八ヶ岳(赤岳〜横岳〜硫黄岳)
- GPS
- 09:08
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,556m
- 下り
- 1,539m
コースタイム
天候 | 曇り〜晴れ時々ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
赤岳山荘の駐車場 1日1000円 美濃戸口〜赤岳山荘までの林道は、路面が荒れている為、車高の低い車で登ると腹を擦ります。 今回、積雪はありませんでしたが一部凍結している箇所がありました。 これからの時期はスタッドレスタイヤでないと登れないと思います。 積雪状況によってはタイヤチェーンが必要になるようです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
美濃戸山荘〜行者小屋と美濃戸山荘〜赤岳鉱泉の間は上部に行くほど凍結箇所が多くなってくるので、途中からアイゼン付けて歩きました。 行者小屋〜赤岳への文三郎尾根はトレースあり。 階段は半分雪に埋もれていました。 上部の鎖はまだ雪から出ていてしっかりと使えました。 地蔵尾根は未確認ですが、そちらから登ってきた方も居たので文三郎尾根と同様の状況だと思われます。 赤岳〜横岳〜硫黄岳の間も消えかかっていましたが、トレースありでした。 赤岳へのルートに比べると歩く人が少ないようです。 積雪量はそんなに多くないので、ワカンやスノーシューは必要なしでした。 アイゼンとピッケルがあれば普通に歩けました。 横岳周辺は雪と氷と岩のミックスになっている箇所があるので、慎重に通過しました。 硫黄岳〜赤岳鉱泉の間もしっかりトレース付いてました。 こちらのルートはアイゼンとダブルストックで十分登れる状況に見えました。 美濃戸口の八ヶ岳山荘前と、美濃戸の赤岳山荘前にそれぞれ登山ポストあり。 下山後の温泉は原村八ヶ岳温泉ふれあいセンター「もみの湯」に入ってきました。 開館時間:10時〜21時30分(受付終了21時) 料金:大人500円、小人300円(夕方5時以降 大人300円、小人150円) 休館日:第3水曜日(祝祭日の場合は翌日)、年末年始 |
写真
感想
11月の最終日、雪山シーズンに入ったばかりの南八ヶ岳へ行ってきました。
常念岳登山口に至る林道一ノ沢線の今期の通行が最終日という事で、どちらに行こうか迷ったのですが、常念は11月頭にも登っているし雪の量も多くて時間が掛かりそうだったので、今回は大人しく八ヶ岳にしておきました。
自宅を出発したのは6時半頃。
季節は冬、日の出も遅いし太陽が出るまでは寒くて辛いので今回は若干遅めの出発です。
松本ICから高速に乗って諏訪方面へ。
諏訪南ICで高速を降りて左折し、八ヶ岳ズームラインを上って行くと正面に少しだけ雪化粧した八ヶ岳が見えて来ました。
確か事前の天気予報では曇りの予報だったんですが、雲の中に青空も少しだけ見えていて意外に良い天気になるかもしれません。
10分程走って美濃戸口の八ヶ岳山荘に到着。
今年の2月と、6月に八ヶ岳に来た時はこちらに車を止めてこの上の美濃戸まで林道を40分程歩いて登ったのですが、その後林道が整備されたとの情報があったのと、まだまだ雪が大したことなさそうだったので、今回は車で上ってみる事にしました。
若干車の底を擦りながらガタガタの林道を上って行きますが、思ったとおりまだ雪や凍結箇所はなし。
これなら何とか美濃戸まで行けるかなと思ったところで、前方から来た対向車の方に「この先凍結してて普通車じゃ登れませんでしたよ。私は美濃戸口まで戻って登ります。」と言われてしまいました。
それでも、行ける所まで行ってみるかと言うことで更に登って行くと、美濃戸の赤岳山荘のちょっと手前にあるやまのこ村の直前の急坂が凍結していてツルツル状態になっていました。
が、下から上ってきた勢いでそのまま普通に通過出来てしまいちょっと拍子抜け…(;^ω^)
凍結していたのはその一箇所だけで、そこさえ抜ければ直ぐに赤岳山荘に到着でした。
赤岳山荘に到着してまず驚いたのが、山荘の横で普通にカモシカを発見した事です。
シャッターチャンスだ!と思い、駐車場に車を止めてカモシカの写真を撮りに行くと、背後から山荘のおばちゃんが登場。
おばちゃん「今上ってった車はアンタ?駐車料金払って!」
自分「あ、そうです。一日1000円でしたっけ?でも、今忙しいからちょっと待って!カシャカシャ!」
おばちゃん「ん?あら、あんた(カモシカ)もう来てたのかい?ちょっと待ってね。今、餌あげるから!」
自分「( ゜д゜)ポカーン」
何ということでしょう!
ここのカモシカは山荘のおばちゃんに餌付けされていますw
おばちゃん曰く、足が悪いのかびっこ引いてて可愛そうだから、餌を上げたらその後もよく来るようになったそう。
そんなこんなでいきなり山荘のおばちゃんとカモシカに驚かされましたが、気を取り直して山に向かって出発します。
今回は美濃戸から南沢を通って行者小屋に進み、そこから文三郎尾根を登って赤岳山頂を目指すルートを進みます。
赤岳山頂まで行って、まだ時間と体力があれば硫黄岳への縦走も考えていましたが、雪の積もり具合とか天候によってどの程度の時間と体力を使うかは全然違うのでとりあえずは赤岳山頂だけを目指しました。
美濃戸を出発して一時間程は雪も氷もない普通の登山道でした。
気温も0℃ほどで暖かかった為、上半身は長袖の夏山装備のような格好で登って丁度良いくらいでした。
因みに、この日の行程中の最低気温は-4.3℃とかなり暖かだった為、この後も上半身は上にソフトシェルのジャケットを羽織っただけで一日歩きとおせました。
逆に行動中に調節のしづらい下半身は最初から最後まで完全に冬山装備でしたけどね。
美濃戸から行者小屋までの工程の半分ほどを歩くと、さすがに登山道にも凍結箇所が出てきます。
最初は岩の間が所々凍結していて、氷の上に乗ると滑って危ないかな?といった感じだった道も、進むにつれて凍結している部分が増えていき、凍結した氷から所々岩の先端が露出していてそこに靴底を当てれば何とか転ばずに歩けるといったレベルになってきます。
ここまで来たら大人しくアイゼンを装着した方が安全に歩けるので、面倒くさがらずに装着して歩きます。
やっぱりアイゼン装着してしまえば、どれだけカチカチに凍った道でも滑る事もなく快適に歩けますね。
行者小屋直前まで来ると、樹林帯の道から沢沿い?に出る為、路面が氷から雪に変わりました。
雪になり足が埋まって若干歩き難くなるかと思いきや、そこは人気の八ヶ岳ですからトレースがしっかりしていて全然埋まることもなく非常に歩き易い道でした。
沢沿いの雪原を登って行くと、前方に尖った岩山が見えて来ます。
確か横岳の辺り、大同心とか小同心が見えます。
まだまだ黒々とした岩が覗いていて、雪の量が少なく思えます。
程なくして行者小屋に到着。
美濃戸から2時間程歩いて来たので、ここで一休み。
上空は曇っていますが穏やかな天気で、本日の目的地の赤岳もよく見えています。
行者小屋自体は冬季休業中ですが小屋の外トイレは使用出来るので、小屋前にテントを張って赤岳や阿弥陀岳を目指す登山者が多い筈なんですが、この日は金曜日だからでしょうか他の登山者は誰も居ませんでした。
冬場はあんまり長く休憩すると身体が冷え切ってしまうので10分程で休憩を切り上げて、赤岳山頂に通じる文三郎尾根に向かいます。
因みに、行者小屋から赤岳山頂へ登るルートは今回登った文三郎尾根ともう一本の地蔵尾根があるんですが、今回は以前にも登っていて様子の分かっている文三郎尾根を選びました。
次回赤岳に登る時には地蔵尾根を登ってみようかと思います。
行者小屋を出てすぐに赤岳と阿弥陀岳への分岐がありますが、今回は赤岳方面へ。
分岐から少し進むと登山道はここまでのなだらかな道とは打って変わってけっこうな急登になります。
その為、手に持つのはそれまでのダブルストックからピッケルへ。
樹林帯を抜けて岩稜帯に入る尾根の途中には雪に半分埋もれた鉄の階段や、風で表面がカチカチに凍った雪(クラストと言うそうです)が出てくるので、アイゼンでの足運びにも気をつけてこけないように登って行きます。
途中まで登ると、周りの山々がよく見えるようになってきました。
雪化粧した中岳と阿弥陀岳、赤岳〜横岳〜硫黄岳、北八ヶ岳の蓼科山や、遠くには北アルプスの山々も。
大展望を楽しみながら更に登って文三郎尾根分岐に到着。
天気も良くなって青空が見えてきました。
ここまで登って来ると、中岳の左側に中央アルプスが見えてくるんですが、全く登った事のない山域なので、どこがどの山か全くわかりません…(;^ω^)
よく見れば阿弥陀岳の山頂に登山者の姿。
行者小屋から阿弥陀岳方面への道には今日のトレースは付いていないように見えたんで、美濃戸口から御小屋尾根を登って来たか、それとも南稜を登って来た人でしょうか?
それから、阿弥陀岳よりも更に左に視線を移すと南八ヶ岳の南端、権現岳と編笠山も綺麗に見えています。
さらに権現、編笠の向こうには完全に真っ白になった南アルプスも見えていました。
文三郎尾根分岐で写真を撮りながら5分程休憩した後、赤岳山頂に向かって再び歩き始めます。
雪と岩の斜面を登り、キレット分岐を過ぎ、山頂直下の竜頭峰分岐へ。
ここで赤岳山頂から降りて来た他の登山者の方に本日初めて遭遇しました。
そして、ここまで来ると権現の影に隠れていた雪化粧した富士山も見えるようになります。
ここから更に数分登って、赤岳山頂に到着です。
赤岳山頂には2人組みのベテラン登山者の方達が居らっしゃっいました。
話を聞くと、昨日の夜は赤岳鉱泉に泊まって、今日は行者小屋から地蔵尾根経由で赤岳まで来られたとの事。
平日の赤岳鉱泉はかなりすいていて快適だったそうです。
とにかく天気が良いので山頂でたくさん写真を撮り、その後どうしようか迷った末に、天気も良くて時間もまだあるし疲れもそれほどでもないのでこのまま硫黄岳まで縦走する事に決めました。
そんなわけで、赤岳山頂を後にして横岳〜硫黄岳に向かって進みました。
赤岳頂上小屋の脇を通り抜け、赤岳展望荘も素通りすると地蔵の頭です。
お地蔵様がまだ雪に埋もれることなく下界を見守っていました。
ここから先の横岳方面はそんなに歩く人が居ないのか、何日か前のトレースはありましたが、それも雪で消えかかっているような状態でした。
とは言っても、迷うようなルートではないし、夏に一度歩いていて道の様子も分かっているので気にせず先に進みます。
幾つかの小ピークを越えて進んで行くと美濃戸方面からガスが上がって来ました。
ガスガスの中、岩場と梯子を超えて横岳山頂に到着。
ここでは2人組みのクライマーの方達が岩場を登って来るところでした。
雪の岩場登りとか本当にすげーなぁとか思いつつ、硫黄岳山荘に向かって下ります。
緩やかな下りの道を進んで行くと雪に埋もれた硫黄岳山荘に到着し、山荘前にある駒草神社の前で風を避けながら一休みしました。
行動食で栄養補給をした後、ガスの中の硫黄岳に向かって出発。
風が良く通るからかほとんど雪の無い岩場を登り、硫黄岳山頂に到着。
爆裂火口を眺めた後、山頂の写真を少しだけ撮ったら、時間もなくなってきたのでとっとと赤岳鉱泉に向かって下ります。
ここで、赤岳〜横岳〜硫黄岳の間には全然無かった他の登山者の足跡を発見して、妙に嬉しい気持ちになったりしました(^_^;)
硫黄岳から赤岳鉱泉への下りはすぐに樹林帯に入って歩き易い道になるので、ピッケルよりもダブルストックで歩いた方が楽ですね。
40分程歩いて赤岳鉱泉に到着。
トイレを借りた後、アイスキャンディーのそばの休憩小屋で遅めの昼食を食べました。
サーモスに入れてきたお湯で作ったカップラーメンとおにぎり。
今日くらいの気温ならおにぎりも何とか凍らずに食べられますが(暖かい物と一緒なら)、-10℃まで下がるような状況だとカチンコチンに凍ってしまって食べるのが辛いですね。
でも、パンよりおにぎりの方が力出るような気がするんですよね。
昼食を食べて腹も膨れたし、30分ほど休憩して体力も回復したので後は登山口に向かって急いで下ります。
赤岳鉱泉から美濃戸までの北沢の道は、登山道が半分で残りの半分は林道歩きです。
登山道を歩いている途中で本日2度目のカモシカとの遭遇。
こちらのカモシカは普通に野生のカモシカだと思います(;^ω^)
餌を食べている様子と、こちらを伺っている様子、それから走って逃げる様子を激写しておきました。
北沢の登山道は雪はそんなにありませんでしたが凍結箇所が多かったのでアイゼンを付けたまま歩き、林道に出る少し手前でアイゼンを外しました。
アイゼンを外して冬靴のみになると物凄く足が軽くなったような気がしますよね。
足取り軽く林道を下り、17時前に無事に赤岳山荘の駐車場に到着しました。
まだ明るい内に何とか下りられて良かったです。
その後、駐車場を借りた赤岳山荘のおばちゃんに挨拶をしてからガタガタの林道を慎重に下って無事に美濃戸口まで下りてきました。
この先、雪が積もったら、FFで車高の低い自分の車では赤岳山荘までは絶対に登れないので、次に南八ヶ岳に行く時は美濃戸口の八ヶ岳山荘前の駐車場に車を止めないと行けなくなります。
美濃戸口から美濃戸まで40分の林道歩きが増えるので余分に体力が必要になりますが、もっと雪の増えた真冬の八ヶ岳にも登ってみたいので、また頑張って歩こうと思います。
気づかなかった…
ってか、ヤマケンさん、登山ペース速すぎ!
こんなにレコあったら見落としちゃうよ〜
しかし赤岳、やっぱ危なそう(-_-;)
2月にリベンジしようと思ってたんだけどムリかな〜
下山してから二週間とか経ってから、人知れずアップしたレコですからね
山に行き過ぎるとネタはあってもレコ書く時間がないという…
去年行った山行でまだレコ書いてないのが何件かあります(^_^;)
前回フカフカの雪の中、展望荘まで行けたキャットさんなら、赤岳までだって絶対行けますよ
天気の良い日の後だったら、雪も締まって歩き易いと思いますので
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