八ヶ岳プチ縦走(硫黄岳・横岳・赤岳・阿弥陀岳)
- GPS
- 29:03
- 距離
- 21.2km
- 登り
- 1,846m
- 下り
- 1,839m
コースタイム
2日目 7:16赤岳山頂出発-7:54文三郎尾根分岐-8:18中岳山頂-9:05阿弥陀岳山頂-10:58行者小屋-13:20美濃戸山荘-14:21八ヶ岳山荘
天候 | 晴れのちガス・翌日曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
•自動車利用:諏訪ICから18km 40分 •鉄道利用:JR中央本線茅野駅下車バス45分 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・美濃戸登山口に登山ポストありました。 ・硫黄岳山荘過ぎ辺りから赤岳までの間(鎖場多数あり) 慎重に進めば問題ないと思います。 ・中岳のコルから行者小屋までの間に2カ所崩落あり 迂回路がありロープがありました。 |
写真
感想
9月25日の朝9時に美濃戸口バス停前の駐車場に車を止め出発しました。この日の天候は、午前中は晴れ・午後は曇りの予報でした。今回の予定は、山小屋1泊で1日目に美濃戸から北沢を周り、『赤岳鉱泉』・『硫黄岳』・『横岳』・『赤岳』に登り夕日を見て『赤岳山頂小屋』に宿泊。2日目に赤岳山頂より御来光を見て『阿弥陀岳』に登り、行者小屋・南沢を下って美濃戸バス停までのコースをプランニング致しました。
八ヶ岳山荘前で登山者カードを提出し、準備を整え『いざっ出発!!』実は、美濃戸山荘までの道は車でも上がれるのですが・・・一般車や車高の低い車ではお腹を擦ってしまいそうになるので40分のウォーミングアップもかねて歩く事にしました。美濃戸山荘までの間、道端には紫色の綺麗な花があちらこちらに咲いていました。山小屋で親しくなった山ガールに聞いたところ、何とこの花は、根に猛毒がある『トリカブト』と教えていただき驚きました!!こんなに身近にあるとは・・・『綺麗な花には猛毒があるんですね(恐)』
美濃戸山荘からは北沢ルート・南沢ルートと分岐があり、今回はまず赤岳鉱泉・硫黄岳を目指す北沢ルートを選択しました。赤岳鉱泉まで最初の1時間は単調な砂利道を進みました。しばらくすると、柳沢が見え、沢に架かる橋を何度も渡り整備された登山道を進みます。木々も広葉樹が広がり、木漏れ日が気持ち良いハイキングコースの様な感じでした。
美濃戸山荘を出発してから1時間20分ほどで、目の前の視界が開け横岳の荒々しい岩峰が姿を現し赤岳鉱泉に到着しました。赤岳鉱泉は南八ヶ岳で唯一通年営業しています。今日も休憩や食事をとる登山者で賑わっていました☆★いつか経験をつんでここを拠点に冬の八ヶ岳に挑戦してみたいです☆★
そんな妄想をしながら(笑)10分ほど休憩をとり硫黄岳を目指し山荘を後にしました。ここからはまた緑が茂る中を進み、沢山の下山者と行き交い『硫黄岳山頂までは後30分位ですよ、頑張って♪』『こんにちは、お先にどうぞ』『ありがとうございます』などと会話を交わしました。ひとりで山を登っても全然寂しくなく、むしろ心の底から爽やかな気持ちになれ益々山が好きになる瞬間でした。また、重要な情報も教えていただきました。山頂付近でガス(霧)が発生し視界が悪くなるとか↓そういえば先ほどまであった青空が一転、山頂付近が雲で覆われている様子(赤岳と阿弥陀岳の頂上付近は雲の中)硫黄岳からの眺めを楽しみたくペースを上げて進み鉱泉を出て1時間20分程で『赤岩の頭』に到着。
下を見てみると赤岳鉱泉が小さく見え、茅野市方面も見渡せました。しかし残念なことに硫黄岳山頂先から楽しみにしていた、南北両側に広がる巨大な爆裂火口跡、鋭く切れ落ちている断崖絶壁は見れませんでした(残念)。この辺りはガスで視界が悪くなる事が多いのか、方向を見失なわない様に、横岳の方向にケルンという天然には生じない、人によって組み立てられた3m程ある積み石を見ることが出来ました。さらにここから先10分下ると『硫黄岳山荘』に到着。10分ほど休憩ししたところで硫黄岳方面を見ると、赤岳鉱泉からの登山道と『峰の松目』『赤岩の頭』『ジューゴ沢火口』が見渡せる絶景を楽しむ事が出来ました♪一瞬の景色でしたが最高の眺めでした☆★
硫黄岳山荘を出発してからは、次に目指すは赤岳に次ぐ『横岳の山頂2829m奥の院』山頂まで50分ほどかかりました。途中「カニの横這い」と呼ばれるナイフリッジの側面を15mほどトラバース(斜面横断)する所があり、ここが1回目の核心部でした。急峻な岩陵の横岳はクサリ場、鉄はしごなど難所もありますが、慎重な行動で進み問題はありませんでした。
横岳は岩陵のきびしい山稜ですが、高山植物の宝庫で、6月から8月にかけてはコマクサ、イワキキョウ、チョウノスケソウ、オヤマノエンドウ、ウルップソウ、ミヤマシャクナゲ、ミヤマダイコンソウ、コゴメグサ、ミヤマオトギリなど多くの貴重な高山植物が生息しているそうです。
期待していた山頂からの眺めは、ほとんどガスで見れませんでしたが、雲の切れ間から望む大岩『大同心・小同心』が崖に迫り出す姿は見入るほどダイナミックな姿でした。
ここから先も濃いガスがたちこめていて、視界は15m先程度までしかない状態でした。本来なら八ヶ岳の主峰赤岳や天候が良ければ『富士山』を眺めながらの登山になるようですが(残念)
奥の院を過ぎてから2回目の核心部があります。日ノ岳の基部で右方向に直角にトラバースしてからルンゼ状(岩溝)の一枚岩を降ります。トラバース地点の高度感はありませんが、積雪期には滑落に注意が必要な場所です。また、濃霧の影響でルートを見失いやすく注意して進みました。一枚岩の傾斜は40度くらいで両側に鎖が設置されていますので問題なく降れました。山頂から1時間程で『地蔵の頭』・『赤岳展望荘』に到着しました。
赤岳展望荘には沢山の風車が設置されていました。今日は無風に近く回ってはいませんでしたが、風の強い場所だって事を改めて感じる光景でした。(強風の日は1日でどのくらいの電力を発電できるのでしょうか?)などと思ってしまいました(笑)
ここから先、赤岳頂上へは鎖に助けられながらジグザグに登ること約30分。ついに今日の宿泊予定の赤岳山頂小屋へと無事到着☆
じつに美濃戸口を出発してから約7時間かけて、八ヶ岳の最高峰を登りきりました。
この日は人生初★山小屋での夜を過ごし、夕食時には一緒になった方々と楽しく会話も弾みました。心残りだったのは、山頂からの夕日が見れなかった事↓↓↓次回コンディションがいい日にリベンジですね(燃)また明日の朝『御来光』を楽しみに♪20時消灯、就寝しました。
八ヶ岳の山頂にある『赤岳頂上小屋』で1泊、翌朝5時に起床しました。一番上の写真は、赤岳山頂から朝日の写真です♪この日も天候は曇りで青空と朝日の饗宴は見ることができませんでした。↓↓↓それでも、ガスが晴れ一瞬でしたが、朝日に照らされ紫に染まる雲と、その切れ間から何とも表現しがたい幻想的な光景を見ることが出来ました☆ きっとこの日にしか見る事の出来ない景色だったと思います☆
その後、朝食を済ませ30分近く赤岳山頂からの景色を堪能しました。周囲は360度の大パノラマで、北の方角には昨日登ってきた『硫黄岳』『横岳』、南西には『編笠岳』荒々しい姿や『権現岳』西には、これから登る『阿弥陀岳』北西には『蓼科山』奥には『北アルプス』の山々も雲の合間に見ることが出来ました。また、日本一の『富士山』は6合目付近から上は重い雲の中でした。
7;30に赤岳山頂を後に、今回最後の『阿弥陀岳』(3枚目の写真)へ文三郎尾根を降り始めました。降り始め15分は鎖場が続き辺りも赤岩がゴツゴツとその名にふさわしい岩場でした。それから中岳まではザレ場(細かい石や砂)が続き登りは大変そうな感じでした。
コル(鞍部)を過ぎた辺りから放置された!?バックパックを幾つか目にしました。阿弥陀岳にはここから30分程でピストン(往復)になるためデポ(荷物を置く事)して身軽に登る登山者がいました。山頂までは梯子や岩場が続き鎖場もありました。落石に注意しなくてはいけない場所もあり『ロック〜×2!!』という声もあがりました(怖)そんなこんなで『阿弥陀岳 山頂2805M』到着。ここからは茅野市内や車山気象レーダー、HVC蓼科本館まで見えました☆(恐らくそうだと思います)20分ほど休憩し『行者小屋』を目指し降りはじめました。
行者小屋までの途中、2箇所ほど崩れ落ちている場所があり迂回をするルートがありました。行者小屋辺りからは森林限界を過ぎ、また苔むした森の中へと戻ってきました。
噂では、映画『もののけ姫』の舞台はこの辺りとか??本当にコダマが出てきそうな景色が広がっていました(笑)
南沢を経由で下ってきましたが、この辺りは道迷いが多いらしく私も何度もルートを確認してくだりました。(正直なところ2,3回はルートをはずれ戻りました(迷)行者小屋の上、源流では小川程度だった沢は、美濃戸に着く頃には大きな川となり貴重な山荘の水源となっていました。赤岳山頂を出発してから7時間かけて美濃戸に到着。予定ではもっと早い筈が、カメラを片手にだいぶ道草をくってしまいました(笑)
今回、初めての山小屋泊登山で走行距離は、2日間で約20キロの道のりでした。3連休の最終日という事もあり沢山の登山者と行交い、笑顔で心から穏やかな気持ちになれる素敵な登山でした。こんな素晴らしい自然の近くで過ごせて本当に幸せですね☆
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