日帰りの大キレット越え -新穂高から南岳、北穂高岳
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- GPS
- 15:27
- 距離
- 30.5km
- 登り
- 3,241m
- 下り
- 3,236m
コースタイム
-南岳小屋10:08-12:28北穂小屋12:48-14:30涸沢岳14:34-14:50穂高岳山荘
14:54-17:49白出小屋-18:56新穂高温泉
天候 | 晴れ時々曇り・霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
南岳新道上部には残雪あるが殆ど問題なし。白出沢コース雪渓が300m位残るが最急傾斜地ではない。初級者が下るならアイゼンかピッケルがあれば安心。 天狗沢出合辺りの高巻道は多少荒れていてスリップ注意。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
槍から穂高への大キレット通過コースを土日1泊で計画していたが、日曜に用事が出来てしまい、ならば日帰りにしてしまおうと考えた。槍を外してルートは切り詰めたが標準タイムで20時間だ。さて...
蒲田川右俣林道をヘッドランプ装備で歩きだし、白出小屋を過ぎて山道となり、白出川の角材小橋を渡り、滝谷避難小屋を経て槍平小屋で一服。水を補給し、槍ヶ岳へのメインルートを外れて南岳新道に入る。南沢を渡ると尾根に取り付く道となり、樹林帯から森林限界を超えるまで急登が続く。マイナーな登山路であるが整備は良好である。2631mのピーク辺りで坂が緩くなって一息つき、展望もよくなる。その先のカールのトラバースは、遠目に見て崩れやすそうでヤバいかも、と思ったが歩いてみれば大したことはなかった。中岳の後ろから槍ヶ岳が頭を出してくると、南岳小屋は近い。
賑う南岳小屋のベンチで一休み。目の前に北穂高が「さぁ来い!」と言わんばかりに聳えている。南岳山頂はその後ろ側にあり、なだらかだが標高差は50mほどある。空身で往復するが、一服した後の改めての登りで案外と足が重い。元気なまま登って来れたと思ったが、新穂高から2000mの登りは伊達ではないとこの時感じる。雌のライチョウが3羽ほどの子供を連れているのを発見、とても可愛らしかった。
さていよいよ大キレットへの道に突入である。この名だたる岩場の難所に対して、自分の力量として基本的には不安はないが、2000m登った後で脚力・気力・バランス感覚に影響が出ているのか、慎重を旨として進むことにする。下り始めの鎖場を抜ければ、最低鞍部までは北アルプス一般の岩場のレベルで大したことはない。上りに転じて長谷川ピーク、A沢のコルの先の飛騨泣き、この辺は確かに核心部と思ったが、本来ヤバい所は全て人工の足場、手掛かりで整備されていて、適度なスリル感程度で一貫して進むことができた。北穂高小屋が見えても、最後まで手を使う岩場が続くところはさすがと思った。
北穂から涸沢岳まで、さらに岩場は続き足も一層重くなった。ガスがかかって展望もなくなり、辛抱辛抱で本日最後のピーク、涸沢岳に到着。ガスの切れ間に奥穂・前穂・ジャンダルムの雄姿を拝んで、さて下りますか。ここからストック使用。
穂高岳山荘のテラスは一日の行動を終えた登山者で賑わい、大勢がビールを飲んでいる。それを尻目に自分はこれから2000mの下り道を行く。白出沢上部のガレ場は、石を並べ直したりマーキングしてルートが作られているのだが、冬を越して崩れたりもするのだろう、しばしばルートを見失い、また戻ることを繰り返して下っていく。雪渓が残っていたのは標高2500から2400mの辺りだろうか。ピッケルを出し、グリセード気味に下りた。雪渓の下で樹林帯となり、荷継沢の道標から下が急勾配、一頑張りで水の取れる鉱石沢に出る。この下が右岸の高巻道だが、雪解け後そのままという感じで、小規模な崩れ、土砂の乗った箇所が多く、左側は常に崖であり、スリップしたら危ないとの不安を持つ。巻道から最後の梯子で河原に下り立ち、名前の割に貧弱な重太郎橋を渡れれば一安心である。この後は傾斜も緩くなり、淡々と歩いて白出小屋まで戻って来た。後は林道歩きで、灯りが要る様になる前に新穂高温泉に帰り着いた。
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