奥穂高岳・槍ヶ岳・蝶ヶ岳
- GPS
- 104:00
- 距離
- 41.1km
- 登り
- 3,821m
- 下り
- 3,811m
コースタイム
上高地バスターミナル5:35/5:50〜岳沢小屋8:40〜前穂分岐12:40(前穂は断念)〜奥穂高岳16:05〜穂高岳山荘17:30(テン泊)
●2日目【穂高岳山荘〜南岳小屋】7月14日(土)
穂高岳山荘〜涸沢岳9:00〜北穂高岳12:05〜北穂高小屋12:15〜長谷川ピーク14:15〜南岳小屋16:40(テン泊)
●3日目【南岳小屋〜槍ヶ岳山荘】7月15日(日)
南岳小屋7:05〜南岳7:20〜中岳9:20〜大喰岳〜槍ヶ岳山荘10:40(テン泊)
●4日目【槍ヶ岳山荘〜横尾】7月16日(月)
槍ヶ岳山荘8:20〜槍ヶ岳山頂8:35/11:05〜槍ヶ岳山荘11:15〜天狗原分岐13:10〜大曲13:55〜槍沢ロッヂ15:00〜横尾山荘16:15(テン泊)
●5日目【横尾〜蝶ヶ岳〜上高地】7月17日(火)
横尾山荘2:00〜槍見台2:30〜横尾分岐4:40〜蝶ヶ岳5:20〜蝶槍6:25〜横尾分岐6:35〜槍見台8:25〜横尾山荘8:50〜新村橋10:45〜徳沢10:55〜明神館11:50/12:00〜上高地バスターミナル12:45
コースタイムは、歩く速度にムラがあるため、あまりあてになりません。
(槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳山頂、横尾〜蝶ヶ岳は、空荷。それ以外は15〜20圓硫拱を背負ってのタイムです)
タイムのないものは記録忘れ又は気付かず通過した場所です。
天候 | 7月13日(金)曇りのち雨 7月14日(土)雨 7月15日(日)雨 7月16日(月)小雨のち晴れ 7月17日(火)晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
●7月12日(木) 横浜(21:30)〜新宿(22:40/23:00)〜(23:20消灯)〜談合坂(0:30/1:00)〜諏訪湖(2:55/3:20)〜新島々(4:35)〜上高地バスターミナル(5:35) ●7月17日(火) 上高地バスターミナル(14:00)〜諏訪湖(15:35/15:55)〜石川(17:48/18:00)〜新宿(18:50) スタンダード車とグリーン車(1500円増)がありますが、グリーン車が断然お勧めです。1500円増しの価値あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
天狗原分岐〜天狗池コース、大曲〜水俣乗越コースは、雪渓が削っておらず、アイゼンなしでは通れそうにありませんでした。 前穂分岐と雷鳥広場の間にある馬の背のような雪渓を渡る場所は危険です。(もしかしたら西側に迂回路があるのかも。東側にはなし)写真10参照。 それ以外の場所(私が通ったコース)は、雪渓を渡る場所もありますが、アイゼンなしでも大丈夫です。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
海の日の三連休。前後に少し早い夏休みを取り、5連休にして山籠もりを計画。
この計画を立てた6月中旬の天気予報では、今年の梅雨は早く明けそうだと言っていたので、勝手に安心していました。
しかし、ふたを開けてみれば、梅雨の真っ最中。バス予約しちゃったから、行くしかないですね。
テントを持って、北アルプスへ!!
●前日
仕事を終え、パッキング済みの荷物を持って横浜へ。21時半発の夜行バスに乗って上高地に向かいます。
バスの中で寝る事を計算に入れていましたが、移動中の狭いバスの中では、全然、眠れませんでした。これが今回の山行計画を大きく狂わせる事になるとは……
●1日目【寝不足でコースタイム1.5倍!!前穂は断念】7月13日(金)
バスは定刻より早く着いたので(大体は早く着くようです)、計画よりも1時間も早くスタートできました。
誰もいない河童橋を渡り、穂高・岳沢登山路を上がって行きます。
はじめのうちは順調に進んだのですが、雷鳥広場を過ぎた辺りで雨が降り出し、どうも体調も悪くなってきた。足が全く前に進みません。前穂分岐に着いた時には、もうバテバテで、とてもじゃないけど前穂高岳には上がれそうにありません。前穂高岳は早々に断念。そして最終的に奥穂高岳を経て穂高岳山荘に着いたのは17時半。なんとコースタイムの1.5倍もかかってしまいました。
テントにこもり考える……
こんな事では、今後の計画を立て直さなければ……
雨も強さを増すばかりだし……
●2日目【突風吹き荒れる中、決死のキレット越え】7月14日(土)
朝、相変わらず雨は止んでいません。そして頭が痛い。高山病??
もうこのまま穂高岳山荘で残りの4日間を過ごそう……
そう思いシュラフに再び潜り込む。
……しかし……思い直す。せめて槍まで行こう。
今日中に南岳小屋までたどり着ければ、明後日には槍ヶ岳まで行けるはず。
涸沢岳を越えると絶壁の連続。大雨と突風の吹き荒れる中、北穂高岳を目指します。
そしてキレット。途中で谷にストックが落ちていた。もしかしたら誰かが滑落して重い荷や本人は、もっと下の雪渓まで落ちたのかも……。降りて確認したかったが、自分自身も時間がない。南岳小屋で「ストックを落としただけだろうと思いますが」と、この事を一応報告。
南岳小屋はとても親切で、お金を落とさないテン泊の私に、小屋の入口のスペースを開放してくれました。(写真37)
●3日目【吹っ飛びそうなテントの中、天候回復を待つ】7月15日(日)
槍ヶ岳までは、コースタイムで3時間半といったところ。
親切だった南岳小屋に別れを告げ、槍ヶ岳山荘を目指します。
途中、中岳手前に立ちはだかる雪渓。道標は2つとも、中岳はこの雪渓の向こうだと言っている。よし、雪渓を直登しよう!!(本当は雪渓の西側を行くのが正しい)アイゼンとピッケルを装備して雪渓を登って行く。
そんな事をしながら槍ヶ岳山荘に到着。昨日まではほとんど人に出会わなかったのに、槍ヶ岳山荘へは槍沢方面から次々と登山者が上がって来ます。道に切れ間がない。人、人、人……
まだ11時前だがテントを張って天候回復を待つ事に!!
Gと言うテン場を借りたのですが、ここが最悪なテン場でした。
テントを広げると半分は岩の上。仕方がないので岩の上に荷物を置くと、必然的に体は風が吹きつけてくる方になってしまいます。突風が絶え間なく吹き付けているので、ほとんど体重でテントを支えているような状態です。
身動きできないまま、ビショビショなテントの中で22時間。
●4日目【槍ヶ岳山頂、奇跡を待つ】7月16日(月)
4時、天候は回復していない。日の出はあきらめる。
8時、天候は回復していない。今日下山しなければならないので、とりあえず山頂まで上がってみる事に……
山頂で写真を撮ってもらったのですが、その2人組のカメラが故障、携帯は電池切れしているようだったので、余計なお世話とは思いつつ、自分が撮ってメールで送ってあげる事に。圏外だったので「生きて下山したら送ります」と言って2人を見送り、私は1人天候回復を待ちます……
横尾に16時までに下りるには、私の足では9時半に山頂を出発しなければなりません。凍えながら何とか1時間待つ。天候は回復しない……。後30分だけ、10時まで待とう……10時近くになると急に強風が吹いてきた!!寒さが一気に増す。だが、この風が今は嬉しい。風が雲を吹き払ってくれるはず……
そしてその時は来た。雲の隙間から青空が!!
「うおぉぉぉぉぉ〜!!!」
横尾まで下りると今までがウソのように晴天。テントを張って濡れたものを全て干しました。
夜には見たことのない星空。とても美しい。あっ流れ星!!
●5日目【最終日、日の出を目指して】7月17日(火)
最終日は2時に出発して蝶ヶ岳を目指します。計画書にはないが横尾山荘に届け出たから大丈夫でしょう。
目指すは日の出です。西側から上がって行くのでピークまで上がらなければ、日の出は拝めません。時間との戦いです。
そして丁度、横尾分岐にたどり着いた時……5日間で初の日の出に出会う。本当に美しい……涙がこぼれそう……
5日間の苦労の分だけ美しく見えたのかもしれません。
帰りの道中では、なぜが今回の計画に入っていたのに行けなかった、前穂高岳と常念岳だけが、ずっと見えていました。
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