槍ヶ岳 北鎌尾根
- GPS
- 29:31
- 距離
- 47.7km
- 登り
- 2,791m
- 下り
- 2,761m
天候 | 1日め:曇り日晴れ 2日め:晴れ 3日め:曇りときどき晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
上高地BTまでの往復はタクシー \4600/片道 |
その他周辺情報 | 湯の華温泉瑞祥 \700 |
写真
装備
個人装備 |
ソロツェルト(ソロテント)
テントマット
グラウンドシート
ガス+ストーブ
シュラフ
ポッドハーネス
ATC+HMS
環付きカラビナ3
スリング3
ヘルメット
防寒着
帽子
手袋
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共同装備 |
20mロープ1
|
備考 | BBCさんの記録が詳細。コースタイムはこちらを参照https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2592396.html |
感想
1日め:上高地から水俣乗越経由で北鎌沢出合まで(幕営)
水俣乗越からの樹林帯の下りは、下りはじめがガレており結構悪い。転倒注意。
が、悪い区間はそれほど長くなく、あとはしばらく樹林帯の下り、
それが終わると大きな石のごろごろした河原の下り。
ここが非常に長く、飽きる。難しくはないがある意味初日の核心。緊張感を維持できない。膝にもくるので注意。
ようやく到着した北鎌沢出合は20張りくらいのテントかあり、すぐにわかった。
混雑。出合より上流のほうに張っているパーティーも散見。どうにか3ソロテント分の場所をみつけて幕営。
この時期は蚊はいないがへんな羽虫がたくさん飛んでおり、気持ち悪い。蚊取り線香もこの虫には効かないようだった。
北鎌沢出合は、左岸にケルンがある。ケルンの上流側に交わっている枯れ沢が北鎌沢、北鎌尾根への登り口である。
水場は、この沢を登って行って水の出ているところで汲むのだが、今回は右俣と左俣の分岐近くまで水がなく、組に行くのも大変だった。
にもかかわらず、右俣のずうっと上流でまた水がたくさん出ていたりした。
2日め:北鎌沢出合から北鎌のコル→槍ヶ岳山頂→殺生ヒュッテまで(幕営)
北鎌沢出合から尾根へ大岩の重なる枯れ沢を登る。右俣と左俣の分岐は明確で、右俣をつめる。
あとはずっと長い枯れ沢の登り。ただ1か所、北鎌のコルの少し手前で二股に分岐するところがある。(そこまでは迷うところはなかった)
左のほうが幅が広く、そちらに進みがちだが、そちらは上で草付きの急傾斜になる。その場合も悪い草付きをとにかく直上すれば尾根に出られるが悪い(北鎌のコルよりすこし槍にちかいほうに出る)。
この分岐は右へ進むこと。右の沢は狭くなっていくので不安になるが、のっこすと開ける。ここを尾根までさらに詰める。
尾根直前(数10m前くらいか)で、また沢が左右に小さく分かれる。ここからはもう沢を詰める意識を捨てて、まっすぐ上にのびている岩の上を歩く。そうするとまっすぐに北鎌のコルに出る。
左右の沢はどちらも踏み跡が消えて悪い草付きになる。
このあたりまでくれば、多少間違えてもとにかく尾根を目指して登ればどこかには出るが、大変。
北鎌のコルは、きれいに整地されテントが1〜2張はれるくらいの平地。ここでガチャ類の装備を整える。
ここからしばらく尾根の踏み跡をたどる。
天狗の腰掛(ここでも幕営可能、ただし水を担いでいかないと)を過ぎ、独標へ至る。
独標は、右を巻くのが多いが、今回直上した。
直上ルートは、独標にぶつかったところから少し左へ回り込んだ凹角。残置スリングが紫(右)と白(左、みえにくい)の2本ある。
登り始めがちょっと悪い。紫のスリングをつかんで登る。が、すこし左(白スリングのところ)から登ると容易とのこと。
最初の悪いとりつきさえクリアすればあとはそのまま容易に登れる。
今回、私と後続はそれぞれフリーで登り、3人目だけ確保して登ってもらった。
尾根上の岩角でビレイ。
ここから少し独標の尾根上を歩くが、板状にの岩のトラバースなど結構悪い。西穂ー奥穂のロバの耳あたりに似ている。我々はフリーで行ったが、コンテにしているパーティーもあった。
しばらくして右の巻道ルートと合流。
独標から先はルートファインディングが重要。 今回は人が大勢いるので先のルートがどこかはわかるのだが、そこへ行くのにどの踏み跡をたどるのが最も容易かを判断しなければならない。
独標のあと、1ピーク越えたあとあたりで、どのルーtで行っていいか迷うところがあった。下におりるのに、まっすぐと左回りの踏み跡の2つあり、どちらもとても悪い。
結局、その手前から右におりた。(ここから右におりられるというのは知らないと気付かない)
それが一番ましだったようだ。
右に立派な巻き道があるが、できるだけ尾根上を進むことにする。歩きやすそうなので巻き道に流れると、楽ができるところもあるが、尾根から外れてしまい戻るのに苦労するらしい。とはいえ、あまりに尾根にこだわると、下れなくなったりもするので、尾根からできるだけはずれない意識で臨機応変に。
1か所、右を巻いて尾根に戻るのにちょっとアルバイトをしたところがある。(GPSログ参照)
ここは、正面の狭い尾根がとても登れるように見えないため、右の踏み跡を巻いた。
が、左の尾根上に人が見えたため、尾根へ至る側面岩壁を登り、尾根に合流。
ここは、GPSログを見ると、同様に巻くログと尾根上直進ログのどちらもある。
同行者は、前回は尾根上を直進したとのことなのでそのほうがいいと思うが、どこから尾根にあがったのか不明。
北鎌平を過ぎると、あとは槍への登り、だが遠い遠い。このあたりから風が強くなり、少し寒い。
できるだけ尾根をはずれないよう、左端を選んで穂先を登る。
最後、凹角状の岩場を登り(多分、上のチムニー)気が付くと山頂の祠の裏に飛び出した。本当に祠の裏なので驚き。
山頂は霧がかかり風も強くとても寒い。フリースを着て二人を待つ。
小槍はクライミングのパーティーが多数とりついている。鈴なり。不思議な光景である。
あとで知ったが、この日は槍ヶ岳山荘主催の小槍登攀ツアーがあったとのこと。
槍ヶ岳山頂から肩までの下りが意外に悪く、北鎌尾根を登ってきたというのに一般登山道で苦労するとはどういうことか、と思う。
膝の痛みをこらえつつ、殺生ヒュッテまで下る。とにかく寒いので夕食はそれぞれテント内でということになり、ジュースでの乾杯のあとは個別に夕食、就寝。
風も強く、テントが時折はためく。
3日め:殺生ヒュッテから上高地下山
朝、テント内の気温は5度。北鎌沢出合と違い、さすがに標高が高いと寒い。
また膝の痛みをこらえつつのゆっくりな下りで、すべての後続者に追い越される。
徳澤園で名物のカレーを初めていただく。
上高地のバスは長蛇の列。タクシーに並ぶ。こちらのほうが回転が早く正解。
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