愛宕三山 - 中尾根〜愛宕山〜竜ヶ岳〜芦見谷林道撤退〜滝谷〜地蔵山〜三角点〜ツツジ尾根


- GPS
- 12:04
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 1,727m
- 下り
- 1,706m
コースタイム
- 山行
- 11:06
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 12:04
天候 | 晴れ/曇り/小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰路 - JR嵯峨野線の保津峡駅にて乗車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■保津峡駅〜中尾根〜水尾分かれ〜愛宕神社 保津峡駅から水尾方面へ舗装路を歩いて行き、登山口から入山。 最初はやや急な斜面で、ロープが設置されているけど、登りだと問題なし。 古めの倒木が目立ったりで、やや荒れた雰囲気です。 P366を経て、米買道に出合います。 大岩の標識の辺りからの踏み跡を辿り、尾根に乗ります。 ネット沿いを登るのだけど、踏み跡ははっきりせず、それなりに進みにくい所もあるので、ルートを選びつつ。 ネット区間を過ぎると、新旧の倒木が目立つようになり、それに対応すべく踏み跡は分散しているとの印象。 特に危険はないと思います。 最後は植林帯となり、水尾分かれに到着です。 ここからは表参道を歩き、愛宕神社へ至ります。 ■愛宕神社〜竜ヶ岳〜竜ヶ岳登り口〜芦見谷川沿い〜沢の合流地点 愛宕神社からジープ道を進み、地蔵の辻を経て、竜ヶ岳分岐にて右折。 道が分かりにくいとの声もあるようですが、アップダウンのあるルートを進み、竜ヶ岳山頂に到着です。 少し進んだ後、急斜面の下りが続きます。 所々で踏み跡は分散しているようだし、転倒や滑落しないように足下への注意も必要でしょう。 下り切ると竜ヶ岳の登り口で、芦見谷の左俣と右俣の合流地点でもあります。 芦見谷川沿いの下りとなり、何度か渡渉しつつ進みます。 倒木などで少し荒れており、本来の踏み跡を辿りにくくなっている所もあるとの印象で、多少のルートファインディングは必要。 水量が多くなると、通行が困難になります。 程なくして左岸のトラバース道となり、狭めの道幅や倒木などに注意して進みます。 その先は林道歩きとなりますが、ここは落石に注意が必要で、大雨後などは歩くのを避けるのが無難でしょう。 10分ほど歩くと、滝谷の沢との合流地点に到着します。 ■滝谷〜竜ヶ岳分岐 谷を遡上して行きますが、一般の登山道ではありません。 明瞭な踏み跡がある区間はあまりなく、ルートファインディングは必須です。 その踏み跡も土砂が崩れ気味で通りにくくなっていたり、倒木があったりで、通行が難しくなりがちです。 途中に高さ10mぐらいの滝があり、ここは左岸を通って迂回します。 この斜面は踏ん張りが効かない急斜面なので、注意して登ります。 歩き続けて行くと沢の合流地点となり、どちらへ進むのも可能ですが、今回は左俣へ進んでいます。 この先は谷そのものの難易度は下がるものの、倒木が多く、対処が必要。 やがて沢の水は涸れ、程なくして前方が開け、谷の源頭部へ至ります。 やや左寄りに斜面を登って行くと、竜ヶ岳分岐の標識があります。 ■竜ヶ岳分岐〜地蔵山〜三角点〜愛宕神社 ジープ道を西へ進んで行くと旧スキー場跡の標識があり、右上に進む踏み跡ではなく、その左の踏み跡を進みます。 少し分かりにくい所があるかも知れないけど、基本的には明瞭で歩きやすい道が続き、反射板のあるP917へ至ります。 ここから地蔵山の山頂までも問題なし。 芦見峠への道に進み、カタクリを観察した後、P856を折り返し地点とし、引き返しています。 P856付近はアセビなどの藪となっており、無理して歩くような所ではありません。 地蔵山の山頂やP917を経て、三角点に立ち寄っています。 三角点からジープ道へ下り、南下して道なりに進むと、愛宕神社に到着です。 ■愛宕神社〜水尾分かれ〜ツツジ尾根〜保津峡駅 表参道を下って行き、水尾分かれに至ります。 水尾分かれから表参道を少し下ると『清滝』との看板があり、この分岐を右へ進み、ツツジ尾根ルートへ。 後半の急斜面区間などに注意して進むと、荒神峠に到着。 ここで米買道と交差しています。 引き続きツツジ尾根ルートを進み、アップダウンのある道を経て、急斜面区間が少しあり、最後はジグザグ道となり、登山口に到着。 舗装路を少し歩いて橋を渡れば、保津峡駅はすぐそこです。 今回は芦見谷林道を歩き、芦見峠へ向かう予定でしたが、大規模な崩落があり、予定を変更して滝谷を歩いています。 上述している通り、この滝谷は一般のルートではなく、歩く人はかなり少ないはずです。 林道の通行が不可能となったと思われるので、竜ヶ岳の登り口から芦見谷川沿いを下るのは当面は選択肢に入れないでおくべきでしょう。 |
写真
感想
先日の小塩山への山行では、カタクリの開花は始まったばかりのようで、期待していたほどには花を見られず。
昨年の4月に地蔵山を訪れた際にカタクリを見ており、その後の様子も気になるし、今回はそちらへ。
正月に愛宕神社へ参拝したのみで、その後は訪れていないので、愛宕三山を巡るべく、予定を組み立てますが、昨年の秋の台風による影響も気になるのです。
始発に乗り、保津峡駅に到着。
これまでにもお見かけしている方と少しだけお話しをして、出発です。
ツツジ尾根は下りで使う予定なので、中尾根ルートを登って行きます。
古めの倒木が目立ち、やや荒れているけれど、ミツバツツジの優しい色合いの花が雰囲気を少し和らげてくれています。
初対面となるP366のプレートを経て、米買道に出合います。
大岩の近くからの踏み跡を辿り、少し苦労しながら尾根をネット沿いに登って行きます。
その後も通行への支障はほぼないものの、新旧の倒木が多く、片付けながら歩きたい気持ちを抑えて、程々の処置で留めます。
水尾分かれに到着、温度計は10℃を示しているけど、暑い。
ガスに包まれた表参道を進んで行くと、まだ早めの時間帯ながらも数人が下りて来られ、やはり京都では人気の山ですね。
社務所前を通過、保津峡駅でお話しをした常連さんが階段下の休憩所におられ、声をかけていただいたので、また少しお話し。
愛宕神社にお詣りし、パンを食べつつ少し休憩です。
この日はジープ道からの展望はほとんどなく、近くの山もはっきりしないぐらい。
竜ヶ岳分岐から竜ヶ岳へ向かいます。
一帯はなだらかな地形が広がっており、木々の芽吹きは一部で始まっている程度。
今年は積雪期に歩く事ができず、心残りだなと思いつつ進み、開けた場所から地蔵山や竜ヶ岳を望むと、他の山域では感じない安心感のようなものがじんわりと心に広がります。
道脇に転がっている枯れ枝を片付けたり、落ちているゴミを拾ったりしつつ、春の気配を探しますが、アセビの花とかを除くと、所々に咲くシハイスミレぐらい?
とは言え、適度なアップダウンの道を歩くのは気持ち良く、竜ヶ岳山頂に到着です。
ここからの下山はいつも気を遣います。
少し進んだ辺りからは急斜面となり、踏み跡が分散している所もあるようです。
冷静に進路を見極めるようにして進み、無事に登り口に到着です。
芦見谷の沢の合流地点になっており、ちょっとだけ寄り道して、イワカガミをチェック。
本当にイワカガミなのか、あまり自信はないのだけど、花の気配はなし。
登り口に戻り、芦見谷川沿いを下って行きます。
倒木は少し増えているし、小さな谷からの土石流の跡があったりで、この先が心配です。
これまでよりは少ないながらも、この時期の花が目を楽しませてくれます。
トラバース道区間の小さな崩落箇所は危険な香りがするようになっており、今回はそのまま進んだけど、少し手前で沢に近い辺りに下りて進む方が良さそう。
程なくして道は林道となり、所々で護岸がえぐり取られていて、ますます先が心配です。
滝谷の沢との合流地点に到着すると、何もかもが様変わりしています。
左前方の斜面は高い位置から崩落しており、かなり恐ろしい状態。
右岸も崩れているようで、双方からの土砂で谷は嵩上げされており、林道は痕跡すらない。
傍らに目をやると、合流地点も全く以前の雰囲気を留めていない。
芦見谷林道を下って行き、芦見峠へ向かう予定だったけど、このまま進むのは無理。
様子を確かめるべく、少しだけ下流方面へ進んでみたけど、すぐに撤退。
予定変更となるので、この後の進路をどうするかを思案です。
戻るのが無難かも知れないけど、昨年も歩いた滝谷へ進む事にします。
あれ以降にどれぐらい荒れているかは未知数だけど、北向きの谷なので、そんなにひどい状況にはなっていないはず。
実際に進んで行くと、昨年よりも進みやすいぐらいだし、ニリンソウもたくさん咲いていて、こちらを歩く事ができて、逆に良かったかも?
難易度的にも僕には適していて、所々でどちらへ進むかの選択が楽しく感じられます。
帰宅後に写真を確認してみると、昨年よりも沢の水量が少なかったようで、そのせいもあってか、全般的に楽な気分で進んでいたのだけど、それが油断に繋がったのか、ドボンをしたり、少しヒヤリとする場面もあったりで、今回の反省点ですね。
左俣と右俣の合流点に到着し、ここで昼食にします。
歩き慣れている左俣を進んで行きます。
初めて来た時には倒木はほとんどなかったのだけど、倒木が多くなり、通行への支障は少なくない。
ただ、これが影響しているようで、明らかに山野草の花の数が増えています。
ここでの倒木の処理をするつもりだったのだけど、通行を妨げている倒木にはできるだけタッチせず、景観を損ねている倒木だけを処理するようにします。
まあ、『焼け石に水』程度なのだけど。
順調に進み、源頭部に近い辺りまで来ると、谷は枯れたシダに覆われるようになり、谷の中央には気がほとんど見られなくなります。
今年は積雪量が少なかったのか、シダはぺちゃんこになっていません。
いつものように源頭部まで歩き、最後に振り返り。
斜面を登って行き、竜ヶ岳分岐に帰還です。
ジープ道を進み、地蔵山方面へ。
スキー場跡の辺りの分岐を過ぎると、アセビが満開です。
ミヤコアオイを探しながら歩くのだけど、そんなには見られず。
地味だけど、カタクリの生育には欠かす事ができないぐらいの存在のはずなので、今後も注視したいと思います。
P917を経て、地蔵山山頂に到着です。
カタクリの花を見るべく、山頂から北へ。
西向き地蔵を経て、カタクリの群生地へ向かいます。
葉が密集している所があるけど、今年は花はなさそう。
諦めムードが高まりつつある頃、カタクリの花が見られるようにあり、その先の斜面では順調にカタクリが生育しているよう。
何だかんだでカタクリの花を楽しみ、P856の辺りで引き返します。
来た道を歩かず、気になっていた辺りを歩いてみたけど、付近にカタクリはなさそう。
この日のお目当ての花を見られたし、帰路へ就きます。
地蔵山の山頂、P917を順調に通過し、今年はまだ訪れていない三角点に立ち寄り。
空腹なので、パンを食べつつ休憩です。
愛宕神社の社務所前を慌ただしく通過し、表参道へ。
水尾分かれにて左折し、保津峡駅方面への分岐にて右折。
下って行くと、ミツバツツジはピークを迎えつつあるよう。
荒神峠を経て、快調に進みます。
その後もミツバツツジはほぼ見頃ぐらいだけど、うまく撮影できないので、見るだけにしておくのが良さそう。
最後の急斜面や嫌なジグザグ道を下り終え、ツツジ尾根の登山口に到着。
舗装路を歩いて行き、スタート地点の保津峡駅に到着し、この日も無事にゴールです。
今回は地蔵山のカタクリを目当てに歩きましたが、芦見谷林道で大規模な崩落があったため、途中からは予定を変更しての山行となりました。
結果として、昨年の4月にも歩いた滝谷を再訪する事になり、この山域の奥深さをまた感じられたように思います。
カタクリはまだピーク前で、昨年ほどは咲いていなかったようだけど、登山道から逸れた斜面では所々で咲いており、保護されていない所で花を見ると、嬉しい気分になりますね。
付近ではアセビが多く、常緑樹の生息範囲が広がるとカタクリの生育は難しくなると思われ、今後も生息地としてどのように変化していくかを見守りたいとの思いを強めました。
コメント
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つつじ尾根の花だよりありがとうございます。いつもながらの健脚ぶりですね〜
竜ヶ岳のシャクナゲの様子は、いかがでしたか? 蕾は固そうな感じでしたが比良より膨らんでいるような。今年はどうでしょうね。
滝谷の左俣の源頭部は良い感じの写真が撮れていますね〜これは腕の違いだな〜
カタクリの自生地はボカシておいていただきかったです。ヤマレコユーザーさんには「盗掘」されるような方は居られないでしょうけど、全体公開設定なのでググると出てきますね。踏み荒らされて消滅するのも口惜しいですから。
辛口コメントごめんなさい。
返信が遅れてしまい、ごめんなさい。
寝不足が続いていたせいで、昨晩は「ちょっとだけ横に」のつもりで横たわったら、そのまま熟睡してしまいました。
念のためにアラームをセットしておいたのだけども。
ツツジ尾根のミツバツツジは良い感じで咲いていました。
この時期にそんなに歩いていないのもあってか、過去最高の状態だったと思います。
うまく撮影できないので、ほぼ愛でるのみでしたが。
竜ヶ岳のシャクナゲはどうなんでしょうね?
こちらも花の時期にはあまり歩いておらず、ピーク時の様子を知らないのです。
今回は下りで通った事もあり、注意して見る余裕はあまりなかった感じです。
写真の木はたまたま花芽が多かったけど、他はそれほどでもなさそう?
シャクナゲを見るなら、比良が良いのかなと個人的には思っています。
滝谷の左俣の源頭部の辺りをのんびりと歩くのは至福の時間でしょうか。
何が影響して、あのような植生になっているのか、今西先生に教えていただきたいです。
方向を定めてシャッターを押しているだけなので、腕前ではないですよ。
カタクリの自生地に関して。
カタクリの花の写真を撮っている時点で、レコでどう扱うかを迷っていたので、コメントをいただけて、ありがたいです。
僕は山歩きを初めての年数も浅く、色々と勉強をさせてもらっている段階だと思います。
そういう身でありながらも、GPS機器やヤマレコなどの便利なツールのおかげで、以前では考えられなかったような山行が可能になったし、その山行を通じて感じたり、学んだりする事も多いです。
そんな段階なので、植物との接し方に関しても、まだ定まった考えは持っていない、というのが現時点での認識です。
一応の理想としては、『人の目に触れた上で植生が保たれるのが良い』と漠然と考えています。
でも、盗掘を警戒していると思われるレコを見ると、実際に被害を目の当たりにした経験を経ての対応なんだろうし、全ての情報を明確にする事で生じ得る危険性を意識する必要があるのかなと思わせられます。
登山道に咲いている花については特に隠し立てしなくて良いけど、そこから離れた自生地に関しては伏せておくべし。
これがヤマレコでの標準的な認識でしょうか?
今回のレコについては、1年前のレコと歩いているルートは似ており、そちらでもカタクリについて触れています。
その時は登山道に咲いている花があったので、深追いせずに満足していたと思われます。
そもそも、カタクリは盗掘の対象となるのかとか、この日は考えながら歩いていました。
また、先日の小塩山の保護エリアを訪れた際、案内員の方からイノシシによる被害について聞き、シカと違って地中を掘り返すため、カタクリへの影響は絶大との事でした。
この日の山行でもイノシシによると思われる掘り返しが付近にあり、スミレには関心がないのか、すぐ傍のスミレはきれいに咲いていました。
カタクリの受粉を助ける昆虫の存在についても意識して歩きましたが、ミヤコアオイは以前よりも少ないような気がしました。
勝手な想像だけど、ギフチョウではなく、他の昆虫がカタクリの受粉を担っているのかなとの印象です。
そもそも、この辺りでギフチョウを見た事はないのだけど。
カタクリが見られる登山道の辺りにはアセビが多く、これが拡大するのが中長期的に見てカタクリにとっては最も脅威との印象です。
でも、アセビが全くなく、カタクリの生息しやすそうな斜面にカタクリの姿が見られなかったりして、気まぐれで歩く人間には分からない要素が多そうではありますが。
踏み荒らしに関しては、自分自身が当事者でもあるので、できるだけの注意をしているのだけど、「ああ、ごめんなさい」という事はこの日に限らず何度となくあり、常に心掛けておく必要がありますね。
no2さんは長く歩かれているルートのはずで、自生地の存続を深く気にされているのだと思います。
率直に意見をして下さるのは、昨年の遭難騒動の時と同様、本当にありがたいです。
今回は僕なりに考えての掲載で、その後を共に見守っていただければと考えています。
来年以降、自生地に明らかな衰退があるようであれば、適切な対応をする必要があるのでしょう。
長々と書いてしまいましたね。
読み返してみても、まとまりがないのが分かり、うまく伝わらなさそうだと感じるのだけど、今回はこれで何とか。
また補足で伝えるべき事がありそうなので、個別にメッセージをさせてもらうかもです。
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