後立山ダブルキレット縦走(白馬岳〜不帰ノ瞼〜五竜〜八峰キレット〜鹿島槍)
- GPS
- 78:44
- 距離
- 40.9km
- 登り
- 4,881m
- 下り
- 4,738m
コースタイム
5:00猿倉〜6:00白馬尻小屋6:10〜8:30葱平〜9:55白馬山頂宿舎〜10:25白馬山荘〜
10:45白馬岳山頂〜10:55白馬山荘11:20〜11:40白馬山頂宿舎〜12:35杓子岳山頂分岐〜13:35白馬鑓ヶ岳〜14:30天狗山荘
(2日目)
6:30天狗山荘〜6:50天狗の頭〜7:20天狗の大下り〜8:55不帰喫〜10:15不帰曲北峰〜10:35不帰曲南峰〜11:20唐松岳山頂〜11:30唐松頂上山荘12:00〜14:05五竜山荘
(3日目)
4:35五竜山荘〜5:45五竜岳山頂〜6:45 G5〜7:45北尾根の頭〜8:10口の沢のコル8:20〜9:25キレット小屋10:15〜11:50吊尾根分岐〜12:00鹿島槍ヶ岳北峰〜
12:40鹿島槍ヶ岳南峰13:15〜13:45布引山〜14:30冷池山荘テン場
(4日目)
6:25冷池山荘テン場〜6:35冷池山荘6:50〜7:00赤岩尾根分岐〜8:15爺ヶ岳南峰〜
8:50種池山荘9:15〜11:45扇沢駐車場
天候 | 1日目:曇り一時晴れのち雨 2日目:晴れのち曇りのち雨 3日目:曇り一時雨 4日目:曇りのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰りの扇沢〜白馬は友人の車で送ってもらいました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
(猿倉〜白馬尻) 危険箇所はありません (白馬大雪渓) 秋道になっていて雪渓を歩く部分は少ないですが滑落防止のためアイゼンが あったほうがいい状況です。ベンガラ跡は薄かったです。 (葱平〜白馬岳〜天狗の頭) 危険箇所はありません (天狗の大下り) 浮石多数、滑落や落石に注意が必要です。 (不帰ノ瞼) 全体的に浮石多く落石注意。足場も狭く岩歩きになるので注意が必要。 核心は曲北峰の登り。垂直に近い岩場を攀じ登って行きますのでクライミング 的な動きは経験しておいた方がいいでしょう。垂直に伸びている鎖よりもトラバ ース路についている鎖の方が危険な箇所が多い印象です。 有名な空中ハシゴは実はそんなに怖くないですw (唐松岳〜五竜山荘) 牛首と呼ばれる岩場がありますが鎖も多く足場もしっかりしているので不帰ほどの 危険度はありません。ただし下りの岩場になるので注意しましょう (五竜山荘〜五竜岳) 山頂直下の岩場が狭いので譲り合って通行しましょう (五竜岳〜八峰キレット) G4の岩場が始まると急な岩下りとなるので滑落と落石注意。G5のあたりも急峻な 岩場と鎖の連続なので注意が必要。 キレット小屋からキレット核心部までは全く気の抜けない難所が連続します。小屋 からの取り付きの急斜面、細い足場の鎖のトラバースなどです。 キレット核心部は落ちたら確実に死んじゃうのでしっかり鎖を握って通過して ください。 (鹿島槍山頂周辺) 大きな危険箇所はありませんが、ここから急に登山者が増えるので譲り合って 通行しましょう。 (鹿島槍ヶ岳〜扇沢) 危険箇所はありません |
写真
感想
遅めの夏休みを使って後立山縦走してみました〜。
(1日目)
当初はN氏も入れて4人で3泊4日だったんですが、N氏仕事の都合で2日目から合流
することになり3人でのスタート。前の晩に八方の駐車場に移動して就寝。
朝4時起床、平日なので換算としている駐車場でタクシー来るかドキドキしてたけど
4時半にタクシーを捕まえてまだ暗いうちに猿倉へ。
猿倉から白馬尻まで1時間ほど歩いて一息。大雪渓は平日早朝ということもあり
登山者は少ない。曇っていて緩んでいないので軽アイゼンをつけて直登。
葱平手前あたりからはお花畑。曇っているので足元の花を見ながらひたすら登る。
葱平を過ぎたあたりで奇跡的に青空!ニホンザルの群れに遭遇したりしながら
稜線がどんどん近づきます。大雪渓ルートということで団体ツアーなどで雑然
としてると思いきや、平日なもんで静かな山歩きができてビックリです。
頂上宿舎からは重い荷物をデポしてまずは白馬岳を踏む。富山側はいいお天気
だったけど長野側はもくもくしてて残念。白馬山荘のスカイテラスでコーラを
買って休憩♪HJが眠気に勝てずここで20分ほど仮眠w
デポ地点に戻り一路天狗山荘へ。この頃から雲行きが若干怪しい感じ・・・。
杓子岳はガスで視界不良のため今回は巻き道をチョイス。また次回に。。
白馬鑓ヶ岳は視界があまり無い中踏んできましたが、このあたりからポツポツ
と雨が・・・。天狗山荘到着10分前ににわか雨に遭遇。レインジャケットだけ
着て行動していたものの雨の勢いが強く下半身がずぶ濡れに。
天狗山荘に到着したのは14時半。翌日以降の行動を考えて今日は小屋泊にして
濡れた衣服を乾かして体力を温存することにしました。小屋泊なんて2年ぶり
でドキドキ♪
この日の宿泊は10人ほどだったのでベッドは余裕。満床8人のところを悠々3人
で使わせてもらいました、とても快適でした。素泊まりは自分たちだけだった
ので自炊室で食事。1日目はナマモノを上げるポリシーの嫁さんが肉を担いだ
ので今日はステーキ御飯で鋭気を養う!
食後は備え付けの雑誌読んだりストレッチしたりしながらのんびり過ごして
早めの7時半頃就寝でした。夜半から雨が土砂降りだったみたいで小屋泊で正解
だったみたいです。
(2日目)
朝はいいお天気。不帰ノ瞼方向のパーティーでは一番遅く6時半に出発。
いいお天気でいきなり楽しい稜線歩き、これから行く先の唐松・五竜・鹿島槍
がお出迎え♪右手奥には剱岳、さらに奥には槍ヶ岳まで見えました。
天狗の大下りの看板からは少し気合を入れてかかります。不帰キレットまで
標高を下げたところでいよいよ今日の核心、不帰ノ瞼に入ります。
喫はそんなに厳しくなくあっという間に通過。最難関の曲の登りはどこを
通ったらいいかわからないような岩の壁・・・・落ちたらダメですね、多分(汗
クラクラするような高度感の中岩を攀じ登っていきます。
一番難しいのは最初の富山側の取り付きですが、北峰頂上までは気の抜けない
岩場が連続します。。北峰を抜けてしまえばあとは難しいところはありませんが、
唐松岳までの登りがダラダラと長くなかなか体力を奪われていきました。天狗
山荘出発から5時間で唐松頂上山荘到着。ここで八方尾根を上がってきたN氏と
合流に成功!
五竜山荘までは去年もこのメンバーで歩いているので牛首は問題なし。白岳への
登りが最後にキツくて1名を除きヘロヘロ・・・・。それでもほぼ同じ装備で
去年よりもコースタイムを10分以上短縮、ビックリですw
テン場は空いてたので余裕の設営。お天気も悪くないのでゴロゴロしたりコーヒー
飲んだり。明日のコースタイム予想10時間があるので早めに食事を食べて6時半
ごろに早めの就寝でした。。
(3日目)
朝(?)2時半に起床して朝ごはんしながらテントをまだ暗い片付けて4時半に五竜山荘
を出発。今日は長丁場なので早め早めの行動をします。
ガスに包まれた五竜山頂の分岐で一息入れてレインウェアを着てここからキレット
方面への長い岩の下り。鎖のついた岩場は霧雨で濡れていてとても滑りました。
HJが腕を岩にぶつけて出血(汗 G4からG5の通過は色々と神経を使いました。
口の沢のコルまで歩いたところでザックを下ろして休憩、目の前に剱岳が大きく
見えてなかなかいい休憩場所でした。ここからキレット小屋までも岩の上り下り
が連続して出発から5時間でキレット小屋・・・ここで半分ですか(泣
キレット小屋で大休憩。カップ麺とポンジュースを買って小屋内の休憩所で休む。
行き交う人は少ないけれどキレイな山小屋でした。
小屋を出発してすぐにキレット核心部へ向けた登りで汗だく。。あっという間に
キレット小屋が小さくなって見えなくなってしまいます。この辺の鎖場のトラ
バースが一番危険な気がしました。キレット核心部は狭いハシゴと鎖を伝って
谷底についた細いトレイルを巻いていく感じの道。確実に落ちたらアウトな
高さの谷底でヒヤヒヤ。
その後は鹿島槍北峰の斜面に取り付いてひたすら高度を稼ぎます。ヘロヘロに
なってきたあたりで人が突然増えた!と思ったら吊尾根分岐に到着。荷物をデポ
して北峰へ行ってから再び荷物を担いで南峰へ。
南峰で扇沢から登ってきているSちゃんと合流・・・の予定だったわけなんですが
山頂を見回してもいない。。休憩兼ねてしばらく待ってみたけど予定時間を過ぎて
も来ないので冷池テン場だろうと踏んで出発。
布引山を過ぎたあたりでポツポツと雨が降り始め、1日目の件があるので今回は
レインウェア上下を急いで装着してテン場へ急ぎます。長時間行動の疲れと
雨が降ってきてあせりもあるのかメンバー全員しばらく無言・・・。
雨の降る中何とかテン場にとうちゃくしてSちゃんと合流。ササっとテントを
立てたところ雨は止んだ模様。。まずは小屋のテラスでビールビール♪
その後はテン場に戻ってSちゃんが歩荷してくれた晩御飯のおかずに舌鼓♪
ありがとうございました〜!
最後は我が家のテントでワインまで頂いたところで疲れもあって7時頃には
就寝でした・・・・zzz
(4日目)
今日も雲の中っぽいお天気。。今日はゆっくり7時頃に山荘出発。
赤岩尾根分岐のあたりで初めてブロッケン現象に遭遇!幻想的でした。
爺ヶ岳は一応南峰だけ踏んでみたけど前回同様モクモク・・・残念。
種池山荘のあたりで霧雨となったので山荘の売店の中でコーヒーを飲んで暖を
取ってかた柏原新道を下山しました。
午前中に扇沢まで下山してSちゃんの車で白馬まで送ってもらいました。色々
お世話になりました♪お昼はカロリー関係無しなので大好きなステーキハウスで
ガッツリ。白馬で温泉に入ってみんなと解散しました。
我が家は松川の河原でテントの乾燥とグランドシートの洗濯をして、白馬三山
の稜線をしばし眺めてからの帰宅でした。
夏休みらしい大冒険、キツかったけど楽しかった〜!充実した4日間でした♪
曲のセンスもよいし
様子もわかりやすいし
ものすごく参考になりました♪
八峰と不帰、どちらが難しく感じました???
良いレコをありがとうございます!
ありがとうございます!やはり動画だと様子が分かりやすいですよね♪
八峰のほうが危ないと思う区間が多く、緊張する場面が多かったので不帰よりもきつかったと思います。ルートの長さもありますけどね(汗)
今年は北アルプス初心者コースを歩きましたので、次回はこの憧れのルートを歩きたいと思います。
応援宜しく!
はじめまして。
羨ましいかぎりです。
五竜まで、トレールは一緒。
しかし、五竜到着後、梅雨前線撤退、
梅雨明け宣言が・・・・・。
太平洋側と日本海側の気圧に格差がありすぎで、
朝一の五竜山頂は、雷雲の中出した。
周り、パチパチしていたので、その先は断念でした。
どこかのお山で逢いましょう。
>ja6mdp817さん
はじめまして、次回の山行の参考になれば幸いです。
キレット越えはクライミング的な技術とスタミナが要求されますので、十分に準備してチャレンジされますよう。
>MerrycocoK
はじめまして。
晴れている五竜岳はまだ未体験なのです。あそこは雲が巻きやすくて晴れの山頂はなかなか難しいですね。
稜線の雷・・・・まだ遭ったことはないですが相当怖いんでしょうね、、恐ろしい(>_< この時は雨こそ降られるときもありましたが雷がなくて行程を変更せずにすんだのはラッキーでした。
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