蓼科山・霧ヶ峰・美ヶ原:初テン泊で百名山3座攻略
- GPS
- 24:09
- 距離
- 74.5km
- 登り
- 2,776m
- 下り
- 4,040m
コースタイム
- 山行
- 4:37
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 4:59
- 山行
- 10:23
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 11:42
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 7:15
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
(休日は「たてしなスマイル交通」で蓼科牧場まで移動できます) |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に危険箇所は無し。 |
その他周辺情報 | 【キャンプ場】 ・夢の平キャンプ場 https://shirakaba-kogen.jp/camp/ ・桜清水オートキャンプ場 https://www.sakurashimizu.jp/ 【入浴施設】 ・池の平白樺高原ホテル https://kogen.ikenotaira-resort.co.jp/ ・せせらぎの湯 https://www.sakurashimizu.jp/stay/2013/06/20/1371705124215.html ・片倉館 http://www.katakurakan.or.jp/index.php 【飲食店】 ・松本からあげセンター(松本駅駅ビル4F) https://karacen.com/ |
写真
感想
今年に入って、少しずつテン泊装備を買い揃えたはいいものの、新型コロナウイルスの影響で、山小屋のテン場は予約制となり、初テン泊のルートに組み込むのは気が引ける。
そこで、セオリー通り、まずは麓のキャンプ場にテントを張りつつ、登山自体は日帰りの装備で臨む方針で、ルートを計画しました。
計画にあたって設定した条件は以下のとおりです。
1.暑いので、キャンプ場・山ともになるべく標高は高めとすること。
2.アタックザックを使ったピークハントを狙える山であること。
3.とはいえ、テン泊装備の場合の体力の確認ができるルートであること。
4.なるべく予約不要のキャンプ場であること(2日目のキャンプ場は要予約)。
5.キャンプ場は山小屋と同じ程度の設備であること。
6.とはいえ、夏なのでなるべく入浴施設が近いこと。
7.百名山を狙えること。
この結果、蓼科山・霧ヶ峰・美ヶ原をつなぐロングルートとなりました。
結果として、「初のテン泊装備で歩くモンじゃないな…」という感想になったわけですが…
【コース状況1日目】
■東白樺湖BS〜ゴンドラ頂上駅
・GPSの記録自体は、蓼科牧場のゴンドラリフトの駅から始まっていますが、実は、東白樺湖BSからスタートとなります。
・茅野駅からバスで東白樺湖BSで降車し、そこから5kmほど歩いて白樺高原総合観光センターへ。
(ちなみに、土日の場合は「立科スマイル交通」のバスで、蓼科牧場BSまで乗れます)
・白樺高原総合観光センターでキャンプ場の受付を済ませます。
・1kmほど離れた「夢の平キャンプ場」まで歩き、早速テントを設営。
・アタックザックに荷物を詰めて、また白樺高原総合観光センターまで戻り、ゴンドラに乗り込みます。
・5分ほどでゴンドラ頂上駅に到着。
■ゴンドラ頂上駅〜7合目登山口
・ゴンドラ頂上駅には、トイレ(水洗・洋式)や自販機があります。
・ここから緩やかな登山道を登り、7合目の登山口を目指します。
・7合目の登山口には、駐車場、登山届、トイレ(和式・水洗・給水不可)があります。
・この時点で14:00ちょうど。
・登山開始時間としてはかなり遅めですが、難所がほとんどなく、往復4時間程度と見込んでいたため、決行しました。
■7合目登山口〜蓼科山山頂
・登山道は、登り始めは整備が行き届いています。
・馬返しまでは傾斜も緩く、サクサク登れます。
・馬返しの後は、若干傾斜がキツくなり、浮石も多くなります。
・将軍平の直前ではより傾斜がキツくなります。
・将軍平から山頂までは、露岩の登山道となります。
・手を使う程度の傾斜ではありますが、鎖場も1箇所だけで、難易度は高くないです。
・山頂まで森林限界を越えないため、途中の景観は今ひとつです。
■蓼科山山頂
・時間も遅かったため、蓼科山山頂は独り占めでした。
・ただ、到着した瞬間に雨が降ってきたことには閉口しました。
・噂通り、あるいは見た目どおり、山頂は非常に広く、また岩だらけであり、独特の雰囲気でした。
・森林限界を越えた独立峰ですので、視界は60度開けています。
・ただ、あいにくの曇り空で、視界も効かず、眺望は今ひとつでした。
・のんびり写真を撮影して、下山し始めました。
■蓼科山山頂〜夢の平キャンプ場
・降りでは、露岩、ついで浮石が多い登山道を降ることになります。
・体力よりも、技術が問われる登山道であり、スピードを出すには、それなりの経験が必要な感じでした。
・登りの際にすれ違った登山者の中には、足元がおぼつかない方もいらっしゃいました。
・とはいえ、割としっかり踏まれているためか、ガレ場やザレ場のように、登山道そんものが崩れるレベルではなく、単に浮石が多い程度です。
・サクサク降りていき、17:30頃に7合目登山口に到着。
・ここから1時間強歩いて、宿泊地「夢の平キャンプ場」に到着し、本日の登山は終了です。
【コース状況2日目】
■夢の平キャンプ場〜車山登山口
・2日目は、50km程度のロングライドであり、しかもテン泊装備を担いでの移動ですので、夜明けとともに出発します。
・夢の平キャンプ場は、特にチェックアウトの手続きは不要ですので、そのまま撤収可能です。
・まずは、白樺湖まで5kmの舗装道路の歩きです。
・途中、白樺湖周辺まではトイレや給水設備はありませんので、白樺高原総合観光センターの24時間開放されているトイレや、大型駐車場のトイレを利用しておきます。
・白樺湖にはローソンがありますので、補給可能です。
・白樺湖から、なるべく傾斜が緩く、アップダウンがない登山口を目指します。
・西白樺湖BSから車道で少し上がったところにある、車山登山口から、本日の登山スタートです。
■車山登山口〜車山(霧ヶ峰)山頂
・登山口からは、ひたすら緩やかな登り(単純標高差500m程度)が続きます。
・山頂直下までは、テン泊装備を担いでいても、それほど苦にならない程度の傾斜です。
・車山は樹林帯がほとんどない高原地帯ですので、終始景観は抜群です。
・また、近くに高い山がないためか、涼しい風が吹いていて、午前中は心地よい体感温度でした。
・登山道は、よく整備されており、またよく踏まれており、時々浮石がある程度で、難易度はまったく問題ありません。
・山頂手前で、階段状となり、若干傾斜がキツくなります。
・山頂手前では、下山してきた、お孫さんらしき男の子を連れた老紳士としばし談笑。50年以上前に登られた大キレットのお話を伺いました。
■車山(霧ヶ峰)山頂
・山頂直前までリフトが通っているためか、山頂には、登山者だけでなく、観光客もいらっしゃいました。
・山頂は、視界が360度開けているため、様々な山域が見えます。
・とはいえ、お昼前だったため、すでに若干雲が出始めていました。
・ひとしきり撮影を済ませ、下山開始。
■車山(霧ヶ峰)山頂〜八島ビジターセンター
・下山後、しばらくは浮石が多い登山道です。
・とはいえ、相変わらず傾斜は緩いため、危険なほどではなく、普通に観光客の方がスニーカーで歩けるレベルのものです。
・駐車場があるコロボックルヒュッテまで、多くの方々とすれ違いました。
・コロボックルヒュッテから先は、徐々に樹林も増えてきます。
・八島湿原の側は、木道の登山道です。
・そうこうしているうちに、八島ビジターセンターに到着。
・八島ビジターセンターには、有料トイレ(100円・給水不可)があります。
■八島ビジターセンター〜和田峠
・八島ビジターセンターには自販機(ゴミ箱なし)があり、コーラの500缶を一気飲み。
・このコースの最大の問題点が、給水設備がないことです。おそらく、白樺湖周辺から、本日の宿泊地「桜清水オートキャンプ場」まで、給水できません。
・また、少ないながら自販機があってもゴミ箱がないため、ザックの容量に余裕がない場合は、どうしても購入がためらわれます。
・このため、水分の補給の対策が必須のルートといえます。
・八島ビジターセンターから美ヶ原まで、いわゆる「中央分水嶺トレイル」の登山道がありますが、今回はテン泊装備ということもあり、大事を取って車道歩きとしました。
・和田峠までは、傾斜がほとんどなく、適度に風が吹いていて、快適な車道歩きです。
・しばらくすると、和田峠茶屋に到着。ここで自販機がありますが、残念ながら(遠目に見た限り)ゴミ箱の設置はなし。若干、水分に不安を覚えます。
■和田峠〜三峰茶屋
・和田峠から、引き続き車道歩きです。実はここから先が、このルートの(精神的)核心部です。
・和田峠の標高は1,531mですが、ここから200m近く登り返すことになります。
・「峠」ということで、ある程度の登りは覚悟していましたが、車道であるため、それほどキツい登りではない、と踏んでいたのですが…
・実際は、暑さと水分不足とテン泊装備が足の負担となり、木陰があるたびに休憩しつつGPSを確認し、残りの標高を刻みながらの移動となりました。
・標高1,700mを越える頃には、ようやく傾斜も緩み、次第に三峰茶屋・展望台が見えてきます。
・三峰茶屋では、待望のゴミ箱付き自販機がありました。ここで一気に水分補給。トイレは有料です。
・展望台からは、八ヶ岳や美ヶ原がよく見えました。
■三峰茶屋〜桜清水オートキャンプ場
・三峰茶屋からは、また降り基調の車道歩きです。扉峠の手前で若干登り返しがあります。
・扉峠には、レストランの建物がありましたが、廃業しているようです。トイレ(和式・非水洗)はあります。
・扉峠からは、舗装された林道(よもぎこば林道・アザレアライン)歩きです。
・もちろん、林道ですので、自販機やトイレはありません。
・しばらくすると、三城いこいの広場に到着。またしてもゴミ箱付きの自販機があり、一気に水分補給をしまいした。ちなみに、トイレ(有料)もあります。
・この頃には足に相当負担がかかっていて、この場でテントを張りたい気分になっていました(すぐ側にキャンプ場があります)が、残り2km程度であり、予約もしているので、若干の休憩の後で、出発します。
・そして、しばらく下り基調の舗装道路を歩き、桜清水オートキャンプ場に到着。コテージの管理等で受付を済ませ、本日の登山は終了です。
【コース状況3日目】
■桜清水オートキャンプ場〜王ヶ鼻
・3日目は、キャンプ場の横を通る登山道(八丁ダルミコース)から、王ヶ頭(美ヶ原)を目指します。
・夜明けとともに登ったこともあり、暑さはまったく気になりません。
・登りの登山道は、王ヶ鼻手前を除いて、終始緩やかな傾斜であり、浮石等もほとんどなく、快適に登れます。
・王ヶ鼻の手前では、傾斜が厳しくなり、浮石も増え、細い巻道などが出てきます。ハイキングコースとしては、難易度は高めでしょう。
・基本的には樹林帯の中を登るため、眺望が効きませんが、標高1,700mを越えるあたりから、時折展望が開けて、北アルプス等が望めます。
・前日とは違って、日帰り用の装備であるため、非常に軽く、装備の軽量化の重要性がよく理解できました。
■王ヶ鼻〜王ヶ頭(美ヶ原)山頂
・王ヶ鼻手前の岩場を上り詰めると、景観が開けた王ヶ鼻展望台にたどり着きます。
・東側以外の眺望が開けていて、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、立山、後立山連峰まで、一望できます。
・早朝だったためか、比較的遠くまではっきり見えましたが、全体的に雲?霞?の上に浮いている感じでした。
・残念ながら、富士山は見えませんでした。
・ガイド付きの観光客の一団がやってきたために、早々に撮影を済ませ、王ヶ頭(美ヶ原)山頂に向かいます。
・山頂までの登山道では、高山植物が花盛りでしたが、そのぶんミツバチも大量にいて、閉口しました。
・山頂はアンテナだらけでしたが、王ヶ鼻展望台と同様に、展望が開けています。
■王ヶ頭(美ヶ原)山頂〜桜清水オートキャンプ場
・下山は、木舟コースで下山しました。
・登りのコースと比べると、若干細い巻道が多く、ハイキングコースというよりは登山道というべきでしょう。
・とはいえ、よく踏まれているため、歩きやすいルートです。
・傾斜も緩く、浮石も少ないため、サクサク下山していきます。
・ほどなく、登山口=キャンプ場に到着し、テントを畳んで撤収します。
■桜清水オートキャンプ場〜松本駅
・キャンプ場からは、松本駅まで長い車道歩きです。
・最初のうちは標高も高く、冷たい風が吹いているため、快適に歩けます。
・ただ、次第に標高が下がり太陽が照りつけてくると、気温も上がり、暑くなります。
・しばらくの間、トイレや自販機はありません。
・人家が現れる頃には、ぼちぼち自販機、次いで公衆トイレも出てきます。
・川沿いの車道をのんびりと歩き、ようやく松本駅に到着し、今回の山行も無事終了です。
・松本駅の松本からあげセンターさんでお昼ごはんを食べ、上諏訪駅で途中下車し、片倉館さんで日帰り入浴をして、帰路につきました。
【まとめ】
・「テン泊装備担いで1日50kmも歩くモンじゃないな…」というのが本音です。
・とはいえ、特に事故もなく踏破できたため、なんとなくテン泊装備での体力の確認はできました。
・ただ、このルート、特に白樺湖から先は限られた場所でしか水分補給ができないため、夏場は熱中症に要注意です。
・今回選んだ山は、いずれも手軽に登れる百名山であるため、日帰り登山としては難しくはないです(蓼科山は初心者には厳しいかも)。
【テント場情報】
■夢の平キャンプ場
・大人300円。
・斜面のキャンプ場ですが、所々に平坦箇所があり、スノコが置いてあります。
・水場あり(飲用の可否不明)。
・ゴミは持ち帰り。
・トイレ(和式・非水洗)あり。ちなみに、1kmほど降りると、24時間開放のきれいなトイレ(洋式・水洗)があります。
・同じく、キャンプ場から1kmほど降りたところに、「池の平白樺高原ホテル」があり、日帰り入浴が可能。
・周辺の自販機にはゴミ箱なし。
・チェックアウト(〜10:00?)の手続き不要。
■桜清水オートキャンプ場
・大人1,000円(+繁忙期は1,000円)、別途環境整備費?200円
・オートキャンプ場だけあって、自動車乗り入れ前提で区画整備されています。
・水場あり(湧き水の引水)。
・ゴミは分別のうえ引き取ってもらえます。
・トイレ(和式・簡易水洗)あり。ちなみに、また、管理棟にもトイレ(未確認)があります。
・併設されている「せせらぎの湯」(〜22:00)での入浴可(キャンプ場利用者は1回300円)。トイレ(洋式・水洗)・自販機あり。
・管理棟(〜21:00)では、ビール、インスタント食品、氷などを販売しています。外に自販機あり。
・AC電源あり。ただし、屋外用のもののため、コンセントの形状によっては差し込めない場合あり。
・チェックアウト(〜11:00)の手続き不要。
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