萱ダワ-松ネッコ-大双里-小川山-廻り目平 周回。数百に及ぶ倒木の嵐を乗り越えて!
- GPS
- 11:33
- 距離
- 35.2km
- 登り
- 1,385m
- 下り
- 1,396m
コースタイム
- 山行
- 10:34
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 11:37
★金峰山荘〜川上局(郵便局)=自転車(70分)、登り(4箇所位)は自転車を押して歩きました。
★川上局〜スタート地点=徒歩(100分)。
「激藪の隙間より」に自転車は下りと平行移動で利用価値が高い。登りは歩きより疲れるので避けるべきのアドバイスに従いました。
http://www.gekiyabu.sakura.ne.jp/public/
★ログは3つぞれぞれ取りました。徒歩部分だけのログだと、地図上の軌跡が不自然になるため、自転車のログも追記でアップしました。
★自転車は15〜16kmほどです。徒歩は20km弱です。
天候 | 快晴 登山口朝マイナス4度、ほぼ無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
GPSや地図コンパスなど無くても、岩場がない山で登りならどこを歩いても、いずれ収斂されて山頂に着くという考えは、浅はかです。どんだけ藪漕ぎをしなければならないかを見落としてます。藪漕ぎの無い山ならそれも可ですけど、ここは違います。だから、できるだけ踏み跡を忠実にトレースする必要があるのです。 ★高登谷山登山口 - 萱ダワ 林道。ただし、高登谷湖から先は鎖のゲートがあり車は入れません。 ★萱ダワ - ・1915 落ち葉の堆積した踏み跡のない斜面を登ると、左に若いシャクナゲ藪が出てくる。右に進路を取ると地形図に表記のない岩場(岩稜)が表れる。岩稜の上は歩けないので岩稜の東側を岩とつかず離れずにトラバース登りで行く。踏み跡は皆無で、藪漕ぎは避けられない。 ★・1915 - 松ネッコ ・1915手前から針葉樹の森で踏み跡はあったりフェードアウトしたり。ここは倒木が酷く、処理されないので、倒木は年々増えていくと思われる。 ★松ネッコ - 大双里をピストン 大双里は展望も無く、パスしても良いのだが、時間に余裕ができたので行ってみた。三角点があった。標識を探したがなかった。青の布(2020年5月)があった。ここも道が悪く、行くなら往復20分以上見た方が良いでしょう。 ★松ネッコ - 2171mピーク 倒木はさらに酷く、せっかく踏み跡を歩いていても倒木を迂回してロスト、その繰り返し。ただしGPSで現在地確認ができれば大きく外すことはない。 junjapaさんの言葉を借りれば、 「独立標高点・2171あたりは写真のような倒木の嵐。インディージョーンズの映画のように倒木の海をみて俺はどうしたらいいのか?!という気分に襲われる。」表現が上手すぎます! ★2171mピーク - 2280岩 相変わらず倒木は酷く、針葉樹の踏み跡を歩いていても、藪や倒木後に踏み跡を外すこと多数。この辺りから目印が増えてくる。 ★2280岩 - 小川山 金峰山の五丈岩のような2280岩を右に見て(岩の北側を歩く)順調に高度を稼ぐ。すると、今度はシャクナゲ藪の迷路だ!踏み跡を追わないと前に進めない、慎重に迷路をすり抜けていくと、突然しっかりした踏み跡が表れたりする。2280岩からは歩くペースがあがり、迷路で迷わなければ山頂までは時間はかからない。2280岩から山頂は30分です。 ★小川山 - 金峰山荘(廻り目平)は一般道でGPS・ルーファイは不要。記述は省略します。 ★★★ 基本、ルートは境界の尾根トップです。ここを外さなければ大きなルートミスはしないと思います。ただし、尾根は広く、また、樹木で視界が遮られ、どこが尾根トップか目視では分りません。 目印は少なく古く色あせている。所謂目印を追えば山頂に着く、あるいは正規道に向かう、と言うほど多くはない。通過時に「ああ、ここに目印がある」位の感じです。 踏み跡は概ねあると思います。ただし3つの理由で踏み跡を外します。 ‥殘據8戮欧襪茲Δ陛殘擇任呂覆、迂回しなければ突破できない倒木を迂回して踏み跡が見つからない。これが一番多いと思います。 登山道の手入れがされないのと、入る人が少なく、登山道が藪に覆われてきている箇所があり、これを迂回して踏み跡を外す。 FГ濱廚鮹躇嫂爾ルーファイしながら歩いていても、いつの間にか踏み跡の判別ができなくなる。私はそれを踏み跡がフェードアウトしたと表現します。 下記レコを参考にしました。この場を借りてお礼いたします。有り難うございました。 takayama2さん https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1517263.html https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1429796.html hottenさん https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1856954.html junjapaさん https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1695412.html |
写真
感想
以前からの宿題、信州峠から小川山の後半部分を歩いてきました。
当初、信州峠から小川山は1日で歩く計画でしたが、実行が遅れ、日が短い時期になってしまい2日に分けました。クマの問題がなければ、この時期でもなんとか1日で行けそうでしたが、人を襲ったクマの縄張りを薄暗い時間は歩きたくなかったのが、2日に分けた一番の理由です。このために、発砲ピストルや爆竹、ホイッスルを用意しました。
junjapaさんの言葉を借りれば、
「奥多摩から登山道をたどってくると、小川山頂上でそれは終わる。
しかし分水嶺は西に延び八ヶ岳へと繋がっている。」表現が上手いな〜。素晴らしいフレーズだったので引用させていただきました。
信州峠ー小川山を繋ぐには概ね3通り有る。
/州峠から道路歩きで瑞籬山荘・小川山
⊃州峠からフシノソリー松平林道・小川山
今回の信州峠ー萱ダワー小川山(県境・分水嶺を忠実に辿る)
がその3つです。
富士見小屋から小川山に至るには大日岩経由と伐採小屋跡経由の二通りがあります。私の2009年版、山と高原地図ではどちらも破線ルートになってます。私はどちらも歩いてますが、実線の一般道並の道でした。ただし、大日岩付近はやや危険で、その頂上(2mの岩)に立つには勇気が必要です。また今回下山で利用した金峰山荘経由が最短で小川山に行けると思います。
ここでさらにjunjapaさんの言葉をお借りします。
「独立標高点・2171あたりは写真のような倒木の嵐。インディージョーンズの映画のように倒木の海をみて俺はどうしたらいいのか?!という気分に襲われる。」
上手い!!実に言い得て妙です。junjapaさん、勝手に引用させていただきました。有り難うございます。
当日は、2日に分けたおかげで、時間が十分にあり余裕をもって歩けました。時間の無い方は大双里のピストン(20〜30分)は止めた方が良いです。展望が無いとは言え、晴れ確定の元歩けたのと、日帰りで荷が軽く小さかったのも良かったと思いました。とてもテント泊で登る気にはならなかったです。
剱や穂高の稜線とちがいワンミスが命取り的なリスクこそ有りませんが、なかなかの難路で楽しかったです。と言っても、もう行くことはありませんね!劔や穂高はまた行きたい気持ちが強いです、この差って何だろう?
私の一つの目標は東京の自宅から、もしくは東京湾(お台場)から日本海へと赤線を繋ぐことです。条件は山岳ルートで繋ぐこと。ただしお台場ー武蔵五日市と美ヶ原登山口ー島々の松本支所は道路歩きになります。今回この区間の未踏を歩き、繋がってない区間は北ア蓮華岳(針ノ木岳の東)ー烏帽子岳です。ここはテント泊だと3泊、小屋泊なら2泊、体力勝負の区間です。
終日誰にも会いませんでした。
廻り目平からの自転車走行シーン。寒かったので途中でユニクロのウルトラライトダウン着て走行しました。再生時間は12秒です。
11月度遠征
9日:信州峠、石ッコツ、萱ダワ、高登谷山(たかとやさん) 周回
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2724137.html
10日:萱ダワー松ネッコー大双里ー小川山ー廻り目平 周回 当レコ
11〜12日:中央アルプス、本高森山・念丈岳・奥念丈岳・烏帽子岳 ツエルト泊、時計回り周回。池ノ平山でヤツと遭遇、発砲ピストルを撃っても逃げない!画像と動画有り。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2726170.html
コメント
この記録に関連する登山ルート
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私の拙い記録を参考にして頂き、ありがとうございます。
私が信州峠〜菅ダワ〜小川山を2回に分けて歩いたのは2018年で、倒木はそれほど多くなかったですが、mtkenさんよりやや多く時間が掛かっています。
菅ダワ〜小川山間は高登谷湖から往復したから迷いませんでしたが、全く初めて下りで歩いたならルートロスしたかも知れません。
信州峠〜菅ダワで時間が余り、女山へ行くつもりが道迷いで木賊の頭へ上がってしまいました。
GPSもコンパスも持たず、よく今まで遭難しなかったものだと思います。
私の他に参考にされたお二人の記録も速いし、凄い記録だと思います。
何かの目標を立てて登山をすると、それを達成した時の充実感はとても大きいですね。
針ノ木岳〜烏帽子岳間、もう予定はお決まりかと思います。
来年には達成されますように。
takayama2 さんは、現在の私より上の年齢で歩かれてるので凄いです。しかも、往復ですから。私は難路の往復を避けるため、縦走になりました。しかし問題は下山後です。お金を湯水のように使えるならタクシー利用になります。結局、自転車+徒歩で車の回収となりました。
倒木。例えば東京、山梨、栃木等雪の少ない低山では、南低のどか雪でも杉の倒木被害が酷いときがあります。小川山の自然林の倒木被害はどか雪ではなく、ほぼ台風に限定されると思います。東京等低山の倒木は夏前に処理されますが、萱ダワー小川山ルートの倒木は処理されることはないので、増える一方だと思います。踏み跡の藪化も整備する方がいないので益々酷くなると推測されます。
takayama2 さん同様、他のお二人もそれなりの凄い力量の方です。お二人ともテント泊の重荷+大型ザックであの森を抜けたので、それは凄いと思いました。
北アの未踏区間は、来年優先的におこなえば、達成できます。ただし、来年の夏〜秋は穂高に2回位テント泊で行きたいので(早月尾根からの剱や毛勝も行きたい)、そちらを優先させれば、再来年になるかも知れないです。未踏区間の走破は、所謂リーチ状態ですが、急いでやろうという気は無いです。タイミングかな。
今回の山旅は念丈岳ツエルト泊という、本来の自分の登山スタイルに合致した山登りができたので達成感ハンパなかったです。最後に、カモシカをクマと間違えて、死ぬかと思ったという、笑いネタも取れたので良かったです。
12月の八ヶ岳や中央アも何かも白いネタが取れないかと、今から思案してます
コメントありがとうございました。
私のレコをたくさん引用していただき有難うございます。また同じくあの尾根で苦闘した仲間ができたと思うと何だかとてもうれしい気分です。高度的には一般道が通っていても不思議ではない稜線ですが、樹林が旺盛なせいもあり、また水源の保護のためもあり、伐開されずに今に至っているようです。それでもそのことが我々の冒険心をくすぐって魅力的な尾根になっているという感じです。大変お疲れさまでした!
山行にあたり、junjapaさんのレコを参考にさせていただきました。山行中、まさにjunjapaさんの表現通りの状況ばかりで、実に上手く言い表していると思いました。
確かに大日岩方面からと同等の道があってもおかしくない稜線ですが、実際、ご覧のように全く手が加わることもなく、時の経過と共に踏み跡も藪に覆われ苔むしてきています。
仰る通り、手つかずであることが我々の冒険心をくすぐって魅力的な尾根になっていると思います。だからこそ、私はjunjapaさん同様に、あの県界尾根を選んだのです!
コメントありがとうございました。
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