気の良い日に登られて、白山の景色を楽しまれてください。
白山、観光新道からのアクセスでの山行お疲れ様でした。
多くの種類のお花が咲いてますね。
>> 心のどこかで「山頂につくころにこのガスは晴れる」と思い込んでいる、、、、
↑ 私も天気が晴れない時には、同じことを頭に思い描きながら登ってること多いです〜(笑)
最後の一文、良いですね〜。小さくても沢山の楽しみが見つけられそうです
自分もそんな風でありたいと思います
雨の中の白山歩き、お疲れさまでした。
この時期の白山はさすがにお花が多いですね〜
monsieurさんのおっしゃるように、山ってほんとに、ただただそこにあるだけ。
雲が流れたり、雪に覆われたり、嵐のときでも。
それを眺める私たちの喜びや、落胆だとか、そういう感情とは無関係にただ、あるだけ。
それにハっと気がついたとき(気づかされたとき)、私は山にハマりました
おおげさな言い方ですけどね
monsieurさんも、きっと同じような感情になったのではないかと、勝手に想像しています
コメントありがとうございます
todokitiさんに評価してもらえるのはすごくうれしいことです
ただ、本当に「雨でも楽しめる山歩き」ができているか、自分ではあまり判らないです
雨を嫌がることよりも、他にいいことをたくさん見つければ気にならなくなるし、その感覚だけは人一倍持っているつもりなんです
きっと私の持っている無線機の発信能力は情けないものだけど、受信能力はかなり優秀なんだろうと決め付けています
自分が残した一行に共感してもらえるのは本当にうれしいことです。 ありがとうございます
なかなか普段の生活で自分を褒めるシーンが少ない分、山では小さな達成感をいくつも感じるようにしたいものです
なんだかんだと理屈をこねても、心の深いところでは理屈ぬきで願望や思い込みがあって、それがあっという間に消えたり変わったり・・・
歩きながらそんなことをふと感じることが、自分にとっては大事だったりします。
なんだか哲学的(?)なテーマにコメントをいただいて、恐縮してしまいます
ひとつの山にいろんな顔 があって、登るたびに違う顔 が見られるとすれば・・・どの山とも長い付き合いになりますよ
次はどこの山に登ろうか・・・楽しみです!
私も、今年から山歩きを始めて8月4日に白山に行ってこようと考えてます。
monsieurさんの山行記録を読ませていただいて楽しみになってきました。
生まれてから、天気がよければいつも白山が見れるところにいながら初めて登ってきます。
同年齢じゃないですか!
どうぞよろしく
私も今年から山に入り始めた です。
先日は足で感じた白山の雄大さを目の当たりにしたいとあらためて思っています。
自宅から見えるなんて羨ましいことです
明後日・・・心を空っぽにして、アンテナをいっぱいに伸ばして歩いてください
感じたことをまたおしえてくださいね
意外に好きだったりします
もちろん展望バッチリ、快適山歩き・・・ってのは理想ではありますけど、どんな時でも登れば登った分だけ何かしらの発見があったりしますもんね
危険を感じない程度であれば気候はそんなに気にしないことにしてます
もちろん、天候の良いときにもう一度、って気持ちにはなりますけどね。
でももし望んだものが得られなくても、それって四季によって色々違う顔見せるのとおんなじじゃないのかな、って思います
結局、何回足運んでもその度発見はある訳で・・・
てなことで、今週末は今年5度目の武奈ヶ岳に行く予定です
白山は私もこの夏の間に行きたいな、って思ってました
レコ参考にさせて頂きます。
ありがとうございました
今朝から空 を見上げては「今日行きたい !!」と心で叫んでいますが、こればっかりは、ねぇ・・・
悟りの道は未だ遥かってところでしょうか
足がむずむずしている私は、さっき本屋で1:25,000の地形図を買って帰りましたよ
勝手にテンションばかりが上がっていくのを何とかしないと・・・
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