【阿寺】井出ノ小路山(1840m)
- GPS
- 11:04
- 距離
- 28.1km
- 登り
- 1,686m
- 下り
- 1,685m
コースタイム
- 山行
- 10:30
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 11:05
さっそく直近の天候を調べてみた。その結果、渡合温泉への道路には支障となる降雪はないだろうと踏んだ。
※1806m三角点は中ノ谷山。
東股林道から三角点を設置したらしい
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
渡合まで8.3kmの所で冬期ゲートが立ち現れた。さっそくチャリを降ろし、渡合温泉まで4.6km地点にある瀬戸川高樽林道の分岐に向かう。
むむ!?いきなり視線を感じて見渡すと、カモシカだ。こちらを気にしながらも、悠然と笹っ葉を食べている。まさに山の主。『もののけ姫』の「シシ神様」に化身しそうな威厳が漂った。
さて、はじめは夏のゲート付近にチャリデポして歩こうと考えていた。でも、せっかくチャリ降ろしたんだし、行けるとこまで行っちゃえ的な(笑)。
それにしても、林道分岐がめっちゃ多いので、丹念に地図とコンパスを引っ張り出す必要がある。
このエリアからは、伊勢神宮のご神木が数多く切り出されている。神宮と縁(ゆかり)の深い森なのだ。夕森林道に入るとヒノキとサワラの合体木、式年遷宮の斧入れ式の跡地など見所満載。そのたびごと、カメラ出したり、由緒書き読んだりで忙しいぞ(笑)。
ミズナラや朴の木の落ち葉をザクザク踏んで、チャリでガシガシ攻める。そうは言っても、坂道をチャリ引いている時間の方が圧倒的に長いんだけどね。
林道の1042標高点の分岐を過ぎると、道は途端に荒れまくる。チャリにこだわりすぎると、ヒドい目に遭う。適当にデポって入渓点に至るのが賢いと思う。
過去ログにとらわれずに登りたかったんだけど、予定していた「から沢」は水流が豊富すぎて、見た瞬間にダメ出しする。やむなくオーソドックスなルート取りを選択。そんなわけで、井出ノ小路山と中ノ谷山の鞍部に詰めあげる沢を登路とすることに閣議決定。
そこには水流はないけれど、かつて派手に出水した様子。林道ががっつり洗い流されてる。おずおず入渓し、人の背を越える巨岩のゴーロにルートを延ばしていく。浮き石をしっかり見極めないと。慎重に行こう。一つ一つの巨石は数tレベルに見受けられた。
岩に張りついたタマゴケに雪が張りついている。不用意に氷を踏まないように慎重に高度を求める。
倒木のある二俣で頭を抱えた。ルートのない山でのルート選びというのは、地形図読みゲームにとどまらない。地図に現れない細かな地形や、最新の地形変化、植生、天候の変化などを総合評価しつつ、臨機応変に次の一手を決める必要がある。
そこには周到なプランだけでなく、押したり引いたりの駆け引きとか、野性のカンが要求される。それを後押ししてくれるのが、失敗経験も含めた経験値だと思う。
一旦左俣を取るが、やがて究極の選択を迫られた。正面に立ちはだかる崩壊した土壁か、あるいは左っぽく斜上する溝道か。一体、どちらが有利なのか。迷い倒した末にルンゼ状に突っ込んだが、これがヤブと倒木の地獄の一丁目。どこに活路を求めようにも出口が見えない。やむなく先ほどの土壁に巻き上がった。あとは粘っこく、じわじわと稜線に迫る。
尾根に乗っても、すっきり爽やかというわけにはいかない。月並みな言い方だが「やぶこぎの末に山頂に至る」の一言だ。シャクナゲが出てくれば、そこはバンザイの山頂だった。何ともまあ素敵な山頂だろう!当然のように展望はない(笑)。
帰路は奥三界山を見ながらの下山。時間があれば中ノ谷山を踏む予定だったが、既にタイム・アウト。
さあ、急げ。結構面白い山だったよ、井出ノ小路さん!また、来ることは絶対ないでしょう(笑)。
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