奥穂高-ジャンダルム-西穂高 日帰り縦走。怖いとこデスネ・・
- GPS
- 11:45
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 2,776m
- 下り
- 1,674m
コースタイム
- 山行
- 9:23
- 休憩
- 2:19
- 合計
- 11:42
天候 | 快晴のちガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
高山インターから約55kmで新穂高。 新穂高 深山荘奥に100台くらいのキャパの無料駐車場があります。 0時半到着で8〜9割ほどの駐車率でしたが、奥の良い場所もあいてました。 下りは西穂高口からロープウェイ。 http://shinhotaka-ropeway.jp/ 鍋平高原で乗り継ぎがあります。西穂高口〜しらかば高原、鍋平高原〜新穂高 合計1,600円/大人、6kg以上の荷物300円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
●駐車場〜新穂高ロープウェイ乗場; 駐車場の奥に沢沿いの道があり、車道につながっています。 その後はアスファルト道です。 ●新穂高ロープウェイの先〜穂高平小屋〜奥穂高登山口(白出沢出合); 土の林道を歩きます。 ●奥穂高登山口〜重太郎橋; 樹林帯の普通の登山道です。整備されていて歩きやすい。 ●重太郎橋〜荷継沢標識; 橋を渡ってすぐに垂直のハシゴがあります。 その後、少し鎖場があり、踏み跡通りにジグザグと登ります。 その後は樹林帯の登山道です。一部急登もあり。 ●荷継沢標識〜穂高岳山荘; ガレ場の急登です。景色も変わらずメンタル面で疲れます。 落石に注意。ヘルメットあった方が良いでしょう。 ●穂高岳山荘〜奥穂高岳頂上; 最初の取り付きで手をつくほどの岩場があります。 中盤からは岩場の急斜面ですが、手をつくほどではありません。 ●奥穂高岳頂上〜ジャンダルム; 最初に最大の難所、馬の背、ロバの耳があります。 尖った岩の頂点を進み、滑り台のような一枚岩を伝って行きます。 信州側に靴幅の半分くらいのステップがあるので、足をかけながら慎重に。 不安定な浮石を触りながら足場を探すような場面もあり。 今回のルートで最も危険を感じました。 ジャンダルムは○印通りに西穂方面に回り込めば、ほぼ問題ない岩登りです。 ●ジャンダルム〜天狗岩〜間ノ岳〜西穂高岳; 垂直に近い鎖場が多数。危険個所多数ですが、馬の背と比べると安定しています。 「〇」や「↑」等、ペンキで記しているので忠実に。 眼で見て行けそうでも、印がない場合は引き返して印を探しましょう。 大きな浮石もあるので、落石を起こさないように。 西穂直下に垂直に近い岩登りがありますが怖さはありません。 ●西穂高岳〜西穂独標; 岩場ですが、ここまで来た人にとっては普通の岩場です。 独標まではアップダウンが数か所あるのでひと踏ん張り。 ●西穂独標〜西穂丸山〜西穂山荘; ところどころ岩場はありますが問題ありません。 丸山が見えるとあとは涼し気な山歩き。 あとは山荘までは遊歩道のように穏やかになっています。 ●西穂山荘〜西穂高口(ロープウェイ乗場) 一気に急斜面を下ったあと、半分以降は緩やかなアップダウンです。 ●イオンモバイル(docomo電波)状況; 駐車場〜白出沢出合までは電波良好。 白出沢出合から穂高岳山荘まではときどき繋がりますが弱いです。 穂高岳山荘では無料パスワードフリーのWi-Fiがありますが、上手く繋がりませんでした。 ただし、LTE電波は強いです。 穂高岳山荘から奥穂高岳、ジャン、西穂へ続く稜線では電波ありも少し弱め。 西穂高岳から西穂山荘、ロープウェイ駅までは電波良好です。 |
その他周辺情報 | ●下山後の温泉; 中崎山荘 奥飛騨の湯 800円/人 かけ流し。シャンプー、リンス、ボディソープあり。タオルなしドライヤー無料。 |
写真
装備
個人装備 |
GPS(1)
ストーブ・ライター(1)
レインスーツ(1)
携帯電話(2)
ツエルト
エマージェンシーシート(1)
救急セット(1)
防寒着
着替え(1)
デジカメ(1)
カイロ(3)
携行食(2)
地図
コンパス(2)
ドリンク(2)
ヘッドランプ(2)
ヘルメット(1)
|
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感想
以前から休み予定だったこの日。秋晴れ確定となれば山に行かない訳にはいきません。
山を始めてからずっと憧れていたジャンダルム。ついに行ってきました。
もう限界の登山靴をアウトレットでゲットし、家を20時半に出発。
新穂高自体、数年ぶり。いつもの深山荘奥の無料駐車場で車中泊します。
3時間ガッツリ寝すぎて行くのが億劫になるが、今日は長いのでボチボチ準備します。
4:25ヘッデンでスタート。新穂高登山者センターで登山届を提出していざ長い林道へ。
ここで槍へ行くという半トレラン姿の爽やかお兄さんと遭遇。
歩くペースが同じだったので、白出沢出合まで話をしながら一緒に。
暗い中、黙々と歩かなくちゃいけなかった林道も楽しく行けて、一期一会に感動です。
白出沢出合で一緒に記念撮影し、お兄さんは槍、僕は奥穂へ。
6年ぶりの白出沢ルートだが、前回は積雪期だったため、実質初めてのような新鮮さ。
開けて振り返ると笠ヶ岳がドーン。寝不足も吹っ飛びます。
事前に迷いやすいという情報の重太郎橋から梯子、鎖場も注視して進み順調。
荷継沢標識からはいよいよ長い長いガレ場の直登です。
直登と言っても、経路を示す印があるのでその通りに。
ジグザグと延々に続く坂道は無心になるには最適です。
何回笠ヶ岳を振り返り、パシャパシャ写真撮ったでしょうか。。
行く方向には穂高岳山荘が見えているのですが、なかなか近づきません。
少し登っては山荘を写真撮り、振り返っては笠ヶ岳、先週行った白山をズームで・・
同じことを続けながら2時間ほど。8:55ようやく穂高岳山荘へ。
山荘からは期待以上のキラキラの大絶景。
「こんな景色だったんだー」6年前はガスで真っ白けだったので大感動。
涸沢カールには平日でもテントがたくさん。そこから登ってくる人もたくさんです。
バッヂを買ったり靴擦れを治したり。30分ほどのんびりして9:20奥穂山頂へGoします。
こちらも前回は積雪爆風ホワイトの中だったので実質初めて。
それでも最初の岩場とハシゴをクリアすればあとはスイスイ。30分程で9:50山頂へ。
爆風に耐えて証拠写真を撮って戻った6年前のリベンジ達成です!
プチ渋滞の頂上からは、当たり前田の大絶景!
槍や笠はもちろん、雲ノ平、立山、剱、白山、焼岳、乗鞍、御嶽、富士山も・・
雲ひとつない秋晴れの青空の下、どれがどの山かも分からないほど全て見えています。
こんな大快晴は記憶に無いほど。
もうここで帰っても良いくらいです。(靴擦れも痛いし。。)
しかし今日は憧れを踏まなければなりません。靴擦れがどうの言ってる場合ではないのです。
とても近いように見えている、握りこぶしを突き上げたようなジャンダルム。
奥穂山頂の記念撮影を頂いたら、10:15いざ覚悟の縦走へ。
事前調査ではイキナリの馬の背が最大難所とか。
進んで一瞬、「あれ?意外と怖くない?」と思った次が本当の馬の背でした。
ルートの細さと高度感ももちろんですが、とにかく浮石が多い・・
上りは良いが、下りで足場が見えず右往左往・・手元には浮石・・
「落ちませんように・・落ちませんように・・」祈りながらへっぴり腰で降りていきます。
あまりに尖っているため、少々の道迷いも。
印を見失うと行けそうで行けない場所に迷い込み、また引き返す。
すぐそこに見えているジャンまでなかなか・・よく皆こんなとこ行けるもんです。
ただ、馬の背をクリアすればあとはまぁ順調。とにかく下りだけがヤバイ。というか苦手。
ジャン直下まで届いてからは当然のことながら西穂側へ回り込み。
数名のハイカーと言葉を交わしながら普通の岩登りで11:10ジャンダルム踏破。
憧れのエンジェルご対面です。やったーー!!
ジャン頂上からももちろん大快晴大絶景。
近いようで遠かった奥穂頂上や槍を思う存分眺めます。
ここで早めの昼食&コーヒータイム。
憧れのエンジェルのサイドで食べるランチとコーヒーは最高でした。
目標も達成し、たっぷり堪能したらさてこの後どうするか。
午前中にジャンに着けたら西穂へ縦走と考えていたが、冷静に考えると間に合うのか?
ロープウェイ最終は16:45。今11:45。リミットは5時間。
居合わせた同じルート予定の方は止めて引き返すらしく「あなたも無理ですよ」的な進言も。
しかし、またあの馬の背を通るのがイヤだなぁ・・
この理由がメインで西穂方面へ縦走することを決断します。
3日前に行かれたkajugumiさんのレコによると、偽ピークの連発。
すれ違うハイカーの方々も口々にアップダウンにウンザリしています。
そしてkajuさんが迷って入り込んだと言っていた大サイズ浮石地帯にももれなく迷い込み。
目で見ると行けそうだけど、印がないなら素直に引き返すということを学習します。
足を踏み外すと浮石とともに真っ逆さま。そんなところを避けながら慎重に。
垂直にたれた鎖をよじ登り、今度は面ツルの一枚岩を鎖伝いに降りていく。
○印通りに尖った岩の上を歩くとカタン、コトンと浮石が鳴ります。
ただただ、印や鎖、道標だけを頼りに無心に。
ここまで来ると、薄苔の生えた大きい岩は、まるでお母さんのような安心感です。
難所をクリアしていきながらも時計をチラチラ。
ロープウェイ間に合うためには14時西穂。13時間ノ岳・・間に合わなかったらボッカ道を・・
そんなことをブツクサ考えながら。ついにすれ違う人も居なくなります。
ただ、高度感に慣れたのと、岩の難易度としては確実に落ち着いてきています。
時間はあれでも、無事には帰れそうだ。また息子君に会える。心の中で安心します。
ペースを掴んでくると、だいたい距離と時間も読めるように。
天狗岩12:45、間ノ岳13:10・・ラストに見える西穂へは14時前には着きそうだ。
振り返ると奥穂からの断崖が一目に。我ながらよくこんなとこ来たもんです。
安心しても細心の注意は怠らずに。
疲れからか、思ったよりに足が上がってなくて躓きそうになる瞬間もあったり。
もう普通にしか感じない岩場をドンドン登ってついに13:55西穂高岳に到着。
ガスが少々濃くなりましたが、時間に間に合いそうな安心感とともに達成感はアリアリです。
あとはこれも6年前に積雪期に来て以来の西穂〜山荘間を懐かしみながら。
どの岩場も本当によく整備されており、もう恐怖感は感じません。
正面に焼岳、左手に霞沢岳を眺めながら、紅葉のお気楽ハイクで15:06山荘へ。
もう時間を気にする必要はありません。持ってるものを思う存分食べて飲みます。
20分ほど西穂山荘でのんびりして、16時にはロープウェイ駅に到着。
駅に着くと普段着で手ぶらの観光客やなんでも定価で手に入るショップ。まさに別世界。
一度乗ってみたかった2階建ロープウェイを乗り継ぎ下界へ。
結局、時間にも足腰にも余裕を持つことができました。
ソフトクリームを食べ、温泉に浸かると心の底から「ぶぁ〜」の声が自然に。
今朝この場所を出発し、白出沢ルートを上がったのがまるで数日前のよう。
この日の充実感を示していました。
いつか行きたいと思い続けていたジャン、そして西穂への縦走。
こんな晴れの日に行けて、行かせてくれて、天にも家族にも大感謝。
・・でも次はもっとお気楽ノンビリハイクがしたいです。
Mahitoさん
ジャンダルム縦走、大変お疲れさまでしたm(_ _)m
私はこの前日に奥穂高に登っておりましたが、同じく快晴の日で何よりでしたね♪
それにしても信じられない世界があるものですね。私は涸沢岳から北穂の縦走でヘトヘトでしたが、Mahitoさんは危険ながらもコースを詳細に記録されててスゴいです!
私は到底行く気にはなれませんが(笑)、穂高はまた必ず足を運びたいと、家路につく途中、ずーっと考えていました。
こんにちは!コメントありがとうございます!
下山してヤマレコ見たら、sekihiroさんの奥穂の写真が日記で上がってたので、ニアミスだったかー!とニヤリしました。。
僕が穂高岳山荘から涸沢を眺めていた頃、その付近におられたんですね〜。
2年前の九重といい、時たま周波数が合いますね!
次回はお子さんと一緒にバッタリを期待したいところです。。
奥穂はまだ2回目ですが、僕にとってもまた何回でも訪れたい山です。
sekihiroさん、車の中でずーっと考えるくらいなら、次はジャンも行っちゃいましょう!
馬の背だけが手強いですが、ジャンの気持ちよさは格別ですよ!
日帰りさすがです!
生き神様息子くんとのほのぼのレポとの緩急が凄いです(笑)
私はこの時しょっちゅうルート見失ってその都度戻るのですが、この区間はその戻るですら困難になっている事があって本当に気を遣いました。
垂直登りのほうが返って安心するほどでしたよねっ。
動かない石に足を置いた時の安心感にも感謝、また普通なら動かないサイズの岩が動いた時の恐怖(汗)
馬の背の怖さもどこかへ行ってしまうほど。
最高のお天気の中での無事登頂&通過、ほんとうにお疲れ様でした!
自分はもう奥穂〜西穂の道はしばらくいいです(^^;
おはようございます!コメントありがとうございます!
これくらい歩いておかないと、生き神様をフォローできる自信がないので・・
でもやっぱり、たまには絶景の中でガッツリ歩きたいので、先週の白山とともに、今年の夏山の思い出ができて良かったです。
それにしても、kajugumiさんのレコが本当に参考になりましたよ。
ジャンからの道は、レコを、チラチラ見て予習しながら歩いてました。
浮石や偽ピークも、心の準備があったので対応できましたよ。
パッと見ると、こっちからも行けるみたいだけど・・っていう邪念を振り払い、忠実に印を追いかけました。。
いつか大キレットに挑戦するときも、レコ参考にさせてもらいますね!
やりましたね!&お疲れさまでした!
天気、絶景の遠望、おまけに紅葉まで良い時に当たって良かったですね〜うらやまし!
しかし、改めてその行動力、体力、スピードには脱帽です、、、
自分も5年前に槍〜奥穂〜西穂を3日かけていきましたが、詳細なレコにその時の緊張感、達成感が甦ってくるようでした。
追)ジャンの天使は少しバージョンupしてるようですね。自分が見たものとは代わっていました。雷や風雪でダメになるのかな〜?(独り言です)
おはようございます!コメントありがとうございます!
会社休むか少し悩んでたんですが、、ヤマテン予報見て確信して行ってきました。。
あんな秋晴れは滅多に行けないので、これ以上ない絶景を拝めて良かったです。。
先週の白山からも見えましたが、アルプスから海を初めて見ました。
天使は確かに、数年前に写真で見てたものと変わってるような気がしますね。
塗装がはげたり、欠けたりしていて、あの場所の厳しさを改めて実感しました。
視界が良かったので、焼岳や乗鞍、さらには御嶽までの道が丸見えでした。とても気持ちよかったなぁ〜。
北側は山座同定が未熟で現場ではどれがどの山かわかりませんでしたが。。
僕もいつかテントで槍〜西穂がしたいです。
◎ 憧れのジャン登頂、おめでとうございます! 刺激強過ぎ〜〜〜!!! ハラハラドキドキしながら見てました。 怖い怖い岩場の連続で、面ツルの鎖場は絶対にコワイですね、、、。
◎ それにしても無風状態でしょか!? 良い天気で遠望がハッキリ!クッキリ!で何とも言えない最高の日に最高の山登り、最高の目標達成で改めておめでとうございます!!! コーヒーも最高だったでしょうね!?
◎ ここは私の領域では無さそうなのでレコで登った事にしときます、、。;;;^,^;;;
◎ 達成感も半端なかったでしょうね!? 息子君に癒されてユックリとして下さい! 本当にお疲れ様でした!!! m(_ _)m
こんにちは!コメントありがとうございます!!
この日は無風快晴だったので、ホント気持ち良かったですよ。
いつも見えていたのかも知れないですが、海が確認できたのは初めてだったのでとても感動しました。
ジャンダルムでコーヒー飲むのは夢だったので、叶ったときは嬉しかったです。
mypaceさんも全然行けると思いますよ。〇印さえ見失わなければ。
・・と言いたいところですが、ここばかりはご自身の気持ちを大切に。
下界での何でも手に入る日常を息子君と過ごしていると、普通の有難さを心に染みて感じるところです。
Mahitoさんこんにちは。
ジャンダルム日帰り縦走、すごいです!
僕もまったく同じ計画を何年も前から温めているのですがなかなか実行できずにいます。
実は高いところがあまり得意ではないので馬の背あたりの高度感に耐えられそうもなく躊躇してしまっております・・・。
今回のMahitoさんの記録を見てさらにビビってしまいたした
でもいつかやってみたいという思いが強くもなりました。ジャンダルムでコーヒー、最高じゃないですか!うらやましいです。
こんにちは!コメントありがとうございます!
振り返ってみると、やはりここは日帰りが良いと思いますね。
taka32さん、温めてましたかー。
僕もジャンダルムは一度行ってみたくて、数年温めてましたが、実際計画すると縦走したくなってしまいました。。
やはり馬の背が一番の難所でしたね・・
高度感と不安定さは、僕としては落ちないよう祈るしかありませんでした。。
僕も高いところは苦手なので。。
しかし、それ以降は慣れからか、それほど怖い感じはなかったので、ぜひとも長年温めた計画を実行してみてくださいね!
まだあのコーヒーの味は忘れられません。。
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