立山三山(別山・立山・浄土山) 〜ライチョウピヨピヨ紀行〜
- GPS
- 42:00
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 1,505m
- 下り
- 1,502m
コースタイム
13:30 室堂 [2420m]
↓
13:50 みくりが池温泉
↓
14:40 雷鳥平キャンプ場(幕営)
【7月26日(金)】
4:35 雷鳥平キャンプ場
↓
6:15 別山乗越・剱御前小舎
↓
7:00 別山南峰 [2874m] − 北峰 [2880m] ※剱岳展望待ち
8:15 別山南峰
↓
9:25 真砂岳 [2861m]
↓
10:05 富士ノ折立 [2999m]
↓
10:20 大汝休憩所(昼食)
10:50 出発
↓
10:55 大汝山 [3015m]
↓
11:20 雄山 [3003m]
↓
12:20 一ノ越(昼食)
↓
13:30 浄土山 [2831m]
↓
14:05 室堂山展望台
↓
14:40 立山室堂山荘
↓
15:30 雷鳥平キャンプ場
【7月27日(金)】
4:35 雷鳥平キャンプ場
↓
5:00 新室堂乗越手前の雪渓で撤退
↓
5:30 雷鳥平キャンプ場(撤収)
6:20 出発
↓
7:30 室堂
天候 | 7/25 雨 7/26 霧→晴れ→雨 7/27 曇り→雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
扇沢の無料駐車場(未舗装) ※有料駐車場は\1,000/日 【立山黒部アルペンルート】 ◆料金 扇沢から室堂まで往復で\8,800 ◆荷物(10kg以上の場合、片道) 扇沢から黒部ダムまで\200 黒部湖から室堂まで\300 ◆乗り換え 扇沢 ↓(関電トンネルトロリーバス) 黒部ダム ↓(徒歩) 黒部湖 ↓(黒部ケーブルカー) 黒部平 ↓(立山ロープウェイ) 大観峰 ↓(立山トンネルトロリーバス) 室堂 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【注意箇所】 ・雷鳥坂に残雪あり(アイゼンなしで歩けた) ・新室堂乗越直下に残雪あり(軽アイゼン推奨) ・室堂山展望台付近に残雪あり ・雄山−一ノ越間は落石を起こす初心者が多い 【登山ポスト】 雷鳥平キャンプ場の管理所で提出した。 【トイレ】 ・室堂ターミナル ・各山小屋(たぶん\100) ・雷鳥平キャンプ場(キャンプ場利用者は無料、通過者は\100) 【温泉】 大町温泉郷の薬師の湯(\600) |
写真
感想
7月25日からの4日間、tanyaさんと休暇を合わせてテント泊!
そこまでは決まっていたが行先が決まらない。候補は立山と白峰三山。
立山に決定した理由はtanyaさんが完全休養日不足だったこと。北岳から農鳥岳までとなると、順調に歩ければ2泊だが、悪天候や疲労で3泊にしたくなかったから。立山ならエスケープルートも多いから体調に合わせた山行が可能と判断した。
【7月25日(木)】
扇沢から立山黒部アルペンルートで室堂へ。
乗継3回(バス、ケーブルカー、ロープウェイ、バス)で室堂に到着。黒部ダムから見た立山は晴れていたが、室堂はガスの中。
「今日は雨でも構わぬ。明日晴れれば。」
余計な一言が立山の神様を怒らせたのか、雷鳥平に向かう途中で雨に降られる。石畳は濡れると滑りやすくて歩きにくい。
雷鳥平でテントを設営したら雨が止み、頭上に青空が見えるようになる。事前の天気予報通り、天候は変わりやすいようだ。
近くのテントの学生の声が大きいのが気になるので、耳栓を装着して就寝。明日は早めに出発したい。
【7月26日(金)】
3時起床。4時35分に出発。目標は立山三山(別山・立山・浄土山)縦走。
残雪の多い雷鳥坂だが、傾斜は緩く、雪質も硬くなく柔らかくなくといった状態なのでアイゼンなしで登れる。「雷鳥坂」というのだからライチョウがたくさん住んでいるのかと思ったが1羽も会うことがなかった。コバイケイソウやチングルマなどの高山植物が満開だ。標高が高くなると風が強くなりガスも濃くなっていく。強風に弱いtanyaさんが心配だが、「冬の那須に比べれば大丈夫!」と言うので、別山に向かう。
別山南峰に着いてもガスは晴れないが、少し休憩していると、徐々に明るくなってきた。
「剱岳が見えるかも!」
急いで別山北峰へ向かう。着くころには剱岳に掛かる雲がだんだん登っていくのが分かる。しかし、ここからが長い。大日岳から湧き上がる雲は途切れず、なかなか頂上を見せてくれない。待つこと1時間、わずかに頂上が見えたものの晴天にはならず、tanyaさんが凍りつく前に別山を後にした。
冷えた身体が温まるまで、ゆっくりと真砂岳に向かう。途中、急に晴天となったので内蔵助山荘から剱岳が見えるのではと思い、一人で内蔵助山荘へ。残念ながら先程と変わらず剣先は雲の中。
真砂岳に戻ると、西斜面にライチョウの親子が歩いている。立山の初ライチョウだ。雛を見るのは昨年の白馬岳以来2回目。鳴き声は「ピヨピヨ」とひよこのようだ。だたし模様は白と茶でライチョウっぽい。これで北アルプス山行におけるライチョウ遭遇率は100%をキープ(たったの5回だけどね)。
真砂岳を後にし、立山の北峰である富士ノ折立へ。
富士ノ折立に向かう登山道は、これまでと異なり岩の道となる。内蔵助カールを左側に見ながら稜線を歩き、岩の急斜面に取付く。相変わらず西風が強い。厳しい岩ザレの斜面を登り、富士ノ折立に到着。東を見下ろすと黒部湖が緑色の水を湛えているのが見える。その向こう、針ノ木岳が「俺に登れ!」と言っているような気がした。
剱岳待ちで時間を使いすぎたので先を急ぐ。次のピークは立山最高峰の大汝山。
富士ノ折立からわずか15分で大汝休憩所へ。腹が減ったので休憩所で大汝うどんを注文。管理人はよくしゃべる方で、最近まで撮影していた映画「春を背負って」の宣伝マンのような活躍を見せてくれた。バッチを購入して、すぐそこにある大汝山の頂上へ向かう。
標高3015mは今年3番目の高さ。山頂からは黒部ダム、室堂などの展望が素晴らしく、遠くには野口五郎岳、赤牛岳、水晶岳、うっすらと黒部五郎岳、薬師岳まで見える。
そして立山の主峰、雄山へ。
大汝山から雄山への稜線は登山者が少なく、静かな山行が楽しめたが、雄山は富士山のような賑わい。小学校の集団登山は知っていたが、これほどとは。あまりに人が多いので、バッチ購入、写真撮影、三角点タッチを済ませて一ノ越へ。一ノ越までは登る小学生集団と下る小学生集団がごちゃごちゃに。その隙間を見つけて先に進む。風景や花畑を楽しむ余裕はなかった。
一ノ越山荘付近で休憩し、立山三山の南、浄土山へ。
雄山の喧騒を離れると心にゆとりが生まれ、周辺の花畑が良く見える。クルマユリの群生に癒されて、浄土山南峰に到着。
浄土山はライチョウ天国だった。
残念ながらガスに覆われて展望はなかったが、北峰に向かう登山道のすぐ近くで単独ライチョウがお出迎え。
さらに進むと巨大なライチョウがうずくまっていた。カメラを向けると腹の下から雛が飛び出してきた。親子水入らずのところをお邪魔してしまったようだ。
先に進むと、今度はちょっと大きな雛が猛ダッシュでハイマツの中へ逃げ込んでいく。
浄土山北峰には雛が4羽。親が近くで首を長く伸ばし、雛の位置を確認している。草むらの中なので、雛の姿は認識しにくかったが、チョロチョロと走る姿は元気一杯。
ライチョウに元気をもらい、室堂に下る。
一ノ越山荘に宿泊するという登山者をすれ違い、室堂山展望台に向かうも展望ゼロ。薬師岳が見たかったが、天の気分には敵わない。石畳の遊歩道を歩いて雷鳥平へ。キャンプ場では順光に照らされる立山連峰が輝いていた。
【7月27日(土)】
立山最終日。奥大日岳へ向かい、剱岳を眺めるのが目標。
前日の天気予報は雨。起床した3時には大日三山が見えていたが、出発した4時30分には雲行きが怪しくなる。
木道を歩き、新室堂乗越手前の雪渓に取付く。途中まで登るが、雪が硬くてアイゼンなしでは危険と判断し、別の安全な道を探すが、雨が降ってきたので撤退。テントまで戻るころには雨が強くなった。
tanyaさんと協力して撤収を急ぐ。今年から使っているテント"VS20"は設営も撤収も容易で、悪天候でも苦にならない。3日間お世話になった雷鳥平を後にする。フラットで過ごしやすいテント場だった。
2日前に歩いた石畳の道を歩いて室堂ターミナルへ。
天気は悪いが、土曜日なので登山者や観光客の数がすごい。
大観峰、黒部ダムから立山を見上げると、頭上は青空だが稜線には雲が掛かっていた。気候に翻弄された今回の山行は8月の縦走に役立つはず。それでも晴天を願って、黒部湖の売店でテルテル坊主ストラップを購入するあたりはtanyaさんらしい。
【反省】
1.別山で剱岳待ち時間が長すぎた。
2.初夏の高山に軽アイゼンは携行すべきだった。
【8月の予定】
白峰三山(3泊)
前穂・奥穂ピストン(2〜3泊)
雲ノ平・黒部五郎岳・薬師岳周遊(4〜5泊)
しばらく帰宅しないので、ヤマレコ更新はお休みとなりそう。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する