富田新道で雲取へ、帰りは日蔭名栗からヤケト尾根下降
- GPS
- 13:11
- 距離
- 24.3km
- 登り
- 2,349m
- 下り
- 2,339m
コースタイム
-9:01椹ノ平9:18-9:44権衛ノ頭-10:03小雲取手前の分岐10:08-10:34雲取山12:27-
13:11ブナ坂13:21-13:34七ツ石山13:48-14:37高丸山-15:08日蔭名栗山-
15:13ヤケト尾根下降点15:28-18:03日原林道18:15-18:30八丁橋
天候 | 晴れのち曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・八丁橋から富田新道入口 現在はゲートが常時閉じていて、車は入れない。途中、林道工事会社のプレハブ小屋にトイレが在った。ヤマレコ地図だと大ブナ別れの少し先、標高点964の辺り。一般者利用可。 ・富田新道 踏み跡明瞭、道標完備で問題なし。利用者は少ないだろうと思っていたが、3グループ合計10人位とすれ違った。林道から吊り橋に下る道が1箇所崩落していた。現在は跨げる程度だが、今後大きくなる可能性は有る。 ・ヤケト尾根 雨が降っていたせいもあり、踏み跡は全くと言って良い程感じられなかった。但し、標高1160m辺りで偶然山道にぶつかってからは、ずっと山道で下った。この道は上部だと普通なのだが、川音が聞こえる位まで下るとどんどん切れ落ちた斜面になり、危険を感じる。転落したら命は無い。最後に渡る吊り橋は、富田新道のと比べて凄く滑る。転倒注意。 |
写真
感想
雲取山に登った。三度目となる今回は、以前から興味の有った富田新道だ。5時頃に八丁橋へ着くと、ゲート前の路肩スペースは既に3台の車が止まっていた。残された隙間は僅かだが、何とか車をねじ込み駐車する事が出来た。他に孫惣谷線が分岐する所にもスペースが有るが、あちらは林道工事の重機や砂利が置かれていて車は止め難い。身支度をしていると、車で待機していたらしい単独行者がゲートを越えて行った。先行者が居るとは心強い。
10分ほど遅れてこちらも出発。覚悟していた事だが、林道区間はやはり嫌になるほど長い。1時間以上掛かってようやく富田新道入口に達した。ここから吊り橋に向けて一旦下る。地形図を見ると70〜80mは下っている様だ。道は確りしていて歩き易かったが、時々横に張られた蜘蛛の糸を切った。先行者と思っていた人は、どうやら別の所に向かった様だ。こうなると突然出くわす熊が怖い。吊り橋を渡り終えた所で、休憩がてら熊鈴を装着した。
吊り橋からいきなり急登が始まる。唐松谷林道の分岐で早くもTシャツが汗でずぶ濡れになってしまい着替えた。早朝の山とは言え、標高の低い所ではやはり暑い。栂ノ平(P1414)で厳しい登りは一旦緩む。再び着替えて休憩にした。そこから暫く緩やかな登りが続くが、徐々に急登となって椹ノ平(P1708)に登り着く。ようやく厳しい登り区間の終わりだ。再びずぶ濡れとなったTシャツを着替え、長目の休憩を取った。
椹ノ平から先は、幾つかの小ピークを越えつつ、緩やかに登り上げる。落ち着いた雰囲気で感じが良い。昔は権衛ノ頭から旧道が権衛尾根を下っていたそうだが、今は僅かな踏み跡さえ見られなかった。林床が笹に変わり、小雲取山が近くなると奥多摩小屋への巻き道が分岐する。ここで再びTシャツを着替えた。今回はTシャツとタオルをそれぞれ5枚持って行ったが、どちらも4枚目である。水気を含んで信じられないほど重い。
雲取山で昼食を摂り、さあ寛ごうかという時になって、突然パラパラと雨が降って来た。慌てて荷物を片付け避難小屋に退避すると、どしゃ降りの雨になった。天気予報では夕方から夜にかけて雨だったのだが、だいぶ早い。これでは早朝出発した意味が無いではないか。通り雨である事を願って暫く待ったが、一向に止む気配が無い。さて困った。雨具の代わりに撥水ジャケットを持って来ているが、どしゃ降りでは対応出来ない。そうこうしている内に屋根へ打ち付ける雨音が小さくなった。
これ以上待っても好転しそうに無いので出発した。小雨に変わったので、濡れても汗で濡れるのと大差ない。しかし、この天候でバリエーションルートを行くのは危険に思い、予定変更して唐松谷林道を下る結論に至った。ところが、唐松谷林道を下り始めた途端に日が差し始めた。変わらず雨は降っているが、見上げると空が青い。単純に時間差が有るだけだろう。幸い大して下っていなかったので、ブナ坂へ引き返し予定通り七ツ石山に向かった。
七ツ石山に着く頃には雨が完全に上がっていた。ジャケットを脱ぎ、最後のTシャツに着替えると気分一新、俄然やる気が出て来た。さっきまでの弱気が嘘の様である。千本ツツジは巻いたが高丸山は登った。これははっきり言って失敗だった。防火帯を登るので、ジリジリと照り付ける太陽から逃れる術が無い。おまけに日蔭名栗側のとんでもない下りだ。雨でぬかるんだ激坂を半ば滑り降りなければならない。山頂への強い拘りが無いのなら、巻くべき山とお伝えしておく。
日蔭名栗山へ登り返し、ピークを越えた少し先からヤケト尾根は派生している。眺めの良い草原で休憩していると、再び雲行きが怪しくなって来た。トラロープで進入を規制している所から下り始める。初めだけ獣道みたいな薄い踏み跡が見られるが、進むうちに分からなくなってしまった。再び雨が降り始め、ガスって来た。もう最悪のコンディションだ。こうなるとGPSだけが頼りだ。しかし、電池残量が気になるのでそう頻繁に見る訳にはいかない。兎に角、尾根を外さない事だけを考え、ひたすら下った。1450m辺りに水平道が通っている筈だ。そこまで行けば何とかなる。
時々方向を修正しつつ、何とか狙った所に下れた。期待通りの水平道が通っている。調べでは1050m辺りにも水平道が在り、その間を繋ぐ山道が存在する筈である。情報通り46/47林班界標から少し西へ行った所にそれらしい道が在った。しかし、想像していたのと違い頼りない道だ。だが、これを下るよりほか無い。もう踏み跡の感じられない尾根筋を行くのに嫌気が差していた。もっと余裕の有る時なら良いが、今の状態では一発勝負。失敗は許されない。
ところが、下り始めて直ぐに背の高い雑草で道が見えなくなってしまった。季節的な変化を考慮に入れなかった失敗だ。仕方ないのでP1247へ方向を修正し、再び尾根筋を下った。この尾根は登りにコース取りするべきだった。下りは難し過ぎる。
P1247から西方向に踏み跡が有った。進むべき方向からずれるのは不安だが、元々下るつもりだった道が在る方だ。上手く行けばその道に出るかも知れない。無かったとしても水平道には行き着くだろうと考え、踏み跡を辿った。暫くして踏み跡が分からなくなってしまい、再び尾根筋方向に修正して進むと、唐突に立派な山道へ飛び出した。考えられるのは下るつもりだったあの道しかない。もう飛び上がる勢いで喜んだ。そこからは順調に道だけを使ってくだった。いつの間にか雨も上がり、再び顔を出した太陽が木漏れ日を落としていた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人