横岳−硫黄岳稜線天空散歩 / 杣添尾根から
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- GPS
- 06:20
- 距離
- 12.3km
- 登り
- 1,337m
- 下り
- 1,337m
コースタイム
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:20
09:55 中間点標識
11:00 三叉峰(標高2825m) 標高差約1075m。以上杣添尾根上り所要2時間10分
11:20 奥の院(=横岳山頂 標高2829m)
12:05 硫黄岳山頂(標高2760m)
(昼食・休憩15分)
12:20 硫黄岳山頂発
13:00 奥の院
(立ち話10分)
13:25 三叉峰 以上稜線縦走路往復所要2時間25分(休憩等30分含む)
13:30 杣添尾根下降開始
14:15 中間点標識
15:10 登山者用駐車場帰着 以上杣添尾根下り所要1時間40分
合計所要時間6時間20分(歩行距離12.3km)
天候 | 天気/ 晴れ〜曇り一時霧 気温/ 稜線では体感で10℃くらいの寒さ。駐車場帰着時に27℃!(暑すぎ) 風 / 杣添尾根では往復とも無風。稜線で一時10〜15m/sの強寒風。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
(東京方面からなら須玉ICから国道141号線を北上しても大差なし。) 交差点を左折し、国道を北上。野辺山駅前を過ぎ、約3km先で国道が緩やかに右に曲がる地点で左折。(信号なし交差点。八ヶ岳高原ホテルの看板が立っている)。 約500m先でさらに左折し、以後は道なりに進むと「海ノ口自然郷」という別荘地に到着。別荘地内に入ってからがけっこう長い。 ここまで道は完全な舗装道路なのでついスピードが出がちだが、別荘地内は特に車の出入りに注意して速度を控えること。 別荘地の最西端に「登山者用駐車場」(約10台収容)がある。 [ルート図(Mapion)] https://bit.ly/2G2vxx1 |
コース状況/ 危険箇所等 |
[登山道] 登山者用駐車場の南約50mに登山道口があり登山ポストもある。 しかし標識には「富士見岩遊歩道」とあるだけなので注意が必要。以後も別荘地内ではすべて「富士見岩遊歩道」とある。別荘地を抜けるところから「横岳」「杣添尾根」という標識が出始める。 なお、帰着時には別荘地内の車道をいくつも横切るので、この登山口を通り過ごしてしまったかと心細くなるが、登山道(遊歩道)は、このポスト横に出て終わっているので心配ない。 登山道は転石多く、大きな段差も多くて歩きにくい。段差などの場所ではほとんどバイパスができているので周りをよく見てそちらを歩いた方がずっと楽。 道の途中は赤テープが充実しているので道に迷う心配は一切ないが、道標、距離標の類はほとんどないので樹林帯の中で自分の位置が把握困難。 夏の間は途中(標高2580m付近)から尾根をはずれて北斜面を進む、いわゆる「夏道」になっている。 |
その他周辺情報 | [最終コンビニ] 野辺山駅の北約1.2kmほどの国道西側にローソン。 [日帰り入浴] 海ノ口よりやや北の「海尻温泉 灯明の湯」 http://www.onsenkaihatsu.jp/ 山梨方面なら「大泉温泉 パノラマの湯」 http://panoramanoyu.sakura.ne.jp/ [写真] 下の写真のうち主なものは地図上に撮影ポイントが落としてあります。 なお、写真は巾1024pxあります。各写真クリック(巾800px)よりも「スライドショーで見る」か「元サイズ」をクリックして頂いた方が大画像になります |
写真
感想
先週の権現岳〜赤岳のお花畑周回が楽しかったので、今週も八ヶ岳再訪を計画しました。
ただし今回は3月に猛ラッセルの末敗退した杣添尾根経由です。
こんな季節になって別にリベンジという気持ちもなく、この次の冬に向けての事前リサーチくらいのつもりです。
夏だから別荘地内の駐車場ではなく、東屋の建つ「南八ヶ岳林道」に向かえば少しでも標高を稼げるのでは?、と野辺山から林道に入りダートな道を進んで行きましたが、「関係者以外年中通行禁止」というゲートに突き当たり、あえなく戻ります。
ここで20分以上損をしてしまいました。
そういうわけで今回は抜け道なしです(^^)。
海ノ口別荘地内の登山者駐車場を出たのはそんなこともあって8:50。かなり遅いです。
登山道はまだ記憶に新しく、どこも「ああ、ここ通ったなあ。」と思いながら快調に進みました。
雪がないのはいいのですが、転石多く、段差も大きい。ある程度の雪がある方が楽かも・・・、などとも思います。
約1時間で、途中で唯一自分の位置が把握できる「ここが中間点」という標識に到達。
nori3様のレコで知ってましたが、すごく高いところに付いている!。
「あのときは、これ見て一気にめげたんだよなあ。あのときは確か足元付近にあったような・・。」と感慨深い。
でも、今回はここまでたったの一時間です。こりゃ快調。遅れが取り戻せそうです。
この先でまもなく森林限界となり展望が開けるものと思っていましたが、さにあらず。この先まだまだ樹林帯の中でした。甘くなかった。
標高2580mくらいから道が尾根から右の北斜面にそれ、いったん下りに向かいます。これはどうも夏時期だけの道らしい。ここも樹林の中です。
歩きにくい夏道を進み、最後の急登を尾根に駆け上がるとやっと樹林帯に別れを告げハイマツ林の中を進む道になりました。
見返してみましたが冬道らしき道もない様子。積雪期は、このハイマツの上を歩くのでしょうか?。
やがてハイマツ林が切れ岩石帯に入ればもう山頂(三叉峰)は目の前でした。
三叉峰から見下ろす杣添尾根は雄大で素晴らしい!。また三叉峰周辺はお花畑で期待通りいろんな高山植物が咲き乱れています。
登りながら「三叉峰に着いたらその後どうしよう。」と考えており、できたら硫黄岳方面に行ってみたい、でもガスがないのは赤岳方面だったなあと悩んでいました。
ところが着いてみるとどちらもガスの中(^^)。
それじゃあ同じだから行ったことない硫黄岳へ。と即座に決定です。
鳳凰、権現に続いてまたもガスの中の山行になってしまいました。
しかも強烈な冷たい風まで吹き付けていて上着を一枚着込みまないと寒すぎです。
いくらお花畑行でも、もう少しでも晴れないものか、神様うらむよ・・・とぶつぶつ言いながら歩いているうちにだんだんガスが晴れてきました。
そしてタイミングのいいことに硫黄岳山頂でお昼休みしている数分の間がいちばん展望が良かった!!。
神様もちょっとかわいそうに思ってくれたのでしょう。
硫黄岳への道すがらも花たちがいっぱいでした。よく見ると花はたいてい尾根の諏訪側に咲いており、そちらから湿気をたっぷり含んだ霧が吹き付けているのです。
おそらく高山植物たちは、この諏訪の霧(諏訪湖の水分か?)を受け取ることによって命をつないでいるのではないかと推測しました。すばらしい大自然のシステムです。
三叉峰への帰り道、奥の院頂上で岐阜から花を撮影しにきたというご夫婦とすれ違い、立ち話に。
お互い、ほんのちょっとの晴れ間に喜び、花の種類の多さ、美しさを語って大いに盛り上がりました。
先週からわずか7日のことでしたが、花は刻一刻変わっているようで、すでにハクサンイチゲもイワカガミもほとんど見かけずじまい。
オヤマノエンドウもウルップソウも終わりかけです。
かわって今回は高山植物の女王「コマクサ」が満開。そこかしこに咲いてました。
そして私自身が初めてお目にかかった「ヤツガタケキスミレ」、まだつぼみだったけど「チシマギキョウ」。
それに加えて今回は「クジャクチョウ」と「イワヒバリ」と珍しい生き物にも出会えました。
三叉峰から硫黄岳まで、往復2時間半ほどでしたが、夢のような天空散歩ができたことでした。
paspcomさんこんばんは。
数時間前に無事帰宅しました。ログインしたら、二週連続ですね!
素晴らしい眺望のプレゼントがあって良かったです!
爆裂火口のスペシャルアングル、すごい!!
写真50がとっても気に入りました!
写真もコメントも景色も八ツも。
地元のpasocomさんに八ツ神様からの粋な計らい。
また行きたい八ツが増えました。
早速私のレコにご訪問とコメントありがとうございます。
今日、定期の週刊ヤマレコ通信みたら、「編笠山-権現岳〜八ヶ岳Debut!最高の眺望と山ガール? 」がアクセスランキング6位。すばらしいです。
北アルプスいかがでしたか。心配した今日の天気も何とか持ったようで最高の「燕岳」堪能されたのではないでしょうか。
写真お褒めいただき恐縮ですが、それはすべて花自体が良かったせいで。
本当にこの時期の八ヶ岳は花満開できれいです。
途中でお話しした方も「地元の白山より花の種類が多くてきれいだ。」と言ってました。
お暇ができたらぜひまたおいで下さい。
で、燕岳のレコ、楽しみにしています。では・・・。
>三叉峰(さんしゃほう)から杣添尾根を見下ろすのが夢だった。。。。
お気持ち分かります。雪の杣添尾根大変です。上部結構急ですよね。
お花いっ杯でコマクサ白花も。。。
いい季節でしたね。
ヤツガタケキスミレは見たことありません
いつもタカネコマノツメです。
次は県界尾根?真経寺尾根より急なクサリ長くてスリリングですよ。
やっと杣添尾根に登ることができました。ツクモグサの頃登れれば良かったのですが、残雪が気になってどうも足が遠のいてしまい結局今頃に・・・。
これで西岳(これも八つのうちですよね)、編笠、権現、赤、横、硫黄と登ったので、次はかっこよすぎだった阿弥陀かな、と考えています。
夏になってレコを賑わせている「八ヶ岳全山縦走」。これを読んだ後に自分で登ってみると、一日で全山などというのは超人的としか思えません。
せめて私は10回くらいに分けて「全山個別撃破」かな、と(^^)。
残りの山々はどうしても西側からのアプローチになり、日帰りの私には日程が厳しそう。今年中には無理かも知れません。
nori3様の山梨百名山達成の方が早いかもです。
pasocom様、おはようございます。
写真の蝶の同定、お迷いの様子ですので、僭越ながら助太刀させて頂きます。
「クジャクチョウの♀」です。
疑念を持たれていた後翅の目玉模様は、前翅が下がっていて隠されているだけです。よく見ると前翅下縁の脇に後翅の目玉模様の一部が見えると思います。
♂♀の弁別法はちょっとマニアックすぎるのでここでの解説は控えますが、一つだけ小ネタを・・・
クジャクチョウはユーラシア大陸に広く分布していますが、日本の亜種の学名は、“geisha”です。命名者が、艶やかな芸者の衣装をイメージしたようです。
おそらく教えていただけるだろうと、密かに頼りにしておりました。どうもありがとうございました。
自分で付け刃で調べて見ても、隠れた後翅の隅まで目が行き届くはずもなく、こんなに似ているのに違う種か、と迷っておりました。
確かに「よく見ると前翅下縁の脇に後翅の目玉模様の一部が見える」のですね。
できれば4つの斑点がきれいに見える写真を撮りたかったものですが、羽根を格納しているようなこういう状態は蝶が休んでいるということなのでしょうか?。
それにしても蝶の写真を撮るのは花よりずっと難しいことがわかりました。なにしろ花は逃げませんから・・。
私が蝶の後を追ってカメラを構えるのを見て数人の方が足を止め「その蝶は、そんな珍しいのですか?」と質問。
私は「いや、蝶の種類はわからないのですが、きれいなので写真を撮って、後で知り合いに教えてもらおうと思って。」と。
皆さん一同「ほお、そういえばきれいだね。」など盛り上がりました。
今回、ALFAROMEO様のおかげで一つ知識を増やしました。
今後もぜひよろしくお願いいたします。
>羽根を格納しているようなこういう状態は蝶が休んでいるということなのでしょうか?
お尋ねの件、少し長くなりますが、写真から推測できる写っている個体の素性をつらつらと書いてみます。
彼女は羽化して2週間以内(鱗粉のスレが少ない)。しかし、羽化後強風の日が多く、草花に翅をぶつけることが多かったために後翅の外縁に傷みがあります。
生活していたのは行者小屋〜赤岳鉱泉周辺。斜面の森の中で、産卵する食草を探して、下草の茂る地表付近と5〜10mの上空を、行ったり来たりの飛翔をしていたところ、突風に煽られ、稜線まで飛ばされてきました(♀が食草のない森林限界以高に積極的に行く事はまずありません)。
強風の中、前翅前縁を一直線にする(飛行機の翼も同じ)飛翔姿勢で風に対向。吸蜜、吸水ポイントを探して飛んでいるうちに、気温の低下に伴い体温低下。十分な飛翔エネルギーが出ないため、いつでも飛びたてる飛翔姿勢のまま(近くに怪しいストーカーが居て、いつ襲われるかわからないし)、あわよくば吸水できるかもしれない湿った土の上で静止し、日光浴で翅脈を流れる体液を温め、躯体の体温を上げようとしています。
この飛翔〜耐風姿勢は、♂では左右の後翅内縁がピタっと胸腹部にくっついて、左右後翅の間に隙間ができないのですが、腹部が多数の卵のため膨らんでいる♀では、きちっとくっつけることができません。結果的に左右後翅の間に隙間ができます。その分、♂と違って後翅がやや上方にズレ、前縁が一直線となった前翅とのオーバーラップ部分が増えることになります。後翅の目玉模様がほとんど隠れているのはこのためです。
私が自問のようなつもりで書いてしまった疑問に対し、このように丁寧な解説を頂いてしまい大変恐縮です。
しかしながら、たった一枚の写真からのまったくの名推理にただただ唸るばかりです。
確かにこの日は諏訪の方からかなりの強風(それも寒風)が霧になって吹き付けておりました。ヤッケを着込んでいた方も多かったくらいです。
「突風に煽られ、稜線まで飛ばされてきた」のですね。私は「花いっぱいだから蝶がいても不思議ではない」などと書きましたが、見当外れだったわけです。
確かに蝶が喜んで飛び回るような気象条件ではありませんでした。
また、私は前翅を下げる(後ろに引く)のが休息の印かと勘違いしましたが、全く逆だったようです。これが飛翔体勢なのですね。
思えば、この時「彼女」は、風に煽られるように飛びながらかろうじて岩場にすがりついた、という風情でした。
(自分の名誉のために言えば、ストーカーというほど彼女を怯えさせてはいなかったつもりです)。
しかし、強風に煽られて思わぬ所に吹き飛ばされてしまった蝶に無用の緊張を与えてしまったのかも知れませんね。
この日は午後になるにつれて風も収まり気温も上昇していきました。
彼女が元の住処である森に無事戻れたことを祈るばかりです。
「杣添尾根を見下ろす」・・・冬も6月もガスで、私は見下ろせませんでした。
いい眺めなんですね〜。
ヤツも近いけれど同じようなコースを歩いてばかりで実は手つかずの部分が多いです。
ドカンと積もる前の雪山なんかで行ってみようかな!?
そのときはpasocomさんのガイド付きで☆笑
いつもコメントありがとうございます。
百戦錬磨かと思っていたyokowv様でも手つかずの部分が多いですか。八ツって実際広いですよね。
私はまだ、メイン稜線から外れる阿弥陀岳に登っていませんし、硫黄岳から北は「未踏峰」ばかり。「にゅう」も気になってます(^^)。
雪が積もりはじめると私のようなものには手強くなりそうですが、ドカンと以前ならお供できるかもしれません。
それまでにアイゼン買っておかないと・・・。
それにしても私のガイドで、などとは恐れ多い。黄門様にお供する八兵衛くらいのつもりでお願いいたします(^^)。
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