谷川 高山植物咲き乱れる天空の稜線(宝川から馬蹄形)
- GPS
- 13:08
- 距離
- 31.6km
- 登り
- 2,766m
- 下り
- 2,134m
コースタイム
- 山行
- 11:39
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 12:45
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
帰り:谷川岳ロープウェイ〜湯檜曽温泉街(バス;530円)〜宝川入口(バス;960円) 乗換に最も近いバス停は「大穴」ですが、待ち時間があったので途中下車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・林道終点〜渡渉点は滑りやすく小刻みなアップダウンのある狭い登山道。 ・渡渉点は日によって状況変わりますが、この日は最大水深膝上まで。 ・渡渉点〜大石沢出合は雪渓が残っていたり、登山道が川になっていました。 ・馬蹄形合流手前の朝日岳直下に大きな雪渓があり、 雪が固いとアイゼン必要な傾斜です。 ・その雪渓の下部取付地点で給水できました。 |
写真
感想
■宝川から馬蹄形3/4
hirokさんが、宝川から朝日岳の赤線をつなぐとのこと。宝川から朝日岳までの区間は、道も悪く、徒渉ありと相当な難路だということで、私ひとりでは無理、ということで同行させてもらうことにしました。なお、当初の予定では、馬蹄形3/4で、下山はロープウェイではなく、西黒尾根でした。
しかしこのエリア、6年前にhirokさんと、土合〜朝日岳〜清水峠へと歩いていますが、私の失速で途中から別行動で下山(hirokさんは車を回収)したものの、下山路が土砂崩れで歩けず遠回りをせざるを得なくなり、かなりヤバい状態だったのを、今でも鮮明に覚えています。その後6年経過し、速く歩けるようにもなり、今回は問題ないだろうと思っていました。
■朝日岳へ
4時過ぎ、宝川温泉からスタート、延々と林道を進みます。タニウツギがあちこちで咲いていました。
山道に入ると、小さなアップダウンを繰り返しながら沢沿いを進みます。滑りやすい岩が多く、緊張します。ムラサキヤシオ、イワカガミ、イワウチワ、イワナシなど標高が変わると次々と主役が登場していきます。谷から離れて尾根の急登にはいると展望も得られ、武尊山や越後の山々がみられます。朝日岳の直下で雪渓の登りとなりますが、その先の登山道がわからず間違えてヤブこぎに。30分くらい格闘してようやく脱出できました。時間と体力を相当消耗しました。この宝川からの道、雪渓の横断箇所で不明な箇所がありましたが、笹が刈られていて予想以上のものでした。
朝日岳ではシャクナゲが咲き誇り、360度の素晴らしい展望。素晴らしい山です。
なんとなく、疲労感を感じ始めていたものの、まだこのときは「西黒尾根は無理かもしれないけど、ロープウェイの最終なら余裕ですね」という会話をしていました。
■清水峠・武能岳・茂倉岳
清水峠まで標高を下げますが、シャクナゲ、イワカガミ、ムラサキヤシオ、カタクリなど再び主役を交代しながら花が登場します。
そして清水峠から先は、シラネアオイがあちこちに登場します。七つ小屋山まで登り返しですが、七つ小屋から蓬峠、そして武能岳への道は、笹原の中のたおやかな道で、走りたくなるような道です。
武能岳手前からは、ハクサンイチゲ、ハクサンコザクラが登場。お花畑もみられます。しかし、武能岳の登りでは、かなり失速してしまいます。
茂倉岳へは、かなりの登り返しですが、茂倉岳&一ノ倉岳の雄大さに感動しました。
■茂倉岳・一ノ倉岳・谷川岳
茂倉岳時点で、完全にへろへろ状態でしたが、なんとしても5時のロープウェイに間に合わせなければなりません。ここからは、アップダウンもそれほどではなく、廃人のようになりながらも、谷川岳に到着。
それにしても、茂倉〜谷川の区間、素晴らしくいいです。ゆるやかな一ノ倉岳、非対称な谷川岳。万太郎山をはじめとする谷川主脈の山々の展望。ふりかえると越後の山々。足元を見るとハクサンイチゲのお花畑。最高の天気、最高の展望、最高の花々でした。なお、谷川岳は3度目ですが天気が悪く、初めて近くで山容をみることができて感動しました。
■ロープウェイ間に合うか
残り1時間10分で天神平をめざします。天神尾根。岩混じりの道で、予想外に手こずります。下りも、いつものようなスピードがでません。足もがくがく、集中力も散漫です。
天神峠分岐からは、最悪のケース(バス間に合わないand/orロープウェイ間に合わない)も想定し、hirokさんに先に行ってもらいます。
それでも、なんとか、最後の力を振り絞り、ロープウェイ、バスと乗ることができ、宝川までもどれました。
■振り返って
西黒尾根で下山する予定がロープウェイとなり、さらに最終ぎりぎりとなってしまいました。余裕をもって4時スタートだったのは救われました。宝川の谷沿いの道が予想以上に滑りやすく難儀したのや、徒渉やヤブこぎに時間がかかったのも一因だとは思います。水切れが原因かと思いました(武能岳以降hirokさんから水をもらいました)が、それ以前に失速していたので、原因ではないと思います。
翌日、筋肉痛は少しですが、体の疲労が著しく、珍しく昼寝をしてしまいました(天気が良ければ、鎌倉のアジサイか、水元のハナショウブの散策と思っていたのですが全く出かけられず)。西黒尾根下山だとCT17時間半ですが、天神平ゴールだと16時間ですので、著しくシビアではないので、もしかして2週前の疲れが抜け切れていなかったのではないかとも思いました。
今回、hirokさんに、かなり迷惑をかけてしまいましたが、このような素晴らしいルートを案内してもらって、ほんとうに感謝です。宝川のルートは2度目はありませんが、馬蹄形は、展望・花の極上の道ですので、再び同時期にチャレンジしてみようと思います。
今回挑む宝川温泉から朝日岳のルートは2年前から検討していましたが、
天候不順で一昨年、昨年と2年続けて断念。
渡渉箇所があるので雪融け時期は不安があり、
今年になってスキー以外のレコが1件もupされていないマイナールートですが、
日が長く、花が魅力の季節に決行です。
宝川温泉に戻るにはロープウェイ17:03発のバスが最終、逆算して4時に出発です。
sat4さんとは何度もコラボさせてもらっていますが、
2週間前に100kmのウルトラマラソンを完走したsat4さんのスピードに
ついて行ける自信がなく、今回初めて先頭を歩かせてもらいました。
林道終点から登山道に入ると、皆さんレコに書かれている通り、
特別な難所があるわけではないが、一瞬たりとも気が抜けない、
という感想が実感できるルートでした。
小さな沢を渡ること十数回、狭い登山道のアップダウンの繰り返しです。
そしてこのルート最大の難関である渡渉ポイントに到着。
雪融け時期なのか、3日連続で数mmの降水量があったせいなのか、
飛び石で渡れる状態ではありません。
上流に行ったり、下流に行ったりして渡渉ポイントを探しますが、
水深はあるものの、水流が比較的緩やかな下流で渡渉開始。
膝上まで水深があり、身を切るような冷たさでしたが、何とかクリア。
ただこの渡渉に30分費やし、その後大石沢出合手前の雪渓横断箇所で10分のロス、
さらに朝日岳直下の雪渓を登りきった後の接続点がわからず、
ハイマツ、シャクナゲ、笹がミックスされた藪漕ぎでさらに30分ロス。
結局、朝日岳までまさかのコースタイムオーバーでした。(計画より1時間半遅れ)
ここからは歩きやすい登山道となり谷川馬蹄形に合流しますが、
天気最高、景色最高、花最高と、パーフェクトなコンディション。
特に花と残雪の山の組合せは最高の被写体です。
蓬峠到着時点でまだ計画より1時間遅れ、この時点で西黒尾根は断念。
さらに茂倉岳の登りでsat4さんに疲れが見え、ロープウェイ最終が厳しい状況に。
この時点では、最悪田尻尾根で下山してタクシーで戻るか、と考えていました。
谷川岳トマノ耳では天神平までコースタイム105分に対し、
最終ロープウェイまで残り65分と相変わらず厳しい状況でしたが、
ここからsat4さんが底力を発揮、ロープウェイに間に合っただけでなく、
17時03分発のバスに間一髪で乗ることができました。
終わってみればいろいろな意味でエキサイティングな一日でしたが、
6年前同様、谷川山系をコラボする時は何かしらのハプニング発生です。
それにしても見事な眺望に、これでもかというぐらいの花の種類・量。
特にイワウチワ、シャクナゲ、シラネアオイ、ハクサンコザクラなどは感動モノ。
東京日帰り圏横綱級の山岳エリア、素晴らしさと厳しさを実感した長〜い一日でした。
コメント
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hirokさん sat4さん こんばんはー
お二人のコラボということは どんな 難行が待ち構えてるのかと
思いましたが すっばらしい 路ですねー
お天気 眺望 花 と最高の一日です、
すっごく うらやましい 山歩きですが
なかなか 常人には むつかしそうです
私も 宝川温泉と 朝日岳を結びたいと思っているのですが、、
また 計画出直しですねー、
参考にさせていただきます
馬蹄形は時間的体力的に?ですので
白毛門経由での朝日岳~宝川温泉か また
その逆かを 考えてましたが
では 良い山歩きを
tsui
tsuiさん、こんばんは
天気、眺望、花と文句のつけようのないコンディションでした。
谷川は主脈も馬蹄形もこの季節はたまらないですね
tsuiさんは体力的には全く問題ないと思いますが、
公共交通機関利用ではなかなか難しいかも
それでも谷川主脈も公共交通でやり遂げたので、もしかして?ですかね
宝川温泉と朝日岳はすごく難しいわけではありませんが、
気を抜けない区間が続くので、早く歩くのが難しいかも。
渡渉点は要注意なので、前日の天気は要チェックです。
梅雨の晴れ間狙いで是非!!
tsuiさん、こんばんは。
天気も良く素晴らしい眺望、
次々とあらわれる高山植物と、
ベストのタイミングで行けたと思います。
宝川〜朝日岳は、予想より良い道でしたが、
小さなアップダウン、滑りやすい石、靴を脱いでの徒渉と、
刺激的な道でした。
tsuiさんの赤線、宝川の近くまで来てますから。
谷川接続、健闘を祈ります!
谷川馬蹄形変形ですか
通常コース以上に難しいコースをこの時期にチャレンジされてますね
こういうチャレンジを見ると、ホントに勇気付けられます
弛んだ自分に活を入れたいです
cyberdocさん、こんばんは
確かに馬蹄形3/4周という変形ルートですね
宝川温泉〜朝日岳もなかなか変化に富んでいて、おもしろいルートでした。
ある意味この季節でしか歩けないルートです。
4時でもヘッドランプは不要で、朝が早くなったなあと感じました。
人間、時には刺激を求めたくなるのかもしれません
cyberdocさん、こんばんは。
なかなかハードなみちのりでした。
途中から失速してhirokさんに迷惑をかけてしまいましたが。
それでも、これほどの高山植物がつぎつぎと、
しかも稜線からは360度の大展望。
いい時期に行けたなぁと思います。
hirokさん sat4さん こんばんは
雪解けの時期は、谷川岳周辺はたくさん花が咲きますね。
シラネアオイだけでなく、カタクリもあるとは思いません
でした。ところで、宝川温泉から登るルートがあることは
知っていましたが、とても自分には行けそうにありません
…武能岳の登り返しで気持ちが終わってしまいそうです。
それにしても、やはり谷川岳は良い山です…再確認させて
いただきました。お疲れさまでした。
埼玉のchii
chii1961さん、こんばんは
カタクリのような早春の花からチングルマのような夏の高山植物まで、
これでもかというぐらい花を楽しめました。
数・量ともにすごい稜線ですね。
天気の読みがとても難しい山ですが、
晴天に当たると、高山を歩いたような満足感が得られます。
八ヶ岳と並んで、日帰り圏では横綱級ですね。
谷川岳や平標山は混雑しますが、それ以外は結構空いていて、
その点、八ヶ岳よりも穴場かもしれませんね。
深谷のchiiさん、こんばんは。
宝川のルート、もっと荒れているのではと想像してましたが、
刈り払いも行われたようで、歩き難いところはありませんでした。
もっとも、徒渉有るし、すごく滑りやすいし、雪渓の先の道が不明だったりしますが
カタクリ、この時期にみられるとは思わず、
発見したときは、声をだしてしまいました。
標高ごとに、花の主役が変わっていくので、
ほんとうにたくさんの、お花をみることができました。
とても良いやまだと、私も思います。
hirokさん、sat4さん、こんばんは。
宝川温泉からのルート、自分も赤線繋ぎがあったので
歩いたのですが、なかなか大変でよく覚えています。
私は、蓬峠から土樽駅へ下山しましたが メインの
ピークまで行っちゃいましたね!
馬蹄形を含め、このあたりの山は好きで何度も歩いて
いるので、写真を拝見するとまた行きたいなあと思い
ます。アルプスに匹敵する景観ですし、お花も、
どっさり咲いていますし。
一番最初に馬蹄形を歩いたときは茂倉岳への登りで
足が死んだのですが、感想を拝見していると
その時のことを思い出しました。
それにしても、天気がすぐ微妙になる谷川ですが
ベストコンディションでしたね
ギリギリセーフ、お塚様でした
youtaroさん、こんばんは
youtaroさんをもってしてもなかなか難路との感想でしたので、
それなりに覚悟して行ったのが良かったです。
youtaroさんが行かれた時期よりも1か月以上早かったので、
渡渉が最も心配でしたが、ギリギリ渡れたという感じでした。
その後は雪渓あり、花あり、大展望ありで、朝日岳までも楽しかったです。
この日はこれ以上ないコンディションでした
ガスは全く沸きませんでしたし、その割には冷たい風がずっと吹いていて、
暑さでバテルこともありませんでした。
花も一番多い時期でしょうし、足がなかなか進まない区間も
最後はドキドキでしたが、何とか間に合って、田尻尾根下山とならずに済みました。
朝早めに出発するに越したことはないですね
youtaroさん、こんばんは。
宝川からのルート。私一人では無理だと思っていたので、
以前より、hirokさんにリクエストしていたところです。
宝川ルートで朝日岳ののち、馬蹄形3/4と聞いて、少々日和りましたが
今ならいけるだろうという軽い気持ちがいけませんでした。
西黒尾根下山の計画が、ロープウェイになってしまいました。
それにしても、ハードなルートでした。本日、山行きから4日経過してますが、
体がとても重いです。
もっとも、軽い気持ちで行ってよかったです。
あれほどの好天で、あれほどの花々。そして、素晴らしい山々の展望。
こんな機会、次にあるかどうかわからないので。
hirokさん、sat4さん、おはようございます!
何度か訪問したのですが、思わず気後れするレコ。
遅コメにて失礼致します
それにしても、累積標高、距離共に半端ないですね
数字を見ただけで、負荷の高さが窺い知れます。
谷川岳はRWを使用した登頂でしたので、再訪を望んでいますが、
このルートはとても無理
お二人の、ポテンシャルに驚くばかりです。
行程に先ず驚きましたが、追い打ちで凄い花々
種類、量共に素晴らしいですね。
花の無い時期に行きましたので、同じ山だと思えぬ程です。
ギリでのご帰還の原因、花の撮影時間によるロスタイムが
大きかったと思います
tailwindさん、こんばんは。
ハンパない、とてもハードなルートでした。
ロープウェイに間に合わないという最悪の事態は避けられましたが、
hirokさんには、私の失速で、相当ドキドキしていたと思います。
身の程を考えないといけないと反省してます。
それでも、最高のタイミングで、
晴天、花、展望。
いうことなしの山行きでした。
tailwindさん、こんばんは
2年前の谷川主脈の際も花のコメント頂きましたが、
6〜7月の谷川主脈or谷川馬蹄形は見事に花が咲き乱れます
おまけに景色も最高で、何度でも訪れたくなる山域です。
八ヶ岳と比べると、谷川岳など一部を除けば人の数が圧倒的に少ない(1/10以下?)ので、
山と花を独占している気分を味わえますよ。
恥ずかしがり屋のtailwindさんにぴったりの山域だと思いますが
まずは比較的行程時間が少ない谷川主脈からいかがでしょう
この季節の谷川山域に来るとすごい数の写真を撮ってしまいます。
同じ花でも山をバックに撮影できたりするので、何カットも。
カメラを持たずに歩いたら、だいぶ歩行時間短縮できそうですね。
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