【瑞金作戦】金峰山・朝日岳【甲36.5】
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- GPS
- 07:50
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 1,440m
- 下り
- 1,449m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
最も危険な道は、増富方面への車での帰り道。光の反射で前がよく見えなかった。山では、特に危険に感じた箇所は無かった。 登山ポストは山荘前にあり。 下山後の温泉:増富の湯 |
写真
感想
【今回のあらすじ】
10月の3連休は好天に恵まれるとあり、山行なら奥秩父でも行くかと8日未明勇躍大弛峠を目指すも林道通行止めによりやむなく引き返す。
8日夜、残り二日の天気を確認の後、10日の天気が良いと見て何とか車を調達。
10日、瑞牆山荘からの登頂を目指す。当初は瑞牆山で日の出を仰いでから金峰山に向かおうかと思ったりもしたが、3時には出発しないといけなくなるので即却下。瑞牆山よりも負荷のかかる金峰山を先にし、その後取って返して瑞牆山に向かうことにする。大弛峠まで行くかどうかはペース等を勘案して判断。
しかし、卸したての靴を履いていったため案の定靴擦れ発生。大弛峠ところではない。朝日岳で大事をとって反転し瑞牆山へ向かう。
二度目の五丈石登頂の頃から風が少々出てきて瑞牆山頂は大丈夫かしらなどと考えていたら八丁平から天鳥川方面へ降りるべきところ来た道と同じ大日小屋方面に降りてしまい、靴擦れの痛みが特に右足で酷くなってきたこともあり、瑞牆山は断念。断念の理由としては他に今回は温泉に入る時間を確保したかったこと、諸般の理由により2030時には東京に帰着する必要があったことがある。
帰り道、車を運転しながら瑞牆山を断念したことの是非についていろいろと考えたが、金峰山・朝日岳だけでも十分満足し得るほどの絶好のコンディションだったこと、温泉にゆっくり浸かれたこと、そして東京に帰着したのが2023時だったことから、瑞牆山を断念したことは結果として正しかったという結論に達した。
しかし、私は両手に花を持ちたい贅沢嗜好者である。来年5月には履きなれた靴を履き、稼動時間も多めにとって悠々と歩きたいと思う。
そういう意味で本作戦は来春の前哨である。そして非常に豪奢な前哨であった。
【詳細】
午前4時頃に起床し、韮崎から瑞牆山荘を目指す。何というか山梨の道路は山道でも結構まともな道路になっているような気がする。道が立派で車もとばすせいか獣が轢死体として道路上に転がっていた。南無・・・。
4時45分には瑞牆山荘近くの無料駐車場に到着。朝食をとる等出発へ向けた準備をする。暗くてよくわからなかったが駐車場は3〜4割くらい埋まっていたように思う。まだ十分余裕があった。夜空を見上げると星が瞬き今日の好天を予期させる。
次々と車が到着する中、0500時駐車場を出発。山荘前からすぐ山道に入る。暗い中頼みとするは最近活用しているOregon450TCなのだが、初めから地図上の道と軌跡が大きくずれる。少々の誤差は仕方ないだろうが、ずっと道でない所を歩いていることになっている。幸い道が目視でわかりやすかったため歩を進めることができた。道そのものは帰路の画像でわかるようにそれほど難のある道ではない。
富士見平手前の水場で水分補給。テント場からのあさげの支度の音を聞きながら先へ進む。富士見平ー大日小屋間で展望が開けてくる。今日はもしかしたら類稀な日和かも知れん。気づいたらGPSが衛星信号をロストしていた。放っておくと軌跡がずっと動かないので大日小屋で電源を一旦切り再起動。その後もう1回信号をロストした。自分がロストしないためにGPSを持ち歩いているのに逆に自分がGPSの信号ロストを気にしないといけないとは本末転倒だ。GPSに頼りすぎるのもよくないということだろう。大日小屋の辺りから木々の紅葉が目立ってくる。
大日岩はとにかくでかい。そして下も上も展望がすばらしい。赤ペンキの標が点々と「岩に登れ」と誘うかのように続いているのについて行く。岩そのものは摩擦力があって滑りにくく、手や足をかける所もあって頂上まで行けそうだ。一旦トップまで行こうかなと思ったが、五丈石に登ったという話は聞いても大日岩に登ったという話は寡聞にして聞かなかったので、大事をとってやめた。後で調べると登った人もいるようなので次回山行時は是非とも登ってみたい。だが、トップまで行かなくとも見晴らしは八ヶ岳・瑞牆山をはじめとして素晴らしいことこの上なかった。
大日岩から暫くの間は樹林帯が続くが、大きな岩がゴロゴロしている急登をさくっと登ると砂払いノ頭に出て森林限界を超える。富士山がドドンと雲海に浮かんでいる。八ヶ岳はじめ四方の山稜ことごとく視野にはいってくる。
以降はほぼ360度の展望が暫く楽しめる。空も青く広く大きく、雲も高層にたなびいてこの世の秋を謳歌するとでも言うべきか。
ここまで来れば真上に旭日を戴く金峰山はもう間近、紅葉しつつある山肌を眺め遠くの山稜、近くの断崖を右に左に前に後ろに楽しんでいれば、あっという間に山頂に到着する。それまですれ違った下山者も表情から晴れ晴れとしていた。日の出を見に来るのも良いかも知れないと思う。
山頂は大きな岩が並び折り重なっており、大人2人と子供4人くらいが岩の端に腰掛けたりして休んでいた。私も歩き始めてから3時間ほど経っていたので軽食休憩に入る。それにしても清々しい。ずっと安らいでいたいところだが、やはり五丈石には登ってみねばなるまい。登り方など知らないが肉薄して登りやすい所を探す。初めてとあって慎重によじ登ったが、特段危険は無いように思う。しかし、腕力も必要だ。石のてっぺんまで登ってようやく金峰山を制したような気になれる。窪みに溜まった水が氷となっていたので、それを手に取り富士山をパチリ。もう十分満足した。
金峰山の稜線をどこまで行くかと考えた時に、瑞牆山も行くとすれば0930時まで到達点で折り返すのが妥当というのが当初の判断であった。五丈石から降りてきた時点で0830時頃。あと1時間だと朝日岳くらいで精一杯かなと思いつつ東進する。
大弛峠方面が通行止めのため、また、大抵の登山者は金峰山で折り返すため、金峰山より東の尾根歩きは非常に静かで落ち着いたものとなる。往路で3人、復路で2人としかすれ違わなかった。樹林帯の中、木漏れ日を浴びて歩くこととなるが、森の中を歩く分、空の青さと紅葉の赤、黄が深みを増す。朝日岳山頂からは南方と西方の展望が開ける。ベンチもあって一人ゆったりとした時間を楽しむ。
1000時頃、金峰山に戻る。金峰山の休日は混むという話を聞いていたが、まだ時間が早いのか、相変わらず人は多くない。やはり平日の前日だからだろうか?
単なるピストン山行的な感じとなってはつまらないのでもう一度五丈石にのぼっておくことにする。しかし、改めて岩の上を眺めると先客がいる模様。それは二羽のカラスだ。神武東征時の八咫烏ではなかろうが上るのがためらわれる。どうしようかしらと思っていると、岩の取り付きに人がいるのに気づく。上ろうとしている様だ、がなかなか攻めあぐねているようだ。彼が上るのか上らないのかはっきりしないので、岩に腰掛けて様子を見守ることとする。カラスはまだ頂上にいる。
その男性は画像の△僚蠅蚤が上がらず結局諦めたようだが、上れるようなら上りたそうな感じが伝わってくる。
上る機会は彼が断念した直後にしかないと思い立ち上がる。以下、私の上り方。
…撒鐐阿如屬邪魔します」と一礼。今回はカラスの邪魔をする分も。
△僚蠅泙任話でも行ける。
右側数十センチの高さに足をかけるところ、左側に割れ目、上方にちょうど手で抱えるのにほど良い突起というかせり出し部分がある。まず右足に足をかけ、左足の置き場所に気をつけつつ上方に跳ぶ。跳んだら岩せり出し部分を両手でしっかりとキャッチ。両手と左足で体を支えながら右足を上げ岩の上に乗せる。
手をかける所を見極めてのぼる。
い海海蘯蠅涼屬場所をしっかりと探る。その後は岩壁に沿って慎重にイ愎覆燹
タ十センチの高さに両足をおけるスペースがあるので、右側の岩に右足をかけ、まず左足をそこに乗せる。次いで右足を乗せる。岩の上には両手をかけられるよう溝が彫ってあるので、そこに手をかけて一気に上る。
Δ△箸蝋眦抓兇鵬欧垢襪海箸覆てっぺんへ。カラスは二羽とも糞を残して去った。一回目のとき張っていた氷は溶けていた。
ちょうど小腹が空いたので頂上で栄養補給。一通り食べ終えた頃風が出てきたのでさっさと降りることにする。
降りるとき
Α銑ス造房蠅鬚け、真っ直ぐに体を下ろせば両足が前述のスペースに間違いなく着く。あとは上る時と逆の動作をする。
ァ銑す圓と同じく壁に沿って慎重に進み、手で上身を支えつつ左下方へ跳ぶ。
ぁ銑H瑤唸澆蠅襪里楽だが膝への負担が心配な場合は、半身程度降りてから跳び下りる。
〜⊂紊蠅箸狼奸
◆銑〔断せず降りる。
風を残して山頂・五丈石を去る。
大日岩を過ぎて大日小屋へ下りる道を歩きながら、瑞牆山も行くのであれば八丁平経由で行くべきだったなあと少々後悔した。富士見平経由では明らかに遠回りだ。既に金峰山頂にいる時から瑞牆山に到達できるか考えていたが、別ルートを通ったことにより、いよいよ本格的に時間計算に入る(これは、前もって時間距離計算をしていないという事ではなく、各ポイントで時間を再計算しているという事である)。
判断材料としては
・大日岩から何組も追い抜いたが、登り返してすれ違うのが面倒くさい。
・2030時までに東京に帰着しないといけないことを考えると遅くとも1300時までには瑞牆山頂に到達しないといけないが、まあ困難。
・靴擦れが特に右足かかと部分で酷くなり、なおさら無理。
・当初予定通り山頂に到達できたとしても、土休日夕方以降の山梨から東京への上りの激混みを考えれば、温泉は断念せざるを得ないと考えられるが、今回は是非とも温泉に入っていきたい。
といったところだが、あまり深く考えるまでもなく、あっさりと瑞牆山を断念した。平日の前日は早く家に帰っておきたいという心理も働いたのかもしれない。
こうやって未練を残しておけば、また来る理由付けが簡単にできる。
一山諦めたことで、あとは時間を気にすることなく悠々と下山する。
帰りの中央高速は予想通り大月〜小仏トンネル間で25kmの渋滞発生。恐らく相模湖や八王子料金所付近でも大渋滞が発生したものと思われる。低速道路に金を払うのが嫌な私は大月で国道20号線に下り、なんとか予定帰着時間に間に合った。
ピストン山行はあまり好かないのだが、総合的に考えれば、なかなか良かった。
天候や展望には十分満足。温泉にも入れ時間通り帰着。
しかし、今回は時間の制約や足回りのトラブルがあり、その辺りが心残りであるので来年また再訪したいと考えている。
〜おしまい〜
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