念願の残雪期の槍ヶ岳へ(上高地から)
- GPS
- 73:29
- 距離
- 39.8km
- 登り
- 1,977m
- 下り
- 1,971m
コースタイム
7:02上高地BT−7:07〜10河童橋−8:12〜24明神−9:18〜40徳沢−10:40〜11:12横尾
−12:20一ノ俣−12:28二ノ俣−13:05槍沢ロッヂ
<4月29日>
5:15槍沢ロッヂ−5:51ババ平−6:17大曲付近−9:50殺生ヒュッテ付近
−10:50〜11:10槍ヶ岳山荘−11:38〜48槍ヶ岳山頂−12:50〜13:46槍ヶ岳山荘
−15:00大曲付近−15:22ババ平−15:52槍沢ロッヂ
<4月30日>
8:00槍沢ロッヂ−8:25二ノ俣−8:33一ノ俣−9:30〜41横尾−10:30〜11:10徳沢
−11:50〜12:12明神−12:50〜13:05河童橋−13:10上高地BT
天候 | 4月28日:快晴 4月29日:曇りのち晴れ 4月30日:雨のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
自動車道に入って北上、松本ICで下車して国道158号線を西進して沢渡へ。 足湯のある沢渡第2駐車場に車を止める。1日500円です。しかし、昨年は試験運用 されていた「沢渡ナショナルパークゲート」が今年からは本格運用となったため、 そちらがバスやタクシーの発着場となりますので、第3駐車場の方が近いと思います。 (料金は不明) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山届は、山行リーダーから事前にインターネットにて提出しました。 <上高地BT〜横尾> 入山時、徳沢までは所々でアイスバーン状態。特に、明神までは一般の観光客の 方々も多く歩かれていたので、特にひどく、転倒されている方もいました。 下山時は2日間の晴天と3日目の雨の影響かほとんど融けていましたが、一部アイス バーンの箇所もありました。GW後半は天気も良さそうなので、ほとんどなくなると 思われますが、くれぐれも注意して下さい。 <横尾〜槍沢ロッヂ> この間は雪はたっぷりあります。踏み跡から外れると膝まで埋まるところもあり ます。沢沿いのトラバース箇所は滑り易いので、滑落しないように注意して下さい。 <槍沢ロッヂ〜槍ヶ岳山荘> 28、29日の2日間は、前日の大雪にもかかわらず、デプリが発生していませんで した。今後の天気によっては、いつ発生してもおかしくない状況ですので、状況に 応じた対応が必要です。 <槍ヶ岳登頂> 2つ目の梯子から3つ目の梯子までの間の岩場と雪田は、アイゼンの前爪とアックス をフルに使って登りました。この区間の下りはザイルを出し、アブザイレンで下り ました。この間にある鎖はほとんど埋まっていました。 |
写真
感想
念願の残雪期の槍ヶ岳、天気と良きメンバーのサポートの元、無事登頂することが
できました。
前日は沢渡第2駐車場でテン泊、翌朝は新しくできた「ナショナルパークゲート」
に移動。初日は槍沢ロッヂまでの行程のため、のんびりと7時にタクシーに乗り込んで
上高地へ。バスターミナルにある登山指導所には「横尾から先への入山禁止」の貼紙が。
これは想定通りだったので、とりあえずは横尾を目指して進む。バスターミナルから
先の登山道は所々でアイスバーン状態。かなり気を使いながら歩くことに。横尾大橋
の袂には長野県警の方が立たれていて、涸沢方面への入山規制をされていた。我々の
進む槍沢方面は、ロッヂまでは問題ないということで先に進む。この先、踏み跡から
外れると膝まで埋まるところも。横尾までは多くいた登山者もほとんどいない。13時
過ぎにロッヂに到着。談話室でお酒を飲みながらのんびりと過ごす。16時からはお風呂
に入ることができ、この日の汗を流すことができた。おかげで気分は爽快。3日目の
天気の悪化が想定されたため、当初の予定では2日目を槍ヶ岳山荘に泊まる予定を
していたが、3日目の下山が危ぶまれたので2日目に山頂までをピストンすることに
予定を変更し、早々に就寝。
翌29日は4時に起床し、5時過ぎに出発。ロッヂ上のテン場からは、モルゲンロートに
染まる槍の穂先が見える。天気は良さそうだが、雲の流れがかなり早い。最悪のケース
時は登頂断念も考えられる。13時を下山のリミット(お風呂に入るための)と決め、
山頂を目指す。雪は締まっていて歩き易いが、一歩踏み跡から外れると股辺りまで
埋まることも。先に進むにつれ、雲行きも怪しくなってくる。幸いなことに、槍沢
を歩いている間は風もなく、快適に歩くことができる。天狗原分岐の先の急登を
登りきると槍ヶ岳が見えてくるが、ガスで下部しか見えない。しかし、次第に高度を
上げるに従い、ガスもキレだし、やがて山頂までくっきりと見えてくる。途中、下山
してくる方々から情報をいただきながら進む。その中の1名の方は、前日3時半に
ロッヂを出発し、16時半に槍ヶ岳山荘到着するまで、股下あたりまでのラッセルを
されたのこと。皆さんの御苦労には大感謝です。殺生ヒュッテを過ぎた辺りからは
青空が見え出し、11時前に槍ヶ岳山荘に到着。かなり風は強いが、早速登攀準備を
し、山頂目指して出発。途中の雪田はアイゼンの前爪とアックスで登る。やがて
2連の梯子を登りきると目の前には山頂の祠が。次々と登って来る各メンバーと
ガッチリと握手をして登頂の喜びを分かち合う。風は10〜20mくらいだろうか、
かなり強いが天気も回復し、360°の大展望を堪能する。下りでは、雪田部でザイル
を出し、アブザイレンして下る。途中、登って来られた2名の方にはご迷惑をおかけ
しました。申し訳ございませんでした。6名が下山するまで1時間半ほどかかって
しまったが、無事小屋まで降りてくることができた。気温もかなり上がっている
ので、雪崩には十分注意しながら下山する。何と、小屋からロッヂまで2時間5分
というかなりのスピードで下山することができたので、入浴時間にも間に合い、
汗を流すこともできた。この日は曇天だったため、日焼け止めクリームを塗ることを
忘れてしまったので、下山時の照り返しでしっかりと焼けてしまいました。
下山日は、予報よりも早く夜半前には強い風と雨が降り出す。この日は下山するだけ
なので、のんびりと過ごし、雨が弱まりだした8時過ぎに下山開始。横尾では、涸沢
方面から下って来られる方も多く、入山規制の中多くの人が入っていたようだ。
徳沢ではtokageさんお勧めの「ブルーベリーバタートースト」をいただく。噂通りの
うまさだったので、家へのお土産としてジャムを購入。外に出ると雨も止んでいた。
上高地は平日ということと悪天の影響で、あまり観光客は入っていないようだ。ここ
でもお土産を購入し、BTへ。沢渡第2駐車場にはほとんど車が止まっていない。
すごく静かな上高地でした。
ちなみに、4月29日の槍ヶ岳山荘のスタッフブログに書かれています「風の強い中
穂先まで行かれるお客様」は我々のようで、掲載されている写真はまさしく我々
でした。
http://www.yarigatake.co.jp/yarigatake/blog/2013/04/gw-1.html
kameさん。お疲れ様でした。梯子を下降中バランスを崩して宙吊りになり、肝を冷やしました。不注意を反省しています。これだけハプニングの多い山行は初めてです。油断せずに行きたいです。次回もよろしくお願いします。
え〜 、そんなハプニングがあったんですか?
何にしても、滑落せずによかったですね。これも日頃のウォールのトレーニングの成果だと思います。
それにしても、若い2人について行く下りのスピードには脱帽です。
本当に今回は色々なハプニングが多かった山行でしたね。
今後もよろしくお願いします。
残雪期 槍ヶ岳登頂おめでとうございます!!
この時期にあの槍の穂先に登られたとは、すごいです〜
入山規制がある中、相当な覚悟で登られたのだと思います。
kameさんのレコで、緊張感が伝わってきました。
登頂、そして無事下山されて感無量なことでしょう。
本当に今回の山行、お疲れ様でした
槍ヶ岳、やっぱり一寸特別な存在ですね。おかげさまで登れました。ありがとうございました。緊張する箇所もありましたが意外とアッサリと登れた感があります。それにしても白く輝く峰々は美しかったです。来年は、鹿島槍に行ってみたいななどと勝手な事を考えている、とかげの仲間です。お疲れ様でした。
初日に山小屋でお会いしたスノーボードで下って来られた御夫婦からの情報では、この日はデプリは発生していないということでしたので、登頂日は5時過ぎに出発し、11時には槍ヶ岳山荘に着くように計画を立てて出発しました。登っている間も雪崩にはかなり気を配りながら行動しました。結局、この日は下りの大曲手前で、少し先の赤沢山の崖が崩れたのを見かけただけでした。(すごい音が槍沢の中に響きましたが、登山道までには達しませんでした。)
穂先への登攀は、2つ目と3つ目の梯子の間の岩場と雪田が最大の難所でしたが、前日に登頂された方々が雪や氷をかなり落としていただけたそうで、多少登り易くなっていたようです。
今回の山行、ただ単に運が良かっただけかも知れませんが、いい経験をさせていただきました。
皆さんのサポートがあったからこそ、無事登頂することができました。
登っている時の曇り空と上空を流る雲の速さから、登頂を断念しなければいけないかと思いながら登っていましたが、最後の急登で青空が見えて来たときはすごくホッとしました。
それにしても360°の大展望、よかったですね〜。次は
鹿島槍ですか〜。ぜひお供させていただきます。
kameさんこんばんは
山行記録にコメントいただいたakashiです。
他の記録も見ていただいているようで、ありがとうございます。
ご指摘のように、山荘前ですれ違っていますね!
kameさんの49枚目の写真の、左下に写っているオレンジのウェアが私です
私も残雪期の槍は初めてでしたが、天気が良くて最高でした。
でも、日焼け止めは必携ですね。今日会社で皆に奇異の目で見られてしまいました。
鏡を見ると確かにひどい顔です…
またどこかの山でお会いしましょう!
他の人のレコで自分が写っている写真を見つけるのは、何かうれしく思いますね。我々の写真が、槍ヶ岳山荘のスタッフブログに掲載されているのを見かけた時、思わずfacebookにアップしてしましました
中間辺りに写っているのオレンジのウェアーはakashiさんでは?
本日、顔の皮がボロボロになってきて、嫁に笑われっぱなしです。
こちらこそ、どこかの山でお会いできるといいですね。
絶好の好天だったようで、よかったですね。
それにしても、GWに上高地にあんなに雪があるなんて、はじめて聞きました。
私も半年ぶりにリュックを出して、御岳へ山スキーに行ってきましたが、風は強いは、体力は無いは、で、ヘロヘロになりました。
体調をかなり戻さないと、まだまだkameさんの重荷になるだけで、着いては行けそうにないです。
立山、楽しんできてください。
アタック日、スタート時は天気が良かったんですが、次第に曇りだしたうえに上空の雲の流れの速かったこと。このまま登っても登頂を断念しなければいけないかという不安を持って登って行くと、途中から雲が切れ出し、小屋に着いた時点でほぼ快晴。風は相変わらず強かったんですが、登攀路は風がほとんど来なかったため、気持ちよく登ることができました。yama-bitoさんの域に達成することはないと思いますが、足を引っ張らないように日々精進しています。
御嶽、あかっぱげから下の緩斜面、大変だったのでは?
また、ご一緒させて下さい。
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