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Yamareco

記録ID: 1476661
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中国山地東部

鳴滝山・東山 〜若桜町糸白見から周回〜

2018年05月26日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:56
距離
11.4km
登り
1,108m
下り
1,097m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:00
休憩
0:59
合計
7:59
距離 11.4km 登り 1,108m 下り 1,114m
10:16
36
スタート地点:林道糸白見線 東山分岐
10:52
10:57
63
登り口 東山国有林表示板
12:00
94
林道交差(西)
13:34
13:58
33
14:31
14:32
82
北東尾根へ大きく折れる
15:54
16:18
55
17:13
17:18
57
林道交差(東)
18:15
ゴール地点:林道糸白見線 東山分岐
鳴滝山までの沢沿いのルートが難航することが予想されたので、そちらを先に歩く反時計回りルートにしました。朝が遅かったので、帰着が18時を過ぎてしまいました。もっと早く歩き始めるべきでした。
天候
過去天気図(気象庁) 2018年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
若桜駅やバス停からだと登山口までかなり距離がありますので、自家用車で来ることをお勧めします。ただし、今回車を置いた場所は未舗装の林道なので、そんな道に入ることができる車でおいでください。
コース状況/
危険箇所等
林道から鳴滝山まではほぼ道はありません。沢の石の上やその近くの山の斜面を這い上らなければならないのでそれなりの覚悟で歩いてください。糸白見川林道から鳴滝山までのGPSログが細かく震えていることからこの上りの苦労を察してください。
鳴滝山から東山を通って終着点(始発点)林道脇までは稜線および尾根で快適に歩けます。ただし、落ち葉や枯れたネマガリタケを下手に踏むと滑るので注意しましょう。
鳥取方向からだと国道29号線を南下し、若桜町を過ぎ、氷ノ山分岐を過ぎ、糸白見川手前を右へ折れます。すぐに分岐があるので、林道糸白見線の表示のある右へ進みます。
2018年05月26日 09:46撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 9:46
鳥取方向からだと国道29号線を南下し、若桜町を過ぎ、氷ノ山分岐を過ぎ、糸白見川手前を右へ折れます。すぐに分岐があるので、林道糸白見線の表示のある右へ進みます。
林道は途中から未舗装になります。
東山(とうせん)方向分岐点の路肩に留めました。
車は昨日納車したばかりのエブリイです。
2018年05月26日 10:12撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 10:12
林道は途中から未舗装になります。
東山(とうせん)方向分岐点の路肩に留めました。
車は昨日納車したばかりのエブリイです。
杉林の中、糸白見川沿いの林道を西へ進みます。川のせせらぎが心地よいです。所々、川を横切って南方向の山へ向けて作業道が設置されています。
2018年05月26日 10:19撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 10:19
杉林の中、糸白見川沿いの林道を西へ進みます。川のせせらぎが心地よいです。所々、川を横切って南方向の山へ向けて作業道が設置されています。
中央部の標識に「東山国有林」と記されています。地図によるとこの辺りに登山口があるはずなのですが、よくわかりません。とりあえずここから山へ入ってみました。 
2018年05月26日 10:57撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 10:57
中央部の標識に「東山国有林」と記されています。地図によるとこの辺りに登山口があるはずなのですが、よくわかりません。とりあえずここから山へ入ってみました。 
ここは、道なのか?
林床は落ち葉に覆われていて、踏み跡はありません。
2018年05月26日 11:00撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 11:00
ここは、道なのか?
林床は落ち葉に覆われていて、踏み跡はありません。
タニギキョウ
林の中に1cmあるか無いかの小さな白い花を見つけました。
2018年05月26日 11:19撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 11:19
タニギキョウ
林の中に1cmあるか無いかの小さな白い花を見つけました。
ノリウツギ
渓流を覆うように白い花が咲いていました。
2018年05月26日 11:21撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 11:21
ノリウツギ
渓流を覆うように白い花が咲いていました。
タニウツギ
先ほどのノリウツギのすぐ隣にピンクの花が並んでいました。
2018年05月26日 11:21撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 11:21
タニウツギ
先ほどのノリウツギのすぐ隣にピンクの花が並んでいました。
アミタケ?
かさの裏がひだではなくて管孔になっているので、イグチの類かもしれない。直径10cm以上あって、かなり大きい。
2018年05月26日 11:27撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 11:27
アミタケ?
かさの裏がひだではなくて管孔になっているので、イグチの類かもしれない。直径10cm以上あって、かなり大きい。
渓筋を登って行きます。小さな滝は見るのは良いが、登るのが困難で大変です。
2018年05月26日 11:29撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 11:29
渓筋を登って行きます。小さな滝は見るのは良いが、登るのが困難で大変です。
ギンリョウソウ(銀竜草)
滝の横の斜面を這い上がると、落ち葉の下から顔を出していました。けれども、私は滑らないように登ろうとかなり必死です。
2018年05月26日 11:37撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 11:37
ギンリョウソウ(銀竜草)
滝の横の斜面を這い上がると、落ち葉の下から顔を出していました。けれども、私は滑らないように登ろうとかなり必死です。
道はないけれど、堰堤がありました。ということはかつては人の出入りがあったんでしょうね。
2018年05月26日 11:54撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 11:54
道はないけれど、堰堤がありました。ということはかつては人の出入りがあったんでしょうね。
林道に出会いました。車でここまで来て、ここから登っても良かったかも。けれどもここまで来ると車が傷みそうだな。
2018年05月26日 12:00撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 12:00
林道に出会いました。車でここまで来て、ここから登っても良かったかも。けれどもここまで来ると車が傷みそうだな。
地図の点線通りに歩くと、沢に沿って登って行くことになります。それほど水量の多い沢ではないので何とか歩けるのですが、時には倒木や崩れた礫で覆われているところもあります。
2018年05月26日 12:34撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 12:34
地図の点線通りに歩くと、沢に沿って登って行くことになります。それほど水量の多い沢ではないので何とか歩けるのですが、時には倒木や崩れた礫で覆われているところもあります。
風格のある立派なカエデの木、ヤマモミジかな。
2018年05月26日 13:05撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 13:05
風格のある立派なカエデの木、ヤマモミジかな。
もう少しで稜線です。けれども道のない斜面を上るのはしんどいです。昼時も過ぎて、エネルギー切れかもしれません。3歩歩いては休むことを繰り返します。
2018年05月26日 13:30撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 13:30
もう少しで稜線です。けれども道のない斜面を上るのはしんどいです。昼時も過ぎて、エネルギー切れかもしれません。3歩歩いては休むことを繰り返します。
やっと稜線にたどり着きました。稜線は踏み跡があってホッとします。鳴滝山までもう少し。
2018年05月26日 13:32撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 13:32
やっと稜線にたどり着きました。稜線は踏み跡があってホッとします。鳴滝山までもう少し。
鳴滝山山頂へ到着!
三等三角点「松尾」
 緯度: 35:18:00.7094
 経度: 134:21:37.6140
 標高: 1287.28
2018年05月26日 13:58撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 13:58
鳴滝山山頂へ到着!
三等三角点「松尾」
 緯度: 35:18:00.7094
 経度: 134:21:37.6140
 標高: 1287.28
稜線を東に向かって進みます。けれども、ただ尾根を伝っているだけでは違う方向へ進んでしまいます。GPSで確認します。ここは大きく左の尾根へ曲がる場所でした。
2018年05月26日 14:31撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
1
5/26 14:31
稜線を東に向かって進みます。けれども、ただ尾根を伝っているだけでは違う方向へ進んでしまいます。GPSで確認します。ここは大きく左の尾根へ曲がる場所でした。
下草が少ないのは鹿などが食べているからかな。でも、道はわからない。地形読みとGPSが頼り。
2018年05月26日 14:47撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 14:47
下草が少ないのは鹿などが食べているからかな。でも、道はわからない。地形読みとGPSが頼り。
花崗岩の上に根を張る木があります。植物は強いなぁ。
2018年05月26日 15:34撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 15:34
花崗岩の上に根を張る木があります。植物は強いなぁ。
地籍調査の杙が打たれ、マーキングがしてあるところは薮が切り払われていて歩きやすいので、そんなところを探して歩きます。
2018年05月26日 15:34撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 15:34
地籍調査の杙が打たれ、マーキングがしてあるところは薮が切り払われていて歩きやすいので、そんなところを探して歩きます。
東山 山頂が見えてきました。もう少しだ、がんばれ!俺。
2018年05月26日 15:46撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 15:46
東山 山頂が見えてきました。もう少しだ、がんばれ!俺。
東山 山頂へ到着。山頂は木が切り払われていてとても展望が良いです。
2018年05月26日 15:54撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
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5/26 15:54
東山 山頂へ到着。山頂は木が切り払われていてとても展望が良いです。
三等三角点「藤仙山」
 緯度: 35:17:32.1870
 経度: 134:22:58.8257
 標高: 1387.98
向こうに見えるのは氷ノ山です。
2018年05月26日 16:20撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 16:20
三等三角点「藤仙山」
 緯度: 35:17:32.1870
 経度: 134:22:58.8257
 標高: 1387.98
向こうに見えるのは氷ノ山です。
笹の薮の中の踏み跡を探して下山していきます。これからどんどん草が成長する季節になると、藪扱ぎしないと進めない状況になりそうです。
2018年05月26日 16:25撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
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5/26 16:25
笹の薮の中の踏み跡を探して下山していきます。これからどんどん草が成長する季節になると、藪扱ぎしないと進めない状況になりそうです。
尾根には時々花崗岩が顔を出しています。
2018年05月26日 16:32撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 16:32
尾根には時々花崗岩が顔を出しています。
小鹿が木の根元に息を潜めているのを見つけました。私の歩いている3mほどの距離です。驚かさないように静かに写真を撮ってその場を離れました。
2018年05月26日 16:52撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
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5/26 16:52
小鹿が木の根元に息を潜めているのを見つけました。私の歩いている3mほどの距離です。驚かさないように静かに写真を撮ってその場を離れました。
やっと林道との交差地点まで下りてきました。こちらのルートは東山登山ルートとしてきちんと標識があります。
2018年05月26日 17:14撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 17:14
やっと林道との交差地点まで下りてきました。こちらのルートは東山登山ルートとしてきちんと標識があります。
こんな所にカーブミラーが。材木を積んだ大きなトラックが走る道なんでしょうね。
2018年05月26日 17:17撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 17:17
こんな所にカーブミラーが。材木を積んだ大きなトラックが走る道なんでしょうね。
小さいけど、ガクウツギじゃないかな。
2018年05月26日 17:39撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
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5/26 17:39
小さいけど、ガクウツギじゃないかな。
標高が低くなると、作業道と多く出会うようになります。
2018年05月26日 17:56撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 17:56
標高が低くなると、作業道と多く出会うようになります。
マーキングを目印に林の中を下っていきます。
2018年05月26日 18:01撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
5/26 18:01
マーキングを目印に林の中を下っていきます。
やっと地図に載っている林道まで下りてきました。この林道を少し歩くと最初に車を停めた場所へ戻ることができます。ああ、暗くなる前に下りてこられてヨカッタ。
2018年05月26日 18:09撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
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5/26 18:09
やっと地図に載っている林道まで下りてきました。この林道を少し歩くと最初に車を停めた場所へ戻ることができます。ああ、暗くなる前に下りてこられてヨカッタ。
午前中に上ってきたときには開いていたフェンスが、この時間には閉まっていました。車を降りてフェンスを開けて、通ったらまたちゃんと閉めておきました。
2018年05月26日 18:21撮影 by  FinePix XP70 XP71 XP75, FUJIFILM
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5/26 18:21
午前中に上ってきたときには開いていたフェンスが、この時間には閉まっていました。車を降りてフェンスを開けて、通ったらまたちゃんと閉めておきました。

装備

個人装備
長袖シャツ ジャンパー ズボン 靴下 サポーティングタイツ グローブ 日よけ帽子(キャップ) 登山靴 サブザック トレッキングポール 昼食(シリアルバー+サラダチキン+吹雪まんじゅう) 行動食(飴) 予備食(羊羹他) 飲料(お茶500mL+水1L) 地図(地形図) iPhone(GPS+カメラ) iPad mini サブバッテリー カメラ 携帯電話 腕時計 ラジオ 剪定鋏 ヘッドランプ 手拭い ティシューペーパー
備考 昼食にスープ春雨を食べようと、コッヘルバーナーセットも持って行ったが、時間の都合で使わなかった。

感想

 先週の週末は天気がイマイチ良くなかったので、山を歩くことなく、砂丘の丘を少し歩いた程度であとは家で過ごしてしまった。今週末は良い天気に恵まれたので、以前から構想していた「東山(とうせん)」登頂をおこなうことにした。
 東山は鳥取県で3番目に高い山だそうだ。けれども、登山道が整備されていないようで、山と渓谷社新・分県登山ガイド[改訂版]30『鳥取県の山』にも取り上げられていない。けれど、ネットで調べてみると歩いている人がいないわけではない。ただ、その半分ぐらいは雪山の時期の登山だ。無積雪期の登山でメジャーなのは南の智頭町方向から尾根を辿って歩くコースだ。そちらのコースが高低差も小さく無難な感じはするが、北側の鳥取市からやって来る私はできれば北の若桜町から上る周回ルートを選びたいと思った。ただ、私の体力と経験値からコース長は10km程度に抑えたい。…なんてことを考えると、ちょうどよいコースが見つからない。糸白見川上流から鳴滝山へは、国土地理院の地図上では点線が示されていて歩ける道があるようだが、そこを歩いたレポートは探すことができなかったので、きっと廃道になっているのであろうことが予想できた。けれど、かつて道があったのなら、少しは痕跡があるんじゃないか、そこを歩くことができれば鳴滝山と東山に登頂して10km程度のコースが設定できるぞ、と考えた。そこで、東山から下りたあたりの林道脇に車を停めて、そこを起点とする周回コースを歩くことにした。
 朝起床したのは8時頃だった。けれどもそれから朝食を食べたり支度をしたりしていたら、家を出たのは9時過ぎになっていた。そして、車が目的地店に着き、歩き始めることができたのは10時をとうに過ぎていた。順調に歩ければ10km程度の道程であれば6時間ぐらいだろう。難航したとしても暗くなるまでには下山できる時間だろう。そう思いつつも万が一に備えてリュックの中にはヘッドライトも入れておいた。
 最初は糸白見川沿いの林道を歩く。緩やかな登り道でウオーミングアップにはちょうど良い。30分余りで登り口(であるはずの場所)へ着いた。糸白見川の一番上流の分岐の少し上流地点だ。地図ではここから点線が南方向へ伸びているのだが、登山口の表示も、道らしきものも無い。やはり今や正式な道は無いんだ。けれど、地図に従って歩いてみよう。
 地図の点線通りに歩くと、谷筋沿いに鳴滝山へ向かうことになる。林の中は下草がそれほど茂っていないので難なく歩ける。また沢も、水があまり多くないので、足場に気を付けながら歩いて行くことができる。ただ、問題なのは時々現れる小さな滝だ。ここは沢を這い上がるわけにはいかない。周りの斜面もかなり急だ。しかしその急な斜面を灌木の枝や笹を手に掛けながら四つん這いで這い上がって行かなければならない。所々、「もしかしたらこれがかつての道なのかなあ」という所はあるものの、すぐに途切れてしまう。そうだ、沢沿いの道は雨が降ると良く崩れるんだ。GPSで場所と方向を確認しながら時間をかけて鳴滝山へ向かう。かなり上って沢が枯れた辺りになると、傾斜もきつくなり、体力的にも辛くなり、足取りが重くなった。水分が足りないのか、塩分が足りないのか、それとも糖分なのか…。「体力の限界」という言葉が脳裏をよぎる。けれども、ここで引き返してこの沢沿いの斜面を下るのは辛いし危ない。稜線へ辿り着けば何とかなるはずと、気力を奮い立たせてやっとのことで登り切った。一歩ずつでも進めば必ず目的地にたどり着くことができることをこの1年間の山歩きで学んだ。それを実践できた。
 けれども鳴滝山山頂に着いた時には13時半を過ぎていた。急がないと明るいうちの下山が間に合わないかもしれない。山頂で温かいスープでも食そうと、リュックにはバーナーとコッヘルと春雨スープとドリップコーヒーパックを入れていたが、そんなことで時間を費やす余裕は無さそうなので、あんこの入った饅頭とサラダチキンをかじって早々に東山方向へ向かった。
 鳴滝山から東山への稜線歩きはアップダウンも少なく比較的歩きやすい。時々森の中で方向を見失うことがあるが、GPSで確認すれば進むべき方向がわかる。それでも、東山までは約2時間を費やしてしまった。鳴滝山までの上りで体力を消耗して、少々の休憩では歩行のペースが上がらないのだ。
 東山に到着したのは16時前だった。急いで下山しないと日没になってしまう。けれどもエネルギー補給もしておかなければ躯体が思い通りに動かないかもしれない。行動食のシリアルバーをかじり、スープにするつもりで持ってきた水をペットボトルに移し替えて飲んだ。
 あとは、尾根を下るだけだ。ペースを上げて進めるだろうと思っていた。しかし、体力の消耗は予想以上に大きくペースは上がらなかった。足許に転がっている枯れたネマガリタケ(クマザサ)のパイプがカラカラと音を立てて足を滑らせる。杉や灌木の枯れ枝が足に絡まってこけそうになる。ジオグラフィカの音声ガイドが100mごとに標高を知らせてくれるが、歩いた体感時間の割には標高が下がっていない。かなりの傾斜のある尾根をどんどん下っているはずなのに。とにかく、暗くならないうちに車を置いているところまで歩かなきゃ。腕時計の針を見ると、1時40分、…あれ、おかしいぞ、もっと遅い時間のはずだ。再び腕時計をよく見る、…秒針が止まっている。買ってまだ半年程度しか経っていないのに電池切れ?これSOLARじゃなかったっけ?SOLARはデジタル時計部分だけなのか、やっぱし格好だけのなんちゃってアウトドアウオッチAmazonで\1,490に信頼性を求めるのは酷なことなんだろう。まあ、ジオグラフィカが定期的に時刻を教えてくれるので、それを頼りになるべく無駄足を踏まずに下山しよう。
 東山から糸白見川までの稜線ルートは踏み跡が付いている。標識も「←東山」とか「糸白見→」とか、要所に付けられている。よく探せばピンクのマーキングも付けられている。尾根伝いの道で薮も薄く展望の良いところも多いが、ほぼ一本調子の下り坂だ。ここを逆に登るのも辛いだろうなぁ。反時計回りルートにして正解だった。
 尾根を下りながら、木の根元辺りで微かに動くものに気付いた。見ると、体にまだらの模様の入った小鹿が身を潜めて震えている。親鹿が狩りに出かけて一人で親の帰りを待っているのだろうか。驚かさないように静かに写真を一枚だけ撮ってその場を離れた。
 林の中をかなり低い角度で太陽の光が差し込んでくる。夕暮れが近づいてきた。焦る、焦る。けれども、とにかく下へ下りるしかない。あまりよそ見をせずにとにかく下りるのを急いだ。そして午後6時過ぎにようやく出発点の林道脇の車のところまでたどり着くことができた。最近山の事故がニュースでよく報道されるので、家族は私の単独での山歩きに不安を抱いている。心配かけてしまったかもしれない。朝もう少し早く出かけるべきだったなぁと反省。携帯電話が圏外でなくなったら早々に下山の連絡を入れよう。色温度の下がってきた(3000Kぐらいかな)夕暮れの日差しを車に受けながら帰路を急いだ。 

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コメント

鳴滝山〜東山周回
katsuharaさん こんばんは。 若桜 山ボーイと申します。
三倉富士・弁天山・遠見山・・・あたりを歩かれた頃からレポートを見させていただいております。今回も若桜側にこだわっていただきありがとうございます。
今回はかなりのチャレンジ(無謀・笑)だったと想像します、上部林道からの半ヤブコキに激登り・東山からの下山道の長いこと長いこと・・・お疲れさまでした。
登りの点線は全く存在しておりません、林道をもう少しがんばって上部林道へのカーブから1053への尾根を登るのがベストかな。
このルートが歩けたら若桜の山はどこでも歩けますよ(笑)
何となく以前の私を見ているようで・・・今後の山歩きレポート、楽しみに見させていただきます。・・・そうそう、来週末は氷ノ山でしょうか、頑張って(学生さんか)ください。夏山開きで私も登ります。
2018/5/29 19:57
Re: 鳴滝山〜東山周回
山ボーイさん、コメントありがとうございます。全くおっしゃる通りで、無知が故の無謀な登山でした 。自分の体力と(危機回避)能力の限界を思い知らされた感じです。
今、ジオグラフィカのGPSログ集計を見てみたら累計高度が1,217mありました。最低高度502m,最高高度1,384mなので、これは厳しい山行きだったなとあらためて思います。
今週末は県高校総体で、また生徒の後をついて氷ノ山を歩いてきます。
県内にはまだまだ気になる山がたくさんあります。どれも登山道があるのかないのかわからないような山です。無理せず安全に気を付けてぼちぼち登ってみたいと思います。
山ボーイgongenさんともどこかの山ですれ違うかもしれませんね。お互いに健康と安全に気を付けて山を楽しみましょう
2018/5/29 23:39
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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