苗場山。すみません、なめてました。


- GPS
- 12:50
- 距離
- 24.7km
- 登り
- 2,067m
- 下り
- 2,067m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
通常の登山口手前1kmぐらいのところの小日橋に車両通行止めの看板があり、 橋の手前の空き地に車を止めました。7〜8台駐車可能。 帰りには通行止めの看板が除けてありました(涙) |
コース状況/ 危険箇所等 |
まず最初に、今回の下山道に使った赤倉山経由で赤湯に下る道(赤倉山回りルート)は荒廃が進んでいて、非常に判り難く歩きにくい道です。あまりお勧めできません。(私は二度と歩きたくないです(>_<)) 登山ポストは本来の登山口にありました。赤湯温泉まで、少し道の崩壊した跡がありますが、特に問題はありません。赤湯温泉から昌次新道は良く整備されて道迷いの心配もないでしょう。最後の急登に岩場があり鎖場もありますが特に難しい斜面ではありません。むしろところどころにある倒木越えが最難関です(笑) 山頂付近は雪が残っていますが、斜度が緩やかなのでアイゼンは全く要りません。それより雪の着いた靴で木道を歩くと無茶苦茶滑りますので気を付けてください。 苗場山〜赤倉山は踏み跡は少ないものの、道は明瞭です。特に問題になるところはありません。赤倉山から赤湯に降りる道の入り口は笹に覆われていて判り難いです。ここから先の赤倉山山回りルートは最初に書いた通り、苦難の道でした。道が笹に覆われ、踏み跡が判り難く、10回以上は道をロストしました。足元が見えず、笹が滑ることもあって何度も転倒しました。消耗しきりました。 時間が遅めだったので赤湯温泉には寄らず、車に戻ってから猿ケ京温泉の「まんてん星の湯」に寄りました。内湯も露天風呂もきれいな施設です。550円。 |
写真
感想
今週は日帰りで吾妻山か会津駒かと思っていたのですが、出発の20分前に苗場山のチングルマが咲き始めたとのネット情報をみて、急遽行き先を変更しました。
地図を広げ、コースを検討。祓川からのコースが一般的なのでしょうが、少し物足りなさそう。赤湯からだと周回コースが取れるし、なかなか良さそうに見えます。
コースタイムが少し長いようにも見えましたが、足し算が苦手なもので、えぃ!行って見よ!てな感じで決定しました。
夜中、赤湯林道を車で走っていくと、目的地より少し手前で車両通行止めの看板が・・。この道で合っていたのだろうかと不安になりましたが、横のスペースに車を止めて2時間余り仮眠をとりました。朝になっても他に車は止まっていません。橋の名前を確かめると道は正しいことが判りました。あれ、人気のないコースなんだな、と思いながらスタート。
本来の登山口を越えても、しばらく林道を歩きます。鉄骨の橋を渡り本格的な山道がスタートします。かなり高く上がった山腹を川と平行に歩いていきます。鷹ノ巣峠を越え、見返りの松を越えるとかなりの下り坂で川まで一旦降ります。橋を渡ると右手川沿いに赤湯温泉が見えます。温泉宿の建屋を越えると暫くは大岩の転がる河原を歩きます。水量が豊富でとてもきれいな沢です。
再び鉄橋を渡り、しばらく行くと昌次新道と赤倉山への分岐があります。登りは右手の昌次新道から。道案内もしっかり整備された道ですが、時々大きな倒木が道を塞いでいます。中には超えるのに苦労するような木もありました。それにしても長い道です。森林の中の道なので余計に長く感じるのかもしれません。時々合目を示す標があるのですが、半合刻みです。4合目から6時間近くかけて登るのですから、進まないのは当然なのですが、6合目から30分も歩いてようやく6合半の標識が見えたりすると、正直へこみます。
花は初めのうちはズダヤクシュとマイヅルソウとタニギキョウなどが地味に咲いていましたが、標高を上げるにつれて、ゴゼンタチバナ、ミツバオウレン、イワカガミ、ショウジョウバカマ、シラネアオイとにぎやかになってきます。特にシラネアオイの群生は見事でした。
進まない標識に何度かへこんだ後、9合目あたりから眺望が良くなってきます。でも、前には急斜面が立ちはだかっています。あれ、苗場山ってなだらかな山じゃなかたっけ?と地図を見返すと、ちゃんと密集した等高線を登山道が横切ってますね。確認不足でした。(ナエバ?)キスミレやツマトリソウの咲く急坂を登ると、苗場山には似つかわしくない岩場と鎖場がありました。ここで本日初めて、ほかの登山者(二人組)に会いました。今朝は赤湯温泉から登ってきたとのこと。
急坂を登りきると、忽然と広大な湿原が現れます。チングルマとショウジョウバカマにタテヤマリンドウがチラホラ。残念ながら登って行くほど花が少なくなります。まだ花の季節には少し早かったのでしょうか。
とりあえず、湿原の木道をくまなく歩き、しょぼい山頂も確認して苗場神社の方に下って行きます。実は、赤倉山経由の方が時間がかかりそうなので、元来た道を帰るべきか少し悩んだのですが、とりあえず行って見ることにしました。
赤倉山への道は静かでいい道です。踏み跡は薄いですが道は明確です。他に誰もいないだろうと思っていたら、突然「うおぉ!!!」と大声で前から来た人に叫ばれました。むちゃくちゃびっくりしました。向こうの方も、人に会うことはないと考えていたので、熊かと思ったそうです。撃たれなくて良かった(笑)
この方は苗場山から佐武流岳を往復の途中だったそうです。
赤倉山への登りはだいぶへばりました。何とか頑張ってたどり着き、さらに進むと道の向こうに山が見えてきます。ここで変だなと気が付き、地図を開くと赤倉山山頂で分岐があったはずであることに気が付きました。完全に忘れていました。方角を確認しようとコンパスを取り出すと・・・、中身がない!ケースだけが紐でぶら下がり、中身のコンパスがなくなっています。ケースには接着剤のはがれた跡だけが・・・。ピンチです!!
とりあえず、地形からみてこの道ではないと判断し、元来た道を戻ります。赤倉山を越えて少し下ったところに何やら古いプレートが・・。行きにも気づいていたのですが、字が全然読めません。ここでいいのだろうかと分岐するべき方角に目を向けるとささやぶの中に、道に見えなくもない隙間がぼんやり見えます。後ろを振り返ると、ビニールに入れられて紙に印刷された案内が木に張り付けてありました(ほっ)。
しかし、ここからが本当の苦難の始まりでした。笹薮に覆われて踏み跡がよく判りません。数メートル進んでは立ち止まり、頻繁に引き返しては他に踏み跡はないかと再度確認します。やっぱりあっているとか、違っていたとか、そんなことを繰り返しました。おまけに足元が見えないため、段差に足を取られたり、笹竹を踏んで足を滑らしたりで、何度も何度も転倒しました。立ち止まるたびに、目やら耳やらに虫の総攻撃は受けるし・・。ここまでひどい道は初めてです。夏までには笹払いがされるのでしょうか?
少しずつ笹薮は減っていきましたが、それでも時々道を見失い、踏み跡と、気まぐれに枝についているビニール紐を頼りに2時間の格闘の末、ようやく朝の分岐地点までたどり着きました。
赤湯は魅力的でしたが、暗くなる前に車にたどり着きたかったので今回はパスです。ここからは峠を登りかえしますが、精神的にも体力的にも疲れ果て「行きはこんなに下ったっけ」と思えるほどシンドイ登りでした。車にたどり着いた時にはバテバテ。車両通行止めの看板はなくなっていましたが5台ほど他の方の車が止まっていました。
今回の教訓。計画は慎重に。
ちなみにコンパスは車の横に落ちていました。(ちゃんちゃん)
コメント
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usatakoさん、こんにちは〜
そして、初めまして
初めてのコースである程度下調べをして、その結果がこのような結果になると・・・
僕も調べもなしに突然行くことがありますが、そのコースが長く、コースを迷ったりすると不安になりますね
でも、着実にレベルアップになりますよ
その勇気ある行動に大拍手喝采です
東北の山は、良い山が沢山ありますよ
僕も昨年から行き始めましたが、皆お勧めしたいコースばかりです
usatakoさん、こんにちは。
お疲れさまでした。相変わらずタフですね。
私は体力無し根性無しなので、ガイド本とかでコースタイム8時間以下の行程が限界です
今回の苗場山も先週の朝日連峰も(いつかは)行ってみたいと思っている山々ですが、足が長くて後回しにしてます。これから歳を取れば取るほど行けなくなってしまうと思うのですが…。
私も地図をクルマに置き忘れて登ったことがありますが、整備されているルートとは言えかなり不安でした。それ以来出発前に再チェックするようにしてます。また、途中で落としたりしないようにザックに入れるところも決めるようにしてます(ご存じの通り前科者ですから
もう少しで梅雨明け。本格的な夏山シーズンの到来ですね。usatakoさんの夏山レコ楽しみにしています
komorebiさん、コメントありがとうございます。
いやー、疲れました。特に精神的に・・・。
下調べがいい加減(10分程度)だったこともありますが、まさか「山と高原の地図」に実線で書かれている道が、こんなに凄いとは思いませんでした。後から調べて見ると、笹払いされていないと言うレポートいくつかありましたが、みなさんこともなげにさらりと・・・。
私が根性なしなだけかもしれません
いや、コース表の時間を足し算するのがめんどくさくて、意外と時間かかりそうだと気づいたのは登り始めてからでした
実は、先週は地図を山道に落としてしまいました。(山の神様ごめんなさい。) ピストンコースだったので問題ありませんでしたが、このいい加減さは何とかしないといけませんね
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