記録ID: 1879190
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白山
別山(白山)ハクサンイチゲ咲く
2019年06月01日(土) ~
2019年06月02日(日)


体力度
6
1~2泊以上が適当
- GPS
- 16:08
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 1,974m
- 下り
- 1,965m
コースタイム
1日目
- 山行
- 8:02
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 8:33
距離 12.7km
登り 1,502m
下り 247m
天候 | 6/1 晴れ 6/2 たか曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
- |
コース状況/ 危険箇所等 |
●市ノ瀬〜<三ッ谷林道>〜杉峠登山口 駐車場からいまクルマで走ってきた車道を15分ほど戻る。多くのクルマからの衆目にさらされながらの歩きは、その天邪鬼ぶりがとても心地いい(笑)。というのも、”猫も杓子も砂防新道”な白山登山において、このルートから登る人は、100人に一人もいないだろう。三谷橋(764m)手前から車道を左折して林道に入る。 いつもはヘリポートの横を通り過ぎるあたりから、アブに集中攻撃されるのだが、今回は一匹もいなかった。しかし、このルートは人が少ない分、集中的にアブに攻撃されるので、ディート成分の高い虫除けスプレーは必携だ。 西俣・東俣の分岐(798m)で東俣方向(左)へ進み、橋を渡ってすぐにある奇妙な小屋(埋め火の里という札あり)を右に見ながら直進すると林道右側に”杉峠登山口”の案内杭がすぐに目に入る。今回はこれを見落として行き過ぎてしまい戻る。 ●杉峠登山口〜<三ッ谷尾根?>〜杉峠 杉峠登山口に関して、三ツ谷登山口と書かれているガイドブックもあるかもしれないが、これらは同じ場所を指す。登山口から急登になるが稜線にはすぐに着く。ここまで来たらもうアブはやってこない。稜線に着く前に左折する分岐があるが、曲がってはいけない。稜線に着いてからも登山路はいささかの容赦もなく急登が続き、別山展望台という札のかかった場所まで続く。 その後、登山路は地図の1249mピークを通過せずに南西側に巻き(この部分、今回GPS電池切れ)、今度は白山展望台という札のかかった場所に着く。このあたりに来ると斜度はゆるやかになり、標高1200m前後をアップダウンする。小さい沢を何度か横切るが、最後に沢内を3mほど進む場所がある。そこが常水の水場だ。今の季節は大丈夫だが、夏場以降に三ノ峰避難小屋に泊まろうとお考えなら、ここでたんまりと水を汲んでいったほうが無難だ(煮沸は必要)。 常水の水場から少し登ったら杉峠(1325m)に到着する。全般的に杉峠までの登山路は概ねしっかりとしているが、今回は何ヶ所か大きな倒木に道を塞がれている部分があった。何となく高巻く道はできていた。この尾根には名前が無い様なので、”三ツ谷尾根”と勝手に呼ばさせていただく。到着した杉峠は加越国境の稜線で、これから進む三ノ峰方面と反対側に進むと赤兎山などに行ける。 ●杉峠〜<加越国境稜線(途中から鳩ヶ湯新道)>〜三ノ峰避難小屋 杉峠から六本桧までの加越国境稜線は整備されておらず荒れている。登山路が笹などの草木に完全に覆われている部分がけっこうあってヤブコギとなる。透かすと道らしき地面が確認できるので、しっかりとルーファイしながら進んだ方がよい。ルートを少し外すと沼のような場所もあるが、危ない場所はない。 市ノ瀬から六本桧まで、今回も一人の登山者ともすれ違わなかった。このルートも最近、知名度があがってきたが、まだまだポテンシャル?が高い。白山に登るほとんどの登山者は砂防新道や観光新道をピストンする。他にこんなに素晴らしいルートがあるのにもったいない話だ。 六本桧から三ノ峰避難小屋までの登山路は、これまでとは違ってよく整備されている。というのも、上小池(鳩ヶ湯)方面からの登山者によく利用されているからだ。この鳩ヶ湯新道と呼ばれている加越国境稜線は、例年、花の数・種類ともに凄い。六本桧(1420m)から三ノ峰避難小屋(2096m)まで一気に標高差600mを稼がないといけないが、展望が良いのと、花に癒されるので、歩みは遅くなっても、つらい感じはしなかった。剣ヶ岩やジャンクションピーク(1900m)で休憩しながら登っていくと赤茶色の三ノ峰避難小屋に到着する。 避難小屋から伸びる登山路の北側にはもう積雪が見えないが、南側は完全な雪山となっている。アイゼンをセットしてこの急斜面を20分ほど降り、二ノ峰とのコル直前の雪渓が切れたあたりで雪解け水が採れた(GPS軌跡参照)。夕食、朝食、明日の行動水はこれでOKだ。避難小屋までのアルバイトはあるが、水があれば安心感が勝る。 今晩の泊りはボク一人だと思っていたら、ミリタリーウェアの山ボーダーがやってきた。あいさつをしても睨み返すだけで、会話することが億劫な(ウザイ)ようだった。まあ、避難小屋だからいろんなタイプの人間が泊るので結構だが、気分はあまりよろしくない。結局ひとことも交わさずに小屋を後にした。 ●三ノ峰避難小屋〜<白山南縦走路>〜別山、御舎利山 今回の周回コースは早朝に市ノ瀬を出発して頑張れば日帰り周回も可能だが、是非ともこの避難小屋に泊まってほしい。なぜならば、夕焼け(今回はガスってダメだった)や、早朝の小屋周辺の雰囲気や展望が素晴らしいからだ。この避難小屋が満杯になるというのは聞いたことがないが、別山平のニッコウキスゲが満開のときだけは、あり得るかも? でも小屋内は結構広いので、詰めたら20人ぐらいは泊まれるだろう。 小屋を簡単に掃除してからゆっくりと出発した。朝日をあびた別山が綺麗すぎる。別山平には御手洗池などの池塘があるが、登山路から微妙に見えないため、寄らずに通り過ぎる登山者も多い。いい場所なので寄ってくべきだ。別山平から別山山頂まであと標高差200mを登れば登頂できる。途中の展望があまりにもすばらしいし、この稜線にはハクサンイチゲのお花畑もある。この時期には咲いたばかりのハクサンイチゲがなんとも可愛くて、疲れた気分がしない(ハズ)。 ●別山・御舎利山〜<チブリ尾根>〜市ノ瀬 チブリ尾根に関しては、多くのレポートがあるので、そちらを参照いただきたい。しかし、この時期、特に下りに関しては、雪の急斜面になるので12本爪アイゼン、ピッケルは必須である。ルートは踏み跡で階段状になっているが、気温により雪面は硬くなったり腐ったりするので、たまたまいい状況を通過した人の意見を聞くべきではない。もし滑ったら止まらない。また、簡易アイゼンやチェーンアイゼンは役に立たない。 - |
その他周辺情報 | 白山総湯(10時〜21時、火曜日定休、650円) http://www.shiramine-m.com/index.html - |
写真
感想
関西から白山エリアへやって来て、白山(御前峰)には登らず、別山だけ登る周回ルート、人呼んで『白山あまのじゃくルート』を楽しんできました。山にまで来て人混みはうんざりだからと例年選ぶこのルートは、たとえ夏山最盛期シーズンであっても、ルートの半分近く、誰にも会わず!といったポテンシャル?の高さを持ちます。静かな山を楽しみたい向きには打って付けのルートです。おまけに、花の豊富さや多様性は群を抜いていて、ハクサンを冠する多くの高山植物を鑑賞できるのです。花好きにもたまりません。
梅雨前の新緑シーズンは、自分にとって、一年間で最も好きなシーズンです。今年もこのシーズンに、『白山あまのじゃくルート』を楽しめたことに感謝します。来年もたぶんまた来ます。
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コメント
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クマさん、こんにちは
確かに「あまのじゃくルート」ですね
三ノ峰にこの週に歩くとのコメント見ましたが
まさかの周回コースでした
よほど薮漕ぎが好きなのか
それとも喧噪から外れ孤独になりたいのか
後半は判りますが六本檜までは...あまのじゃくです
それで「HELP」の文字があったので
.....あてにしないでくださいね 僕は結構、いい加減ですよ
HELP1はヒメシャガではないでしょうか
HELP2はアオキの実のような(?)
HELP3はツボ(ニョイ)スミレです
HELP4はそれで良いんじゃないでしょうか
因みに青いスミレ、僕は名前の同定してません^^;
余りに種が多いんで(笑)
そして名前の知らない花は絶対に写さないと
妻と共に取決めしてます
トシさん、
コメントおよびHELPの回答、
ありがとうございます。
このルート、あまのじゃくでしょ!
衆愚にはなりたくないので、
天邪鬼をもって是とします。
しかし、ヤブコギについて、
ちょっと大袈裟に記述してしまいましたが、
単に登山路の整備が入っていないだけなので、
ヤブコギと言っても、可愛いものです。
本当のヤブコギは、登山路のない場所を進むことです。
かつて、P1784から上小池までの激ヤブを漕ぎました
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-885925.html
知らない花に関しては、
トシさんと真逆の行動をとります。
絶対に写真に撮って、
ヤマレコにアップして
聞きまくります。
知らないことを聞くことは、恥ではないし、
そうしないと、人間、進歩がないと
思ってます
クマ
あまのじゃくルート、そろそろ行かれるのではと思ってましたよ。
実はワタシも同じ日に平瀬道から白山、別山の縦走を考えてましたが、白山公園線の規制が解除されなかったので別プランで槍穂を挟んで反対側のお山にいました。
大キレット越しにわずかに白山が見えてました。
今年こそは白山行きたいなっと。
カノスケどん、まいどです。
先生クラスのあまのじゃくになると、
初白山を、あまのじゃくルートにするのが妥当です。
是非、空き日程を教えていただいて、
超あまのじゃくルートに行きましょう。
槍穂の縦走をされてきたのですか?
似合わねーです。
この際、本チャンのクライミングで
チンネ左稜線12ピッチはいかがですか?
鼻(ピッチグレード5級)はおまかせします
華麗なフリークライミングを見せてもらいたいです。
クマ
三ノ峰方面に行かれると、お伺い
してましたので、どんなルートかな?と
レコを、お待ちしておりました。
泊まりで、別山までの、ロングルートですね。
別山まで行かれますと
展望、花の量、種類、どれも
ワンクラス上ですね。
ハクサンイチゲの無事な開花、
ほっとしますね。
先週、苦労した、水場の位置、
やはり雪渓のさらに下なんですね。
参考になりました。
コマキさん、コメントありがとうございます。
標高2000m以上で毎年同じ場所に咲く
このあたりのハクサンイチゲは、
その開花に接するにあたり、
本当にいじらしくて、
毎年、感動すら覚えます。
別山平から別山に登る稜線の右側にも
ハクサンイチゲとシナノキンバイの
お花畑があるのですよ。
今回はまだ蕾でしたが、
あと1〜2週間で満開となります。
水場は雪渓の途中にあって、
二ノ峰のコルまで行く必要はありません。
落差があるのでペットボトルで受けれます。
ただ、アイゼンがないと危ないですね。
レコにも記述しましたが、
三ノ峰避難小屋に泊ると
素晴らしい夕焼けと、朝焼けが見れるので
ぜひお勧めします。
クマ
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