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Yamareco

記録ID: 207754
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

奥穂高岳・槍ヶ岳・蝶ヶ岳

2012年07月13日(金) ~ 2012年07月17日(火)
 - 拍手
GPS
104:00
距離
41.1km
登り
3,821m
下り
3,811m

コースタイム

●1日目【上高地〜岳沢小屋〜穂高岳山荘】7月13日(金)
上高地バスターミナル5:35/5:50〜岳沢小屋8:40〜前穂分岐12:40(前穂は断念)〜奥穂高岳16:05〜穂高岳山荘17:30(テン泊)

●2日目【穂高岳山荘〜南岳小屋】7月14日(土)
穂高岳山荘〜涸沢岳9:00〜北穂高岳12:05〜北穂高小屋12:15〜長谷川ピーク14:15〜南岳小屋16:40(テン泊)

●3日目【南岳小屋〜槍ヶ岳山荘】7月15日(日)
南岳小屋7:05〜南岳7:20〜中岳9:20〜大喰岳〜槍ヶ岳山荘10:40(テン泊)

●4日目【槍ヶ岳山荘〜横尾】7月16日(月)
槍ヶ岳山荘8:20〜槍ヶ岳山頂8:35/11:05〜槍ヶ岳山荘11:15〜天狗原分岐13:10〜大曲13:55〜槍沢ロッヂ15:00〜横尾山荘16:15(テン泊)

●5日目【横尾〜蝶ヶ岳〜上高地】7月17日(火)
横尾山荘2:00〜槍見台2:30〜横尾分岐4:40〜蝶ヶ岳5:20〜蝶槍6:25〜横尾分岐6:35〜槍見台8:25〜横尾山荘8:50〜新村橋10:45〜徳沢10:55〜明神館11:50/12:00〜上高地バスターミナル12:45

コースタイムは、歩く速度にムラがあるため、あまりあてになりません。
(槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳山頂、横尾〜蝶ヶ岳は、空荷。それ以外は15〜20圓硫拱を背負ってのタイムです)
タイムのないものは記録忘れ又は気付かず通過した場所です。
天候 7月13日(金)曇りのち雨
7月14日(土)雨
7月15日(日)雨
7月16日(月)小雨のち晴れ
7月17日(火)晴れ
過去天気図(気象庁) 2012年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
アルピコ交通さわやか信州号
●7月12日(木) 横浜(21:30)〜新宿(22:40/23:00)〜(23:20消灯)〜談合坂(0:30/1:00)〜諏訪湖(2:55/3:20)〜新島々(4:35)〜上高地バスターミナル(5:35)
●7月17日(火) 上高地バスターミナル(14:00)〜諏訪湖(15:35/15:55)〜石川(17:48/18:00)〜新宿(18:50)

スタンダード車とグリーン車(1500円増)がありますが、グリーン車が断然お勧めです。1500円増しの価値あり。
コース状況/
危険箇所等
天狗原分岐〜天狗池コース、大曲〜水俣乗越コースは、雪渓が削っておらず、アイゼンなしでは通れそうにありませんでした。
前穂分岐と雷鳥広場の間にある馬の背のような雪渓を渡る場所は危険です。(もしかしたら西側に迂回路があるのかも。東側にはなし)写真10参照。
それ以外の場所(私が通ったコース)は、雪渓を渡る場所もありますが、アイゼンなしでも大丈夫です。
予約できる山小屋
蝶ヶ岳ヒュッテ
このバスで上高地に向かいます。
2012年07月18日 19:52撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/18 19:52
このバスで上高地に向かいます。
ここから穂高を目指します。
2012年07月13日 06:19撮影 by  PX , RICOH
7/13 6:19
ここから穂高を目指します。
天然クーラーだって。
2012年07月13日 07:06撮影 by  PX , RICOH
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7/13 7:06
天然クーラーだって。
ニッコウキスゲ。今年はあきらめていたのに!!
2012年07月13日 08:03撮影 by  PX , RICOH
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7/13 8:03
ニッコウキスゲ。今年はあきらめていたのに!!
岳沢小屋。連休に向けて急ピッチで準備中。
2012年07月13日 08:43撮影 by  PX , RICOH
7/13 8:43
岳沢小屋。連休に向けて急ピッチで準備中。
たまに雪渓を歩く。
2012年07月13日 08:52撮影 by  PX , RICOH
7/13 8:52
たまに雪渓を歩く。
ハシゴとか
2012年07月13日 09:46撮影 by  PX , RICOH
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7/13 9:46
ハシゴとか
クサリとか
2012年07月18日 19:37撮影 by  PX , RICOH
7/18 19:37
クサリとか
ここで雨が降り出しました。
2012年07月13日 11:41撮影 by  PX , RICOH
7/13 11:41
ここで雨が降り出しました。
これ、渡るの??
2012年07月13日 12:07撮影 by  PX , RICOH
7/13 12:07
これ、渡るの??
落ちたらヤバいです。右も左も……
2012年07月13日 12:07撮影 by  PX , RICOH
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7/13 12:07
落ちたらヤバいです。右も左も……
前穂分岐。紀美子平とも言うらしい。
前穂高岳は、断念する。
2012年07月13日 12:57撮影 by  PX , RICOH
7/13 12:57
前穂分岐。紀美子平とも言うらしい。
前穂高岳は、断念する。
トラバースする所は、しっかり削ってあるので安心。
2012年07月13日 13:02撮影 by  PX , RICOH
7/13 13:02
トラバースする所は、しっかり削ってあるので安心。
なんとか奥穂高岳に到着。
2012年07月13日 16:04撮影 by  PX , RICOH
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7/13 16:04
なんとか奥穂高岳に到着。
奥穂高岳山頂
2012年07月13日 16:05撮影 by  PX , RICOH
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7/13 16:05
奥穂高岳山頂
なんだろうか、これは!?
頂上一小屋と書いてあるように見える。
2012年07月13日 16:32撮影 by  PX , RICOH
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7/13 16:32
なんだろうか、これは!?
頂上一小屋と書いてあるように見える。
やっと穂高岳山荘が見えてきた。
2012年07月13日 17:25撮影 by  PX , RICOH
7/13 17:25
やっと穂高岳山荘が見えてきた。
穂高岳山荘
2012年07月13日 17:43撮影 by  PX , RICOH
7/13 17:43
穂高岳山荘
涸沢岳
2012年07月14日 09:01撮影 by  PX , RICOH
7/14 9:01
涸沢岳
ここからは恐怖の連続(^_^;)
2012年07月18日 19:41撮影 by  PX , RICOH
7/18 19:41
ここからは恐怖の連続(^_^;)
クサリがあるけど、クサリに手が届きません(T ^ T)
2012年07月14日 09:19撮影 by  PX , RICOH
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7/14 9:19
クサリがあるけど、クサリに手が届きません(T ^ T)
写真では分からないけど右も左も絶壁です。
2012年07月14日 11:10撮影 by  PX , RICOH
7/14 11:10
写真では分からないけど右も左も絶壁です。
道などないのです。
2012年07月18日 19:43撮影 by  PX , RICOH
7/18 19:43
道などないのです。
ここも左右絶壁。
2012年07月18日 19:43撮影 by  PX , RICOH
7/18 19:43
ここも左右絶壁。
北穂高岳山頂。北穂高小屋のすぐ上にある。なんか狐につままれたような気分。
2012年07月14日 12:06撮影 by  PX , RICOH
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7/14 12:06
北穂高岳山頂。北穂高小屋のすぐ上にある。なんか狐につままれたような気分。
北穂高小屋
2012年07月14日 12:16撮影 by  PX , RICOH
7/14 12:16
北穂高小屋
道が崩落して滑落しました!!
2012年07月14日 12:28撮影 by  PX , RICOH
7/14 12:28
道が崩落して滑落しました!!
そしてまた恐怖の連続。
2012年07月14日 13:10撮影 by  PX , RICOH
7/14 13:10
そしてまた恐怖の連続。
2012年07月17日 22:52撮影 by  PX , RICOH
7/17 22:52
2012年07月14日 13:08撮影 by  PX , RICOH
7/14 13:08
ストックが落ちていました。
一応、南岳小屋で情報提供しました。
2012年07月14日 13:13撮影 by  PX , RICOH
7/14 13:13
ストックが落ちていました。
一応、南岳小屋で情報提供しました。
A沢のコル
2012年07月17日 22:52撮影 by  PX , RICOH
7/17 22:52
A沢のコル
長谷川ピーク
2012年07月14日 14:16撮影 by  PX , RICOH
7/14 14:16
長谷川ピーク
2012年07月18日 19:47撮影 by  PX , RICOH
7/18 19:47
重大事故が頻発だそうです。
確かに凄い所を沢山通ってきたな……
2012年07月17日 22:25撮影 by  PX , RICOH
7/17 22:25
重大事故が頻発だそうです。
確かに凄い所を沢山通ってきたな……
南岳小屋
2012年07月15日 07:07撮影 by  PX , RICOH
7/15 7:07
南岳小屋
テン泊にも関わらず入口にあるこのスペースを食事などのために開放してくれました。
2012年07月14日 20:17撮影 by  PX , RICOH
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7/14 20:17
テン泊にも関わらず入口にあるこのスペースを食事などのために開放してくれました。
南岳山頂
2012年07月17日 22:25撮影 by  PX , RICOH
7/17 22:25
南岳山頂
中岳への道。道標は雪渓を指している。
2012年07月15日 08:11撮影 by  PX , RICOH
7/15 8:11
中岳への道。道標は雪渓を指している。
よし、雪渓を直登!!(正しいルートは西側を迂回します)
2012年07月15日 08:26撮影 by  PX , RICOH
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7/15 8:26
よし、雪渓を直登!!(正しいルートは西側を迂回します)
中岳山頂
2012年07月15日 09:20撮影 by  PX , RICOH
7/15 9:20
中岳山頂
槍ヶ岳山荘に到着。
2012年07月15日 10:47撮影 by  PX , RICOH
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7/15 10:47
槍ヶ岳山荘に到着。
雨の中、絶え間なく登山者が上がってくる。
2012年07月15日 10:49撮影 by  PX , RICOH
7/15 10:49
雨の中、絶え間なく登山者が上がってくる。
中には、もっと沢山の人が……
2012年07月15日 10:56撮影 by  PX , RICOH
7/15 10:56
中には、もっと沢山の人が……
槍ヶ岳のテン場。テントの半分は岩の上。ここで22時間過ごす事に……
2012年07月15日 11:20撮影 by  PX , RICOH
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7/15 11:20
槍ヶ岳のテン場。テントの半分は岩の上。ここで22時間過ごす事に……
槍ヶ岳山頂には、こんな感じな所を上がっていく。
2012年07月18日 19:51撮影 by  PX , RICOH
7/18 19:51
槍ヶ岳山頂には、こんな感じな所を上がっていく。
槍ヶ岳山頂
2012年07月17日 22:16撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:16
槍ヶ岳山頂
山頂を独り占め。
雲が切れるのを震えながら待つ。
2012年07月17日 22:16撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:16
山頂を独り占め。
雲が切れるのを震えながら待つ。
待つ事、2時間。
ついにその時が来た!!
2012年07月16日 10:29撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/16 10:29
待つ事、2時間。
ついにその時が来た!!
槍ヶ岳山荘も一瞬見えた。
2012年07月16日 10:31撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/16 10:31
槍ヶ岳山荘も一瞬見えた。
ピラミッドみたいな山と言えば、常念岳ですね。
2012年07月18日 19:53撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/18 19:53
ピラミッドみたいな山と言えば、常念岳ですね。
クレパスを渡る。
2012年07月18日 19:53撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/18 19:53
クレパスを渡る。
大曲分岐
2012年07月18日 21:49撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/18 21:49
大曲分岐
水俣乗越へは全く道がない。しかしピッケルとヘルメットを持った2人組がこれからここを上がると言っていました。
2012年07月18日 21:49撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/18 21:49
水俣乗越へは全く道がない。しかしピッケルとヘルメットを持った2人組がこれからここを上がると言っていました。
横尾に到着。
2012年07月16日 17:03撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/16 17:03
横尾に到着。
2012年07月16日 17:03撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/16 17:03
槍見台を通過。真っ暗な中、蝶ヶ岳を目指す。
2012年07月17日 22:09撮影 by  PX , RICOH
7/17 22:09
槍見台を通過。真っ暗な中、蝶ヶ岳を目指す。
横尾分岐まで後少し。
日の出に間に合うか!!
2012年07月17日 22:19撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/17 22:19
横尾分岐まで後少し。
日の出に間に合うか!!
2012年07月17日 22:19撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/17 22:19
5日目にして初の日の出です。涙が出るほど美しい。
2012年07月17日 04:44撮影 by  PX , RICOH
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7/17 4:44
5日目にして初の日の出です。涙が出るほど美しい。
2012年07月17日 22:19撮影 by  iPhone 4S, Apple
1
7/17 22:19
2012年07月17日 22:19撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:19
「やまびこ」だ!!
一瞬で山脈を越えて行く。
何かあったのかな??心配です。
2012年07月17日 22:19撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:19
「やまびこ」だ!!
一瞬で山脈を越えて行く。
何かあったのかな??心配です。
蝶ヶ岳山頂
2012年07月17日 22:22撮影 by  iPhone 4S, Apple
1
7/17 22:22
蝶ヶ岳山頂
蝶ヶ岳山頂から蝶ヶ岳ヒュッテ。
2012年07月17日 22:22撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/17 22:22
蝶ヶ岳山頂から蝶ヶ岳ヒュッテ。
安曇野かな?
2012年07月17日 22:34撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/17 22:34
安曇野かな?
常念岳より蝶槍の方が高いのです。(うそ)
2012年07月17日 22:35撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:35
常念岳より蝶槍の方が高いのです。(うそ)
蝶槍ピーク
2012年07月17日 22:35撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:35
蝶槍ピーク
穂高岳
2012年07月17日 22:19撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:19
穂高岳
そしてついに雲の隙間から槍ヶ岳が!!
2012年07月17日 22:35撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/17 22:35
そしてついに雲の隙間から槍ヶ岳が!!
大天井岳
2012年07月18日 21:14撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/18 21:14
大天井岳
前穂高岳。
帰りの道中では、なぜか登れなかった前穂高岳と常念岳だけが見送ってくれた。(奥穂は雲の中)
2012年07月17日 22:37撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:37
前穂高岳。
帰りの道中では、なぜか登れなかった前穂高岳と常念岳だけが見送ってくれた。(奥穂は雲の中)
常念岳。
いつでも待ってるぞ、と言うことか??
2012年07月17日 22:37撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:37
常念岳。
いつでも待ってるぞ、と言うことか??
ちょっと、寄り道中。
2012年07月17日 22:37撮影 by  iPhone 4S, Apple
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7/17 22:37
ちょっと、寄り道中。
河童橋。平日なのに凄い人です。
2012年07月17日 22:37撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:37
河童橋。平日なのに凄い人です。
バスもいっぱい。
2012年07月17日 22:37撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:37
バスもいっぱい。
恒例の下山届ですが、管理人に断固拒否されたので、写真だけ撮らせてもらいました。
2012年07月17日 22:43撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:43
恒例の下山届ですが、管理人に断固拒否されたので、写真だけ撮らせてもらいました。
確かに「いらん」と書いてあります。
2012年07月17日 22:37撮影 by  iPhone 4S, Apple
1
7/17 22:37
確かに「いらん」と書いてあります。
諏訪湖PAで「おぎのや峠の釜めし」をいただく。(おぎのやは上り線のみにあります)
2012年07月17日 22:32撮影 by  iPhone 4S, Apple
1
7/17 22:32
諏訪湖PAで「おぎのや峠の釜めし」をいただく。(おぎのやは上り線のみにあります)
新宿に到着。
エアコンの室外機の前にいるような暑さです。
2012年07月17日 22:43撮影 by  iPhone 4S, Apple
7/17 22:43
新宿に到着。
エアコンの室外機の前にいるような暑さです。

感想

海の日の三連休。前後に少し早い夏休みを取り、5連休にして山籠もりを計画。
この計画を立てた6月中旬の天気予報では、今年の梅雨は早く明けそうだと言っていたので、勝手に安心していました。
しかし、ふたを開けてみれば、梅雨の真っ最中。バス予約しちゃったから、行くしかないですね。

テントを持って、北アルプスへ!!

●前日
仕事を終え、パッキング済みの荷物を持って横浜へ。21時半発の夜行バスに乗って上高地に向かいます。
バスの中で寝る事を計算に入れていましたが、移動中の狭いバスの中では、全然、眠れませんでした。これが今回の山行計画を大きく狂わせる事になるとは……

●1日目【寝不足でコースタイム1.5倍!!前穂は断念】7月13日(金)
バスは定刻より早く着いたので(大体は早く着くようです)、計画よりも1時間も早くスタートできました。
誰もいない河童橋を渡り、穂高・岳沢登山路を上がって行きます。
はじめのうちは順調に進んだのですが、雷鳥広場を過ぎた辺りで雨が降り出し、どうも体調も悪くなってきた。足が全く前に進みません。前穂分岐に着いた時には、もうバテバテで、とてもじゃないけど前穂高岳には上がれそうにありません。前穂高岳は早々に断念。そして最終的に奥穂高岳を経て穂高岳山荘に着いたのは17時半。なんとコースタイムの1.5倍もかかってしまいました。
テントにこもり考える……
こんな事では、今後の計画を立て直さなければ……
雨も強さを増すばかりだし……

●2日目【突風吹き荒れる中、決死のキレット越え】7月14日(土)
朝、相変わらず雨は止んでいません。そして頭が痛い。高山病??
もうこのまま穂高岳山荘で残りの4日間を過ごそう……
そう思いシュラフに再び潜り込む。
……しかし……思い直す。せめて槍まで行こう。
今日中に南岳小屋までたどり着ければ、明後日には槍ヶ岳まで行けるはず。

涸沢岳を越えると絶壁の連続。大雨と突風の吹き荒れる中、北穂高岳を目指します。
そしてキレット。途中で谷にストックが落ちていた。もしかしたら誰かが滑落して重い荷や本人は、もっと下の雪渓まで落ちたのかも……。降りて確認したかったが、自分自身も時間がない。南岳小屋で「ストックを落としただけだろうと思いますが」と、この事を一応報告。
南岳小屋はとても親切で、お金を落とさないテン泊の私に、小屋の入口のスペースを開放してくれました。(写真37)


●3日目【吹っ飛びそうなテントの中、天候回復を待つ】7月15日(日)
槍ヶ岳までは、コースタイムで3時間半といったところ。
親切だった南岳小屋に別れを告げ、槍ヶ岳山荘を目指します。
途中、中岳手前に立ちはだかる雪渓。道標は2つとも、中岳はこの雪渓の向こうだと言っている。よし、雪渓を直登しよう!!(本当は雪渓の西側を行くのが正しい)アイゼンとピッケルを装備して雪渓を登って行く。
そんな事をしながら槍ヶ岳山荘に到着。昨日まではほとんど人に出会わなかったのに、槍ヶ岳山荘へは槍沢方面から次々と登山者が上がって来ます。道に切れ間がない。人、人、人……

まだ11時前だがテントを張って天候回復を待つ事に!!
Gと言うテン場を借りたのですが、ここが最悪なテン場でした。
テントを広げると半分は岩の上。仕方がないので岩の上に荷物を置くと、必然的に体は風が吹きつけてくる方になってしまいます。突風が絶え間なく吹き付けているので、ほとんど体重でテントを支えているような状態です。
身動きできないまま、ビショビショなテントの中で22時間。


●4日目【槍ヶ岳山頂、奇跡を待つ】7月16日(月)
4時、天候は回復していない。日の出はあきらめる。
8時、天候は回復していない。今日下山しなければならないので、とりあえず山頂まで上がってみる事に……
山頂で写真を撮ってもらったのですが、その2人組のカメラが故障、携帯は電池切れしているようだったので、余計なお世話とは思いつつ、自分が撮ってメールで送ってあげる事に。圏外だったので「生きて下山したら送ります」と言って2人を見送り、私は1人天候回復を待ちます……
横尾に16時までに下りるには、私の足では9時半に山頂を出発しなければなりません。凍えながら何とか1時間待つ。天候は回復しない……。後30分だけ、10時まで待とう……10時近くになると急に強風が吹いてきた!!寒さが一気に増す。だが、この風が今は嬉しい。風が雲を吹き払ってくれるはず……
そしてその時は来た。雲の隙間から青空が!!
「うおぉぉぉぉぉ〜!!!」

横尾まで下りると今までがウソのように晴天。テントを張って濡れたものを全て干しました。
夜には見たことのない星空。とても美しい。あっ流れ星!!

●5日目【最終日、日の出を目指して】7月17日(火)
最終日は2時に出発して蝶ヶ岳を目指します。計画書にはないが横尾山荘に届け出たから大丈夫でしょう。
目指すは日の出です。西側から上がって行くのでピークまで上がらなければ、日の出は拝めません。時間との戦いです。
そして丁度、横尾分岐にたどり着いた時……5日間で初の日の出に出会う。本当に美しい……涙がこぼれそう……

5日間の苦労の分だけ美しく見えたのかもしれません。

帰りの道中では、なぜが今回の計画に入っていたのに行けなかった、前穂高岳と常念岳だけが、ずっと見えていました。


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この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [3日]
槍ヶ岳北鎌尾根/上高地・水俣乗越ルート
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス、 タクシー
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地から横尾経由槍ヶ岳ピストン!
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
ハイキング 槍・穂高・乗鞍 [3日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
キャンプ等、その他 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地から涸沢にテント泊で周辺の紅葉景勝地の散策も
利用交通機関: 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地〜横尾〜徳沢
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [3日]
技術レベル
4/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
新穂高〜上高地
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5

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