立山室堂から新穂高はずっと雨(2泊3日 薬師岳山荘・三俣山荘泊)
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- GPS
- 52:31
- 距離
- 58.0km
- 登り
- 4,113m
- 下り
- 5,425m
コースタイム
- 山行
- 8:42
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 9:30
- 山行
- 8:35
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 9:39
天候 | 8/7 雨または曇り、8/8 雲り、8/9 雨または曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
8/10 7:59 中尾高原口 発(濃飛バス)=> 8:28 平湯温泉 着(790円) 9:05 平湯温泉 発(京王電鉄バス)=> 13:30 新宿 着(6,200円) 平湯温泉からの高速バスは7:35発が一番早い。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
分かりにくい箇所は特になし。ガレ場にはしっかりマーキングがあり、広い尾根をにはケルンもある。 |
その他周辺情報 | 8/7 薬師岳山荘 泊(夕飯のみ)9700円 8/8 三俣山荘 泊(素泊まりで夕飯は自炊)7000円+缶ビール700円 8/9 下山後に中尾高原 泊 |
写真
装備
備考 | 持参した食料は、 <朝食・行動食> わかめご飯おにぎり1個, セブンのチョコスティック(6本入り), メロンスティック(6本入り)、パーフェクトエネルギー 6個(4個使用) <自炊夕食> モンベルの白いご飯 100g, 無印の牛ばら肉の大盛りカレー 300g、モンベルのコーンリゾッタ 85g(食べず) |
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感想
<2020年8月7日>
新宿発の毎日あるぺん号は朝7時に室堂に到着。乗客は少なめの19人。かといって余裕のある座席配置ではなく、小さめのバスで横にはもちろん人が座っている。密だ。座席はそれほどリクライニングできず、サービスエリアに頻繁に寄る(寄っていた気がする)ので、微睡む程度を繰り返す。高速を降りる前に最後のサービスエリアだと言うアナウンスがあったので、そこで1度だけバスを降りた。4時半頃でもう空は白み始めていた。その時はまだ空全体が雲に覆われてはいなかったが、バスが立山道路を走る頃には雨がパラパラとし始め、室堂に着いたらすでに雨雲の中に包まれていた。室堂ターミナルの出口で、登り出そうかどうか迷っている人がいた。今日の行程と天気を考えると、自分も心が折れそうだが、山小屋も予約しているし行くしかないと心を決めた。玉殿湧水でハイドレーションに水を補給し、上下レインウェアを着込んでいざスタート。もう引き返せない。初日は薬師岳山荘までと一番辛い。
古いゴアテックスのトレッキングシューズは室堂山に着くまでにすでにぐちょぐちょとなった。時折、顔に雨粒が当たると痛いくらいに激しく雨が降る。春のオートルートの下見も兼ねるつもりだったが、視界はほとんどなくその目論見は早くも崩れ去った。五色ヶ原山荘までもけっこう長く感じた。五色ヶ原山荘の中でサービスエリアで買ったおにぎりを食べ再出発。。五色ヶ原山荘は今年は家族で対応できる程度の8人ほどしか宿泊を受け付けていないとのこと。平らな所は早歩きで先を急ぐ。越中沢岳には感覚的にそこそこすぐに着いた。スゴ乗越小屋はスゴ乗越のすぐ近くにあると勘違いしていて、スゴ乗越から小屋までの登りが精神的にきつかった。昼食は「本日のカレー」と決めていたが、すでに13時半を回っていて食べられるのかどうか心配したが、完売まで残り2食ということでギリギリ間に合った。カレーはとても優しい味。細かく刻んだ小鉢のじゃがいもの塩味が身体に染みた。時計はすでに14時。17時までに着けますか?と薬師岳山荘の予約時に聞かれていたので、スゴ乗越小屋から3時間はちょっときついなと思って、「少し遅れるかもしれませんが行きます。」と携帯で山荘に電話をしておいた。「安全第一で来てください。」と小屋の方の優しい対応に励まされた。スゴ乗越小屋はau繋がりました。視界がないのはいいのか悪いのか。とりあえず目の前のトレースを歩くのみ。今日みたいな天気の悪い日はコースを外れやすく、岩に印された丸印がとてもありがたい。稜線の西側では風がかなり強い。だんだんと寒くなり堪らず風を避けた場所でフリース着たが、すでに中のシャツが汗で濡れていたのであまり暖かくならない。歩き続けていればなんとか大丈夫だが、歩けなくなったりしたらやばい状況だ。北薬師岳を過ぎたら思っていたよりもすぐに薬師岳に着いた。ここまで来たらもう大丈夫だ。広い尾根を下っていたら灰色の中から突然巨大な人工物が現れた。結局、薬師岳山荘には17時10分に到着でスゴ乗越小屋からほぼ3時間だった。薬師岳山荘はとても綺麗な山荘で、食事も美味しく最高。この天気とコロナで宿泊客は半分弱だったか。
<2020年8月8日>
2日目は気が楽だ。早い時間に出発できるし、行程的に昨日よりも楽だから。今日も相変わらず天気は良くなく雲の中を進む。昨日と違い雨が降ってないのが救いで雨具は上着だけで済んだ。天気が良かったらどんなに素晴らしい景色だろうと思いながら、それでも時々お花畑に癒され、雷鳥に楽しませてもらい、霧に浮かぶ巨岩を愛でながら進む。お昼は黒部五郎小舎でカレーとラーメンを食べた。14時過ぎに三俣山荘に到着。看板娘が出迎えてくれた。展望食堂での700円の美味しいコーヒーは今日の自分へのご褒美。小屋泊だが夕食は自炊で、奮発して持ってきた無印のカレーを食す。小屋の中で固形燃料を燃やすのは、ヘマをして火事にならないかとドキドキした。その後、展望食堂で上映会があった。伊藤新道が復活したら是非とも行きたい。
<2020年8月9日>
3時15分に目覚ましが鳴るも雨と風の音がしたので二度寝。鷲羽岳に登って新穂高に下ろうと昨夜は思ったが、雨と風の音で鷲羽岳は諦めた。4時40分に山荘を出発。他には誰も準備もしていない。もっと風雨が強いと思っていたが、歩き始めると大したことはない。まずは三俣蓮華岳を目指す。途中で2人組みとすれ違った。稜線に出ると結構風が強い。そのまま双六岳を過ぎそこから南西からの風がかなり強かった。前を向くと雨が顔に当たって痛いし、歩いていて風下に流されてトレイルとは別な方へ行きそうになる。広い尾根のケルンを頼りに道を見失わないよう注意しながら進む。おそらくざっくりカバーを風で持っていかれたのはこの稜線だろう。尾根を過ぎれば風が当たらなくなり双六小屋に到着。ここまで今日は3人しか会わなかったが、ここから一気にすれ違う人が多くなる。天気は悪いが沢山の人たちが登ってくる。鏡平山荘を過ぎれば下界に戻る寂しさのようなものをだんだんと感じる。長い林道を過ぎれば短くて楽しい夏休みが終わってしまった。展望ゼロだったが歩き切った充実感はある。
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