槍ヶ岳(南岳新道〜南岳〜大喰岳)テント泊・高山病
- GPS
- 16:58
- 距離
- 26.8km
- 登り
- 2,116m
- 下り
- 1,947m
コースタイム
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 11:06
- 山行
- 3:26
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 3:53
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:48
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
南岳新道経年劣化崩壊箇所多し。注意して通過可能。 |
その他周辺情報 | 槍平小屋テント泊のみ営業。但し前日18時までの完全予約制。ひとりくらい、なんとかなる、ということはありませんとしつこいくらい注意書きあり。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
装備
備考 | 今回忘れたもの、マグカップ・シェラカップ←なくてもなんとかなった。 高山病対策に感冒薬程度の鎮痛薬、酔い止め、携帯酸素あるといい。 この時期相当冷えるのでカイロあると夜間就寝に便利。 |
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感想
念願の槍ヶ岳。諸事情あって予定休暇を早めての計画ということと、甘く見積もった結果、不備なことが多く、反省点の多い山行となりました。
GoToを利用した前日平湯温泉泊。新穂高に7時半過ぎに到着。この時点で出発は遅れていた。テント装備ということもあり、林道歩きにすら時間かかったあげく、登山道に入って滝谷避難小屋まで1時間半程かかって体力的に難儀した。
途中の槍平に泊まる予定はなく、予約もしてなかったので電話で聞いてみようと思ったが電波不安定。避難小屋前で小屋からの厳しい注意書き。もし電話してたら間違いなく下山を薦められたと思います。まだ早い時間ではあるものの、テント受付を早めに済ませないといけないこともあり、計算上ここで槍ヶ岳山荘まで夕方までに行く自信はなくなりました。しばし休憩。
滝谷避難小屋は外観は公園のトイレみたい。造りはブロックでしっかりしているよう。中は狭く、トイレが完全ボットン。入口が3か所位ありました。なにか出る噂があるようで、一度はここに泊まろうと考えましたがまだまだ早い時間。槍ヶ岳山荘よりは若干早く到着できると考えた南岳新道から南岳小屋へ向かうことにした。
南岳新道は荒れてました。まあ注意して通行はできます。荒れた樹林帯からハイマツの稜線へとなかなか変化に富んだルートで登りは多少きつい程度。この時点ではまだ楽しめました。救急箱設置の2600メートルピーク点で16時50分。まだ1時間以上は明るいので行けます。夕方の景観にしばし見とれるものの慎重に先を進みます。あと40分のペンキ表示場所で17時30分。明るいうちに到着できると考えましたが、結局到着したのは18時50分。最後の30分程はさすがに暗くなり、石のペンキ表示がみづらかったです。
写真は明るく映ってるものは結構薄暗く、暗く映ってるものは実際はもっと明るいです。デジカメの写真は実際と明るさが異なりますね。
南岳小屋で幕営。簡素の食事後就寝。翌朝、まだ修行が足りないとは思いますが大キレット挑戦前の俯瞰が今回の第二の目的です。壮大ですね。快晴の朝からならなんとかいけそうなんですが万全のコンディションで挑まないと。テント装備はさすがに無理なので行くとしたら南岳ー北穂岳の小屋泊でしょう。
さて本日は3時間半ほどで槍ヶ岳山荘へ。余裕ありすぎとみたがしかしこの稜線は南岳、中岳、大喰岳といくつかのピークを越えるアップダウンのあるコースで想像以上に難儀した。景色がいいのと槍が見えるのだけが救い。ただただひたすら到着しなかったですけど。さすがに最後のアップダウンはゲンナリしましたが。
ようやく槍ヶ岳山荘に到着。テント場は10時過ぎ到着時点でガラガラ。受付を済ませ、1番の場所に幕営。お腹いっぱい食べようと牛丼とおでんを小屋で食す。翌朝用の弁当も注文。平日とはいえ午後には満杯になりましたのでテント泊の人はお早めに。
さてさて槍直下を前に微妙な頭痛が。しばし休憩後、この快晴に槍頂上に立ちたいと考えて様子をみてアタック開始。しかしさっきの頭痛が軽減したものの心配に。そんなこんなで登りは怖かったです。
しかし小屋前で観察していると頂上まで距離があるようにみえましたが登り始めたら僅かな距離に感じました。足場はしっかりありますが注意は必要です。慎重に最後の梯子を上り。頂上へ。狭い場所に6人ほどいました。最初は端っことかいけませんでした。そんなんで祠の撮影順番待ちは真ん中でしゃがんで待機。そして立ち上がって絶景の周囲を撮影しまくり、3000メートル峰でこれほどの快晴は初めてかも。
ここ、頂上にいた登山者の話では繁忙期には3時間待ちとかあるようです。平日なので空いてましたがそれでもポツポツではあるものの、登る人は途切れません。そんなんで頂上が混まないうちに下ります。
下りは登りよりも慎重に行きました。登り下りとルートが分かれている箇所が多く、直接のすれ違いはほぼありません。みな恐る恐る登っていた印象でした。降りた時点で14時前、ここから登りが混み始めてました。
さてさてさて前日と今日の疲労が祟ってか、頭痛がひどくなり、今まで何度も3000メートル峰は経験しているのにも関わらず、おそらくは高山病と思われる頭痛に夜間になって悩まされました。水とビタミン剤、ラムネなどを口にして安静に。余裕があれば別のルートと考えましたが、翌日は最短距離を全力で下山することにしました。
そう考えたら寝ていても無事に下山できるか頭の中それでいっぱいでした。何度か起きては浅い眠りの繰り返し、3時頃、頭痛も軽減し、もう少し寝ようとやっと2時間ほどちょっとは深い眠りに。5時過ぎに起きて頭痛は治り、この状態ですぐ下山しようとテント撤収、パッキングに時間かかりましたが6時30分に出発。
飛騨乗越経由で飛騨沢へ。こちらのルートは岩稜の大斜面のジグザグの急坂。浮石に注意すればそれほどの危険はありませんしなにより一気に高度を下げられます。しかしこの急坂、下りでもうんざり。登りでは相当時間かかると思います。
すぐに千丈分岐点へ。ここにも救急箱ありますね。ここから先は斜面、小岩の段差、砂利のような道をそのまま下ります。森林限界を下がって樹林帯に入った時はなにかホッとしました。
そして槍平小屋へ。ここからは知っているルートなので余裕。避難小屋まで付けばあとは林道終点に出るだけ。でもどちらも登りより長くかんじました。気分はすっかりよくなってましたけど。白根沢出合に到着した時はまだ林道を2時間程歩きますが無事下山できてうれしくてしょうがなかったです。まあそもそも下山は終始頭痛はなかったですけどね。
やっぱり高山病だったのでしょうか。考えてみれば南岳小屋近辺から高度は高く、3000メートル前後の滞留が長かったですからね。でも長いからこそ順応もするんですけど。これからは薬と酸素缶必須ですね。
ってか薬よりも何より余裕持った計画にしないと。
新穂高には12時40分頃到着。前夜は下山後は休養したほうがいいとまたGoToを利用した平湯温泉に予約した為、まだ早い時間なので近場のクマ牧場にて遊んできました。子熊と記念撮影。夜は平湯温泉で飛騨牛の陶板焼きを。最後に贅沢な食事をしました。宿で露天風呂に入って休みます。翌朝はバスタ新宿直行バスへ。なんとか無事に帰れました。
結果的にはいい経験をしたということでしょう。高山病って日本の山程度では体質的に弱い人以外は大丈夫、ましてや3千越えを何度も経験しているから大丈夫、と思っていたのでまさか自分がなるとは思いませんでした。その時の体調とかにもよるようですが。みなさんもご注意を。
槍ヶ岳山荘付近はauの通信通話は安定して可能でした。南岳小屋は不安定。
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