手取川 岩屋俣谷 別山谷 左又
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- GPS
- 24:50
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 1,986m
- 下り
- 1,985m
コースタイム
天候 | Day 1:曇時々雨、Day 2:曇り時々晴、夕方から小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
いったい何時間巻いていたのか。
えーっと、3時間巻き+1時間15分 枝谷下降+45分 枝谷遡行 +1時間15分 高巻き=合計6時間15分で ようやく長い本流の巻きが終わった。ふぅ。。。いや、まだ この先 高巻きあるかも、と この時点では思ってた。この日じゅうに下山できないかもと思っていた。が、この先、高巻きはせずに済んだ。
標高1680m地点から本流の水線遡行再開。
装備
個人装備 |
下降器
ビレイ具
ハーネス
ガチャ類
コッヘル
ハンマー(バイル)
薄手ダウン
マット
|
---|---|
共同装備 |
chuki分
捨て縄
8mm30m(1)
登山用コンロ(1)
AMラジオ(1)
ジャンピング(1)
キリ(2)
ボルト(3)
メスティンラージ(飯盒)(1)
ツェルト
ロキソニン(4錠)
コムレケア(2回分)
折り込み鋸
以下
hayappe2分
タープ
フライパン?
8mm30m
|
感想
※スマホ電池切れのため二日目のam11:27以降のルートは手入力です。(外部バッテリー忘れ)
・計画〜7/14朝の出発まで
最初、7/13〜14の土日で谷中一泊の予定やった。が、雨予報のため日帰りで行く選択肢や土日で避難小屋泊も検討した。が、7/14〜15の日月で谷中泊で行くことにした。hayappe2さんに藪漕ぎを経験してもらうというミッションである。なので、雪国の谷の候補。奥美濃など白山周辺。gpvが更新されるたびにチェックしてた。
日曜朝発の話もあったが、そうすると、もう気持ちが萎えそうやったんで、結構な雨が降っていたが、兵庫県の自宅を出て、22:40に多賀SAでhayappe2さんと合流。プチ宴会の後、日曜朝5時起きで、動きだす。
米原の湖岸にhayappe2さん号をデポし、俺の車1台に乗り合わせて一路、白山の市ノ瀬を目指す。勝山のファミマで食料を買い足し、7:50頃、白峰の温泉近くの駐車場で山行計画書を書いたりしてると、怪しい人が近づいてきて声をかけてきた!と思ったら、キンゴさんやってビビった。釣りにきてはるらしい。昨日は日帰りで釣りで、キャンピングカー泊とのこと。立派なキャンピングカーやって羨ましい。「白山の薪は火が点き難い」という不吉な言葉を残してキンゴさんは去った。お元気そうでヨカッタ。
計画書を送付後、市ノ瀬へ。三連休のためか、雨天でも駐車場は激混みで、一番奥のほうにとめさせられた。
準備に1時間くらいかかってようやく出発。hayappe2さんにスグ横で見守られながらの準備は結構プレッシャーやったw
●7/14(日)
・9:37〜13:38
久々の谷中泊にワクワクしつつも、荷物の重さに辟易しながら歩き始める。見覚えのある景色が続く。晴れて欲しいと願うが、空模様を見て、今日は無理かもなぁと思う。しばしアスファルト舗装を進んだ後、堰堤へと向かう林道跡か杣道のようなところを進む。前夜までの雨で草葉はバッチリ濡れている。堰堤を大きく巻き、時々ピンクテープを見ながら進む。二組ほどの堰堤を越えてからは、川原だったりゴーロだったりするところをひたすら歩く。水はゆうほど冷たくはなかった。hayappe2さんは泳いだりもして元気そう。歩くのに迷うようなところはなく、ロープを出すこともない。13:38、亀滝と呼ばれるらしい、35m滝(気圧差高度計の高度差で高さ測定)の下に着く。
・13:38〜16:07
瀑風が荒れ狂う、迫力満点の滝。周りの岩壁もかっちょいい。10分ほど撮影会を楽しんだ後、右岸巻きに取り掛かる。とりつきはズルズルの草付だが この後のことを思えば、この巻きは楽勝やった。が、しかし、荷物が重いし、泥も草も雨で濡れ濡れでツルツル滑るので、トラバースでは30mロープで多分3ピッチ、ビレイしながら登る。hayappe2さんはロープを使った登りに慣れてないようで、何度も口頭で確認してくるが、瀑音もあり、何を言ってるのか分からない。まぁそれでもなんとかトラバースし、15mx2ピッチの懸垂で本流に降りる。懸垂をした地点から少し下流側は、斜度の緩いリッジ状になっていて、そこを降りれば、懸垂せずとも降りれる。なので、懸垂ロープを抜いても戻れるとの判断で、ロープを抜いた。そう、この時点で、雨のこともあり、巻きで時間がかかってたこともあって、ここからピストンで引き返すことも考慮しhayappe2さんと相談していたのだった。まぁでも行きましょうということで遡行を続けることにする。
・16:07〜17:22
亀滝の落ち口まで行って景色を堪能したり写真を撮ったりしてから、先に進む。暫くは癒し渓というか、そんなに苦労するようなところはなく、ゴーロだったり、シャワークライミングしやすい滝だったり、といっても、小雨が舞い、身体も寒ぅなってたので、楽に登れる場合に限りシャワークライムで、それ以外はシャワーを避けていた。17:22、下段が簾状になった、キレイな二段滝に着く。下段13m、上段10mとみた。
・17:22〜19:00
二段滝の撮影会を終え、左岸ルンゼを俺リードで登る。かなりズルズルで嫌らしいが、そろそろねぐらを決めないといけないし、亀滝からここまでの間で適当な泊地もなかったので、無理して登る。かなり嫌らしかったが、ハンマー投げをして枝を引き寄せ、むりくり大股でトラバった後、なんとか灌木にセルフをとって、hayappe2さんをセカンドビレイ。hayappe2さんに つるべでそのままリードを頼んだ。hayappe2さんは落石を起こしても気づかないようで、「らーく」と言ってくれない。幸いなことに小さい石だけやったので、「いた〜っ」というだけで済んだ。いや、登り方がよかったから、小さい石だけで済んだのかもしれない。hayappe2さんには途中で左にトラバって立ち木でビレイして、と頼んでいたが、「トラバれません、そのまま上に進んだほうが行き易そうです」とのことなので、「ほなそないしてー」と行ってもらったのはいいが、なかなかロープが伸びていかず、時折、小石が落ちてくる。焦らしてもダメなので、ジっと我慢し、突然やってくる落石に耐えるのみ。全く避けられる場所ではなかったもんやから。ツルベで交代時、邪魔くさがってシュリンゲやカラビナを渡さなかったもんやから、hayappe2さんは支点も取れないまま直上していったようやったが、コールがあり、ビレイしてもらって登っていくと、すごいトコロを登っている。どこをどうやって登ったらいいのか分からないので、どうやって登ったのかを聞くが、説明できないようで、クラックがどうこうと。。。クラック、確かに、石の横に縦に溝状のようになっているところがあるが、これは、石と土の隙間で、クラックと呼べるようなものではない。なんか分からんけどロープもあるし、時々ゴボウをしたりしてなんとかhayappe2さんのところまでたどりついた。ここは俺では登れなかったと思う。このエグいところを あれだけの少ない落石で登り切ったhayappe2さんはスゴイ人やと思い知らされた。沢リードクライマーhayappe2の開眼に立ち会えたシヤワセ。で、懸垂とかせずに沢床に降りれた、が、既に時間は19:00、上空は小雨の雨雲で、暗くなるまで もう間がない。
・19:00〜19:36
苦労するようなところはなかったが、泊適地となるような台地がない。しゃぁなしに遡行を続けるが どんどん暗くなる。その内、2m滝で、直登不可のところが出てきた。高巻きする時間もないので、ショルダーしてもらって、荷揚げして、ロープを身体をつかってフィックスして、hayappe2さんにはゴボウで登ってもらった。この後、狭いが寝れそうな平らな場所を左岸支流脇に見つけ、そこで本日の遡行打ち切りとした。
・19:36〜21:30頃?
流木とか殆ど見当たらないので、焚火は諦めた。ロープを支流の対岸に渡し、それを利用して、タープをええ具合に張れた。お湯を沸かして、ジフィーズみたいなのを食べ、hayappe2さん推奨の清酒を呑み、ラーメンも食べちゃったり、色々アテも食べて、終了です。お互いダウンの上着を持ってきてたんでぬくく寝れました。ただ、下が凹凹やったんで、何度も目が醒めた。滝音は大きかったが気にならなかった。
●7/15(月)
・4:30〜5:57
起きたんが4時半やったから、出発まで1時間半かかったことになる。もたもたしてまうなぁ、俺。
・5:57〜9:02
目前に4つほどの滝が本流上に鎮座マシマシしてるんやけど、少なくとも奥の二つは周り崖やし登れそうに見えないので大高巻きすることにする。右岸巻きだと、奥に見えてる大グラより上をトラバースしないといけないように見えて、それは大変そうなので、左岸巻きを選択。が、後悔した。右岸にしてたら、途中で登山道にエスケープしやすかったのだ。ま、結果、おーらい。
本流に一旦おりたあと、また、泊地に戻り、そこから台地状のところにとりつき、トラバっていく。最初はそんなに苦労しなかった。高度を上げるにつれ、木が混んできた。あれは、なにか、針葉樹林の木、松かな、松の枝にザックが当たって、動けなくなるシーンが10回はあった。尾根上には松科の木が結構多かったな。そのうちザックを下ろして手提げカバンにして歩いたほうが行き易いことがあることに気づき、時々そないした。なるべく歩き易いところを選び、とらばってとらばって、滝は過ぎたので降りたいが、下が立ってて、30m×2本のロープしかもってないパーティとしては、とにかく高度差30m未満でなんとか降りれるところを探し、ようやく降りた。最後は20mの懸垂を1ピッチした。いや、その前に懸垂しかかったけど、ぎりぎり届きそうになかったので、10mほど枝谷上流側へトラバってから真下に降りた。捨て縄には、ポリロープを使ってた。十徳ナイフがなかなか切れず、苦労した。
・9:02〜10:13
この左岸枝谷を下って、本流を目指す。本流まで滝は、6個あった。内2つは捨て縄つこて懸垂したけど、あとはクライムダウンできた。で、あと一つ10mの階段状滝を降りたら本流ってところで、本流上に噴出している激瀑を見、直登は無理かなって判断で、巻くにしても、スグ横を巻けそうに見えなかったので、枝谷を登り返すことにした。
・10:13〜10:55
この枝谷の右岸斜面、まぁまぁ嫌らしく、遠目で取りつけそうに見えても、ルンゼに取りついてみると、ずるずる落ちたりして、あかんなぁってことで上流へ上流へ戻り、結局、最初の高巻きから降り立ったところまで戻ってきた。戻る途中、懸垂で降りたところもフリーで直登できたが、一つだけhayappe2さんがフリーは無理ってゆわはるところがあり、そこは紐ひっぱって俺がフリーであがって、ビレイをした。
・10:55〜12:19
なんとか楽に取り付けるところを見つけ、そこからトラバース開始。標高もあげてトラバる。ガスってたりして下が見えず、降りる場所を決めるのに困るが、地形図で等高線間隔の広いところを狙って降りてみると、灌木が下のほうまで続いてて、最後、30m一本で降りれそうなところにたどりつけた。ここでヒヤリハットがあった。6mほどの懸垂をするにあたり、灌木に捨て縄をセットしたのだが、懸垂を始め、体重をかけだした途端、ポリロープが滑って、灌木からすっぽ抜けかけた。なんとかすっぽ抜ける前に上に数歩のぼって、ロープに体重をかけなくて済む地点に這い上がれて、事なきを得たが、もう少しで頭が下で落ちてしまうところやった。
捨て縄を滑らないようにセットしなおし、その後は問題なく懸垂できたが、ポリロープは滑り易いので やっぱりリスクが高かった。まぁ7回くらいやった内の1回。この日じゅうに下山せなと焦ってたこともあり、色々条件が重なってしまったわけやけど、やはり、もっとテイスティングをしっかりすべき、と反省。
というようなこともあったが、なんとか本流に降りたてた。が、懸垂する少し前に本流の上流側に瀑流の斜瀑が見えてたので、「あそこ登れるかなぁ小さく巻けるかなぁ、大高巻きになると今日中には下山できひんかもなぁ」と、かなり不安やった。
・12:19〜16:30
本流の標高1680m地点から水線遡行再開。激斜瀑に見えた滝は、近づいてみると、4〜5m滝が数個にわかれており、それぞれは苦労することもなく簡単に登れて、なんかホっとした。その後も、巻くような滝はなく ほぼ直登していけた。寒いので、快適シャワークライミング、とはいかんかったけど。両岸のゴルジュが発達した区間もあり、そこでも不安はあったが、ロープを出すこともなく直登で越えていける。高度計1700mで最初の雪渓トンネルくぐり、そのあとも雪渓が出たり消えたり。でもアイゼンが欲しくなるほどではなく、キックステップで登っていける。でも、雪渓が切れて、地面に降りる時、崩れそうで緊張した、が崩れてコケることはなかった。ラッキーやった。
「壁が出てきて登れず引き返すしかないことになるかも」とhayappe2さんと話してたのだが、ラッキーなことにずーっと登っていけて、その内、雪渓も切れ、落石の巣のガレガレ地帯に突入した。標高もあと百mほどで登山道のはず。ガレガレからハイマツ帯に取りつく前にhayappe2さんに「そこおったら落石おきたら当たるからよけて」とお願いしたが、「もつものがない、動けない」と、どうも疲れ過ぎて、気が弱ってるような状態に陥ってた。が、落石直撃のリスクは避けないといけないので、何度も声をかけてよけてもらい、ハイマツ帯へトラバった。思ってたほどの落石は起きなかった。hayappe2さんも10分休憩後のぼってきた。そこから登山道はスグやった。標高差2370m-1680m=約700mを4時間かけて登ったことになるが、疲れきってたパーティとしては悪くない、いや、よぉ頑張ったペースやった。
・16:30〜20:48
なんとか今日中に降りられることが確定となり、元気になって下山開始。だが、hayappe2さん、少し遅れ気味。で、チブリ尾根避難小屋で待つが20分待っても現れず、心配になって呼子を吹いたり、オガったりしてると、現れた。そこから、ペースが少しでもアップするかと思って、8mm30mをhayappe2さんから奪い取ったが、その後しばらく、俺のほうが追いつけず、後悔した。その内まっくらになってヘッドランプ使用。18:00から小雨が降ってきて、道はもともとズルズルのどろどろですってんころりんと6回は尻餅ついた。猿壁で10分弱待ち、その後は一緒に駐車場へ。一番奥にとめさせられてたが、今は車はほぼいなくて、ここでよかったかなぁと記憶の糸をたどりながらいくと、ありました。マイカーが!
・その後
米原でhayappe2さんとわかれ、一人家路につくが、高速にのると眠気が増しそうな気がして、垂井まで下道で、そこで すき家で鰻丼を食った。の後、大垣から高速のって、一宮から名古屋高速で、自宅まであと15分ってところで力尽き、コンビニの駐車場で一時間ほど仮眠後、最後の運転をしてようやく自宅にam3:30頃着。火曜の仕事はキツかったーーー。
hayappe2さん、お付き合い有難うございました。おかげで上まで抜けられましたー。
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