剱岳 ダイレクトルンゼ 長次郎谷平蔵谷周回から雄山
- GPS
- 18:18
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 3,115m
- 下り
- 4,186m
コースタイム
- 山行
- 2:13
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 2:30
- 山行
- 6:34
- 休憩
- 2:26
- 合計
- 9:00
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れ 3日目:晴れ どの日も午後からは高温なので午前中行動にとどめた |
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過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
往復券の有効期限は5日間 |
コース状況/ 危険箇所等 |
下界では30度の夏日、雪が緩むのは早く8時には滑り頃、昼前にはグザグザ雪に ケーブルカー乗り場から下は雪が減ってデコボコ、藪藪で危険 |
その他周辺情報 | 剣沢:トイレは掘り出されているが真っ暗、大便器の床は雪で凍ると怖い、紙はない 雷鳥沢:テント受付にトイレ紙あり、水あり、ヒュッテは700円で入浴可能、お湯は熱いので水で冷やす必要あり |
予約できる山小屋 |
剱澤小屋
|
写真
感想
【1日目】
シーズンの締めくくりに剱岳へ
週末天気のいい日が続くようなのでテントを担いで2泊3日でのんびり癒し系山行に
室堂に着いたら一滑りして雷鳥沢から剣御前へ登る
水をたんまり担いでるので意外としんどい
剣御前小屋へ登り上げるルートは最後急な片斜面を選んでしまった
少ししたから夏道へ入ったほうが楽
剣御前に着くと剱岳が見えた、まだまだ雪はたっぷりだ
ただ正面に見える沢の下には大きく横に亀裂がいくつも入っている
剣沢キャンプまで滑り込む、快適斜面で楽しく滑れた
さっさとテントを張ってのんびりくつろぐ
携帯の電波が入らないので、持ってきた本、ビヨンドザリスクを読んで過ごす
暗くなりはじめたころに寝た、明日はいよいよ剱岳だ
【2日目】
薄明るくなり、雪面が見える頃にスタート
登りも下りもしんどそうなので身軽にしたいが万一を考えてシュラフなどビバークできる装備は持っていくことに
朝一でカリカリ斜面を慎重に滑る
剣沢の途中から右岸をトラバース気味に進む
4人のスキーパーティも同じ時間帯に行動開始していた
平蔵谷を過ぎて長次郎谷へ、
出合でシールを付けてハイクアップ
しばらくはシールで進めるが1/3過ぎたあたりでシールが滑るのでクトー装着
谷風が当たって寒いのでシェルを着て進む
斜度は程よくゆっくり登れば辛くはない
熊の岩は左は急斜面、スキーのまま行くには緩めの右から巻く
日が当たってきたので少し休んで日焼け止め
左手の尾根にいい感じに雪が付いている
帰りは山頂からここを滑ろうか
コルを目指してひたすら登る
上に行くほど急勾配で少し縦溝、我慢してスキーで登ってコル到着
コルからは板担いでブーツアイゼンとピッケルで、
初めは優しいが中間以降は結構な急斜面
ピッケルのシャフトを刺し込み、アイゼン蹴り込んで一歩一歩登る
途中トラロープが貼られた岩場が見えるが雪の付いた左手斜面を登る
登り上げたら山頂へのビクトリーロード
ルンルン気分で山頂到着
立山方面、北方稜線、早月尾根とどちらもいい景色だ
雪は十分緩んでいるようだ
ゆっくり滑りの準備をして山頂南面から滑走スタート
直後、山頂目指してツボで登ってきているパーティが
デナリを滑ったS木Dガイドじゃないですか
少し通過を待って滑走再開
長次郎谷への滑走ポイントを目指すが途中、平蔵谷へ一直線に向かうルンゼを発見
これを降りれた方が合理的で劔沢に帰るのが楽そう、と思い滑ることに
結構な急斜面だが雪が緩んでいるのでなんとかなる
しかし、ルンゼの真ん中に大きめの溝ができていて厄介、
先の様子を見るために右へ左へ、溝をまたぐたびに緊張を強いられる
しっかり先を見てルート取りを考え
いい滑りのイメージをして急斜面でターンをつなぐ
下部ノドまでくると幅いっぱいの亀裂
スキーで縦に落とせば飛び越えられそうだが安全策でブーツアイゼンで通過
スキーで滑って平蔵谷へ合流、滑ったルンゼを眺めるとすごいところを滑ったもんだといった感じ
これはダイレクトルンゼ、大脱走ルンゼかな?
平蔵谷の滑り出しは滑りやすい面があるものの下部になるとボコボコで滑る斜面もないので横滑り
石も踏みまくってなんとか剣沢まで戻った
一仕事終えた感のある緩い登りで剣沢キャンプに戻る
時間も早いのでテントを撤収して雷鳥沢へ
剣御前までの登りは気温が上昇していたこともあって結構辛い
雷鳥沢への滑りはテントの重荷であまり飛ばせない
汗をかきながら雷鳥沢到着
さっさとテントを張ったら雷鳥沢ヒュッテで熱々の湯に浸かって
テントに戻ってザラメに付けたコーラとビールでのんびり
癒し系ですわ〜
ほろ酔い気分でバタンキュー、ぐっすり眠れました
【3日目】
意外に夜が寒かったので深夜に目覚めて早めのスタート
ゆっくり登って雪が緩んだら雄山から滑ろう
ブル道をたどって谷地形を登る、まずは一乗っ越しへ
途中雷鳥を発見、写真を撮る
雪は思ったよりカチカチじゃないのでシールで難なく一乗っ越し到着
さあここから板を担いで雄山へ、重荷で足が重い
疲れる登りにあえいで山頂到着、
ここでトラブル、シールを剥がしたら糊がベットリソールに貼り付いてる!
昨日、シールを干して日光に当てすぎたのが原因か
幸いにも雪が緩むのに時間があるので、ウェットティッシュでふき取る
しかし、完全には拭き取れず手で触っても滑りが悪い箇所が、、
意を決して雄山から滑走、出だしは急斜面、
糊がついてても案外滑るなと思って縦にターンを刻み始めたらターンの制御がきかず転んだ
しかも頭を下にして転んでしまう最悪パターン、
しばらく滑り落ちながら冷静にウィペットを雪面に突き刺して支点にして体を回転
足を下にしてスキーのエッジで止まった、緊張したが右足のアキレス腱が少し痛む程度で済んだ
少し落ち着いてあとは安全なコース取りで滑り降りていく
途中、尾根を乗り越えてタンボ平へ出るためにトラバース
滑ってトラースでとおせるかと思ったが藪にぶち当たったので少し尾根を登る
タンボ平への滑りはボコボコ斜面、途中藪ゾーンもあるので通過できる箇所を探りながら、
狭い通過点を横滑りで雪をつないで縦溝だらけのタンボ平を下っていく
ケーブルカー乗り場付近からさらに下ろうかと思ったが藪藪凸凹雪で難儀
木の枝にラリアットを食らい後ろに倒れる
これ以上行くとさらに怪我をすると感じ大人しくケーブルカーに乗ってゴール
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2泊3日ののんびり行程だが剣岳は総合力が試されたいい山だった
今シーズンは北アから八甲田まで色々な場所を経験できてかなり山の幅が広がった
さあ来週は富士山で締めくくりか!?
YOMOYAMAさん、お久しぶりです。
大脱走ルンゼにあんなに大きな1本の深い縦溝ですか!?
あれは相当厄介でしたね。それでも、クラック通過にアイゼンに履き替えてより安全度を高めて通過するところは立派です。
自分は5/11(土)にWさんと別山から真砂沢滑走し剱沢を登り返していたので、平蔵谷のデブリはとても滑りたくないと思いました。
3日目の雄山頂上から御前谷を黒部湖までのコースも、5/12(日)に自分が滑ったときよりかなり藪が濃くなっていて大変だったろうと思います。
ただ、シールの糊のベタつきはYOMOYAMAさんらしくないと思いました。雄山から御前谷滑走くらいならまだいいでしょうが、剱の大脱走ルンゼ滑走中に糊でブレーキがかかりソールが引っかかってバランスが崩れたりしたら...と考えるとゾッとします。道具には命を預けているので、シールはスタッドレスタイヤ同様点検を怠らず、ある程度使用したら新品に交換した方がよいかと思います。
3日間の立山剱BCどうもお疲れ様でした。
hareharawaiより
お久しぶりです!
ソロだし源次郎谷往復にしようかと思いましたが正面に落ちるルートがあると行きたくなりますね
ダイレクトルンゼは時期が早くて雪面が嫌いならもっと楽しいでしょうね
来年はもう少し早めを検討したいです
帰りの御山谷のケーブルカー上乗り場からはなんともならない藪でした笑
シールは経年劣化に太陽光でとどめ刺された感じですね、グルーシートで貼り替えて3シーズン使ったので潔く新しいのに変えようと思います
今シーズンもたくさんのコメントありがとうございます、おかげさまで無事にシーズン楽しめました
これからもよろしくです!
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