鳳凰三山縦走 広河原より夜叉神峠へ


- GPS
- 17:39
- 距離
- 20.9km
- 登り
- 2,239m
- 下り
- 2,343m
コースタイム
- 山行
- 6:52
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 7:21
- 山行
- 6:50
- 休憩
- 2:47
- 合計
- 9:37
天候 | 1日目 晴れ、午後より雲多し。微風 暑し 2日目 晴れ、微風、暑し |
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過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
夜叉神峠へのバスは2時間後との事で急遽予定を変更。 広河原行きの乗り合いタクシー(1,200円)を利用し北側から鳳凰三山を縦走する事にした。 (当初の予定では夜叉神峠よりピストン) |
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目 ・広河原〜白鳳峠 道迷いの心配は無いが急登がずっと続く。途中鉄梯子あり。ゴーロ帯に出ると視界がひらけ北岳の眺望抜群。 ・高嶺〜地蔵岳 高度を上げ甲斐駒ケ岳や北岳を眺めながら急登を行く。 高嶺への登りは岩場のとんでもない急登で非常にキツイ。 地蔵岳への道も長く体力を要求される。 ・地蔵岳〜鳳凰小屋 小屋へは滑りりやすい砂の道を標高400m程一気に降る。体力の衰えたルート後半には辛い下りだがもう一踏ん張りだ。 2日目 ・鳳凰小屋〜鳳凰小屋分岐 小屋から観音岳への登りは急登でテントを背負った身体には地獄の辛さ。皆ゆっくり歩を進める。 鳳凰小屋分岐から一気に視界が広がり、八ヶ岳や奥秩父なども見られる。 ・観音岳〜薬師岳 本コースハイライト。最高の眺め。難所は特に無し ・薬師小屋〜南御室小屋〜夜叉神峠 長い長い消化試合。5時間以上のロングコースに身も心も疲弊する。難所は無いがゴールは遠い |
その他周辺情報 | 鳳凰小屋 テント一張り1,000円 水は豊富で使い放題。この日は溢れるほどのテントで埋まりぎゅうぎゅう詰め |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
ガスカートリッジ
コッヘル
食器
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
テント
テントマット
シェラフ
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感想
三連休に南アルプスに行こう!と決めたのは2日前。
当初北岳を考えていたが、前々から鳳凰三山に行きたいと語っていたnameless7cが予定が合うらしいので急遽鳳凰三山縦走に変更。
しかしこの時期の南アルプスは大混雑らしく、山小屋は1ヶ月以上まえから予約で満室だった。
ロングコースをテント担いで行くのは避けたかっだのだが仕方ないか…
夜叉神峠からの登りがなだらかだという事なので夜叉神峠からピストンで計画していたが、当日夜叉神峠駐車場は満車、2日前の金曜から満車らしい。
その下の芦安市営駐車場も第3駐車場まで全て満車で芦安小学校付近の臨時駐車場に停めさせられた。
ここからバスかタクシーを使わねばならない。
…どんどん計画が狂っていくな
夜叉神峠行きバスが2時間後になると聞いて広河原行きの乗り合いタクシーに乗ることを決意。
宿泊地は鳳凰小屋のテント場とした。
すでに当初の計画は影も形もない状態だ。
広河原に着いたのは7時半くらいか。
準備やトイレをすませると8時近くになっていた。
登山開始から1時間以上の遅れ。不安だ…
■1日目
広河原〜白鳳峠〜高嶺〜地蔵岳〜鳳凰小屋
広河原の登山口から白鳳峠への道はのっけから急登で、14キロの荷物を背負った身体には堪える。
nameless7cも無言。休み休み亀の歩み。お互い余裕は無い。
2時間程樹林下の道で苦しんだ後ゴーロ帯に出た。
ここからは眺めの良い道となり、北岳がど派手に視界に現れる。
先ほどから下ってくるものはおれど登るものは自分たち以外いない状況が続いている。
(後で調べたところこちらは急登なので主に下山路として使用されるんだとか…)
白鳳峠では15人から20人の登山者が休憩しており賑わっていた。
ここから地蔵岳を目指すには途中 高嶺(たかね)というピークを越えねばならない。
この高嶺への登りは今までで一番の急な岩場で、重い荷物にあえぐ二人を大いに苦しめた。
高嶺に到着する頃には2人とも力尽きしばし休憩を必要とした。
当初の計画では13時半にはテン場へ着いている予定だったのだがどんどん時間が押して行ってしまっている。
テン場につくのが遅れ、テントを張れなくなったら悲劇だ。不安を抱え先へ進む。
高嶺からは目的地の地蔵岳のオベリスクを見ることが出来少しテンションが上がる。
ここから地蔵岳まではまだ1時間以上。
たどりつくまでに越えなければならない小ピークを数えてうんざりする。
とっくに小屋についていなければならない時間だが14時過ぎ、ようやく地蔵岳に到着した。
今まで何回も小淵沢や八ヶ岳から見上げてきたオベリスクを間近で見たのは感動ものだったが、いかんせん体力は尽きており岩の上まで登るのは断念し、さっさと鳳凰小屋を目指し下る。
小屋へは40分ほどかかった。砂地の急な下りは標高差300以上。登るのはかなりきつそう。下りでよかった…
15時20分、鳳凰小屋到着。
南アルプスの人気の小屋は3連休で滅茶苦茶混んでおり、テント場もあと数張りしか張れないギリギリだったがなんとか滑り込みセーフ。
詰めて詰めて張られたテントの群れに、初のテント泊であるnameless7cは若干引き気味。
今日はつらいばかりで暑いしわざわざ重い荷物背負ってきたテント場はこの混雑ぶりと、不満気だ。
彼に高峰の登山の楽しさやテント泊の楽しさを教えたかった自分としてはいまいちな状況だ。
テント場のスペースが狭すぎるので小川のほとりで2時間ほどのんびり飯を食べたりコーヒー飲んだり雑談して過ごす。
徐々に涼しくなってきた。今日は二人用テントに二人で寝るのだが、この分だと心配していたほど寝苦しくはなさそうだ。
22時過ぎには寝ていたと思うが、トイレに行ったとき見えた星空は美しかった。
■2日目
鳳凰小屋分岐〜観音岳〜薬師岳〜薬師小屋〜南御室小屋〜杖立峠〜夜叉神峠
周りの撤収音に朝3時に起こされてしまったので仕方なく自分たちもテントを片づけ始める。
朝4時にはテント撤収を完了し、昨日は満席で利用できなかった小屋前のベンチで朝飯の準備。
ご来光を見ようとすると朝3時出発なので今回はあきらめた。
トイレに並んだりしていて結局出発は5時20分になってしまったが、今回は15時位に夜叉神峠に着けばよいので時間的にはまだまだ余裕の筈だ。
鳳凰小屋から観音岳への近道はこれまたかなりの急登。
昨日からこんなのばっかりだが先に進むしかない。
ほかの登山者も皆身体が重いらしくペースはゆっくりだ。
苦しみながら鳳凰小屋分岐に到着すると休憩に適した広いスペースに展望が広がる。
八ヶ岳や奥秩父、周辺の南アルプスの山山が見ごたえがある。
これ以降観音岳〜薬師岳までの道のりはまさにヴィクトリーロード!
ずっと展望の良い道が続く。まさにクライマックス。
鳳凰三山縦走が人気なのも納得の気持ち良い道に、二日間苦しんできた苦労が報われた感じがした。
観音岳に着くと多くの登山者でにぎわっている。
昨日に比べ雲が少なく眺めも良い。まだ早朝の涼しい空気が歩みをはかどらせる。
昨日あれ程文句を言っていたnameless7cも手のひらを返し「サイコーだな!」と喜んでいたのでホッとした。
喜んでもらえて何より。
観音岳手前から富士山も見え気分は最高潮。
薬師岳へも30分ほどで到着。観音岳に比べ広い山頂は休憩に向いている。
(トイレに行きたかったので急いで薬師小屋まで下りたが)
薬師小屋で休憩&トイレをすますと、後は長い長い消化試合の始まり。
夜叉神峠までは5時間以上のロングコース。基本的に樹林下の道なので眺望もなさそう。
既に三山縦走というクライマックスを終えてしまった自分は急激に無くなっていくやる気に苦労した。
南御室小屋で大休止し少し早い昼飯にした後はただひたすら夜叉神峠を目指し歩いた。
夜叉神峠に着くころには二人とも両足に激痛を訴えヘロヘロ。
最後の峠から駐車場への40分の下りは地獄だった…
夜叉神峠のバス停で40分後のバスを待っていると親切な男性登山者がふもとまで乗せてくれるというので有難く乗せてもらった。
話を聞くと、男性は自分たちが一泊二日できた行程を1日で踏破してきたらしい。
学生の時登山部だったというのは伊達ではないらしくうらやましい限りだった。
下山後は温泉入ってほうとう食って大月駅で解散。
この3連休最終日の中央道は23時を過ぎても渋滞が解消されないほどの混雑ぶり。
満足感たっぷりだが体力的にはきつ過ぎる縦走だった…
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