聖岳〜赤石岳
- GPS
- 80:00
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 3,563m
- 下り
- 3,556m
コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 6:50
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 10:10
天候 | 8/16:晴れのち曇り一時雨、17:晴れのち曇り、18:晴れのち曇り、19:晴れ一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2005年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は無いがアップダウンが大きいので疲れる。 |
その他周辺情報 | 静岡市内の美肌湯 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
行動食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
|
---|---|
共同装備 |
調理用食材
調味料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ポール
テント
|
感想
8月15日 晴れ
君津1505-1830清水1930-2220畑薙第一ダム
今回は息子と2人で南アルプス、聖岳から赤石岳への縦走。息子と一緒に聖岳に登ることは、 息子に「聖」と名付けた時からの念願だ。22年目にしてようやく叶った。
1500にフィットで我が家を出発。アクアラインはもとより首都高も保土ヶ谷バイパスも渋滞なし。海老名SAと由比PAで休憩したが、由比PAは海の景色が良いのだが、路肩のような細長く狭いPAで結構沢山の車がやってくる。車からの乗り降りは命懸けだ。
清水ICで東名を下り、夕食のお店を探して清水駅まで行ってみたがめぼしい店はなく、結局IC近くのサイゼリヤで食事をした。静岡市郊外のコンビニで朝食のパン類と今夜のビールを購入しようとしたが、酒の無い店だったのでコンビニで教えてもらった「シズテツストア」で購入した。
ナビの指示通りに走ったら口坂本温泉経由のすごい山道になってしまった。バスの走る井川線を行くのが正解だった。
天気予報では今夜は雨だったが、快晴だ。井川湖を過ぎ、大井川鉄道の井川駅を過ぎ、畑薙第一ダムの少し手前の道路右側に東海フォレストの駐車場があった。駐車スペースは100台分以上あり 、8割くらい埋まっていた。水場はないが簡易トイレ(紙・水あり)があった。
ビールを飲み、2300過ぎに就寝体勢に入った。満天の星だったが、次第に雲が出てきた。
携帯は井川湖周辺のみ通じたが、畑薙周辺は圏外だった。
8月16日 晴れのち曇り一時雨
畑薙第一ダム0720-東海フォレストマイクロバス-0805聖岳登山口
聖岳登山口0820(30)0850 1,350m? 0900(45)0945聖沢吊橋1010(45)1055 1,650m? 1120(1:15)1235 2,075m? 1250(40)1330滝見台1340(1:30)1510聖平小屋 (計5:25)
0550起床。天気は晴れだが、かなり涼しい。
車内で朝食を食べ、バス停に様子を見に行くと、始発は0810だが0700前にバスが来て、人数が25人揃えば臨時便を出すとのこと。駐車場に居る人に声を掛け、結局17名で0720に出発してくれ た。親切な運転手が椹島ロッジの本部に無線で連絡して、臨時を出せるように交渉してくれたの だ。25人乗りのマイクロバスは「東海フォレスト」ではなく、「シズテツバス」の車体だった。
乗客の大半は千枚か赤石経由の入山で、聖へは我々と単独行者1名の3名だけだった。単独行の人は聖平小屋泊まりで、百間洞から赤石岳を経て椹島に下るとのことで、我々と同じ行程だった。
聖岳登山口で準備をしていると5人パーティーが下山してきたが、みな疲れ切っていた。
0805聖岳登山口を出発。登山口の標高は1,150mで、今日は2,300mの聖平小屋までの1,150mの登りだ。いきなりの急登できつく、天気は上々なので汗が噴き出す。
聖沢吊橋は小さな吊橋だが、結構揺れてスリリングだった。橋で左岸から右岸に渡ったところの沢の支流が水場になっており、冷たくて美味しかった。
登山口から小屋までの間に3〜4ヶ所の水場があったが、みな沢の流水だった。
滝見台は斜面から飛び出した崖っぷちの大岩で、対岸の滝が良く見える。滝見台は2ヶ所あったが、最初の滝見台を出た頃から小雨が降り出した。ザックにカバーを付けたが、雨具が必要な程ではなく、帽子とカサでしのいでいるうちに止んでしまった。
登山道沿いには色々な高山植物が咲いており、疲れを癒してくれる。特に小屋の近くのトリカ ブトの群落は見事だった。
1510聖平小屋に到着。登山口出発から約7時間、休憩を除いた正味では5時間25分だった。標準コースタイムは5時間40分なので、まあまあかな?
小屋は結構賑わっていた。聖岳登山口から登ってきたのは我々も含めて5人位で、赤石や茶臼からの縦走者が多かった。受付では静岡らしくお茶とクッキーのサービスがあり、嬉しかった。 幕営料は1人\500なり。小屋でビールを買い、天場で飲んでいると、ソロの外人が話しかけて来 た。日本語の達者な若者は、広河原から入山し、北岳〜塩見岳〜赤石岳〜聖岳と縦走し、光まで行く予定で、今日が5日目とのこと。いやはや健脚である。
テントを設営しようとしたら雨が降り出し、慌てて設営した。小雨だが、それから降ったり止んだりの繰り返しだった。雨が上がるのを待ちつつ暫く昼寝した。今回のテントは軽量化のため 桂君から借りたゴアライト2〜3人用だ。
水場は8年前に来た時と同じで、水道の蛇口が付いていた。トイレは古い建物と、発電機室と一緒になった新しい建物の2ヶ所あった。新しいトイレはそこそこキレイで、紙も付いており、しかも水洗だった。
今日のテントは12〜13張程度だが、我々がテントを張ったのは水場とトイレの中間点付近で、なかなか良いロケーションだ。しかし、夕方になって後悔!トイレと併設の発電機が回るとその轟音が間近に聞こえるのだ。いまさら移転はできないので我慢する。
雨が上がったので、夕食は外で食べることにした。今日のディナーはα五目ご飯と魚肉ハンバーグの塩胡椒炒め、みそ汁、とシンプルだが美味しかった。
テント内は気温18℃であまり寒くは感じない。ラジオを聞いていると、宮城県で震度6の大き な地震があったと報じていた。平塚は大丈夫だっただろうか? 1930就寝。
8月17日 晴れのち曇り
聖平小屋0640(30)0710薊畑分岐0720(1:00)0820小聖岳0830(1:05)0935聖岳1030(1:10)1140聖〜兎鞍部1150(40)1230兎岳小屋1245(10)1255兎岳1300(1:00)1400 2,665m? 1410(40)
1450中盛丸山1500(15)1515分岐1515(25)1540大沢岳1545(1:05)1650百間洞露営地 (計8:00)
0400起床。腕時計のアラームは聞こえなかったが、発電機の音で目覚めた。
天気は曇りだったが、朝食をしているうちに次第に晴れてきて、出発時には快晴になっていた。
0640に出発する頃には他のテントのパーティーはみな出発しており、我々が最後だった。
小屋を出てすぐに、1959(S34)年の伊勢湾台風で倒れた倒木や切株の点在する草原、「聖平」で縦走路と合流する。右に折れて聖岳を目指すが、トリカブトやハンゴンソウのお花畑が素晴らしい。気温は18℃。登っていると暑いが、立ち止まると涼しい。
西沢渡への道と分かれる薊畑分岐で休憩し、写真を撮っていたら、デジタル一眼レフカメラのISO感度設定 が3200になっているのに気付いた。画像情報をチェックすると昨日滝の写真を撮った頃からずっと3200になっていた。変えた覚えはないのだが、何故だろう。シャッター速度が異常に早いのに気付かなかったのも悔しい。ノイズの多い画像になってしまうのは避けられないだろう。
薊畑分岐を過ぎる頃からガスが出だした。出発時は午前中いっぱい位の快晴を期待したが、0800頃にはすっかりガスに包まれてしまった。
聖の登りはかなりキツイ。小聖のピークで休憩していると、空身で山頂を往復してきた人達に会った。0430に小屋を出発し、山頂の展望はバッチリだった、とのこと。
山頂直下(2,750m付近)の水場は涸れていた。この水場はあてにせず小屋から持って来て正解だった。
0935聖岳(3,013m)山頂。小屋から正味2時間35分だった。標準コースタイムは3時間なのでまずまずのペースだ。
山頂はすっかりガスに包まれ、360度なにも見えないが、息子「聖」と一緒に「聖岳」に登るという、聖誕生以来の念願が叶ったので満足だ。1時間待ってみたが結局ダメだった。
山頂で北岳から来たというソロの青年に出会った。北岳〜光岳を縦走する人は結構いるようだ。また、小屋の従業員(県営なので県職員?)の男女2人が登って来た。きょうはオフなのだろうか?
聖岳から今日のキャンプ地「百間洞露営地」まではいくつものピークを越えていかねばならないので、先はまだまだ長い。特に兎岳へは400m下って200m登り返すので辛い。
兎岳避難小屋の手前の小ピークで休憩したが、そこに居た青年はなんと、駒ヶ岳神社から入山し、甲斐駒〜仙丈〜塩見〜赤石〜聖〜光と縦走、一旦畑薙に下り、青薙〜笊を経て転付峠に下山するという8泊9日の行程で今日が5日目とのこと。いやはやすごい強者だ。北岳〜光岳縦走もすごいと思ったが、上には上がいるものだ。
兎岳を過ぎると円錐状のピークを持つ中盛丸山。こちらもきつかった。
中盛丸山〜大沢岳間の鞍部から百間洞に下るルートがあり、大沢岳越えとコースタイムは同じだが、8年前に登ってすごくきつかったので、今回は大沢岳を越えるルートにした。
大沢岳から百間洞への下りでは百間洞露営地が段々畑か棚田のように見えるが、なかなか近づかない。
1650百間洞露営地到着。分岐点からのコースタイムは1時間だが、1時間30分も掛かってしま った。天場は段々畑状になっていて小屋まではかなり離れており、5分くらいかかる。水は小屋の水場のみで、沢の水は飲用不適らしい。トイレと水が小屋利用なのでちょっと不便だ。
小屋でキャンプの受付(\600)をし、ビールを買ったが、小屋の寒暖計は14℃を指していた。
天場に戻り、テント設営。隣りのテントの夫婦は昨日聖平で、明日は荒川小屋まで行くそうだ。
夕食は中華丼、中華スープ、海草サラダでなかなか美味しかった。
明日は赤石岳を越えて椹島まで下るが、標高差600mを登り2,000mを下るという強行軍なので、0230に起きることにして、1945就寝体勢に入る。
8月18日 晴れのち曇り
百間洞露営地0545(1:05)0650百間平0710(55)0805 2,900m? 0825(45)0910赤石岳0945(15)1000分岐1005(1:00)1105 2,700m? 1115(40)1155富士見平1200(30)1230赤石小屋1300(1:55)
1455 2,025m? 1505(1:00)1605 1,600m? 1615(1:05)1720椹島 (計9:10)
0230起床。朝というよりまだ夜だ。寒いがテント内の温度計は16℃を指している。天気は晴れで星が瞬いているが、風が少し吹いている。
レトルトカレーの朝食のあと小屋でトイレと水の補給をしたが、暗いなかの小屋への往復で30分も掛かってしまった。
0500出発の目標だったが、実際出発したのは小屋への往復時間もあり、0545だった。
天気は快晴。今日は赤石岳まで600m登り、それから一気に椹島まで2,000m下る強行軍だ。長い下りに備えて膝サポートタイツを着用した。
百間平への登りでさっそく息が上がるが、百間平は気持ちの良い平な台地状の草原で、聖と赤石の展望が素晴らしく、休憩に最適だ。ここでは珍しく携帯が通じた。
百間平からはしばらく水平なルートを行くと、赤石岳南面のトラバースの登りになる。まだ陽の指さない暗い斜面を黙々と登るが、右手から聖岳が励ましてくれる。
トラバースを登り切ると明るい見晴の良い所に出た。聖の眺めが素晴らしい。ここでも携帯が使え、家や友人にメールを送った。結局今回の山行中に携帯が通じたのは百間平とここだけだった。
赤石岳への最後の登りの途中でガスが出始めた。山頂に着く頃にはガスと晴れ間が交互にやって来るようになっていた。
0910赤石岳山頂(3,120m)に到着。気温は14℃でじっとしていると寒いくらいだ。山頂直下にある赤石岳避難小屋は避難小屋といっても立派な営業小屋で8年前よりもずっと立派になっていた。
山頂からは雲海に浮かぶ富士山が綺麗だ。時々ガスの切れ間から荒川三山がその勇姿を見せてくれる。
赤石岳を後にすると、椹島までの2,000mの下りが待っている。こんな大下りは白峰三山縦走のときの農鳥岳から奈良田への下り以来だ。
小赤石との鞍部の「椹島分岐」から稜線を外れ、急勾配の下りになるが、途中雷鳥に遭うことができた。
富士見平はガスに包まれ展望はゼロだった。晴れていれば富士山や赤石、荒川などの展望が見 事なのに....。富士見平にはかつて軍用機が墜落したらしく、その慰霊碑が建っていた。
富士見平から少し下ると赤石小屋に着いた。時刻は1230。まだまだ充分時間はあるが、あと1,500mも下らねばならない。
赤石小屋を出たあと聖が不調になってしまった。風邪気味なのと足の痛みが酷くなり、ペースダウンが著しい。このままでは明るいうちに着かないのではと心配したが、なんとか頑張ってくれ 1720に椹島ロッジに到着した。二人ともヘロヘロだった。
赤石岳から椹島まで計7時間35分、休憩を除いた正味で6時間25分だった。コースタイムでは5時間30分なので、1時間も余計に掛かってしまった。
宿泊の受付をして部屋に荷物を置き、風呂で汗を流してサッパリした。山中で風呂に入れるとは有り難いことだ。夕食には間に合わなかったので、2年前に出来たレストハウス「椹」で夕食を摂った。生ビールで生き返り、ラーメンで元気になった。レストハウスは木のぬくもりのある、とても良い感じでくつろげる場所だ。レストハウスの前はキャンプ場になっており、とても広くて明るい草地で快適なキ ャンプ場だ。次の機会には是非ここでキャンプしたい。
ロッジの朝食は登山者用で0500と早すぎるので、0700からレストハウスでの朝食を予約した。
ロッジの部屋は6畳の3人部屋で、静岡市から来た元高校教員の方と相部屋だった。彼は昨日赤石小屋に泊まり今日赤石岳を登頂して下ってきたそうだ。明日は0810のバスで帰るだけなので早起きの必要はないが、疲れているので2000に就寝した。
8月19日 晴れ一時雨
椹島0810-0855畑薙第一ダム0915-1145静岡1315-1700君津
0500登山者に朝食時間を知らせる館内放送で目が覚めた。昨夜は暑いのと身体が痛いのであまり良く眠れなかった。
0600キャンプ場のテーブルでコーヒータイム。気持ちの良い場所なのでとても良い気分だった。
天場では富士宮西高校山岳部の生徒達16人と先生3人が朝食を摂っていた。先生に聞いたとこ ろ、千枚〜荒川〜赤石〜聖と縦走する予定だったが、生徒の体調不良のため赤石から下山したそうだが、下山した途端に元気になったとのこと。近頃の高校生はなかなか山岳部には興味を示さないらしい。
0640現在の気温18℃。0700からレストハウスで朝食。パン、ソーセージ、ゆで玉子、サラダ、コーヒーのモーニングセットはなかなかGoodだった。相席になったのが埼玉・草加から来た夫婦連れで、千枚〜荒川〜赤石と回って来たそうだ。奥さんは諏訪の出身で冬の八ヶ岳にも良く登るそうだ。
0810ほぼ満席のマイクロバスで椹島を出発。0855東海フォレスト駐車場に到着。駐車場の車は7割程度になっていた。
車に戻ると一旦畑薙第一ダムまで行き、写真を撮ってから出発した。今日は間違えずに静岡市街に直行したが、こちらも結構狭い山道だった。
途中安倍川の河原でデイキャンプしながら川遊びしている人達を見掛けたが、大きな河原があって羨ましい。
1145静岡市内の美肌湯に到着。ゆっくりと温泉に浸かり、食事をした。
東名、首都高と渋滞なく1700に我が家に到着した。
ガスの多い天候だったが、聖と2人で聖岳に登頂するという念願が叶って満足できる山行だった。
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